MY Favorite Movies

制作
年代
題  名 受  賞 スタッフ キャスト 解 説
1925 Battleship Popemkin
戦艦ポチョムキン
1925年ソ連
123
監督 : Serguei M. Eisenstein セルゲイ・M・エイゼンシュテイン
脚本 : Serguei M. Eisenstein セルゲイ・M・エイゼンシュテイン / Nina Agadzhanova Shutko ニーナ・アガジャノヴァ・シュトコ
撮影 : Eduard Tisse エドゥアルド・ティッセ
音楽 : Nikolai Kryukov ニコライ・クリューコフ
美術 : Vassili Rakhalis ワリシー・ラハリス
録音 : I. Kashkevitch イ・カシケヴィッチ
スクリプター : Serguei M. Eisenstein セルゲイ・M・エイゼンシュテイン
助監督 : Grigorii Alexandrov グリゴーリ・アレクサンドロフ
Alexander Antonov アレクサンドル・アントノーフ(Vakulencuk)
Grigorii Alexandrov グリゴーリ・アレクサンドロフ(Giliarovsky)
Vladimir Barski ウラジミール・バルスキー(Golikov)
Serguei M. Eisenstein セルゲイ・M・エイゼンシュテイン(Father)
デ・パルマの「アンタッチャブル」の乳母車のシーンの、本家がどこにあるか知らぬ者はいまい。その“オデッサの階段の虐殺”の場面だけでも、この偉大な古典は見ねばならぬ。1905年、黒海艦隊の巡洋艦で供されたうじ虫入りのスープが、水兵たちの暴動を、ひいては革命の火種を引き起こす。エイゼンシュタインのモンタージュ理論の実践を、つぶさにここに見ることができる。77年に「完全版」が公開。
1914

1952
Charlie Chaplin
チャップリン
一連の作品
123 監督: チャールズ・チャップリン チャールズ・チャップリン 
エドナ・パーヴィアンス
フィリス・アレン
ジョージア・ヘイル
マーナ・ケネディ
他多数
ウィキペディア(Wikipedia)参照
1939 Gone With the Wind
風と共に去りぬ
1939年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1939年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 クラーク・ゲイブル
■ 主演女優賞 ヴィヴィアン・リー
■ 助演女優賞 ハティ・マクダニエル
オリヴィア・デ・ハヴィランド
■ 監督賞 ヴィクター・フレミング
■ 脚色賞 シドニー・ハワード
■ 撮影賞(カラー) アーネスト・ホーラー
レイ・レナハン
□ 作曲賞 マックス・スタイナー
■ 室内装置賞 Lyle Wheeler
□ 特殊効果賞 John R.Cosgrove
Fred Albin
Arthur Johns
■ 編集賞 Hal C.Kern
James E.Newcom
□ 録音賞 Thomas T.Moulton
 
NY批評家協会賞
1939年 ■ 女優賞 ヴィヴィアン・リー
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1989年 ■ 新規登録作品
監督 : Victor Fleming ヴィクター・フレミング
製作 : David O. Selznick デイヴィッド・O・セルズニック
原作 : Margaret Mitchell マーガレット・ミッチェル
脚色 : Sidney Howard シドニー・ハワード
撮影 : Ernest Haller アーネスト・ホーラー
SFX : Jack Cosgrove
音楽 : Max Steiner マックス・スタイナー
美術 : William Cameron Menzies ウィリアム・キャメロン・メンジース / Lyle Wheeler ライル・ウィーラー
編集 : Hal C. Kern
衣装(デザイン) : Walter Plunkett ウォルター・プランケット
録音 : Frank Maher
スクリプター : Ray Rennahan レイ・レナハン / Wilfrid M. Cline ウィルフリッド・M・クライン / Edward G. Boyle / Henri Jaffa
Vivien Leigh ヴィヴィアン・リー(Scarlett)
Clark Gable クラーク・ゲーブル(Rhett_Butler)
Olivia de Havilland オリヴィア・デ・ハヴィランド(Melanie_Hamilton)
Leslie Howard レスリー・ハワード(Ashley_Wilkes)
Evelyn Keyes イヴリン・キース(Suellen)
Thomas Mitchell トーマス・ミッチェル(Gerald_O'Hara)
Barbara O'Neil バーバラ・オニール(Ellen)
Ann Rutherford アン・ルザーフォード(Carreen)
George Reeves ジョージ・リーヴス(Brent_Tarleton)
Fred Crane フレッド・クライン(Stuart_Tarleton)
Hattie McDaniel ハティー・マクダニエル(Mammy)
Oscar Polk オスカー・ポルク(Pork)
Butterfly McQueen (Prissy)
Victor Jory ヴィクター・ジョリー(Jonas_Wilkerson)
Everett Brown エヴェレット・ブラウン(Big_Sam)
Howard Hickman ハワード・ヒックマン(John_Wilkes)
Alicia Rhett (India)
Rand Brooks (Charles)
Carroll Nye キャロル・ナイ(Frank)
Laura Hope Crews ローラ・ホープ・クルーズ(Aunt_Pittypat)
Eddie Rochester Anderson エディ・ロチェスター・アンダーソン(Uncle_Peter)
Harry Davenport ハリー・ダヴェンポート(Dr._Meade)
Leona Roberts (Mrs._Meade)
Jane Darwell ジェーン・ダーウェル(Mrs._Merriwether)
Ona Munson オナ・マンスン(Belle_Watling)
“タラのテーマ”を耳にしただけで走馬燈のように数々の名シーンが蘇り、知らず知らずの内に涙が溢れだし……そんな体験をした数限りない映画ファンが愛し続けた、いやこれからも愛され続けるであろう、アカデミー9部門(作品・主演女優・助演女優・監督・脚色・撮影・室内装置賞・編集賞にタールバーグ記念賞)受賞のハリウッド映画史上不滅の最高傑作!
 南北戦争前後のアトランタを舞台に、炎のような女、スカーレット・オハラの波乱万丈な半生を、完璧なまでの配役とこの上ないほどの豪華なセットや衣装……と、今更語り尽くされた紹介はせずとも、その魅力あふれる内容とスケールの大きさはすでにご存じの筈。出演者選びにはじまり、撮影当初から最後まで差し替えられ続けた脚本や監督の交替劇など、その最悪状態の製作過程をも乗り越えた製作者セルズニックの執念と熱意(舞台裏での混乱をも宣伝効果に使った)。彼は10数人にも及ぶ脚本家の陣頭指揮を取り、当時まだ実験途中だったテクニカラーを導入する等、今や“セルズニックの監督作”と呼ばれるこの超大作を渾身で作り上げた。“二度と作る事が出来ない”と言わしめただけの豪華さを持って、後の映画製作に(良くも悪くも)多大な影響を及ぼす結果を生んだ事も決して忘れてはならない所である。確かに長すぎるとも思える上映時間や、主人公スカーレット・オハラが万人に愛されるようなキャラクターでないのは事実。スカーレットが愛し続けたアシュレーも“そんなにイイ男か?”と思ってしまう部分もあるのだが、この映画を通過する事は、映画ファンを自負する者にとってはもはや“義務”なのである。そう、“これを見ずしてハリウッドは語れない”のだから……。
1941 How Green Was My Valley
わが谷は緑なりき
1941年アメリカ
アカデミー賞 1941年
■ 作品賞
■ 助演男優賞 ドナルド・クリスプ
□ 助演女優賞 サラ・オールグッド
■ 監督賞 ジョン・フォード
□ 脚色賞 フィリップ・ダン
■ 撮影賞(白黒) アーサー・C・ミラー
□ 劇映画音楽賞 アルフレッド・ニューマン
■ 室内装置賞 Richard Day 白黒
Nathan Juran 白黒
Thomas Little 白黒
□ 編集賞 James B.Clark
□ 録音賞 E.H.Hansen
 
NY批評家協会賞
1941年 ■ 監督賞 ジョン・フォード
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1990年 ■ 新規登録作品
監督 : John Ford ジョン・フォード
製作 : Darryl F. Zanuck ダリル・F・ザナック
原作 : Richard Llewellyn リチャード・レウェリン
脚色 : Philip Dunne フィリップ・ダン
撮影 : Arthur Miller アーサー・ミラー
音楽 : Alfred Newman アルフレッド・ニューマン
Walter Pidgeon ウォルター・ピジョン(Mr._Gruffydd)
Maureen O'Hara モーリーン・オハラ(Anghard)
Donald Crisp ドナルド・クリスプ(Mr._Morgan)
Anna Lee アンナ・リー(Bronwen)
Roddy McDowall ロディ・マクドウォール(Huw)
John Loder ジョン・ローダー(Ianto)
Sara Allgood サラ・オールグッド(Mrs._Morgan)
Barry Fitzgerald バリー・フィッツジェラルド(Cyfartha)
Patric Knowles パトリック・ノウルズ(Ivor)
Welsh Singers (Welsh_Singers)
Arthur Shields アーサー・シールズ(Mr._Parry)
Rhys Williams ライス・ウィリアムズ(Dai_Brando)
ダリル・F・ザナック製作になる1941年度作品で、「荒野の決闘」「果てなき航路」のジョン・フォードが監督し、同年のアカデミー作品賞、監督賞、撮影賞、男優助演賞、美術賞、装置賞をうけた傑作。リチャード・レウエリンのベスト・セラー小説より、「ボストン物語」のフィリップ・ダンが脚色し、「呪われた城」のアーサー・ミラーが撮影、音楽は「嵐ケ丘」のアルフレッド・ニューマンが書いた。「奥様武勇伝」のウォルター・ピジョン、「西部の王者」のモーリン・オハラ、「嵐ケ丘」のドナルド・クリスプ、「幽霊と未亡人」のアンナ・リー、「激闘」のロディ・マクドウォール、「旧友」のジョン・ローダー、「果てなき航路」のバリー・フィッツジェラルド、「凸凹探偵の巻」のパトリック・ノウルズ、「熱血児」のアーサー・シールズ等が出演している
1941 CITIZEN KANE
市民ケーン
1941年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1941年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 オーソン・ウェルズ
□ 監督賞 オーソン・ウェルズ
■ 脚本賞 ハーマン・J・マンキウィッツ
オーソン・ウェルズ
□ 撮影賞(白黒) グレッグ・トーランド
□ 劇映画音楽賞 バーナード・ハーマン
□ 室内装置賞 Perry Ferguson 白黒
Van Nest Polglase 白黒
Al Fields 白黒
Darrell Silvera 白黒
□ 編集賞 Robert Wise
□ 録音賞 John Aalberg
 
NY批評家協会賞
1941年 ■ 作品賞
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1989年 ■ 新規登録作品
監督: オーソン・ウェルズ Orson Welles
製作: オーソン・ウェルズ Orson Welles
脚本: ハーマン・J・マンキウィッツ Herman J. Mankiewicz
オーソン・ウェルズ Orson Welles
撮影: グレッグ・トーランド Gregg Toland
編集: ロバート・ワイズ Robert Wise
音楽: バーナード・ハーマン Bernard Herrmann
オーソン・ウェルズ Orson Welles
ジョセフ・コットン Joseph Cotten
ドロシー・カミング
エヴェレット・スローン Everett Sloane
アグネス・ムーアヘッド Agnes Moorehead
新聞王ケーンが、“バラのつぼみ”という謎の言葉を残して死んだ。新聞記者のトンプソンは、その言葉の意味を求めて、生前のケーンを知る人物にあたるが……。様々な人物の証言から、新聞界に君臨した男の実像が浮かび上がる、斬新な構成と演出で評判を呼んだ、ウェルズ弱冠25歳の処女作。決して時代の動乱に翻弄された訳でもなく、運にも才気にも恵まれ、望む物全て手に入れることが出来たはずなのに、虚無に囚われたまま、結局、何一つ得ることのできなかった哀れな男の生涯。人生を誤った敗北者の虚しい姿が、ラストで明かされる“バラのつぼみ”の正体によって、観る者の胸をえぐるが如く、赤裸々に浮かび上がる。
1948 LADRI DI BICICLETTE
THE BICYCLE THIEF[米]
自転車泥棒
1948年イタリア
1949年 □ 脚色賞 チェザーレ・ザヴァッティーニ
■ 特別賞
 
NY批評家協会賞
1949年 ■ 外国映画賞
 
ゴールデン・グローブ
1949年 ■ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
1949年 ■ 作品賞(総合)
監督: ヴィットリオ・デ・シーカ
製作: ヴィットリオ・デ・シーカ
原作: ルイジ・バルトリーニ
脚本: チェザーレ・ザヴァッティーニ
スーゾ・チェッキ・ダミーコ
撮影: カルロ・モンテュオリ
音楽: アレッサンドロ・チコニーニ
ランベルト・マジョラーニ
エンツォ・スタヨーラ
リアネーラ・カレル
ジーノ・サルタマレンダ
敗戦国の戦後のどん底を痛感させるネオレアリズモの秀作。思想風土の差はあれ同じような経験をした日本の映画がこの時期、民主主義礼賛の御用映画ばかりだったことを考えれば、芸術の独立性を保った当時のイタリア映画人の気質は見習うべきものがある。長い失業の末、映画ポスター貼りの職を得たアントニオは、シーツを質に入れ、代わりに仕事に必要な自転車を請け出し、六歳の息子ブルーノを乗せ町を回るが、ふとした隙に自転車が盗まれてしまう。それなしでは職を失う彼は、無駄と承知で警察に行くが相手にされず、自力で探すことにするが、ようやく犯人に辿り着いたところで仲間の返り討ちに遭いかけ、思い余って今度は自分で自転車泥棒を働くが……。教訓的という以上に感動的なラストにはやはりハンカチが必要な、デ・シーカと脚本家C・ザバッティーニの「靴みがき」に続く、素人俳演を用いたアクチュアルな映画作りの試み。悲痛な前作より日本人好みには合うだろう。
1950 ALL ABOUT EVE
イヴの総て
1950年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1950年 ■ 作品賞
□ 主演女優賞 ベティ・デイヴィス
アン・バクスター
■ 助演男優賞 ジョージ・サンダース
□ 助演女優賞 セレステ・ホルム
セルマ・リッター
■ 監督賞 ジョセフ・L・マンキウィッツ
■ 脚色賞 ジョセフ・L・マンキウィッツ
□ 撮影賞(白黒) ミルトン・クラスナー
□ 劇・喜劇映画音楽賞 アルフレッド・ニューマン
□ 美術(監督)賞 Lyle Wheeler 白黒
George W.Davis 白黒
□ 美術(装置)賞/白黒 Thomas Little
Walter M.Scott
■ 衣装デザイン賞(白黒) Edith Head
Charles LeMaire
□ 編集賞 Barbara McLean
■ 録音賞 20世紀FOXサウンド部
 
カンヌ国際映画祭
1951年 ■ 審査員特別賞 ジョセフ・L・マンキウィッツ
■ 女優賞 ベティ・デイヴィス
 
NY批評家協会賞
1950年 ■ 作品賞
■ 女優賞 ベティ・デイヴィス
■ 監督賞 ジョセフ・L・マンキウィッツ
 
ゴールデン・グローブ
1950年 ■ 脚本賞 ジョセフ・L・マンキウィッツ
 
英国アカデミー賞
1950年 ■ 作品賞(総合)
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1990年 ■ 新規登録作品
監督: ジョセフ・L・マンキウィッツ Joseph L. Mankiewicz
製作: ダリル・F・ザナック Darryl F. Zanuck
脚本: ジョセフ・L・マンキウィッツ Joseph L. Mankiewicz
撮影: ミルトン・クラスナー Milton Krasner
音楽: アルフレッド・ニューマン Alfred Newman
アン・バクスター Anne Baxter
ベティ・デイヴィス Bette Davis
ジョージ・サンダース George Sanders
ゲイリー・メリル Gary Merrill
マリリン・モンロー Marilyn Monroe
ヒュー・マーロウ Hugh Marlowe
グレゴリー・ラトフ Gregory Ratoff
ランディ・スチュアート Randy Stuart
セレステ・ホルム Celeste Holm
セルマ・リッター Thelma Ritter
エディ・フィッシャー Eddie Fisher
バーバラ・ベイツ Barbara Bates
クレイグ・ヒル Craig Hill
監督マンキウィッツ自身による見事な脚本と、名優たちの火花散らす熱演とが融合し、その年のアカデミー賞をほぼ独占する形となった、バックステージものの最高作。田舎からニューヨークへ出、大女優(B・デイヴィス)の付き人となったのを皮切りに、有名批評家に取り入って大女優の代役から一躍、ブロードウェイの寵児にのし上がるヒロインを、A・バクスターがまさに一世一代の体当たり芝居で演じきる。批評家のG・サンダースも、いつになく繊細な役柄を的確に表現し、オスカー助演賞を得た。まだ無名の頃のモンローが顔を出している。
1951 A Streetcar Named Desire
欲望という名の電車
1951年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1951年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 マーロン・ブランド
■ 主演女優賞 ヴィヴィアン・リー
■ 助演男優賞 カール・マルデン
■ 助演女優賞 キム・ハンター
□ 監督賞 エリア・カザン
□ 脚色賞 テネシー・ウィリアムズ
□ 撮影賞(白黒) ハリー・ストラドリング
□ 劇・喜劇映画音楽賞 アレックス・ノース
■ 美術監督・装置賞(白黒) Richard Day 美術
George James Hopkins 装置
□ 衣装デザイン賞(白黒) Lucinda Ballard
 
ヴェネチア国際映画祭
1951年 ■ 女優賞 ヴィヴィアン・リー
■ 審査員特別賞 エリア・カザン
 
NY批評家協会賞
1951年 ■ 作品賞
■ 女優賞 ヴィヴィアン・リー
■ 監督賞 エリア・カザン
 
ゴールデン・グローブ
1951年 ■ 助演女優賞 キム・ハンター
 
英国アカデミー賞
1952年 □ 作品賞(総合)
■ 女優賞(国内) ヴィヴィアン・リー
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1999年 ■ 新規登録作品
監督 : Elia Kazan エリア・カザン
製作 : Charles K. Feldman チャールズ・K・フェルドマン
原作戯曲 : Tennessee Williams テネシー・ウィリアムズ
脚本 : Tennessee Williams テネシー・ウィリアムズ / Oscar Saul オスカー・ソール
撮影 : Harry Stradling ハリー・ストラドリング
音楽 : Alex North アレックス・ノース
音楽監督 : Ray Heindorf レイ・ハインドーフ
美術 : Richard Day リチャード・デイ
セット : George James Hopkins ジョージ・J・ホプキンス
編集 : David Weisbart デイヴィッド・ワイスバート
録音 : C. A. Riggs
Vivien Leigh ヴィヴィアン・リー(Blanche)
Marlon Brando マーロン・ブランド(Stanley)
Kim Hunter キム・ハンター(Stella)
Karl Malden カール・マルデン(Mitch)
Rudy Bond ルディ・ボンド(Steve)
Nick Dennis ニック・デニス(Pablo)
Peg Hillias ペグ・ヒリアス(Eunice)
Wright King (A_Collector)
Richard Garrick リチャード・ギャリック(A_Doctor)
Ann Dere (The_Matron)
Edna Thomas (The_Mexican_Woman)
貴婦人(サザン・ベル)ぶってはいるが、父を亡くし家を失った故郷で放蕩の限りを尽くし、未成年誘惑のかどで追われるようにして都会に出た、もう若くはないアル中の南部女ブランチ・デュボワを、曲がりなりにもスカーレット・オハラだった女の演ずるということがハリウッドにもたらした衝撃、推して知るべし。V・リーは「風と共に去りぬ」に次ぐ第2のピークを本作で迎え、以後、映画ではこれに匹敵する演技を残さず死んでいった。一人のスター女優を燃やし尽くしてしまった、この作品の持つ“熱”……。彼女が訪ねるニューオリンズの妹(K・ハンター)、そして、その浅ましい夫(M・ブランド)は、救いを求めて彷徨する魂に手痛いしっぺ返しを喰らわす。ブランチの気位の高さに魅かれていた男ミッチ(K・マルデン)も彼女の真実を知り、露骨に肉体を求めてくる。ラスト、義弟の逞しい“男”に屈してしまう女の性……。狂気の他に彼女の逃げ場所はないのだ。南部の湿り気が暗い白黒の画面からむせるように伝わってくる、T・ウィリアムズ戯曲、会心の映画化作品。当然のごとくリーはオスカー主演賞に輝き、ハンターは助演賞を獲得した。
1952 Jeux Interdits
禁じられた遊び
1952年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1954年 □ 原案賞 フランソワ・ボワイエ
1952年 ■ 名誉賞
 
ヴェネチア国際映画祭
1952年 ■ サン・マルコ金獅子賞 ルネ・クレマン
 
NY批評家協会賞
1952年 ■ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
1953年 ■ 作品賞(総合)
 
ブルーリボン賞
1953年 ■ 外国作品賞
監督 : Rene Clement(1) ルネ・クレマン
原作 : Francois Boyer フランソワ・ボワイエ
脚色 : Jean Aurenche ジャン・オーランシュ / Pierre Bost ピエール・ボスト / Rene Clement(1) ルネ・クレマン
台詞 : Jean Aurenche ジャン・オーランシュ / Pierre Bost ピエール・ボスト / Francois Boyer フランソワ・ボワイエ
撮影 : Robert Juillard ロベール・ジュイヤール
音楽 : Narciso Yepes ナルシソ・イープス
セット : Paul Bertrand ポール・ベルトラン
Brigitte Fossey ブリジット・フォッセー(Paulette)
Georges Poujouly ジョルジュ・プージュリー(Michel)
Lucien Hubert リュシアン・ユベール(Michel's Father)
Suzanne Courtal スザンヌ・クールタル(Michel's Mother)
Jacques Marin ジャック・マラン(Georges)
Laurence Badie ローレンス・バディ(Berthe)
Andre Wasley (Gouard)
Amedee アメデ(Francis)
Denise Perronne ドニーズ・ペロンヌ(Jeanne)
Louis Sainteve (Le Cur\8f\a1\a5)
1940年6月、南仏の田舎。機銃掃射で両親を失い、さまよっていた5歳の少女ポーレットは、少年ミシェルと出会い彼の家に連れていってもらう。ポーレットのために死んだ子犬の墓を作るミシェルから、死んだものはこうやって葬る事を教わったポーレットはミシェルといっしょに次々とお墓造りをしていった……。90分足らずのモノクロ・フィルムにこめられた、美しく悲しい反戦への静かな訴え。ナルシソ・イエペスの切々と鳴り渡るギターのメロディも涙腺を緩ませる大きな力だ。
1954 LA STRADA

1954年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1956年 □ 脚本賞 トゥリオ・ピネッリ
フェデリコ・フェリーニ
■ 外国語映画賞
 
ヴェネチア国際映画祭
1954年 ■ サン・マルコ銀獅子賞 フェデリコ・フェリーニ
 
NY批評家協会賞
1956年 ■ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
1955年 □ 作品賞(総合)
□ 女優賞(国外) ジュリエッタ・マシーナ
 
ブルーリボン賞
1957年 ■ 外国作品賞
監督: フェデリコ・フェリーニ Federico Fellini
製作: カルロ・ポンティ Carlo Ponti
ディノ・デ・ラウレンティス Dino De Laurentiis
脚本: フェデリコ・フェリーニ Federico Fellini
エンニオ・フライアーノ Ennio Flaiano
トゥリオ・ピネッリ Tullio Pinelli
撮影: オテッロ・マルテッリ Otello Martelli
音楽: ニーノ・ロータ Nino Rota
アンソニー・クイン Anthony Quinn
ジュリエッタ・マシーナ Giulietta Masina
リチャード・ベースハート Richard Basehart
アルド・シルヴァーニ Aldo Silvani
マルセーラ・ロヴェーレ
大力自慢の大道芸人ザンパノが、白痴の女ジェルソミーナを奴隷として買った。男の粗暴な振る舞いにも逆らわず、彼女は一緒に旅回りを続ける。やがて、彼女を捨てたザンパノは、ある町で彼女の口ずさんでいた歌を耳にする……。野卑な男が、僅かに残っていた人間性を蘇らせるまでを描いたフェリーニの名作。
1954 JOHNNY GUITAR
大砂塵
1954年アメリカ
123 監督: ニコラス・レイ
製作: ハーバート・J・イエーツ
原作: ロイ・チャンスラー
脚本: フィリップ・ヨーダン
撮影: ハリー・ストラドリング
音楽: ヴィクター・ヤング
歌: ペギー・リー
スターリング・ヘイドン
ジョーン・クロフォード
スコット・ブラディ
マーセデス・マッケンブリッジ
ウォード・ボンド
ベン・クーパー
デニス・ホッパー
アーネスト・ボーグナイン
ジョン・キャラダイン
ローヤル・ダーノ
1890年代のアリゾナを舞台に、賭博場に現れた流浪のギター弾きとかつての恋人である女主人が、駅馬車襲撃犯と自警団の争いに巻き込まれていく姿を描いた異色西部劇。
 1890年代の西部。流浪のギター弾きジョニーがアリゾナの山奥にある賭博場へやって来た。気丈な女主人ヴィエンナはかつての恋人だったが、白昼起きた駅馬車襲撃事件の容疑者キッドを匿っているとして犠牲者の妹エマと保安官たちに嫌がらせを受け、24時間以内の退去を命じられる。疑いをかけられたキッド一味は翌日、銀行を急襲。その場に居合わせたヴィエンナも共犯と見られ、遂に自警団はヴィエンナの店を襲い火をつけた…。
 バーバラ・スタンウィックには「四十挺の拳銃」があり、ジョーン・クロフォードには「大砂塵」がある。どちらも“異色”と呼ばれるウェスタンの傑作で、主演女優の強烈な存在感が作品を支配する点において共通するものがある。実際本作も、原題にあるヒーロー(S・ヘイドン)はほんの呼び水にすぎず、映画の流れはクロフォードの鉄面皮の下を走る血管に荒々しく通っている。流浪のギター弾きジョニーはヴィエンナの賭博場に現れ、駅馬車襲撃の犠牲者の娘(M・マッケンブリッジ)と犯人一団の抗争に、女主人ともども巻き込まれる。実は、はっきりとではないが、主役の二人は悪の側であり、マッケンブリッジ(凄味のある好演)の方が“正義”なのだが、ひどく強権的でファナティックな存在として描かれ、いつしか観る者は追われる側に味方する--という具合になる。赤狩り禍を暗に揶揄する内容とも言われる由縁であるが、米国人らしからぬ感情の裏面や混沌を描くのはN・レイの一貫した作家姿勢なのだ。
1954 ON THE WATERFRONT
波止場
1954年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1954年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 マーロン・ブランド
□ 助演男優賞 カール・マルデン
ロッド・スタイガー
リー・J・コッブ
■ 助演女優賞 エヴァ・マリー・セイント
■ 監督賞 エリア・カザン
■ 脚本賞 バッド・シュールバーグ
■ 撮影賞(白黒) ボリス・カウフマン
□ 劇・喜劇映画音楽賞 レナード・バーンスタイン
■ 美術監督・装置賞(白黒) Richard Day 美術
■ 編集賞 Gene Milford
 
ヴェネチア国際映画祭
1954年 ■ サン・マルコ銀獅子賞 エリア・カザン
■ イタリア批評家賞 エリア・カザン
 
NY批評家協会賞
1954年 ■ 作品賞
■ 男優賞 マーロン・ブランド
■ 監督賞 エリア・カザン
 
ゴールデン・グローブ
1954年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) マーロン・ブランド
■ 監督賞 エリア・カザン
■ 撮影賞(白黒) ボリス・カウフマン
 
英国アカデミー賞
1954年 □ 作品賞(総合)
■ 男優賞(国外) マーロン・ブランド
□ 新人賞 エヴァ・マリー・セイント
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1989年 ■ 新規登録作品
監督: エリア・カザン Elia Kazan
製作: サム・スピーゲル Sam Spiegel
原作: バッド・シュールバーグ Budd Schulberg
脚本: バッド・シュールバーグ Budd Schulberg
撮影: ボリス・カウフマン Boris Kaufman
音楽: レナード・バーンスタイン Leonard Bernstein
マーロン・ブランド Marlon Brando テリー
エヴァ・マリー・セイント Eva Marie Saint イディ
リー・J・コッブ Lee J. Cobb ジョニー
ロッド・スタイガー Rod Steiger チャーリー
カール・マルデン Karl Malden バリー
パット・ヘニング Pat Henning ヂューガン
マーティン・バルサム Martin Balsam
リーフ・エリクソン Leif Erickson
港の沖仲仕たちの間に君臨するボスと、周囲の反対を押して彼に単身立ち向かうボクサーくずれのチンピラ。ブランドの演技とE・カザンの骨太な演出で知られる名作だが、脇を固めた個性派の役者たちが今なお衰える事のない迫真の演技を見せている点にも注目したい。アカデミー賞8部門受賞。
1956 Le Monde du Silence
沈黙の世界
1956年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1956年 ■ ドキュメンタリー長編賞 Jacques-Yves Cousteau フィルマド/E.S.J.Y.C.プロ
 
カンヌ国際映画祭
1956年 ■ パルム・ドール ジャック=イヴ・クストー
ルイ・マル
監督 : Jacques Yves Cousteau ジャック・イヴ・クーストー / Louis Malle ルイ・マル
撮影 : Edmond Sechan(1) エドモン・セシャン
音楽 : Yves Baudrier イヴ・ボードリエ
編集 : Georges Alepee ジョルジュ・アレペ
水中撮影 : Jacques Yves Cousteau ジャック・イヴ・クーストー / Louis Malle ルイ・マル / Albert Falco アルベエル・ファルコ / Frederic Dumas フレデリック・デュマ
日解 : 河原武雄 カワハラタケオ
123 一九五六年カンヌ映画祭でグラン・プリを獲得した、テクニカラー色彩による長篇記録映画である。この作品の監督ジャック・イヴ・クーストーはフランスの海軍大佐だが深海の魅力にとりつかれ一九四二年、工学技師エミール・ガニヤンの協力でアクアラング(潜水肺)を発明。海中の短篇映画にも手を染め、「漂流物」、「潜水手帖」の二作で夫々カンヌ映画祭の賞を得ている。彼の作品では前に「魚の散歩」が我国に紹介されたが、長篇ではこの作が初めて。製作に当り、クーストー他十四名の一行はカリプソ号に乗り地中海、紅海、印度洋、ペルシャ湾と航海を続け、撮影フィルムは延一方二千米。七十五米の深さまで撮影するのに成功している。監督はクーストーとルイ・マルの共同、撮影はエドモン・セシャン、水中撮影はクーストー、マル、フレデリック・デュマ、アルベエル・ファルコの協力。音楽はイヴ・ボードリエ。日本語版解説はNHKの河原武雄アナ。
1956 Il Ferroviere
鉄道員
1956年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
1956年 ■ 国際カトリック映画事務局賞 ピエトロ・ジェルミ
監督 : Pietro Germi ピエトロ・ジェルミ
製作 : Carlo Ponti カルロ・ポンティ
原案 : Alfredo Giannetti アルフレード・ジャンネッティ
脚本 : Pietro Germi ピエトロ・ジェルミ / Alfredo Giannetti アルフレード・ジャンネッティ / Luciano Vincenzoni ルチアーノ・ヴィンセンツォーニ / Ennio De Concini エンニオ・デ・コンチーニ / Carlo Musso カルロ・ミュッソ
撮影 : Leonida Barboni レオニダ・バルボーニ
音楽 : Carlo Rustichelli カルロ・ルスティケリ
セット : Carlo Egidi
Pietro Germi ピエトロ・ジェルミ(Andrea)
Luisa Della Noce ルイザ・デラ・ノーチェ(Sara)
Edoardo Nevola エドアルド・ネヴォラ(Sandro)
Silva Koshina シルヴァ・コシナ(Giulia)
Carlo Giuffre カルロ・ジュフレ(Renato)
Renato Speziali (Marcello)
Saro Urzi サーロ・ウルツィ(Gigi Liverani)
第2次世界大戦後のイタリアに生きる庶民の人生の歓びや哀しみを、ある一人の初老の鉄道機関士の姿を通して描いた、映画史に残る感動作。50歳のクリスマスを迎えたイタリアの鉄道機関士アンドレア・マルコッチは、末っ子のサンドロから英雄のように慕われていたが、長女のジュリアと長男のマルチェロからは、その厳格さや律儀で一徹な態度から敬遠されていた。しかしそんな彼らもやさしく献身的な母サーラがいるおかげで毎日平穏に暮らしていた。そんなある日、娘の流産や息子の不良化に気を病んでいたアンドレアが列車を運転していた所、彼の前に一人の若者が身を投げた。急いでブレーキをかけたアンドレアだったが、間に合わずにその青年を轢いてしまう……。いたいけな少年サンドロの純真な眼を通して、親子の愛情や夫婦の愛、そしてイタリアの地に生きる庶民たちの喜怒哀楽を、全編に流れる温かい人間愛で描いた映画史に残る名編。
1956 War and Peace
戦争と平和
1956年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1956年 □ 監督賞 キング・ヴィダー
□ 撮影賞(カラー) ジャック・カーディフ
□ 衣装デザイン賞(カラー) Marie DeMattesi
 
ゴールデン・グローブ
1956年 ■ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
1956年 □ 作品賞(総合)
□ 女優賞(国内) オードリー・ヘプバーン
監督 : King Vidor キング・ヴィダー
製作 : Dino De Laurentiis ディノ・デ・ラウレンティス
原作 : Leo Tolstoy レオ・トルストイ
脚本 : Ennio De Concini エンニオ・デ・コンチーニ
脚色 : Bridget Boland ブリジット・ボランド / King Vidor キング・ヴィダー / Ivo Perilli イーヴォ・ペリッリ / Mario Camerini マリオ・カメリーニ / Robert Westerby ロバート・ウェスタービー
撮影 : Jack Cardiff ジャック・カーディフ / Aldo Tonti アルド・トンティ
音楽監督 : Franco Ferrara フランコ・フェルラーラ
作曲 : Nino Rota ニーノ・ロータ
スクリプター : Mario Soldati マリオ・ソルダーティ
Audrey Hepburn オードリー・ヘップバーン(Natasha_Rostov)
Henry Fonda ヘンリー・フォンダ(Perre_Bezukhov)
Mel Ferrer メル・フェラー(Andrey)
Vittorio Gassman ヴィットリオ・ガスマン(Anatole_Kuragin)
John Mills ジョン・ミルズ(Platon_Karatsev)
Herbert Lom ハーバート・ロム(Napoleon)
Oscar Homolka オスカー・ホモルカ(General Kutuzov)
Anita Ekberg アニタ・エクバーグ(Helene)
Helmut Dantine ヘルムート・ダンティーン(Dokokhv)
Barry Jones バリー・ジョーンズ(Count Nicholas_Rostov)
Anna Maria Ferrero アンナ・マリア・フェルレーロ(Maria_Bolkonsky)
Milly Vitale ミリー・ヴィターレ(Lise_Bolkonsky)
Jeremy Brett ジェレミー・ブレット(Nicholas_Rostov)
Wilfred Lawson ウィルフレッド・ローソン(Prince_Bolkonsky)
May Bitt (Sonya Rostov)
トルストイの同名小説を基にした戦争大河ドラマ。19世紀の帝政ロシアの末期、ロシアを巻き込んだ戦争を背景に、貴族の私生児ピエール(H・フォンダ)と伯爵令嬢ナターシャ(A・ヘプバーン)の恋愛劇を描く。
 19世紀、帝政ロシア末期のモスクワ。フランス軍の侵攻がささやかれる中、貴族の私生児ピエールはロストフ伯爵の令嬢ナターシャに想いを寄せていた。そんなある日、親友アンドレイ公爵から知らせを受け、危篤の父を看取るピエール。やがて彼は、亡くなった父の莫大な財産を相続し、それを目当てに接近してきた貴族令嬢ヘレーネと結婚することに。一方、アンドレイは妊娠した妻を残して戦地へ赴くも敗戦の憂き目に遭い、負傷帰還兵となってしまう。そんな彼は、いつしかナターシャと愛し合うようになるのだが…。
1956 The King and I
王様と私
1956年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1956年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ユル・ブリンナー
□ 主演女優賞 デボラ・カー
□ 監督賞 ウォルター・ラング
□ 撮影賞(カラー) レオン・シャムロイ
■ ミュージカル映画音楽賞 アルフレッド・ニューマン
ケン・ダービー
■ 美術監督・装置賞(カラー) Paul S.Fox 装置
Lyle Wheeler 美術
John De Cuir 美術
Walter M.Scott 装置
■ 衣装デザイン賞(カラー) Irene Sharaff
■ 録音賞 Carl Faulkner 20th Century-Fox Studio Sound Department
 
ゴールデン・グローブ
1956年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) デボラ・カー
監督 : Walter Lang ウォルター・ラング
製作 : Charles Brackett チャールズ・ブラケット
原作 : Margaret Landon マーガレット・ランドン
脚本 : Ernest Lehman アーネスト・リーマン
撮影 : Leon Shamroy レオン・シャムロイ
音楽 : Richard Rodgers リチャード・ロジャース / Oscar Hammerstein 2 オスカー・ハマースタイン2世 / Alfred Newman アルフレッド・ニューマン
Deborah Kerr デボラ・カー(Anna_Leonowens)
Yul Brynner ユル・ブリンナー(The_King)
Rita Moreno リタ・モレノ(Tuptim)
Martin Benson マーティン・ベンソン(Kralahome)
Terry Saunders (Lady_Thaing)
Rex Thompson レックス・トンプソン(Louis_Leonowens)
Carlos Rivas カルロス・リヴァス(Lum_Tha)
Patrick Adiarte (Prinse_Chulalongkorn)
Alan Mowbray アラン・モウブレイ(British_Ambassador)
Geoffrey Toone ジェフリー・トゥーン(Ramsay)
Yuriko (Eliza)
Michiko Iseri (Angel_in_Ballet)
「アンナとシャム王」(46)のミュージカル・リメイクで、俳優Y・ブリンナーの「荒野の七人」と並ぶ代表作。王子や王女の教育係として、シャム王の宮殿にやってきたイギリス人女性アンナが、封建的で前時代的な王宮に、文化と愛情をもたらしていく様を描く。当たり役と言われただけに、ブリンナーの個性は強烈で、対するD・カーも上品な美しさと芯の強さを見せつける。この二人が『シャル・ウィ・ダンス』を踊るシーンは、やはり圧巻。
1957 Det Sjunde Inseglet
第七の封印
1957年スウェーデン
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
1957年 ■ 審査員特別賞 イングマール・ベルイマン
監督 : Ingmar Bergman イングマール・ベルイマン
製作 : Allan Ekelund アラン・エーケルンド
脚本 : Ingmar Bergman イングマール・ベルイマン
撮影 : Gunnar Fischer グンナール・フィッシャー
音楽 : Erik Nordgren エリク・ノルドグレン
美術 : P. A. Lundgren P・A・ルンドグレン
振り付け : Else Fischer
Max Von Sydow マックス・フォン・シドー(The Kight)
Gunnar Bjornstrand グンナール・ビヨルンストランド(The Squire)
Bibi Andersson ビビ・アンデショーン(Mia)
Nils Poppe ニルス・ポッペ(Jof)
Bengt Ekerot ベント・エケロート(Death)
Ake Fridell オーケ・フリーデル(The Smith)
Inga Gill (Lisa)
Gunnel Lindblom グンネル・リンドブロム(The Girl)
Bertil Anderberg ベティル・アンデルベルイ(Raval)
Maud Hansson (The Witch)
十字軍から生還した騎士アントニウスは、帰途、死神と出会いチェスの勝負を行なう。騎士が勝てば、死を見逃すというのだが……。生と死のイメージに満ちた幻想的な作品。タイトルは、黙示録に記された世界の終末を示す7つの徴(しるし)から採られたもの。
1957 The Bridge on the River Kwai
戦場にかける橋
1957年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1957年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 アレック・ギネス
□ 助演男優賞 早川雪洲
■ 監督賞 デヴィッド・リーン
■ 脚色賞 ピエール・ブール
マイケル・ウィルソン
カール・フォアマン
■ 撮影賞 ジャック・ヒルデヤード
■ 作曲賞 マルコム・アーノルド
■ 編集賞 Peter Taylor
 
NY批評家協会賞
1957年 ■ 作品賞
■ 男優賞 アレック・ギネス
■ 監督賞 デヴィッド・リーン
 
ゴールデン・グローブ
1957年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) アレック・ギネス
■ 監督賞 デヴィッド・リーン
 
英国アカデミー賞
1957年 ■ 作品賞(総合)
■ 作品賞(国内)
■ 男優賞(国内) アレック・ギネス
■ 脚本賞 ピエール・ブール
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1997年 ■ 新規登録作品
監督 : David Lean デイヴィッド・リーン
製作 : Sam Spiegel サム・スピーゲル
原作 : Pierre Boulle ピエール・ブウル
脚本 : David Lean デイヴィッド・リーン / Calder Willingum カルダー・ウィリンガム
撮影 : Jack Hildyard ジャック・ヒルドヤード
音楽 : Malcolm Arnold マルコム・アーノルド
音楽演奏 : The Royal Philharmonic Ochestra
William Holden ウィリアム・ホールデン(Shears)
Alec Guinness アレック・ギネス(Colonel_Nicholson)
Jack Hawkins ジャック・ホーキンス(Major_Warden)
Sessue Hayakawa 早川雪洲(Colonel_Saito)
James Donald ジェームズ・ドナルド(Major_Clipton)
Geoffrey Horne ジェフリー・ホーン(Lieutnant_Joyce)
Peter Williams (Captain_Reeves)
Ann Sears (Nurse)
Henry Okawa ヘンリー・大川(Captain_Kanematsu)
K. Katsumoto (Lieutnant_Miura)
巨匠D・リーンが、第二次大戦を背景に戦争の愚かさと人間の尊厳を描き出した不朽の名作。タイとビルマの国境近くにある日本軍の捕虜収容所では、連合軍捕虜を使って、国境に流れるクワイ河に橋を架ける準備が進められていた。だが、英軍大佐(ギネス)はジュネーヴ協定に反するとして、所長(早川雪洲)と対立。一方、米軍捕虜の海軍少佐(ホールデン)は脱走を試み、辛くも収容所を後にした。英軍大佐の気骨に共感した所長は、捕虜の恩赦を条件に再度協力を要請。捕虜たちに生きがいを与えようと考えていた大佐はこれを承諾し、こうして建設工事が始まった。だが同時に、生き延びた米海軍少佐の手引きによって、連合軍による架橋爆破作戦も開始されようとしていた……。
 戦後50年を過ぎ、次第に明らかになってきた戦中当時の証言によれば、日本軍の行った捕虜を使っての労役にはもっと非人道的なものがあり、この映画で描かれているような事は絵空事でしかないのだろうが、その事実とこの作品の良さは別次元で語られるべきであろう。我々にはもはやこの“戦争映画”は寓話としてしか観る事ができないかもしれないが、その寓話は非常に感動的で、人間ドラマとしての素晴らしさ、スペクタクルの醍醐味を持っているのだ。アカデミー作品・監督・脚色・主演男優(A・ギネス)・編集・撮影・音楽賞受賞。脚本のM・ウィルソンとC・フォアマンは当時赤狩りの疑いをかけられていたためクレジットを削除されていたが、1984年のアカデミーで改めてこれを表彰、後に製作されたドルビー改訂版ではクレジットも復活した(C・ウィリンガムは元々クレジットされていない)。
1959 Ben-Hur(1959)
ベン・ハー
1959年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1959年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 チャールトン・ヘストン
■ 助演男優賞 ヒュー・グリフィス
■ 監督賞 ウィリアム・ワイラー
□ 脚色賞 カール・タンバーグ
■ 撮影賞(カラー) ロバート・L・サーティース
■ 劇・喜劇映画音楽賞 ミクロス・ローザ
■ 美術監督・装置賞(カラー) William A.Horning 美術
Edward C.Carfagno 美術
Hugh Hunt 装置
■ 衣装デザイン賞(カラー) Elizabeth Haffenden
■ 特殊効果賞 A.Arnold Gillespie 視覚
Robert MacDonald 視覚
Milo Lory 聴覚
■ 編集賞 Ralph E.Winters
John D.Dunning
■ 録音賞 Franklin E.Milton Metro-Goldwyn-Mayer Studio Sound Department
 
NY批評家協会賞
1959年 ■ 作品賞
 
ゴールデン・グローブ
1959年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 助演男優賞 スティーヴン・ボイド
■ 監督賞 ウィリアム・ワイラー
■ 特別賞 アンドリュー・マートン 戦車競技シーンの演出に対して
 
アメリカ国立フィルム登録簿
2004年 ■ 新規登録作品
監督 : William Wyler ウィリアム・ワイラー
製作 : Sam Zimbalist サム・ジンバリスト
原作 : General Lew Uallace ルー・ウォレス将軍
脚本 : Karl Tunberg カール・タンバーグ
撮影 : Robert Surtees ロバート・サーティース
音楽 : Miklos Rozsa ミクロス・ローザ
美術 : William A. Horning / Edward C. Carfagno エドワード・C・カーファグノ
スクリプター : Andrew Marton アンドリュー・マルトン / Harold E. Wellman ハロルド・E・ウェルマン / Yakima Canutt ヤキマ・カナット
Charlton Heston チャールトン・ヘストン(Judah_Ben-Hur)
Jack Hawkins ジャック・ホーキンス(Quintus_Arrius)
Stephen Boyd スティーブン・ボイド(Messala)
Haya Harareet ハヤ・ハラリート(Esther)
Hugh Griffith ヒュー・グリフィス(Sheik_Ilderim)
Martha Scott マーサ・スコット(Miriam)
Sam Jaffe サム・ジャフェ(Simonides)
Cathy O'Donnell キャシー・オドネル(Tirazah)
ユダヤの豪族の息子、ベン・ハーの数奇な運命を通してローマの圧政とキリストの最期を6年半の製作期間と54億円の巨費で描いた一大スペクタクル。些細な出来事から旧友メッサラの裏切りにあい、奴隷船送りとなったベン・ハーはそこで命を救ったローマの将軍の養子となる。束の間の安住の後再び故郷へ戻った彼は、別れた家族が獄中死したと聞かされ戦車競技に出場する事を決意する。そこではメッサラとの宿命の対決が待っていた。あまりにも有名な戦車競技のシーンは4人の監督が演出した素材を僅かな時間に凝縮させた編集の妙に尽きる大迫力で迫る。作品、監督、主演男優、撮影等アカデミー賞史上最多の11部門受賞。
1959 ORFEU NEGRO
BLACK ORPHEUS
黒いオルフェ
1959フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
1959年■外国語映画賞
カンヌ国際映画祭
1959年■バルムドール マルセル・カミュ
ゴールデン・グローブ
1959年■外国映画賞
英国アカデミー賞
1960年□作品賞

監督:マルセル・カミュ
原作:ヴィニシウス・モライス
脚本:マルセル・カミュ
音楽:アントニオ・カルロス・ジョビン、ルイス・ボンファ
ブレノ・メロ
マルベッサ・ローン
ルールデス・オルヴェイラ
レア・ガルシア
オルフェウス伝説を描いたレリーフをぶち破って響く、圧倒的音量のサンバにたまげて、即、この素晴らしい音楽劇の虜となってしまった。ひとまずそれが収まって、流れるタイトル・ソングがまた美しい。そのジョビンのボサノヴァを世界に知らしめた映画でもある本作は、ギリシア神話のオルフェとユーリディスの挿話に基づき、ブラジルの詩人ヴィニシウス・デ・モライスが書き下ろした物語を映画化したもので、カルナヴァルに沸くリオを踊り手たちの視点からいきいきと描いて、その地を旅した、いや、それ以上の感慨--彼らと共に唄い踊る夢み心地--に浸らせてくれる。
 カルナヴァル見物に田舎から従姉セラフィナを訪ねた美少女ユーリディスは、彼女を乗せた市電の運転手オルフェと、祭りのリハーサルで再会。子供たちから“太陽”と慕われるオルフェには、派手好きなグラマーの婚約者ミラがいたが、ユーリディスの清純な美しさにすっかり参ってしまう。その夜、彼女を従姉宅に送ったオルフェだったが、恋人の水兵シコと睦み合うセラフィナにすっかりあてられて、ユーリディスを抱き寄せると、彼女はそれを待ち受けていたかのように唇をくれた。そして、愛しあって迎えた朝、彼は自作曲をギターで弾き語る(ルイス・ボンファによる『カルナヴァルの朝』)。と、どうだろう、子供たちに約束した通り、その音と共に朝日が上がった。祭は本番。ユーリディスも従姉の好意で、彼女の衣装を着て、ミラの目をごまかしオルフェと共に踊るが、やがてバレてしまい争いが起きる。泣いてその場を逃げ出したユーリディスは、自分に影のようにつきまとっていた死神の装束の男に追い込まれ、事故死。翌朝、その亡骸を抱きかかえ、彼女と恋を語らった高台に来たオルフェは嫉妬に狂ったミラの投げた石を頭に受け、そこから墜落死してしまう。だが、今度は子供たちの中から新たなオルフェの生まれる番。可愛らしい踊りを見せ映画は終る。ムラート(混血児)たちの褐色の肌の輝きを眩しく捉えたキャメラも最高だ。
 1959 RIO BRAVO
リオ・ブラボー
1959年アメリカ
123 監督: ハワード・ホークス
製作: ハワード・ホークス
原作: B・H・マッキャンベル
脚本: ジュールス・ファースマン
リー・ブラケット
撮影: ラッセル・ハーラン
音楽: ディミトリ・ティオムキン
ジョン・ウェイン       ジョン・T・チャンス
ディーン・マーティン    デュード
リッキー・ネルソン     コロラド
アンジー・ディキンソン   フェザーズ
ウォルター・ブレナン    スタンピー
ウォード・ボンド       パット
ジョン・ラッセル       ネイサン
クロード・エイキンス    ジョー
ハリー・ケリー・Jr      ハロルド
ペドロ・ゴンザレス=ゴンザレス  カルロス
颯爽たるファースト・シーンに初まり、計算されたアクションを散りばめた、歌あり恋ありの痛快西部劇。保安官チャンスは、酒場のゴタゴタから人を殺したジョーという男を逮捕した。ジョーの兄ネイサンは手下を集め、釈放を求めてチャンスを脅迫する。チャンスはわずかな手勢で、ネイサン一派を迎え撃つが……。凄腕の拳銃使いながら酒で身を持ち崩したデュードとの友情、小粋な女賭博師への無骨な愛情表現など、アクション以外にも見どころ満載のウェスタン。敵側の奏でる“皆殺しの唄”のメロディも耳に心地よい。
1960 The Apartment
アパートのかぎ貸します
1960年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1960年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ジャック・レモン
□ 主演女優賞 シャーリー・マクレーン
□ 助演男優賞 ジャック・クラスチェン
■ 監督賞 ビリー・ワイルダー
■ 脚本賞 ビリー・ワイルダー
I・A・L・ダイアモンド
□ 撮影賞(白黒) ジョセフ・ラシェル
■ 美術監督・装置賞(白黒) Edward G.Boyle 装置
Alexander Trauner 美術
■ 編集賞 Daniel Mandell
□ 録音賞 Gordon E.Sawyer
 
ヴェネチア国際映画祭
1960年 ■ 女優賞 シャーリー・マクレーン
 
NY批評家協会賞
1960年 ■ 作品賞
■ 監督賞 ビリー・ワイルダー
■ 脚本賞 ビリー・ワイルダー
I・A・L・ダイアモンド
 
ゴールデン・グローブ
1960年 ■ 作品賞(コメディ)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ジャック・レモン
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) シャーリー・マクレーン
 
英国アカデミー賞
1960年 ■ 作品賞(総合)
■ 男優賞(国外) ジャック・レモン
■ 女優賞(国外) シャーリー・マクレーン
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1994年 ■ 新規登録作品
監督 : Billy Wilder ビリー・ワイルダー / Doane Harrison ドーン・ハリソン / I. A. L. Diamond I・A・L・ダイアモンド
製作 : Billy Wilder ビリー・ワイルダー
脚本 : Billy Wilder ビリー・ワイルダー / I. A. L. Diamond I・A・L・ダイアモンド
撮影 : Joseph LaShell ジョセフ・ラシェル
音楽 : Adolph Deutsch アドルフ・ドイッチェ
美術 : Alexander Trauner アレクサンダー・トゥローナー
セット : Edward G. Boyle
編集 : Daniel Mandell
Jack Lemmon ジャック・レモン(C._C._Baxter)
Shirley MacLaine シャーリー・マクレーン(Fran_Kubelik)
Fred MacMurray フレッド・マクマレイ(J._D._Sheldrake)
Ray Walston レイ・ウォルストン(Mr._Doubisch)
David Lewis デイヴィッド・ルイス(Mr._Kirkeby)
Jack Kruschen ジャック・クラシェン(Dr._Dreyfuss)
Joan Shawlee ジョアン・ショーリー(Sylvia)
Edie Adams イーディー・アダムス(Miss_Olsen)
Hope Holiday ホープ・ホリディ(Margie_MacDougall)
Jonny Seven (Karl_Matuschka)
Naomi Stevens (Mrs._Dreyfuss)
Frances Weintraub Lax (Mrs._Lieberman)
Joyce Jameson ジョイス・ジェームソン(The_Blonde)
出世の足掛かりにと、上役の情事のためにせっせと自分のアパートを貸している会社員バド(レモン)。だが、人事部長のシェルドレイク(マクマレイ)が連れ込んで来たエレベーターガールのフラン(マクレーン)は、バドの意中の人だった……。B・ワイルダー監督・脚本(ダイアモンドとの共作)による都会派コメディの代表作。鍵やテニスラケットなど小道具を上手く使い、サラリーマンの悲哀と恋物語を鮮やかに描出している。主人公バドのやるせなさを見事に体現しているレモン、またレモンならずともほのかな恋心を抱かせるマクレーン(オスカー候補)の可愛らしさ、これがなければ、いかにワイルダーとは言え、ここまでの名作とはならなかったであろう。本作に憧れて作られた日本のTVドラマの何と多いことよ!


1960 ELMER GANTRY
エルマー・ガントリー/魅せられた男
1960年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1960年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 バート・ランカスター
■ 助演女優賞 シャーリー・ジョーンズ
■ 脚色賞 リチャード・ブルックス
□ 劇・喜劇映画音楽賞 アンドレ・プレヴィン
 
NY批評家協会賞
1960年 ■ 男優賞 バート・ランカスター
 
ゴールデン・グローブ
1960年 ■ 男優賞(ドラマ) バート・ランカスター
 
英国アカデミー賞
1960年 □ 作品賞(総合)
□ 男優賞(国外) バート・ランカスター
□ 女優賞(国外) ジーン・シモンズ
監督: リチャード・ブルックス Richard Brooks
製作: バーナード・スミス Bernard Smith
原作: ハリー・シンクレア・ルイス Harry Sinclair Lewis
脚本: リチャード・ブルックス Richard Brooks
撮影: ジョン・アルトン John Alton
音楽: アンドレ・プレヴィン Andre Previn
バート・ランカスター Burt Lancaster エルマー
ジーン・シモンズ Jean Simmons シャロン
ディーン・ジャガー Dean Jagger
アーサー・ケネディ Arthur Kennedy
パティ・ペイジ
シャーリー・ジョーンズ Shirley Jones
ジョー・マロス Joe Maross
流れ者の女たらしエルマー・ガントリーが、美しい女性伝道師シャロンと出会う。純粋なシャロンに惹かれたエルマーは、自分も伝道の道を志す。だがそんな彼の前に、かつてエルマーによって身を持ち崩し、娼婦となった女性が現れる……。主人公に扮したB・ランカスターの熱演が光る人間ドラマ。
1961 WEST SIDE STORY
ウエストサイド物語
1961年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1961年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 ジョージ・チャキリス
■ 助演女優賞 リタ・モレノ
■ 監督賞 ロバート・ワイズ
ジェローム・ロビンス
□ 脚色賞 アーネスト・レーマン
■ 撮影賞(カラー) ダニエル・L・ファップ
■ ミュージカル映画音楽賞 ソウル・チャップリン
ジョン・グリーン
シド・ラミン
アーウィン・コスタル
■ 美術監督・装置賞(カラー) Boris Leven 美術
Victor A.Gangelin 装置
■ 衣装デザイン賞(カラー) Irene Sharaff
■ 編集賞 Thomas Stanford
■ 録音賞 Fred Hynes Todd-AO Sound Department
Gordon E.Sawyer Samuel Goldwyn Studio Sound Department
 
NY批評家協会賞
1961年 ■ 作品賞
 
ゴールデン・グローブ
1961年 ■ 作品賞(ミュージカル)
■ 助演男優賞 ジョージ・チャキリス
■ 助演女優賞 リタ・モレノ
 
英国アカデミー賞
1962年 □ 作品賞(総合)
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1997年 ■ 新規登録作品
監督: ロバート・ワイズ Robert Wise
ジェローム・ロビンス Jerome Robbins
製作: ロバート・ワイズ Robert Wise
ソウル・チャップリン Saul Chaplin
原作: ジェローム・ロビンス Jerome Robbins
アーサー・ローレンツ Arthur Laurents
脚本: アーネスト・レーマン Ernest Lehman
撮影: ダニエル・L・ファップ Daniel L. Fapp
作曲: レナード・バーンスタイン Leonard Bernstein
音楽: アーウィン・コスタル Irwin Kostal
シド・ラミン
音楽監督: ジョン・グリーン John Green
タイトルデザイン: ソウル・バス Saul Bass
ナタリー・ウッド Natalie Wood マリア
リチャード・ベイマー Richard Beymer トニー
ジョージ・チャキリス George Chakiris ベルナルド
リタ・モレノ Rita Moreno
ラス・タンブリン Russ Tamblyn
タッカー・スミス Tucker Smith
デヴィッド・ウィンターズ David Winters
トニー・モルデンテ Tony Mordente
サイモン・オークランド Simon Oakland
ジョン・アスティン John Astin
ネッド・グラス Ned Glass
ニューヨークの下町を舞台に、イタリア系のジェット団とプエルトリコ系のシャーク団の無益な抗争と、その中で芽生える愛と悲劇を描いたミュージカル大作。『ロミオとジュリエット』の構図をウエストサイドのスラム街で展開させたストーリーはシンプルだが、とにもかくにも唄と踊りのダイナミズムに圧倒される(振り付けは共同監督でもあるロビンス)。『クール』『トゥナイト』『アメリカ』など数々の名曲も素晴らしく、アカデミーでは作品・監督・助演男優(G・チャキリス)・助演女優(R・モレノ)・撮影・美術・音響・編集・衣装デザインの他、当然ながらミュージカル映画音楽賞を受賞した。そして何より、マンハッタンを見下ろした俯瞰図の導入部を始めとした、70mmの大画面を活かしきった画面構成が光っている。ソウル・バスによるタイトル・デザインも秀逸だ。2002年に<ニュープリント・デジタルリマスターバージョン>としてリバイバル上映された。
1962 The Longest Day
史上最大の作戦
1962年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1962年 □ 作品賞
■ 撮影賞(白黒) ワルター・ウォティッツ
ジャン・ブールゴワン
□ 美術監督・装置賞(白黒) Ted Haworth 美術
Le'on Barsacq 美術
Vincent Korda 美術
Gabriel Bechir 装置
■ 特殊効果賞 Robert MacDonald 視覚
Jacques Maumont 視覚
□ 編集賞 Samuel E.Beetley
 
ゴールデン・グローブ
1962年 ■ 撮影賞(白黒) アンリ・ペルサン
ジャン・ブールゴワン
ワルター・ウォティッツ
監督 : Ken Annakin ケン・アナキン / Andrew Marton アンドリュー・マルトン / Bernhard Wicki ベルンハルト・ヴィッキ
製作 : Darryl F. Zanuck ダリル・F・ザナック
アソシエイト・プロデューサー : Elmo Williams エルモ・ウィリアムス
脚色 : Romain Gary ロマン・ギャリー / David Pursall デイヴィッド・パーセル / Jack Seddon ジャック・セッドン / James Jones ジェームズ・ジョーンズ
撮影 : Jean Bourgoin ジャン・ブルゴワン / Walter Wottitz ワルター・ウォティッツ / Guy Tabary ギイ・タバリー / Henri Persin アンリ・ペルサン
音楽 : Maurice Jarre モーリス・ジャール / Paul Anka ポール・アンカ / Mitch Miller
美術 : Ted Aworth / Vincent Korda ヴィンセント・コルダ
編集 : Samuel E. Beetley サミュエル・E・ビートリー
スタント・コーディネーター : Elmo Williams エルモ・ウィリアムス
John Wayne ジョン・ウェイン(Lt._Colonel_Benjamin_Vandervoort)
Robert Mitchum ロバート・ミッチャム(Brig._General_Normancota)
Henry Fonda ヘンリー・フォンダ(Brig._General_Theodore_Roosevelt)
Robert Ryan ロバート・ライアン(Brig._General_James_M._Gavin)
Rod Steiger ロッド・スタイガー(Destroyer_Commander)
Robert Wagner ロバート・ワグナー(U._S._Ranger)
Richard Beymer リチャード・ベイマー(Private_Dutchschultz)
Mel Ferrer メル・フェラー(Major_General_Robert_Haines)
Jeffrey Hunter ジェフリー・ハンター(Sergeant_Fuller)
Paul Anka ポール・アンカ(U._S._Ranger)
Sal Mineo サル・ミネオ(Private_Martini)
Roddy McDowall ロディ・マクドウォール(Private_Morris)
Stuart Whitman スチュアート・ホイットマン(Lieutenant_Sheen)
Steve Forrest スティーヴ・フォレスト(Captain_Harding)
Ron Randell ロン・ランデル(Joe_Willeams)
Nicholas Stuart (Lt._General_Omar_N._Bradley)
John Meillon ジョン・マイロン(Rear-Sdmiral_Alan_G._Kirk)
Richard Burton リチャード・バートン(Raf_Pilot)
Kenneth More ケネス・モア(Capt._Colin_Maud)
Peter Lawford ピーター・ローフォード(Lord_Lovat)
Richard Todd リチャード・トッド(Major_John_Howard)
Leo Genn レオ・ゲン(Brig._General_Parker)
John Gregson ジョン・グレグソン(British_Padre)
Sean Connery ショーン・コネリー(Private_Flanagan)
Jack Hedley ジャック・ヘドレー(Briefing_Officer)
Michael Medwin マイケル・メドウィン(Private_Watney)
Norman Rossington ノーマン・ロシントン(Private_Clough)
John Robinson ジョン・ロビンソン(Admiral_Sir_Bertram_Ramsey)
Patrick Barr パトリック・バール(Group_Captain_J._N._Stagg)
Leslie Phillips レスリー・フィリップス(Raf_Officer)
Donald Rouston (Raf_Pilot)
Frank Finlay フランク・フィンレイ(Private_Coke)
Lyndon Brook リンドン・ブルック(Lieutenant_Walsh)
Bryan Coleman (Ronald_Callen)
Neil McCallum ニール・マッカラム(Canadian_Doctor)
Trever Reid (General_Sir_Bernard_L._Montgomery)
Simon Lack (Air_Chief_Marshal_Sir_Trafford_Leigh_Mallory)
Louis Mounier (Air_Chief_Marshal_Sir_William_Tedder)
Sian Phillips シアン・フィリップス(Wren)
Irina Demick イリーナ・デミック(Janine_Boitard)
Bourvil ブールヴィル(Major_of_Colleville)
Jean Louis Barrault ジャン・ルイ・バロー(Father_Roulland)
Christian Marquand クリスチャン・マルカン(Comander_Philippe_Kieffer)
Arletty アルレッティ(Madame_Barrault)
Madeleine Renaut (Mother_Superior)
Georges Ribiere (Sergeant_Guy_de_Montlaur)
Jean Servais ジャン・セルヴェ(Rear-Admiral_Jaujard)
Georges Wiluson (Alexandre_Renaud)
Fernand Ledoux フェルナン・ルドウ(Louis)
Maurice Poli モーリス・ポリ(Jean)
Alice Tissot アリス・ティソ(The_Housekeeper)
Jo D'Abray (Naval_Captain)
Curt Jurgens クルト・ユルゲンス(Major_General_Gunther_Blumentritt)
Werner Hinz ヴェルナー・ヒンツ(Field_Marshal_Erwin_Rommel)
Paul Hartman ポール・ハートマン(Field_Marshal_Gerd_Von_Runtstedk)
Gert Froebe ゲルト・フレーベ(Sergeant_Kaffee_Klatsch)
Hans Christian Blech ハンス・クリスチャン・ブレッヒ(Major_Werner_Pluskat)
Wolfgang Treiss (Major_General_Max_Temsel)
Peter Van Eyck ペーター・ファン・アイク(Lieut-Colonel_Ockr)
Heinz Reincke ハインツ・ラインケ(Colonel_Gosep_Pips_Priller)
Richard Munch(2) リチャード・マンチ(General_Elich_Marcks)
Ernst Schroeder (General_Hans_Von_Salmuth)
Karl Meisel (Captain_Ernst_During)
Heinz Spitzner (Lieut-Colonel_Hellmuth_Meyer)
Robert Freytag ロベルト・フライターク(Aide_To_Lieut._Cartis_Meyer)
Til Kiwe (Captain_Hellmuth_Lang)
Alfred Jodl (Colonel_General)
Michael Hinz ミハエル・ヒンツ(Frau_Rommel)
Paul Roth (Colonel_Schiller)
Hart Mut Rock (Sergeant_Bergsdof)
Karl John カール・ヨーン(Lieut_Waffe_General)
Rainer Penkert ライナー・ペンケルト(Lieut.Major_Dietmar_Schonhetr_Fritz_Theen)
1944年6月、フランス、ノルマンディー。第二次世界大戦は佳境に差しかかろうとしていた。この地では、司令官ロンメル率いるドイツ軍が、英仏海峡を挟んで戦機をうかがう連合軍の攻撃に備えている。敵には人数で圧倒されているが、天候を味方につけて堅固な防御態勢を敷いていた。一方イングランドでは、アイゼンハワー司令官率いる連合軍が、ノルマンディー上陸作戦の日であるDデイを何日にするか最終的に絞り込んでいた。こうして6月6日の早朝、連合軍の空挺部隊が降下したのを皮切りに、いよいよ熾烈を極めた上陸作戦が始まるのだった…。
 44年6月6日、連合軍によるノルマンディー上陸作戦に材を取ったコーネリアス・ライアンのノンフィクションを基に、名プロデューサー、ダリル・F・ザナックが製作費36億を投じて作り上げた一大戦争パノラマ。米・英・仏・独のトップスター総出演と、大画面いっぱいに展開される戦場の再現は、映画的興奮に満ち溢れ、至福と驚嘆の3時間を約束する。ビデオはワイド版の他、コンピュータによるカラライゼーションを施した<カラーライズ版>(サイズはスタンダード)がある。
1962 VIVRE SA VIE
IT'S MY LIFE
MY LIFE TO LIVE
女と男のいる舗道
1962年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ヴェネチア国際映画祭
1962年 ■ 審査員特別賞 ジャン=リュック・ゴダール
監督: ジャン=リュック・ゴダール Jean-Luc Godard
脚本: ジャン=リュック・ゴダール Jean-Luc Godard
撮影: ラウール・クタール Raoul Coutard
音楽: ミシェル・ルグラン Michel Legrand
アンナ・カリーナ Anna Karina
サディ・レボ
ブリス・パラン
アンドレ・S・ラバルト
この映画のルイズ・ブルックスを思わせる断髪のA・カリーナは本当に魅力的だ。ゴダールが彼女を撮る姿勢に愛情が満ち溢れているからか。実生活でも蜜月の季節を送っていた二人だ。カリーナ演ずる、ゾラの有名な小説の主人公と同じ名を持った女ナナは、娼婦がレビュー女優に成り上がるゾラのヒロインとは逆に、娼婦に零落する女優志願の娘。若くして結婚し、子供をもうけたが離婚して家を出た。安月給のレコード店員では生活が持たず、つい男に誘われ、体を許した代償として金を受け取ってしまう。そのうちポン引きのラウールと出会い、彼に好意を持った彼女は完全な娼婦に仕込まれる。だが、かりそめの愛も春を売る暮らしにやがて冷えきり、彼女は無感動に日々を費やす……。全編を12の章立てにし、ゴダールは物語的興趣を例の如く分断するが、それでも映画館で「裁かるゝジャンヌ」を見て涙する場面、カフェで偶然隣合わせた老哲学者と語り合うくだりなど実にエモーショナルだ。
1962 Ivan's Childhood
僕の村は戦場だった
1962年ソ連
ヴェネチア国際映画祭
1962年 ■ サン・マルコ金獅子賞 アンドレイ・タルコフスキー
監督 : Andrei Tarkovsky アンドレイ・タルコフスキー
原作 : Vladimir Bogomolov ウラジミール・ボゴモーロフ
脚色 : Vladimir Bogomolov ウラジミール・ボゴモーロフ / Mikhail Papava ミハイル・パパワ
撮影 : Vadim Yusov ワジーム・ユーソフ
SFX : V. Sevostyanov
音楽 : V. Ovchinikov V・オフチニコフ
指揮 : E. Khacha
美術 : E. Chernydev
編集 : E. Smirnov エドゥアルド・スミルノフ
Kolya Burlayev コーリヤ・ブルリヤーエフ(Ivan)
V. Zubkov V・ズブコフ(Kholin)
E. Jarikov E・ジャリコフ(Galystev)
S. Krylov S・クルイロフ(Katasonov)
N. Grinyko (Gryaznov)
V. Maryavina (Maska)
I. Tarkovskaya (Ivan's Mother)
D. Milyucheko (The Oldman)
主人公の少年が住む村が、ある日、ドイツの侵攻を受けた。彼の肉親は行方不明、村も焼かれてしまう。彼は幼年学校へ行くことを拒否し、斥候として情報を軍にもたらすが……。戦争の生む悲劇を描く、タルコフスキーの長篇第一作。
1962 LAWRENCE OF ARABIA
アラビアのロレンス
1962年イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1962年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ピーター・オトゥール
□ 助演男優賞 オマー・シャリフ
■ 監督賞 デヴィッド・リーン
□ 脚色賞 ロバート・ボルト
■ 撮影賞(カラー) F・A・ヤング
■ 作曲賞 モーリス・ジャール
■ 美術監督・装置賞(カラー) John Box 美術
John Stoll 美術
Dario Simoni 装置
■ 編集賞 Anne V. Coates
■ 録音賞 John Cox Shepperton Studio Sound Department
 
ゴールデン・グローブ
1962年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 助演男優賞 オマー・シャリフ
■ 監督賞 デヴィッド・リーン
■ 撮影賞(カラー) F・A・ヤング
 
英国アカデミー賞
1962年 ■ 作品賞(総合)
■ 作品賞(国内)
■ 男優賞(国内) ピーター・オトゥール
□ 男優賞(国外) アンソニー・クイン
■ 脚本賞 ロバート・ボルト
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1991年 ■ 新規登録作品
監督: デヴィッド・リーン David Lean
製作: サム・スピーゲル Sam Spiegel
原作: T・E・ロレンス Thomas Edward Lawrence
脚本: ロバート・ボルト Robert Bolt
撮影: フレデリック・A・ヤング Frederick A. Young
ニコラス・ローグ Nicolas Roeg  第二班
音楽: モーリス・ジャール Maurice Jarre
ピーター・オトゥール Peter O'Toole
アレック・ギネス Alec Guinness
オマー・シャリフ Omar Sharif
アンソニー・クイン Anthony Quinn
ジャック・ホーキンス Jack Hawkins
アーサー・ケネディ Arthur Kennedy
クロード・レインズ Claude Rains
ホセ・ファーラー Jose Ferrer
アンソニー・クエイル Anthony Quayle
ドナルド・ウォルフィット Donald Wolfit
マイケル・レイ Michel Ray
D・リーンの数ある名作の中でも紛れもない最高傑作で、アカデミー賞7部門を受賞。1914年、第一次大戦中のアラブ。砂漠の利権を狙い侵攻するトルコ軍とアラブ人たちとの激突、大英帝国の介入と、激動するアラブ社会に突如現れた英国人T・E・ロレンス。ドラマは、砂漠とその民を深く愛し、しかし英国人であるがために深い挫折に追い込まれていく青年リーダー、ロレンスの苦悩を中心に、砂漠の一大戦争スペクタクルを展開していく。ベドウィン族の戦闘部隊が一瞬の内に一村を壊滅させるシーン、疾走する列車を爆破するシーン他、その迫力は今なお圧倒的で、今日では絶対撮影不可能とまで言われている。D・リーンが長年こだわり続けている“人間と自然”“西欧文明と異文化の相克”のテーマがここでも徹底して描かれ、深い感動を呼ぶ。
1962 L' ECLISSE
THE ECLIPSE [米]
太陽はひとりぼっち
1962年フランス/イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
1962年 ■ 審査員特別賞 ミケランジェロ・アントニオーニ
監督: ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本: ミケランジェロ・アントニオーニ
トニーノ・グエッラ
エリオ・バルトリーニ
撮影: ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ
音楽: ジョヴァンニ・フスコ
アラン・ドロン
モニカ・ヴィッティ
フランシスコ・ラバル
愛の不毛を描き続けたアントニオーニの相も変わらぬ作品。三年越しの恋に終止符を打ったヴィットリアは、株式仲買人のピエロという青年と恋に落ちる。しかし彼女には、二人の間に横たわる大きな溝が感じられるのだった……。
1963 Storie sulla Sabbia
砂上物語
1963年イタリア
123 監督 : Riccardo Fellini リカルド・フェリーニ
製作 : Ugo De Lucia ウーゴ・デ・ルシア
原案 : Riccardo Fellini リカルド・フェリーニ
脚本 : Riccardo Fellini リカルド・フェリーニ / G. Franco Ferraar G・フランコ・フェラーリ
撮影 : Giuseppe Aquari ジュゼッペ・アクアーリ / Sandro D'eva サンドロ・デヴァ / Mario Vulpiani マリオ・ヴルピアーニ
音楽 : Giovanni Fusco ジョヴァンニ・フスコ
美術 : Ercole Monti
Francesca De Seta フランチェスカ・デ・セータ(Francesca)
Anna Orso アンナ・オルソ(Anna)
Guerino Banzato G・バンツアート(Andea)
Patrizia Berkel パトリツィア・ベルケル(Patrizia)
Ornella Brega (Ornella)
Catherine Mercurio カトリーヌ・メルクーリオ(Lucia)
Philippe Camus フィリップ・カミュ(Carlo)
Sergio Galiano (Mario)
Francesco Ranzolini (Francesco)
フェデリコ・フェリーニの弟、リカルド・フェリーニの原案に基き彼自身とG・フランコ・フェラーリが脚本を執筆、リカルドが監督した抒情篇。撮影は「豊かなる成熟」のサンドロ・デヴァ、ジュゼッペ・アクアーリにマリオ・ヴルピアーニの三人が担当、音楽は「太陽はひとりぼっち」のジョヴァンニ・フスコ、セヴェリーノ・ガッツェラーニがフルート演奏している。出演者は全部素人で四歳のフランチェスカ・デ・セータやアンナ・オルソ、パトリツィア・ベルケルなど。製作はウーゴ・デ・ルシア。
1964 Hamlet
ハムレット
1964年ソ連
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ヴェネチア国際映画祭
1964年 ■ 審査員特別賞 グリゴーリ・コージンツェフ
 
英国アカデミー賞
1965年 □ 作品賞(総合)
□ 男優賞(国外) インノケンティ・スモクトゥノフスキー
監督 : Grigori Kozintsev グリゴーリ・コージンツェフ
原作 : William Shakespeare ウィリアム・シェークスピア
脚色 : Grigori Kozintsev グリゴーリ・コージンツェフ
撮影 : Ionas Gritsius ヨナス・グリツィウス
音楽 : Dimitri Shostakovitch ディミトリ・ショスタコヴィッチ
Innokentii Smoktunovskii インノケンティ・スモクトゥノフスキー(Hamlet)
Anastasiya Vertinskaya アナスタシア・ヴェルチンスカヤ(Ophelia)
Mikhail Nazvanov ミハイル・ナズバーノフ(Claudius the King)
Elza Radzin エルザ・ラジン(Gertrude The Queen)
Yuri Tolubeyev ユーリー・トルベーエフ(Polonius)
Vladimir Erenbrg (Horatio)
Stepan Olexenko (Laertes)
Vadim Medvedev (Guildenstern)
Igor Dmitriev イーゴリ・ドミートリエフ(Rosencrantz)
Aadu Krevald (Fortinbras)
シェークスピアの原作を「ドン・キホーテ(1957)」のグリゴーリ・コージンツェフが脚色・演出した悲劇。撮影はヨナス・グリツィウス、音楽はディミトリ・ショスタコヴィッチが担当した。出演はインノケンティ・スモクトゥノフスキー、アナスタシア・ヴェルチンスカヤ、ミハイル・ナズバーノフ、エルザ・ラジン、ユーリー・トルベーエフほか。六四年ベニス国際映画祭で審査員特別賞を受賞している。
1964 My Fair Lady
マイ・フェア・レディ
1964年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1964年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 レックス・ハリソン
□ 助演男優賞 スタンリー・ホロウェイ
□ 助演女優賞 グラディス・クーパー
■ 監督賞 ジョージ・キューカー
□ 脚色賞 アラン・ジェイ・ラーナー
■ 撮影賞(カラー) ハリー・ストラドリング
■ 音楽(編曲賞) アンドレ・プレヴィン
■ 美術監督・装置賞(カラー) Gene Allen 美術
Sir Cecil Beaton 美術
George James Hopkins 装置
■ 衣装デザイン賞(カラー) Sir Cecil Beaton
□ 編集賞 William Ziegler
■ 録音賞 George R. Groves
 
NY批評家協会賞
1964年 ■ 作品賞
■ 男優賞 レックス・ハリソン
 
ゴールデン・グローブ
1964年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) レックス・ハリソン
■ 監督賞 ジョージ・キューカー
 
英国アカデミー賞
1965年 ■ 作品賞(総合)
□ 男優賞(国内) レックス・ハリソン
監督 : George Cukor ジョージ・キューカー
製作 : Jack L. Warner ジャック・L・ワーナー
原作戯曲 : George Bernard Shaw ジョージ・バーナード・ショウ
脚本 : Alan Jay Lerner アラン・ジェイ・ラーナー
撮影 : Harry Stradling ハリー・ストラドリング
音楽 : Andre Previn アンドレ・プレヴィン / Frederick Loewe フレデリック・ロー
Audrey Hepburn オードリー・ヘップバーン(Eliza)
Rex Harrison レックス・ハリソン(Henry Higgins)
Stanley Holloway スタンリー・ホロウェイ(Alfred Doolittle)
Wilfrid Hyde White ウィルフリッド・ハイド・ホワイト(Colonel Pickering)
Jeremy Brett ジェレミー・ブレット(Freddie)
Theodore Bikel セオドア・バイケル(Zoltan Karpathy)
言わずと知れた、ヘプバーン主演によるミュージカル映画の大作。ロンドンの下町、夜の巷で花を売っていた少女イライザ。そこへたまたま通りかかったヘンリー・ヒギンズは、彼女の余りにもひどい訛りに対し、正しい発声と淑女としての行儀を身に付けさせると断言する……。音楽・踊り・出演陣のどこをとっても、「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウエスト・サイド物語」と並ぶミュージカル映画の傑作。必見! ビデオは「ニュー・デジタル・バージョン」も有り。
1965 The Sound of Music
サウンドオブミュージック
1965年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1965年 ■ 作品賞
□ 主演女優賞 ジュリー・アンドリュース
□ 助演女優賞 ペギー・ウッド
■ 監督賞 ロバート・ワイズ
□ 撮影賞(カラー) テッド・マッコード
■ ミュージカル映画音楽賞 アーウィン・コスタル
□ 美術監督・装置賞(カラー) Boris Leven 美術
Walter M.Scott 装置
Ruby Levitt 装置
□ 衣装デザイン賞(カラー) Dorothy Jeakins
■ 編集賞 William H. Reynolds
■ 録音賞 James P .Corcoran 20th Century-Fox Studio Sound Department
Fred Hynes Todd-AO Studio Sound Department
 
ゴールデン・グローブ
1965年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) ジュリー・アンドリュース
 
英国アカデミー賞
1965年 □ 女優賞(国内) ジュリー・アンドリュース
 
アメリカ国立フィルム登録簿
2001年 ■ 新規登録作品
監督 : Robert Wise ロバート・ワイズ
製作 : Robert Wise ロバート・ワイズ
原作 : Richard Rodgers リチャード・ロジャース / Oscar Hammerstein 2 オスカー・ハマースタイン2世
脚本 : Ernest Lehman アーネスト・リーマン
撮影 : Ted McCord テッド・マッコード
音楽 : Richard Rodgers リチャード・ロジャース
作詞 : Oscar Hammerstein 2 オスカー・ハマースタイン2世
編曲 : Irwin Kostal アーウィン・コスタル
Julie Andrews ジュリー・アンドリュース(Maria)
Christopher Plummer クリストファー・プラマー(Captain_Von_Trapp)
Eleanor Parker エレノア・パーカー(The_Baroness)
Richard Haydn リチャード・ヘイドン(Max_Detweiler)
Peggy Wood ペギー・ウッド(Mother_Abbess)
Charmian Carr (Liesl)
Heather Menzies ヘザー・メンジース(Louisa)
Nicholas Hammond ニコラス・ハモンド(Friedrich)
Duane Chasa (Kurt)
Angela Cartwright アンジェラ・カートライト(Brigitta)
Debbie Turner (Marta)
Kym Karath (Gretl)
Anna Lee アンナ・リー(Sister_Margaretta)
Portia Nelson (Sister_Berthe)
Marni Nixon マーニ・ニクソン(Sister_Sophia)
Evadne Baker (Sister_Bernice)
Ben Wright (Herr_Zeller)
Daniel Truhitte (Rolfe)
ロジャース&ハマースタイン・コンビの大ヒットしたブロードウェイ・ミュージカルの映画化で、監督は「ウエスト・サイド物語」(61)に続きミュージカルを手掛けることになったR・ワイズ(当初はウィリアム・ワイラーの予定であった)。「菩提樹」(56)でも知られるトラップ一家の物語を、雄大なアルプスの景観や緑美しい木々、そして忘れがたき数々のナンバーで織り上げた名作だ。
 1938年のオーストリア、院長の命により厳格なトラップ家へ家庭教師としてやって来た修道女マリア。彼女の温かい人柄と音楽を用いた教育法で、七人の子供たちはマリアの事が好きになるが、父親であるトラップ大佐とマリアの衝突は絶え間なかった。だが、次第に大佐に惹かれている事に気づき悩むマリア。やがて大佐の再婚話が持ち上がり彼女は傷心のまま修道院に戻るのだが……。後半、ようやく互いの気持ちに気づき結婚したマリアと大佐が、戦火を逃れるため子供たちを連れて国外へ脱出するまでが描かれるが、この3時間近い尺を一瞬たりとも飽きさせない造りは驚異的。万人向けのミュージカル作品としては最高峰に位置するといっても過言ではないだろう。
1965 Doctor Zhivago
ドクトル・ジバゴ
1965年アメリカ・イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1965年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 トム・コートネイ
□ 監督賞 デヴィッド・リーン
■ 脚色賞 ロバート・ボルト
■ 撮影賞(カラー) フレデリック・A・ヤング
■ 作曲賞 モーリス・ジャール
■ 美術監督・装置賞(カラー) John Box 美術
Terry Marsh 美術
Dario Simoni 装置
■ 衣装デザイン賞(カラー) Phyllis Dalton
□ 編集賞 Norman Savage
□ 録音賞 A.W.Watkins Metro-Goldwyn-Mayer British Studio Sound Department
Franklin E.Milton Metro-Goldwyn-Mayer Studio Sound Department
 
カンヌ国際映画祭
1966年 □ パルム・ドール デヴィッド・リーン
 
ゴールデン・グローブ
1965年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) オマー・シャリフ
■ 監督賞 デヴィッド・リーン
■ 脚本賞 ロバート・ボルト
■ 音楽賞 モーリス・ジャール
 
英国アカデミー賞
1966年 □ 作品賞(総合)
□ 男優賞(国内) ラルフ・リチャードソン
□ 女優賞(国内) ジュリー・クリスティ
監督 : David Lean デイヴィッド・リーン
製作 : Carlo Ponti カルロ・ポンティ
原作 : Boris Pasternark ボリス・パステルナーク
脚色 : Robert Bolt ロバート・ボルト
撮影 : Fred A. Young フレッド・A・ヤング
SFX : Eddie Fowlie エディ・フォーリー
音楽 : Maurice Jarre モーリス・ジャール
美術 : John Box ジョン・ボックス / Terence Marsh テレンス・マーシュ / John Box ジョン・ボックス
セット : Dario Simoni ダリオ・シモニ
衣装(デザイン) : Phyllis Dalton フィリス・ダルトン
スクリプター : Roy Rosotti ロイ・ロソッティ
Omar Sharif オマー・シャリフ(Yuri_Zhivago)
Julie Christie ジュリー・クリスティ(Lara)
Geraldine Chaplin ジェラルディン・チャップリン(Tonya)
Rod Steiger ロッド・スタイガー(Komarovdsky)
Alec Guinness アレック・ギネス(Yevgraf)
Tom Courtenay トム・コートネイ(Pasha)
Siobhan McKenna シオバーン・マッケンナ(Anna)
Ralph Richardson ラルフ・リチャードソン(Alexander)
Rita Tushingham リタ・トゥシンハム(The_Girl)
Jeffrey Rockland (Sasha)
Tarek Sharif (Yuri_at_8_Years_old)
Berard Kay (The_Bolshevik)
Klaus Kinski クラウス・キンスキー(Kostoyed)
Gerard Tichy ジェラール・ティチー(Liberius)
Noel William (Razin)
Geoffrey Keen ジェフリー・キーン(Medical_Professor)
Adrienne Corri エイドリアン・コリ(Amelia)
Jack MacGowran ジャック・マクガウラン(Petye)
Mark Eden マーク・エデン(Engineer_at_Dam)
Eric Chitty (Old_Soldier)
Roger Maxwell (Beef_faced_Colonel)
Wolf Frees (Delegate)
Gwen Nelson (Female Janitor)
Lucy Westmore (Katya)
Lili Murati (The_train_Jumner)
Peter Madden (Political_Officer)
ロシアの文豪ボリス・パステルナークの同名小説を映画した長編大作。時はロシア革命前後の動乱期。純真な心を持つ詩人でもある医者ジバゴを主人公に、ラーラとトーニャという2人の女性への愛を通して波瀾に満ちた生涯を描いてゆく。人生の軌跡を、多彩な登場人物を交えながら時代のうねりと共に描く壮大な一大叙事詩。M・ジャールによる美しい“ラーラのテーマ”も忘れがたい。
1966 UN HOMME ET UNE FEMME
A MAN AND A WOMAN
男と女
1966年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1966年 □ 主演女優賞 アヌーク・エーメ
□ 監督賞 クロード・ルルーシュ
■ 脚本賞 クロード・ルルーシュ
ピエール・ユイッテルヘーベン
■ 外国語映画賞
 
カンヌ国際映画祭
1966年 ■ パルム・ドール クロード・ルルーシュ
■ 国際カトリック映画事務局賞 クロード・ルルーシュ
■ フランス映画高等技術委員会賞 クロード・ルルーシュ
 
ゴールデン・グローブ
1966年 ■ 外国映画賞
■ 女優賞(ドラマ) アヌーク・エーメ
 
英国アカデミー賞
1967年 □ 作品賞(総合)
■ 女優賞(国外) アヌーク・エーメ
 
ブルーリボン賞
1966年 ■ 外国作品賞
監督: クロード・ルルーシュ Claude Lelouch
製作: クロード・ルルーシュ Claude Lelouch
脚本: ピエール・ユイッテルヘーベン Pierre Uytterhoeven
クロード・ルルーシュ Claude Lelouch
撮影: クロード・ルルーシュ Claude Lelouch
パトリス・プージェ Patrice Pouget
編集: クロード・バロア Claude Barrois
音楽: フランシス・レイ Francis Lai
アヌーク・エーメ Anouk Aimee アンヌ
ジャン=ルイ・トランティニャン Jean-Louis Trintignant ジャン・ルイ
ピエール・バルー Pierre Barouh
ヴァレリー・ラグランジェ Valerie Lagrange
妻に自殺されたレーサーと、スタントマンの夫を目の前で失った女。寄宿学校にいる互いの子供を通じて知り合った男と女は、次第に惹かれ合い恋に落ちていく……。カンヌ映画祭グランプリに輝き、C・ルルーシュの名を一躍世界に知らしめた傑作。モノクロームとセピアトーンの映像、流れるようなカメラワーク、F・レイの甘美なメロディ、渾然一体となった映像と音楽によって“過去を捨てきれぬ”二人の恋が甘く切なく描かれる。寡黙なキャラクターを演じさせたら並ぶ者のないトランティニャンと、薄幸な美くしさがよく似合うエーメ、二人の有り余る魅力も忘れ難い。
1966 The Bible...in the beginning
天地創造
1966年アメリカ・イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1966年 □ 作曲賞 黛敏郎
監督 : John Huston ジョン・ヒューストン
製作 : Dino De Laurentiis ディノ・デ・ラウレンティス
脚色 : Christopher Fry クリストファー・フライ
撮影 : Giuseppe Rotunno ジュゼッペ・ロトゥンノ
音楽 : Toshiro Mayuzumi 黛敏郎
美術 : Mario Chiari マリオ・キアーリ
Michael Parks マイケル・パークス(Adam)
Ulla Bergryd ウラ・ベルグリッド(Eve)
Richard Harris リチャード・ハリス(Cain)
John Huston ジョン・ヒューストン(Noah)
Stephen Boyd スティーブン・ボイド(Nimrod)
George C. Scott ジョージ・C・スコット(Abraham)
Ava Gardner エヴァ・ガードナー(Sarah)
Peter O'Toole ピーター・オトゥール(Angel)
Zoe Sallis (Hagar)
Gabriele Ferzetti ガブリエレ・フェルゼッティ(Lot)
Eleonora Rossi Drago エレオノーラ・ロッシ・ドラゴ(Lot s Wife)
旧約聖書のエピソードから、天地創造に始まり、ノアの箱船に至る物語を描いたスペクタクル巨編。禁断の木の実を口にしたアダムとイブは、知恵を得た代わりに楽園を追放される。そして地に悪徳がはびこった時、神は世界を水で洗い流すことを告げる……。聖書にそって、ノアの箱船、バベルの塔、ソドムとゴモラの滅亡などのエピソードが展開されていくが、J・ヒューストン監督作品としては大味な印象はまぬがれない(ラウレンティスが製作したから、という見方もあろうが)。音楽は日本から黛敏郎が招かれ、重厚な楽曲をつけている。
1966 WHO'S AFRAID OF VIRGINIA WOOLF?
バージニア ウルフなんかこわくない
1966年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1966年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 リチャード・バートン
■ 主演女優賞 エリザベス・テイラー
□ 助演男優賞 ジョージ・シーガル
■ 助演女優賞 サンディ・デニス
□ 監督賞 マイク・ニコルズ
□ 脚色賞 アーネスト・レーマン
■ 撮影賞(白黒) ハスケル・ウェクスラー
□ 作曲賞 アレックス・ノース
■ 美術監督・装置賞(白黒) Richard Sylbert 美術
George James Hopkins 装置
■ 衣装デザイン賞(白黒) Irene Sharaff
□ 音響賞 George R. Groves Warner Bros.Studio Sound Department
□ 編集賞 Sam O'Steen
 
NY批評家協会賞
1966年 ■ 女優賞 エリザベス・テイラー
 
英国アカデミー賞
1966年 ■ 作品賞(総合)
■ 男優賞(国内) リチャード・バートン
■ 女優賞(国内) エリザベス・テイラー
監督: マイク・ニコルズ Mike Nichols
製作: アーネスト・レーマン Ernest Lehman
原作: エドワード・アルビー
脚本: アーネスト・レーマン Ernest Lehman
撮影: ハスケル・ウェクスラー Haskell Wexler
音楽: アレックス・ノース Alex North
エリザベス・テイラー Elizabeth Taylor
リチャード・バートン Richard Burton
ジョージ・シーガル George Segal
サンディ・デニス Sandy Dennis
ニューイングランドの大学内に建てられた住宅。そこに住む教授夫妻ジョージとマーサのもとに、若い夫婦がやってくる。マーサが青年をベッドに誘おうとしても、ジョージは文句を言わない。すでに二人の間には、愛のかけらもなかったのだ。そして唯一の絆である、彼らの息子のことが語られたとき……。壊れかけた夫婦の、狂気に彩られた関係を描く。
1966 GUESS WHO'S COMING TO DINNER
招かざる客
1966年
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1967年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 スペンサー・トレイシー
■ 主演女優賞 キャサリン・ヘプバーン
□ 助演男優賞 セシル・ケラウェイ
□ 助演女優賞 ビア・リチャーズ
□ 監督賞 スタンリー・クレイマー
■ 脚本賞 ウィリアム・ローズ
□ 音楽(編曲賞) フランク・デ・ヴォール
□ 美術監督・装置 Robert Clatworthy 美術
Frank Tuttle 装置
□ 編集賞 Robert C. Jones
 
英国アカデミー賞
1968年 ■ 主演男優賞 スペンサー・トレイシー
■ 主演女優賞 キャサリン・ヘプバーン
■ 国連賞
監督: スタンリー・クレイマー Stanley Kramer
製作: スタンリー・クレイマー Stanley Kramer
脚本: ウィリアム・ローズ William Rose
撮影: サム・リーヴィット Sam Leavitt
音楽: フランク・デ・ヴォール Frank De Vol
スペンサー・トレイシー Spencer Tracy
キャサリン・ヘプバーン Katharine Hepburn
シドニー・ポワチエ Sidney Poitier
キャサリン・ホートン Katharine Hougton
セシル・ケラウェイ Cecil Kellaway
ビア・リチャーズ Beah Richards
“招かれざる客”(この邦題はうまい)が優等生S・ポワチエなので、大体、後半の展開は察しがついてしまうのだが、トレイシーとヘプバーンの名優コンビが、リベラリストたる面の皮を剥がされる新聞社社長とその夫人を演じ、さすがにうまくて舌を巻く、S・クレイマーの問題作。世界的にその名を知られる黒人医師ジョン(ポワチエ)はハワイで知り合った白人女性ジョーイ(C・ホートン)と人種の壁を越えて結婚を誓い合い、互いの両親の許しを得るためサンフランシスコのドレイトン家を訪れる。最初戸惑っていた母も、娘の喜ぶ様子を見て次第に祝福する気になるが、だが父マットはそうはいかない。彼は人種差別反対を自ら経営する新聞の論調としてきたが、いざ自分の娘が黒人と結ばれるとなると心境は複雑だ。やがて、ジョンの両親プレンティス夫妻もかけつけるが、彼らも息子の相手が白人とは知らされていず愕然とする。けれども、彼の母も何より子供の愛を信じた。こうして、二人の母同士の強い説得によって、頑迷なマットの心もほぐれ、娘たちの仲を認めてやるのだった。アメリカのある年代のインテリ層には、それでもかなり影響力のあった映画なようで、フレッド・スケピシの「私に近い6人の他人」で、本作とポワチエが思い入れたっぷりに語られる場面があったが、一般に“進歩的”と言われる白人でも、この映画の認識に留まっているのが現在でも実情だろう。ヘプバーンが二度目のオスカー主演賞を受賞し、トレイシーの遺作ともなった作品。
1967 Bell De Jour
昼顔
1967年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ヴェネチア国際映画祭
1967年 ■ サン・マルコ金獅子賞 ルイス・ブニュエル
■ イタリア批評家賞 ルイス・ブニュエル
■ 国際評論家賞 ルイス・ブニュエル
 
英国アカデミー賞
1968年 □ 主演女優賞 カトリーヌ・ドヌーヴ
監督 : Luis Bunuel ルイス・ブニュエル
製作 : Robert Hakim ロベール・アキム / Raymond Hakim レイモン・アキム
原作 : Joseph Kessel ジョゼフ・ケッセル
脚色 : Luis Bunuel ルイス・ブニュエル / Jean Claude Carriere ジャン・クロード・カリエール
撮影 : Sacha Vierny サッシャ・ヴィエルニー
Catherine Deneuve カトリーヌ・ドヌーヴ(Severine)
Jean Sorel ジャン・ソレル(Pierre)
Michel Piccoli ミシェル・ピッコリ(Henri Husson)
Genevieve Page(1) ジュヌヴィエーヴ・パージュ(Mme Anais)
Pierre Clementi ピエール・クレマンティ(Marcel)
Francisco Rabal フランシスコ・ラバル(Hippolyte)
Macha Meril(1) マーシャ・メリル(Ren\8f\a1\a5e)
若い外科医の妻セブリーヌは、外見は貞淑な女性だったが、内面には激しい情欲が渦巻いていた。淫らな妄想に駆られたあげく、彼女は、昼間だけの娼婦として欲望に身をまかせるようになる……。一つの演技しかできないC・ドヌーブが、本作ではかえってハマリ役となった。幻想か現実か判然としない部分がいかにもフランス的な、退屈な女性心理映画。
1968 The Brothers Karamazov
カラマーゾフの兄弟
1968年ソ連
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1969年 □ 外国語映画賞
監督 : Ivan Pyrev イワン・プィリエフ
原作 : Fyodor M. Dostoevski フョードル・M・ドストエフスキー
脚色 : Ivan Pyrev イワン・プィリエフ
撮影 : Sergei Vronskii セルゲイ・ウロンスキー
音楽 : Isaak Shvartz イサーク・シュワルツ
美術 : Stalen Volkov スターレン・ボルコフ
Mikhail Ulyanov ミハイル・ウリヤーノフ(Dmitri)
Kirill Lavrov キリール・ラヴロフ(Ivan)
Andrei Myagkov アンドレイ・ミヤフコフ(Alyosha)
Lionella Pyryeva リオネラ・プィリエワ(Grushenka)
Svetlana Korkoshko スヴェトラーナ・コルコーシコ(Katerina)
Mark Prudkin (Fydor)
Valentin Nikulin (Smerdyakov)
Pavel Pavlenko (Monk Zosima)
文豪ドストエフスキーの名作を「白痴(1958)」のイワン・プィリエフが脚色・監督した文芸大作。撮影はセルゲイ・ウロンスキー、音楽はイサーク・シュワルツ、美術をスターレン・ボルコフが担当している。出演はミハイル・ウリヤーノフ、「怒りと響きの戦場」のキリール・ラヴロフ、アンドレイ・ミヤフコフ、リオネラ・プィリエワ、スヴェトラーナ・コルコーシコなど。なお、完成間近かでプィリエフ監督が急逝のため、ミハイル・ウリヤーノフとキリール・ラヴロフが後をひきつぎ完成した。
1968 OLIVER!
オリバー!
1968年イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1968年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ロン・ムーディ
□ 助演男優賞 ジャック・ワイルド
■ 監督賞 キャロル・リード
□ 脚色賞 ヴァーノン・ハリス
□ 撮影賞 オズワルド・モリス
■ ミュージカル映画音楽賞 ジョン・グリーン
■ 美術監督・装置 John Box 美術
Terence Marsh 美術
Vernon Dixon 装置
Ken Muggleston 装置
□ 衣裳デザイン賞 Phyllis Dalton
■ 音響賞 シェパートン撮影所サウンド部(Shepperton Studio Sound Department)
□ 編集賞 Ralph kemplen
■ 名誉賞 オナ・ホワイト(Onna White) 同作品の振付に対して
 
ゴールデン・グローブ
1968年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ロン・ムーディ
 
英国アカデミー賞
1968年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ロン・ムーディ
□ 監督賞 キャロル・リード
□ 新人賞 ジャック・ワイルド
監督: キャロル・リード Carol Reed
脚本: ヴァーノン・ハリス Vernon Harris
撮影: オズワルド・モリス Oswald Morris
美術: テレンス・マーシュ Terence Marsh
音楽: ジョン・グリーン John Green
ライオネル・バート Lionel Bart
マーク・レスター Mark Lester
オリヴァー・リード Oliver Reed
ロン・ムーディ Ron Moody
シャニ・ウォリス Shani Wallis
ジャック・ワイルド Jack Wild
シーラ・ホワイト Sheila White
レナード・ロシター Leonard Rossiter
おなじみディケンズ『オリバー・トゥイスト』のミュージカル劇の映画化で、「小さな恋のメロディ」で世界的な人気を得る前のM・レスターがタイトル・ロールを愛らしく好演。19世紀初頭のロンドンの貧民窟。救貧院の一室で一人の女が男の赤ちゃんを産み落として死んでいく。坊やはオリバーと名付けられ、やがて、飢えた仲間たちのため抗議をして孤児院を追い出されるほど利発な少年に成長。葬儀屋の手伝いに僅かの金で売り飛ばされた彼だが、すぐそこを逃げ出し、スリの少年ドジャーと知り合い、彼らの仲間入り。親方フェイギン、悪どいビル、紅一点のナンシーが孤児の彼らを率いる。初仕事の相手はブラウンロー氏という老紳士。彼の悪事に気づき、この健気な少年をすっかり気に入ってしまい、自宅に引き取ることに。こざっぱりした服装に着替えた少年は見違えるよう。すっかり小公子然としている。だが、そんな素敵な暮らしも束の間、ビルとナンシーに見つかったオリバーは隠れ家に連れ戻された。一方、ブラウンロー氏はオリバーが自分の孫である事実を知った。それを知らされたナンシーは彼の許に少年を返そうとして、ビルに殺されてしまうが、ビルもまた警官の銃弾に倒れた。かくしてフェイギンも捕らえられ、スリの少年たちも解放された……。リードはこの映画の演出でオスカーの監督賞を得たが、それはこの手の健全なミュージカルへの観客の飢えを反映してのことだろう。映画自体それほどの出来でもなく、ナンバーやダンスに傑出したものも少ない。ただ、時代色をうまく出した美術とO・モリスの撮影は評価されてよいだろう。
1970 Sunflower
ひまわり
1970年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1970年 □ 作曲賞 ヘンリー・マンシーニ
監督 : Vittorio De Sica ヴィットリオ・デ・シーカ
製作 : Carlo Ponti カルロ・ポンティ / Arthur Cohn アーサー・コーン
製作総指揮 : Joseph E. Levine ジョゼフ・E・レヴィン
脚本 : Cesare Zavattini チェザーレ・ザヴァッティーニ / Antonio Guerra アントニオ・グエラ / Gheorgis Mdivani ゲオルギ・ムディバニ
撮影 : Giuseppe Maccari / Giancarlo Ferrando ジャンカルロ・フェランド
音楽 : Henry Mancini ヘンリー・マンシーニ
編集 : Adriana Novelli アドリアーナ・ノヴェッリ
Sophia Loren ソフィア・ローレン(Giovanna)
Marcello Mastroianni マルチェロ・マストロヤンニ(Antonio)
Lyudmila Savelyeva リュドミラ・サベーリエワ(Masha)
Anna Carena アンナ・カレーナ(Antonio's Mother)
Germano Longo ジェルマーノ・ロンゴ(Etolle)
Glauco Onorato グラウコ・オノラート(Returning Veteran)
Carlo Ponti Jr. カルロ・ポンティ・ジュニア(Giovanna's Baby)
ナポリの女性ジョヴァンナは、ソ連の戦線に送られて以来、戦後も行方不明になった夫を探すことを決心する。だが、探し当てた夫は、シベリアの娘と幸せな結婚をしていた……。戦争によって引き裂かれた夫婦の悲劇を描いたメロドラマ。H・マンシーニのメロディが涙を誘う。

1970 ПРЕСТУПЛЕНИЕ и НАКАЗАНИЕ
罪と罰
1970年ソ連
123 監督 : Lev Kulijanov レフ・クリジャーノフ
原作 : Fyodor M. Dostoevski フョードル・M・ドストエフスキー
脚色 : Lev Kulijanov レフ・クリジャーノフ / Nikolai Figurovsky ニコライ・フィグロフスキー
撮影 : Viacheslaw Shumsky ヴァチェスラフ・シュムスキー
音楽 : Mikhail Ziv ミハイル・ジフ
美術 : Piotr Pashkevich ピョートル・パシケビッチ
Georgii Taratorkin ゲオルギー・タラトルキン(Raskolnikov)
Tatiana Bedova タチアナ・ベドーワ(Sonia)
Innokentii Smoktunovskii インノケンティ・スモクトゥノフスキー(Porfiri)
Victoria Feodorova ヴィクトリア・フョードロワ(Dunia)
Alexandre Pavlov アレクサンドル・パブロフ(Razumikhin)
主人公の青年ラスコリニコフは、未来ある青年すなわち自分のために先行きの短い老人の金を奪うことはしごく当然と考えていた。彼は自分の信念に従って、強欲な金貸しの老婆を殺すが、その時、偶然にも居合わせた別の人物をも殺してしまう。そのため彼の冷徹な信念は、次第に揺るぎ始める。そして自己犠牲の権化のような娼婦と出会ったとき、彼は自己の振る舞いを心から後悔するのだった……。ドストエフスキーの名作の映画化作品。
1971 Fiddler on the Roof
屋根の上のバイオリン弾き
1971年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1971年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 トポル
□ 助演男優賞 レナード・フレイ
□ 監督賞 ノーマン・ジュイソン
■ 撮影賞 オズワルド・モリス
■ 音楽(編曲・歌曲)賞 ジョン・ウィリアムズ
□ 美術監督・装置 Robert Boyle 美術
Michael Stringer 美術
Peter Lamont 装置
■ 音響賞 Gordon K.McCallum
David Hildyard
 
ゴールデン・グローブ
1971年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) トポル
 
英国アカデミー賞
1971年 □ 撮影賞 オズワルド・モリス
監督 : Norman Jewison ノーマン・ジュイソン
製作 : Norman Jewison ノーマン・ジュイソン
脚本 : Joseph Stein ジョセフ・スタイン
撮影 : Oswald Morris オズワルド・モリス
音楽監督 : John Williams ジョン・ウィリアムス
作曲 : Jerry Bock ジェリー・ボック
作詞 : Sheldon Harnick シェルドン・ハーニック
音楽演奏 : Alexander Courage アレクサンダー・カレッジ
美術 : Michael Stringer マイケル・ストリンジャー
セット : Peter Lamont ピーター・ラモント
編集 : Robert Lawrence ロバート・ローレンス
スクリプター : Richard Carruth リチャード・カラス
振り付け : Jerome Robbins ジェローム・ロビンス / Tom Abbott トム・アボット
字幕 : 清水俊二 シミズシュンジ
Topol トポル(Tevye)
Norma Crane ノーマ・クレイン(Golde)
Rosalind Harris ロザリンド・ハリス(Tzeitel)
Michele Marsh ミシェル・マーシュ(Hodel)
Neva Small ニーバ・スモール(Chava)
Elaine Edwards エレイン・エドワーズ(Shprintze)
Candice Bonstein キャンディス・ボンスタイン(Bielke)
Molly Picon モリー・ピコン(Yente)
Leonard Frey レオナルド・フレイ(Motel)
Michael Glaser マイケル・グレイザー(Perchik)
Paul Mann ポール・マン(Lazar_Wolf)
Reymond Lovelock レイモンド・ラヴロック(Fyedka)
ロシア革命前夜のユダヤ人迫害を背景に、ウクライナのユダヤ人一家の生活を描いたミュージカル。J・スタインのブロードウェイ劇をもとに映画化。ウクライナに暮らす貧しいユダヤ人テビエ。彼の娘たちが、次々と結婚して家を出ていく。そして彼もまた、ユダヤ人の国外追放によって、家を出なければならなくなる……。
1972 The Godfather
ゴッドファーザー
1972年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1972年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 マーロン・ブランド ※受賞拒否
□ 助演男優賞 ジェームズ・カーン
ロバート・デュヴァル
アル・パチーノ
□ 監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
■ 脚色賞 フランシス・フォード・コッポラ
マリオ・プーゾ
□ 衣裳デザイン賞 Anna Hill Johnstone
□ 音響賞 Bud Grenzbach
Richard Portman
Christopher Newman
□ 編集賞 William H.Reynolds
Peter Zinner
 
全米批評家協会賞
1972年 ■ 主演男優賞 アル・パチーノ
 
ゴールデン・グローブ
1972年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) マーロン・ブランド
■ 監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
■ 脚本賞 フランシス・フォード・コッポラ
マリオ・プーゾ
■ 音楽賞 ニーノ・ロータ
 
英国アカデミー賞
1972年 □ 主演男優賞 マーロン・ブランド
□ 助演男優賞 ロバート・デュヴァル
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ニーノ・ロータ
□ 新人賞 アル・パチーノ
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1990年 ■ 新規登録作品

監督 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
製作 : Albert S. Ruddy アルバート・S・ラディ
原作 : Mario Puzo マリオ・プーゾ
脚本 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ / Mario Puzo マリオ・プーゾ
撮影 : Gordon Willis ゴードン・ウィリス
音楽 : Nino Rota ニーノ・ロータ
字幕 : 高瀬鎮夫 タカセシズオ
Marlon Brando マーロン・ブランド(Don_Vito_Corleone)
Al Pacino アル・パチーノ(Michael)
James Caan ジェームズ・カーン(Sonny)
Richard Castellano リチャード・カステラーノ(Clemenza)
Robert Duvall ロバート・デュヴァル(Tom_Hagn)
Sterling Hayden スターリング・ヘイドン(Mccluskey)
John Marlen ジョン・マーレイ(Jack_Woltz)
Richard Conte リチャード・コンテ(Barzini)
Diane Keaton ダイアン・キートン(Kay_Adams)
Al Lettieri アル・レッティエリ(Sollozzo)
Abe Vigoda エイブ・ヴィゴーダ(Tessio)
Talia Shire タリア・シャイア(Connie_Rizzi)
Al Martino アル・マルティーノ(Johnny_Fontane)
Morgana King モーガナ・キング(Mama_Corleone)
言わずと知れたコッポラの代表作であると同時に、70年代屈指の娯楽映画の傑作。夏の陽射しが眩しいコルレオーネの屋敷。そこで行われている彼の娘コニーの結婚式からこの物語の幕は上がる。華やかな音楽も届かない書斎では、ブラインドが降ろされ、その中でドン・ビトー・コルレオーネが友人たちの頼みごとを聞いていた。彼は相手が貧しく微力であっても助けを求めてくれば、親身になってどんな問題でも解決してやっていた。彼への報酬と言えば、ささやかな友情の証と、“ドン”あるいは“ゴッドファーザー”という尊称だけ。そしていつなりとも彼の呼び出しに応じ、恩を返せばよかった。これが彼らの世界であり、その掟であった。そんなある日、麻薬を商売にしている危険な男ソロッツォが仕事の話を持ちかけてきた。政界や警察に顔のきくコルレオーネのコネを必要とした判断からだった。しかしドンはその話を丁重に断る。彼はドンさえ殺せばこの取り引きは成功すると鋭く見てとり、その日以来機会を狙っていた。そして早い冬の夕暮れ、一族の経営しているオリーブ・オイル社から出てきたドンは、街頭でソロッツォの手下に襲われた。銃弾を何発もうけたが、強靱な彼は一命をとりとめる。これは、ドンが築いてきた強大なコルレオーネ帝国とその支配力に対する初めての挑戦だった。ソロッツォの背後にはタッタリア・ファミリーがあり、すでにニューヨークの他のファミリーも動きだした。こうして1947年の戦いは始まってゆく……。
 冒頭の圧倒的な実在感で繰り広げられる結婚式のシーン、映画のプロデューサーを脅す為に彼の愛馬の首がベッドから現れるショッキングなシーン、ビトーが果物屋の店先で撃たれるシーン、マイケルが深夜に重体の父が入院中の病院を見舞って警察とグルになった対抗組織の襲撃計画を間一髪でかわすスリリング、マイケルがレストランで対抗組織のボスとそれと結ぶ警部を射殺するまでのくだり、ソニーが有料道路の料金所で蜂の巣になる壮絶なシーン、ラスト近くの洗礼と殺戮の見事なカットバック、緻密な人間描写、そして重厚な人間関係……等々この映画の魅力は語っても語り尽くせない。この映画が製作されたのは70年代だが、PARTUと併せ、今に至ってもこれを越えるギャング映画はまだない。
1972 Last Tango in Paris
ラストタンゴ・イン・パリ
1972年イタリア
アカデミー賞
1973年 □ 主演男優賞 マーロン・ブランド
□ 監督賞 ベルナルド・ベルトルッチ
 
全米批評家協会賞
1973年 ■ 主演男優賞 マーロン・ブランド
 
NY批評家協会賞
1973年 ■ 男優賞 マーロン・ブランド
 
英国アカデミー賞
1973年 □ 主演男優賞 マーロン・ブランド
監督 : Bernardo Bertolucci ベルナルド・ベルトルッチ
製作 : Alberto Grimaldi アルベルト・グリマルディ
脚本 : Bernardo Bertolucci ベルナルド・ベルトルッチ / Franco Arcalli フランコ・アルカッリ
撮影 : Vittorio Storaro ヴィットリオ・ストラーロ
音楽 : Gato Bardieri ガトー・バルディエリ
編集 : Franco Arcalli フランコ・アルカッリ
字幕監修 : 清水俊二 シミズシュンジ
Marlon Brando マーロン・ブランド(Paul)
Maria Schneider マリア・シュナイダー(Jeanne)
Jean Pierre Leaud ジャン・ピエール・レオー(Tom)
Massimo Girotti マッシモ・ジロッティ(Marcel)
Maria Michi マリア・ミキ(Rosa's Mother)
Catherine Allegret カトリーヌ・アレグレ(Catherine)
Mimi Pinson ミニ・パンソン(Jury President)
Marie Helene Breillat マリー・エレーヌ・ブレイラ(Monique)
Catherine Breillat カトリーヌ・ブレイヤ(Mouchette)
イタリアでは公開後四日にして上映禁止処分を受け、各国でも芸術かワイセツかで大きなセンセーショナルを起こした「暗殺の森」のベルナルド・ベルトルッチの問題作。製作は「カンタベリー物語」のアルベルト・グリマルディ、脚本はベルトルッチとフランコ・アルカッリ、撮影はヴィットリオ・ストラーロ、音楽はガトー・バルディエリ、編集はフランコ・アルカッリが各々担当。出演はマーロン・ブランド、マリア・シュナイダー、ジャン・ピエール・レオー、マッシモ・ジロッティ、マリア・ミキ、カトリーヌ・アレグレ、ミニ・パンソン、マリー・エレーヌ・ブレイラ、カトリーヌ・ブレイヤ、ルシェ・マルカン、ジャン・ルック・ビドーなど。
1973 Papillon
パピヨン
1973年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1973年 □ 作曲賞 ジェリー・ゴールドスミス
監督 : Franklin J. Schaffner フランクリン・J・シャフナー
製作 : Robert Dorfmann ロベール・ドルフマン / Franklin J. Schaffner フランクリン・J・シャフナー
製作総指揮 : Ted Richmond テッド・リッチモンド
原作 : Henri Charriere アンリ・シャリエール
脚本 : Dalton Trumbo ダルトン・トランボ / Lorenzo Semple Jr. ロレンツォ・センプル・ジュニア
撮影 : Fred J. Koenekamp フレッド・J・キーネカンプ
音楽 : Jerry Goldsmith ジェリー・ゴールドスミス
編集 : Robert Swink ロバート・スウィンク
字幕監修 : 清水俊二 シミズシュンジ
Steve McQueen スティーブ・マックイーン(Papillon)
Dustin Hoffman ダスティン・ホフマン(Louis Dega)
Robert Deman ロバート・デマン(Matureffe)
Woodrow Parfrey ウッドロー・パーフリー(Clusiot)
Don Gordon ドン・ゴードン(Julot)
Anthony Zerbe アンソニー・ザービ(Toussaint)
Victor Jory ヴィクター・ジョリー(Indian Chief)
Ratna Assan ラトナ・アッサン(Zoraima)
William Smithers ウィリアム・スミザーズ(Warden Barrot)
Barbara Morrison バーバラ・モリソン(Mother Superior)
Don Hanmer ドン・ハンマー(Butterfly Trader)
胸に蝶のイレズミをしている所から“パピヨン”というあだ名で呼ばれている主人公が、無実の罪で投獄され、13年間にも及ぶ刑務所生活を強いられながら、自由を求め執拗に脱獄を繰り返し、ついに成功するまでを描いてゆく。マックィーン&ホフマンの名演技はもちろん、脱獄囚が書いた実録小説が原作となっているだけあって、実に見応えのある作品に仕上がっている。生への執着をここまで鮮烈に描いた作品はそうそうあるものではないが、重苦しさばかりでなくエンタテインメントとしての充足感、そしてカタルシスを持ち合わせている所が凄い。
1973 Scarecrow
スケアクロウ
1973年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
1973年 ■ パルム・ドール ジェリー・シャッツバーグ
■ 国際カトリック映画事務局賞 ジェリー・シャッツバーグ

監督 : Jerry Schatzberg ジェリー・シャッツバーグ
製作 : Robert M. Sherman ロバート・M・シャーマン
脚本 : Garry Michael White ギャリー・マイケル・ホワイト
撮影 : Vilmos Zsigmond ヴィルモス・ジグモンド
音楽 : Fred Myrow フレッド・マイロー
編集 : Evan Lottman エヴァン・ロットマン
字幕 : 高瀬鎮夫 タカセシズオ
Gene Hackman ジーン・ハックマン(Max)
Al Pacino アル・パチーノ(Lion)
Dorothy Tristan ドロシー・トリスタン(Coley)
Ann Wedgeworth アン・ウェッジワース(Frenchy)
Richard Lynch リチャード・リンチ(Riley)
Eileen Brennan アイリーン・ブレナン(Darlene)
Penny Allen ペニー・アレン(Annie)
Richard Hackman リチャード・ハックマン(Micke)
Al Cingolani (Skipper)
ホモ・セクシュアルではない、男同士の深い友情を描いたアメリカン・ニューシネマの傑作。出所したばかりのマックスは、南カリフォルニアの道路で、同じくヒッチハイクをしていたライオンと知り合う。ライオンは5年ぶりに帰ってきた船員で、自分の居ない間に生まれた子供に会うため、妻のもとに向かう途中だという。意気投合した二人は、共に行動することにしたが……。次第に深まっていく友情を、ロード・ムービー風に描く。ラストの、ライオンに対するマックスの友情が素晴らしい余韻を残す。パチーノ、ハックマンの好演は言うまでもない。

1973 The Sting
スティング
1973年アメリカ
アカデミー賞
1973年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ロバート・レッドフォード
■ 監督賞 ジョージ・ロイ・ヒル
■ 脚本賞 デヴィッド・S・ウォード
□ 撮影賞 ロバート・サーティース
■ ミュージカル映画音楽賞 マーヴィン・ハムリッシュ
■ 美術監督・装置 Henry Bumstead 美術
James Payne 装置
□ 衣裳デザイン賞 Edith Head
■ 音響賞 Ronald K.Pierce
Robert Bertrand
□ 編集賞 William H.Reynolds
監督 : George Roy Hill ジョージ・ロイ・ヒル
製作 : Tony Bill トニー・ビル / Michael Phillips マイケル・フィリップス / Julia Phillips ジュリア・フィリップス
製作総指揮 : Richard D. Zanuck リチャード・D・ザナック / David Brown デイヴィッド・ブラウン
脚本 : David Ward デイヴィッド・ウォード
撮影 : Robert Surtees ロバート・サーティース
音楽演奏 : Scott Joplin スコット・ジョプリン
編曲 : Marvin Hamlisch マーヴィン・ハムリッシュ
美術 : Henry Bumstead ヘンリー・バムステッド
編集 : William Reynolds ウィリアム・レイノルズ
字幕 : 高瀬鎮夫 タカセシズオ
Paul Newman ポール・ニューマン(Henry_Gondorff)
Robert Redford ロバート・レッドフォード(Johnny_Hooker)
Robert Shaw ロバート・ショウ(Doyle_Lonnegan)
Charles Durning チャールズ・ダーニング(Snyder)
Ray Walston レイ・ウォルストン(J._J._Singletom)
1936年。シカゴの下町で、詐欺師の3人組が通り掛かりの男をヒッカケて金をだまし取る。しかし彼らが手にしたその金は、いつもとは段違いの思わぬ金額だった。悪い予感は的中。その金は、ニューヨークの大物ロネガンの手下が、賭博の上がりをシカゴへ届ける為の金だったのだ。怒った組織は、仲間の一人であるルーサーを殺害。彼の復讐を誓ったフッカーは、助けを求めて、賭博師ゴンドルフを訪ねた。最初は嫌がっていたものの、ロネガンの名を聞いて目を光らせるゴンドルフ。2人は、ロネガン相手に一世一代の大バクチを企てるが……。二転三転するストーリー展開、リズミカルな脚本、テンポ抜群の演出、驚嘆のラスト・シーン、そしてポールン・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・ショウら名優たちが繰り広げる、華麗で巧みな名演技等、そのどれもが文句なく素晴らしい娯楽映画の大傑作! ゴンドルフが列車の中でロネガンにポーカーを使ってイカサマを仕掛けるスリル満点のシーンや、ラスト近く、ロネガンがノミ屋で馬券を買う迄のくだりなど、まさに名シーンが満載。
1973 THE NIGHT PORTER
IL PORTIERE DI NOTTE
愛の嵐
1973年アメリカ・イタリア
123 監督: リリアーナ・カヴァーニ Liliana Cavani
製作: ロバート・ゴードン・エドワーズ Robert Gordon Edwards
原作: リリアーナ・カヴァーニ Liliana Cavani
バルバラ・アルベルティ Barbara Alberti
アメディオ・パガーニ Amedeo Pagani
脚本: リリアーナ・カヴァーニ Liliana Cavani
イタロ・モスカーティ Italo Moscati
撮影: アルフィオ・コンチーニ Alfio Contini
音楽: ダニエレ・パリス
ダーク・ボガード Dirk Bogarde
シャーロット・ランプリング Charlotte Rampling
フィリップ・ルロワ Philippe Leroy
イザ・ミランダ Isa Miranda
ガブリエル・フェルゼッティ Gabriele Ferzetti
 '57年のウィーン、冬。身元を隠し、ホテルの夜番のフロント係として働く元SSのマックスの目前に、かつて弄んだユダヤ少女ルチアが今や高名な指揮者の妻となって現われる……。ナチ高官の制服姿は誰より似合う英国役者D・ボガードが、黒い親衛隊の装束でネチネチと囚われの身の少女をいたぶるさまは、なんと言うか、やっぱデカダンス。やせ細ってるのにオッパイに妙に重量感のあるランプリングを上半身裸にして、サスペンダーに長手袋(それも黒革)という格好で唄い踊らせるイジメの場面は卑猥で、興奮させられました。でも、戦後再び出会ってしまったこの二人のやるせない新たな結びつき(結局、過去の倒錯的関係を忘れられなかったのですね)を描く作品全体の印象は貧しく、メロドラマ的。その中で、完全にかつてに還ってしまい、男は制服に女はみすぼらしい収容所時代のようなワンピースを着て、道行きの橋に向かう場面など忘れ難い。密室で耽るセックスにも“ジャム舐め”など多少の工夫はあった
1973 EL ESPIRITU DE LA COLMENA
SPIRIT OF THE BEEHIVE [米]
ミツバチのささやき
1973年スペイン
123 監督: ヴィクトル・エリセ Victor Erice
製作: エリアス・クェレヘタ Elias Querejeta
原案: ヴィクトル・エリセ Victor Erice
脚本: アンヘル・フェルナンデス=サントス Angel Fernandez Santos
ヴィクトル・エリセ Victor Erice
撮影: ルイス・クアドラド Luis Cuadrado
音楽: ルイス・デ・パブロ Luis de Pablo
アナ・トレント Ana Torrent
イザベル・テリェリア
フェルナンド・フェルナン・ゴメス Fernando Fernan Gomez
一人の少女を主人公に、彼女が体験する現実と空想の交錯した世界を繊細に描き出した作品。スペインのとある小さな村に「フランケンシュタイン」の巡回映画がやってくる。6歳の少女アナは姉から怪物は村外れの一軒家に隠れていると聞き、それを信じ込む。そんなある日、彼女がその家を訪れた時、そこで一人のスペイン内戦で傷ついた負傷兵と出合い……。
1973 HITLER: THE LAST TEN DAYS
ヒトラー/最後の10日間
1973年イタリア・イギリス
123 監督: エンニオ・デ・コンチーニ Ennio de Concini
製作: ウォルフガング・ラインハルト Wolfgang Reinhardt
製作総指揮: ジョン・デグマン
原作: ゲーハート・ボルト
脚本: マリー・ビア・フスコ
アイヴァン・モファット Ivan Moffat
ウォルフガング・ラインハルト Wolfgang Reinhardt
エンニオ・デ・コンチーニ Ennio de Concini
撮影: エンニオ・ブアリメリ
音楽: ミシャ・スポリアンスキー Mischa Spoliansky
アレック・ギネス Alec Guinness
サイモン・ウォード Simon Ward
アドルフォ・チェリ Adolfo Celi
ガブリエル・フェルゼッティ Gabriele Ferzetti
エリック・ポーター Eric Porter
ドリス・カンストマン
ダイアン・シレント Diane Cilento
アンジェラ・プレザンス Angela Pleasence
アーリア人による“第三帝国”の構築を夢み、朽ち果てた独裁者ヒトラー。その謎とされた最期を、綿密な調査を基に1945年4月20から29日12時45分までの十日間を再現することにより描かれた歴史映画。巧みに演出されたナチスの壮大なセレモニーや、戦火にさらされたベルリンの様子、エヴァ・ブラウンとの結婚などの様々な興味深い記録。連合軍により徐々に追い込まれてゆく“独裁者”の姿をA・ギネスが見事に演じた佳作。
1974 Chinatown
チャイナタウン
1974年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1974年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ジャック・ニコルソン
□ 主演女優賞 フェイ・ダナウェイ
□ 監督賞 ロマン・ポランスキー
■ 脚本賞 ロバート・タウン
□ 撮影賞 ジョン・A・アロンゾ
□ 作曲賞 ジェリー・ゴールドスミス
□ 美術監督・装置 Richard Sylbert 美術
W.Stewart Campbell 美術
Ruby Levitt 装置
□ 衣裳デザイン賞 Anthea Sylbert
□ 音響賞 Bud Grenzbach
Lawrence Jost
□ 編集賞 Sam O'Steen
 
全米批評家協会賞
1974年 ■ 主演男優賞 ジャック・ニコルソン 「さらば冬のかもめ」に対しても
 
NY批評家協会賞
1974年 ■ 男優賞 ジャック・ニコルソン
 
ゴールデン・グローブ
1974年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) ジャック・ニコルソン
■ 監督賞 ロマン・ポランスキー
■ 脚本賞 ロバート・タウン
 
英国アカデミー賞
1974年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ジャック・ニコルソン
□ 主演女優賞 フェイ・ダナウェイ
□ 助演男優賞 ジョン・ヒューストン
■ 監督賞 ロマン・ポランスキー
■ 脚本賞 ロバート・タウン
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ジェリー・ゴールドスミス
□ 撮影賞 ジョン・A・アロンゾ
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1991年 ■ 新規登録作品
監督 : Roman Polanski ロマン・ポランスキー
製作 : Robert Evans ロバート・エヴァンス
脚本 : Robert Towne ロバート・タウン
撮影 : John A. Alonzo ジョン・A・アロンゾ
音楽 : Jerry Goldsmith ジェリー・ゴールドスミス
Jack Nicholson ジャック・ニコルソン(J._J._Gittes)
Faye Dunaway フェイ・ダナウェイ(Evelyn_Mulwray)
John Huston ジョン・ヒューストン(Noah_Cross)
Perry Lopez ペリー・ロペス(Escobar)
Belinda Palmer ベリンダ・パーマー(Katherine)
1937年のロスアンゼルス。私立探偵ジェイク・ギテスはモーレイ夫人からダム建設技師である夫の浮気調査を依頼される。だが、盗み取りした写真がなぜか新聞に掲載され、それを見たもうひとりのモーレイ夫人が現れる。実は彼女こそ本物で、名をイヴリンという。ジェイクはこれがダム建設をめぐる疑惑と関係ありと睨んで調査を開始するが、モーレイは溺死体で発見され、ジェイクもまた謎の男たちに暴行を受ける。探偵と依頼人という関係を越えはじめたイヴリンとジェイクだったが、なおも謎は深まるばかりだった……。R・タウンのオリジナル脚本(アカデミー受賞)をR・ポランスキーがノスタルジア・ムードいっぱいに描き出した傑作ハードボイルド・ミステリ。ニコルソン、ダナウェイも雰囲気充分で申し分なく、事件の核心となる人物を重厚に演じているのは、ポランスキーがお手本にしたという「マルタの鷹」の監督でもあるJ・ヒューストン。J・ゴールドスミスのメイン・タイトルも哀感に溢れている。90年に続編「黄昏のチャイナタウン」がニコルソン監督・主演で作られた。
1975 One Flew Over The Cuckoo's Nest
カッコウの巣の上で
1975年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1975年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ジャック・ニコルソン
■ 主演女優賞 ルイーズ・フレッチャー
□ 助演男優賞 ブラッド・ドゥーリフ
■ 監督賞 ミロシュ・フォアマン
■ 脚色賞 ローレンス・ホーベン
ボー・ゴールドマン
□ 撮影賞 ハスケル・ウェクスラー
ビル・バトラー
□ 作曲賞 ジャック・ニッチェ
□ 編集賞 Richard Chew
Lynzee Klingman
Sheldon Kahn
 
全米批評家協会賞
1975年 ■ 主演男優賞 ジャック・ニコルソン
 
NY批評家協会賞
1975年 ■ 男優賞 ジャック・ニコルソン
 
LA批評家協会賞
1975年 ■ 作品賞
 
ゴールデン・グローブ
1975年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) ジャック・ニコルソン
■ 女優賞(ドラマ) ルイーズ・フレッチャー
■ 監督賞 ミロシュ・フォアマン
■ 脚本賞 ローレンス・ホーベン
ボー・ゴールドマン
■ 新人男優賞 ブラッド・ドゥーリフ
 
英国アカデミー賞
1976年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ジャック・ニコルソン
■ 主演女優賞 ルイーズ・フレッチャー
■ 助演男優賞 ブラッド・ドゥーリフ
■ 監督賞 ミロス・フォアマン
□ 脚本賞 ローレンス・ホーベン
ボー・ゴールドマン
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ジャック・ニッチェ
□ 撮影賞 ハスケル・ウェクスラー
ビル・バトラー
ウィリアム・A・フレイカー
■ 編集賞
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1993年 ■ 新規登録作品 1964年製作、ドキュメンタリー
監督 : Milos Forman ミロシュ・フォアマン
製作 : Saul Zaentz ソウル・ゼインツ / Michael Douglas マイケル・ダグラス
原作 : Ken Kesey ケン・ケーシー
脚本 : Lawrence Hauben ローレンス・ホウベン / Bo Goldman ボー・ゴールドマン
撮影 : Haskell Wexler ハスケル・ウェクスラー
音楽 : Jack Nitzsche ジャック・ニッチェ
編集 : Richard Chew リチャード・チュウ
字幕 : エンフ
Jack Nicholson ジャック・ニコルソン(R.P.McMurphy)
Louise Fletcher ルイーズ・フレッチャー(Nurse_Ratched)
William Redfield ウィリアム・レッドフィールド(Harding)
Michael Berryman マイケル・ベリマン(Ellis)
Peter Brocco ピーター・ブロッコ(Col_Matterson)
Dean R. Brooks ディーン・R・ブルックス(Dr.Spivey)
Alonzo Brown アロンゾ・ブラウン(Miller)
Scatman Crothers スキャットマン・クローザース(Turkle)
Will Sampson ウィル・サンプソン(Chief_Bromden)
Brad Dourif ブラッド・ドゥーリフ(Billy_Bibbit)
刑務所の強制労働から逃れるため精神異常を装ってオレゴン州立精神病院に入ったマクマーフィは、そこで行われている管理体制に反発を感じる。彼は絶対権力を誇る婦長ラチェッドと対立しながら、入院患者たちの中に生きる気力を与えていくが……。60年代の精神病院を舞台に、体制の中で抗う男の姿を通して人間の尊厳と社会の不条理を問うK・キージーのベストセラーを、チェコから亡命してきたM・フォアマンが映画化した人間ドラマ。アカデミーでは作品・監督・脚色・主演男優(ニコルソン)、主演女優(フレッチャー)を受賞した秀作。DVDのみビスタサイズで収録。
1976 ROCKY
ロッキー
1976年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1976年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 シルヴェスター・スタローン
□ 主演女優賞 タリア・シャイア
□ 助演男優賞 バート・ヤング
バージェス・メレディス
■ 監督賞 ジョン・G・アヴィルドセン
□ 脚本賞 シルヴェスター・スタローン
□ 歌曲賞 ビル・コンティ 作曲 『ロッキー』 Gonna Fly Now
キャロル・コナーズ 作詞
エイン・ロビンス 作詞
□ 音響賞 Harry Warren Tetrick
William McCaughey
Lyle Burbridge
Bud Alper
■ 編集賞 リチャード・ハルシー
スコット・コンラッド
 
NY批評家協会賞
1976年 ■ 助演女優賞 タリア・シャイア
 
LA批評家協会賞
1976年 ■ 作品賞
 
ゴールデン・グローブ
1976年 ■ 作品賞(ドラマ)
 
英国アカデミー賞
1977年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 シルヴェスター・スタローン
□ 監督賞 ジョン・G・アヴィルドセン
□ 脚本賞 シルヴェスター・スタローン
 
日本アカデミー賞
1977年 ■ 外国作品賞
 
ブルーリボン賞
1977年 ■ 外国作品賞
監督: ジョン・G・アヴィルドセン John G. Avildsen
製作: ロバート・チャートフ Robert Chartoff
アーウィン・ウィンクラー Irwin Winkler
製作総指揮: ジーン・カークウッド Gene Kirkwood
脚本: シルヴェスター・スタローン Sylvester Stallone
撮影: ジェームズ・クレイブ James Crabe
編集: スコット・コンラッド Scott Conrad
リチャード・ハルシー Richard Halsey
作詞: エイン・ロビンス Ayn Robbins
キャロル・コナーズ Carol Connors
音楽: ビル・コンティ Bill Conti
シルヴェスター・スタローン Sylvester Stallone ロッキー
タリア・シャイア Talia Shire エイドリアン
バート・ヤング Burt Young ポーリー
カール・ウェザース Carl Weathers アポロ
バージェス・メレディス Burgess Meredith ミッキー
ジョー・スピネル Joe Spinell
セイヤー・デヴィッド Thayer David
ジミー・ガンビナ
ビル・ボールドウィン
アルド・シルヴァーニ Aldo Silvani
ジョージ・メモリー George Memmoli
無敵の黒人ボクサー、アポロが人気取りのため、格下の相手と闘うことを宣言した。チャンピオンに挑戦するチャンスを与えることで、アメリカン・ドリームを体現しようというのだ。アポロのマネージャーたちは、選ばれたロッキーがサウスポーなのを気にかけ相手を変えるように忠告するがアポロは無視。かくして薄汚れた下町の中、ロッキーのトレーニングが始まる……。アカデミー作品、監督、編集賞を受賞しS・スタローンを一躍トップ・スターに押し上げた感動のスポーツ・ドラマ。トレーナー役のB・メレディスも味のある演技を見せる。売れない役者だったスタローンがムハメッド・アリと無名ボクサーの対戦に感動して、三日で脚本を書き上げ、本作で正にロッキーの如くアメリカン・ドリームを体現した話は有名で、シンプルなストーリーだからこそ得られる素直な感動があり、何度も立ち上がるロッキーの姿は、いつ観ても力がこもるパワーに溢れている。B・コンティのテーマ曲だけでも、泣ける。
1977 Padre Padrone
父パードレ・パドローネ
1977年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
1977年 ■ パルム・ドール ヴィットリオ・タヴィアーニ
パオロ・タヴィアーニ
■ FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞 ヴィットリオ・タヴィアーニ
 
英国アカデミー賞
1977年 □ 新人賞 サヴェリオ・マルコーネ
監督 : Paolo Taviani パオロ・タヴィアーニ / Vittorio Taviani ヴィットリオ・タヴィアーニ
製作 : Giuliani G. de Negri ジュリアーニ・G・デ・ネグリ
原作 : Gavino Ledda ガヴィーノ・レッダ
脚本 : Paolo Taviani パオロ・タヴィアーニ / Vittorio Taviani ヴィットリオ・タヴィアーニ
撮影 : Mario Masini マリオ・マシーニ
音楽 : Egisto Macchi エジスト・マッキ
美術 : Giovanni Sbarra ジョヴァンニ・ズバッラ
編集 : Roberto Perpignani ロベルト・ペルピニャーニ
字幕 : 柴田駿 シバタシュン / 吉岡芳子 ヨシオカヨシコ
Omero Antonutti オメロ・アントヌッティ(Efisio Ledda)
Saverio Marconi サヴェリオ・マルコーニ(Gavino Ledda)
Marcella Michelangeli マルチェッラ・ミケランジェリ(Gavino's Mother)
Fabrizio Forte ファブリツィオ・フォルテ(Gavino as a child)
Marino Cenna マリーノ・チェンナ(Shepherd)
Nanni Moretti ナンニ・モレッティ(Cesare)
地中海のイタリア−−というイメージを覆す不毛の荒野に心打たれる、タヴィアーニ兄弟の“オイディプス”神話。原作をC・レッダの自伝に依った、文盲の羊飼いの若者がついには言語学者になる感動的な物語でもある。
 南部サルジニア島。突然、父に小学校の教室から連れ出されたカビーノは、もう勉強は必要ない、これからは羊飼いになる修行だ、と人里離れた山小屋にこもる生活を強いられる。語らう相手もいず、もっぱら自然の中の音を友とした少年は長じて音に大変敏感になる。その彼に山道を行軍する軍楽隊の演奏はまさに青天のへきれき、至福の響き(この場面のゆったりと力強い描写には胸が躍った)。そして、20歳となり、父も有無の言えぬ徴兵で、彼は軍隊生活を体験、その中でも軍楽隊を志願するのだった。また、文字を読む必要に迫られた彼は、そこでの教育で、海綿が水を吸うように様々な知識を吸収。それだけでは飽き足らず、やがて大学にまで進学し、知性(言語と思考力)を獲得することでようやく、絶対的な父の呪縛から逃れることができたのだった……。
 文明と読書を害毒と言いきる横暴な(しかし魅力的な)父に扮したアントヌッティが全くもって素晴らしい。教育についてやかましく言われる問題が起こる度、思い出される示唆的な映画だ。79年3月13日に「父」のタイトルでNHKより放映されたのが本邦初公開。
1977 Annie Hall
アニーホール
1977年
アカデミー賞
1977年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ウディ・アレン
■ 主演女優賞 ダイアン・キートン
■ 監督賞 ウディ・アレン
■ 脚本賞 マーシャル・ブリックマン
ウディ・アレン
 
全米批評家協会賞
1977年 ■ 作品賞
■ 主演女優賞 ダイアン・キートン
■ 脚本賞 マーシャル・ブリックマン
ウディ・アレン
 
NY批評家協会賞
1977年 ■ 作品賞
■ 女優賞 ダイアン・キートン
■ 監督賞 ウディ・アレン
■ 脚本賞 マーシャル・ブリックマン
ウディ・アレン
 
LA批評家協会賞
1977年 ■ 脚本賞 マーシャル・ブリックマン
ウディ・アレン
 
ゴールデン・グローブ
1977年 ■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) ダイアン・キートン
 
英国アカデミー賞
1977年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ウディ・アレン
■ 主演女優賞 ダイアン・キートン
■ 監督賞 ウディ・アレン
■ 脚本賞 マーシャル・ブリックマン
ウディ・アレン
■ 編集賞
 
アメリカ国立フィルム登録簿
1992年 ■ 新規登録作品
監督 : Woody Allen ウディ・アレン
製作 : Charles H. Joffe チャールズ・H・ジョフィ
製作総指揮 : Robert Greenhut ロバート・グリーンハット
脚本 : Woody Allen ウディ・アレン / Marshall Brickman マーシャル・ブリックマン
撮影 : Gordon Willis ゴードン・ウィリス
編集 : Paul Hirsch ポール・ハーシュ
字幕 : 高瀬鎮夫 タカセシズオ
Woody Allen ウディ・アレン(Alvy)
Diane Keaton ダイアン・キートン(Annie)
Tony Roberts トニー・ロバーツ(Rob)
Carol Kane キャロル・ケイン(Allison)
Paul Simon ポール・サイモン(Tony)
Janet Margolin ジャネット・マーゴリン(Robin)
ニューヨークを舞台に、都会に生きる男女の恋と別れをペーソhttps://www.youtube.com/watch?v=P8z-iv2URAcスと笑いで綴るアレンの傑作ラブ・ストーリー。うだつの上がらないスタンダップ・コメディアン、アルビー(W・アレン)は、知り合った美女アニー(D・キートン)と意気投合して同棲生活を始めるが、うまくいくのは最初だけ。次第に相手のイヤなところが気になり出した二人の間には見えない溝ができ上がっていた。そしてアニーの前に現れた人気歌手のカリフォルニアへの誘いが二人の仲にピリオドを打つ決定的なものとなった……。心の声を字幕で流してみたり、いきなり本筋と関係ない人物が現れたりと、ユニークな手法も尽きないが、根底にあるのはアレンのしっかりとしたタッチ。タイトル・ロールを演じるD・キートンが主演女優賞に輝いた他、アカデミーでは作品・監督・脚本賞を受賞している。
1977 Hungarians
ハンガリアン
1977年ハンガリー
アカデミー賞
1978年 □ 外国語映画賞
監督 : Zoltan Fabri ゾルタン・ファーブリ
原作 : Jozef Balazs ヨーゼフ・バラーシ
脚本 : Zoltan Fabri ゾルタン・ファーブリ
撮影 : Gyorgy Illes ギオルギ・イェシュ
音楽 : Gyorgy Vukan(1) ギオルギ・ブカーン
字幕監修 : 岡枝慎二 オカエダシンジ
Gabor Koncz ガーボル・コンツ(Andr\8f\a1\a4s F\8f\a1\a4bi\8f\a1\a4n)
Eva Pap エヴァ・パップ(Mrs F\8f\a1\a4bi\8f\a1\a4n)
Tibor Molnar ティボル・モルナール(D\8f\a1\a4niel G\8f\a1\a4sp\8f\a1\a4r)
Istvan O. Szabo イシュトヴァーン・サボー(\8f\a1\aebris Kondor)
Zoltan Gera ゾルタン・ゲラ(Brainer)
Noemi Apor (Mrs Szab\8f\a1\a7)
Erzsi Papai (Elek Tar)
Andras Ambrus (Mrs Kis)
1942年の冬からドイツの農場に出かせぎに行ったハンガリーの貧しい農民たち十人の必死に生きる姿、戦時下での苦悩を描く。監督・脚本はゾルタン・ファーブリ、原作はヨーゼフ・バラーシ、撮影はギオルギ・イェシュ、音楽はギオルギ・ブカーンが各々担当。出演はガーボル・コンツ、エヴァ・パップ、ティボル・モルナール、イシュトヴァーン・サボー、ゾルタン・ゲラなど。


1979 Apocalypse Now
地獄の黙示録
1979年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1979年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 ロバート・デュヴァル
□ 監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
□ 脚色賞 ジョン・ミリアス
フランシス・フォード・コッポラ
■ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
□ 美術監督・装置 Dean Tavoularis 美術
Angelo Graham 美術
George R.Nelson 装置
■ 音響賞 Walter Murch
Mark Berger
Richard Beggs
Nat Boxer
□ 編集賞 Richard Marks
Walter Murch
Gerald Greenberg
Lisa Fruchtman
 
カンヌ国際映画祭
1979年 ■ パルム・ドール フランシス・フォード・コッポラ
■ FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞 フランシス・フォード・コッポラ
 
全米批評家協会賞
1979年 ■ 助演男優賞 フレデリック・フォレスト 「ローズ」に対しても
 
ゴールデン・グローブ
1979年 ■ 助演男優賞 ロバート・デュヴァル
■ 監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
■ 音楽賞 カーマイン・コッポラ
 
英国アカデミー賞
1979年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 マーティン・シーン
■ 助演男優賞 ロバート・デュヴァル
■ 監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) カーマイン・コッポラ
フランシス・フォード・コッポラ
□ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
 
アメリカ国立フィルム登録簿
2000年 ■ 新規登録作品
監督 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
製作 : Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
脚本 : John Milius ジョン・ミリアス / Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
撮影 : Vittorio Storaro ヴィットリオ・ストラーロ
音楽 : Carmine Coppola カーマイン・コッポラ / Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
美術 : Dean Tavoularis ディーン・タブラリス
編集 : Richard Marks リチャード・マークス / Walter Murch ウォルター・マーチ / Lisa Fruchtman リサ・フラックマン / Jerry Greenberg ジェリー・グリーンバーグ
衣装(デザイン) : Dennis M. Fill デニス・M・フィル / Norman Burza ノーマン・バーザ / George Little ジョージ・リトル / Luster Bayless ラスター・ベイレス
スクリプター : Walter Murch ウォルター・マーチ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Marlon Brando マーロン・ブランド(Colonel_Kurtz)
Robert Duvall ロバート・デュヴァル(Lt._Colone_Kilgore)
Martin Sheen マーティン・シーン(Captain_Willard)
Frederic Forrest フレデリック・フォレスト(Chef)
Albert Hall アルバート・ホール(Chief)
Sam Bottoms サム・ボトムス(Lance)
Laurence Fishburne ローレンス・フィッシュバーン(Clean)
Dennis Hopper デニス・ホッパー(Photo_Journalist)
G. D. Sparadlin G・D・スプラドリン(General)
Harrison Ford (1) ハリソン・フォード(1)(Colonel)
Jerry Ziemer ジェリー・ザイスマー(Civilian)
Scott Glenn スコット・グレン(Colby)
Bo Byers ボー・バイヤーズ(Sergeant_Mp)
James Keane ジェームズ・キーン(Kilgore's_Gunner)
Kerry Rossall ケリー・ロッサル(Mike_from_San_Diego)
Ron McQueen ロン・マックイーン(Injured_Soldier)
ジャングル奥地に自分の王国を築いた、カーツ大佐の暗殺を命じられるウィラード大尉。道中、様々なベトナム戦争の惨状を目の当たりにしながら、ウィラードは4人の部下と共に哨戒艇で川を上っていく……。ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』を基に、コッポラが私財をなげうってまで完成させた、ベトナム映画の集大成。狂気と混乱を象徴させる幾多のエピソードの果てに迎える観念的終幕には賛否もあろうが、この映像と音による一大スペクタクルには圧倒されずにはいられまい。困難を極めた映画製作の模様は名ドキュメンタリー「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」に詳しい。
1979 Prova D'Orchestra
オーケストラ・リハーサル
1979年イタリア・西ドイツ
123 監督 : Federico Fellini フェデリコ・フェリーニ
脚本 : Federico Fellini フェデリコ・フェリーニ / Brunello Rondi ブルネロ・ロンディ
撮影 : Giuseppe Rotunno ジュゼッペ・ロトゥンノ
音楽 : Nino Rota ニーノ・ロータ
美術 : Dante Ferretti ダンテ・フェレッティ
編集 : Ruggero Mastroianni ルッジェーロ・マストロヤンニ
字幕監修 : 大條成昭 ダイジョウナリアキ / 柴田駿 シバタシュン
Balduin Baas ボールドウィン・バース(Le Chef d'Orchestre)
Clara Colosimo クララ・コロシーモ(La Harpiste)
Elisabeth Labi エリザベス・ラビ(La Pianiste)
Ronaldo Bonacchi ロナルド・ボナッキ(Le Contrebasson)
Ferdinand Villella フェルディナンド・ヴィレッラ(Le Violoncelle)
Giovanni Javarone ジョヴァンニ・ジャヴァローネ(Le Tuba)
David Mauhsell デイヴィッド・モーゼル(Premier Violon)
Francessco Aluigi フランチェスコ・アルイージ(Second Violon)
Andy Miller アンディー・ミラー(Le Hautbois)
Sibyl Mostert シビル・モステール(Le Flutiste)
Franco Mazzieri フランコ・マツィエリ(La Trmpette)
Daniele Pagani (Le Trombone)
Luigi Vzzo (Le Violon)
Cesare Martignoni (Le Clarinettiste)
Umberto Zuanelli (Le Copiste)
Filippo Trincia (Le Responsable de l'Orchestre)
ニーノ・ロータとフェリー二。これほどまで分かち難く結ばれた音楽家と映画作家の関係があったろうか。蜜月期のヒッチコックとバーナード・ハーマンのように、ロータのスコアが映像の持つ力を倍増させてフェリー二作品は成立していた。そのロータの死でフェリー二とのコンビ最終作となったのが、音楽の創造をめぐる一大狂騒曲となった本作というのは運命の計らいと言えるだろう。13世紀に建てられたという古い寺院の礼拝堂で行われるオーケストラのリハーサルにTV取材が入る。指揮者はドイツ人で、組合の協定を盾にごねる楽団員にプッツンして、母国語でがなり立てる。やがて巨大なメトロノームを指揮者の代わりに持ち出す楽団員たち。混乱は極みに達し、収拾がつかなくなるが……。国営放送局RAI委嘱の劇場公開を約束されたTV映画で、政治的だと非難されTV放映を危ぶまれた作品でもある。残念ながら、ロータを失って以降のフェリー二映画は格段と精彩を欠くことになる。
1979 Kramer vs. Kramer
クレイマー・クレイマー
1979年アメリカ
アカデミー賞
1979年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ダスティン・ホフマン
□ 助演男優賞 ジャスティン・ヘンリー
■ 助演女優賞 メリル・ストリープ
ジェーン・アレクサンダー
■ 監督賞 ロバート・ベントン
■ 脚色賞 ロバート・ベントン
□ 撮影賞 ネストール・アルメンドロス
□ 編集賞 Jerry GreenBerg
 
全米批評家協会賞
1979年 ■ 主演男優賞 ダスティン・ホフマン 「アガサ/愛の失踪事件」に対しても
■ 助演女優賞 メリル・ストリープ 「マンハッタン」、「或る上院議員の私生活」に対しても
■ 監督賞 ロバート・ベントン
 
NY批評家協会賞
1979年 ■ 作品賞
■ 男優賞 ダスティン・ホフマン
■ 助演女優賞 メリル・ストリープ
 
LA批評家協会賞
1979年 ■ 作品賞
■ 男優賞 ダスティン・ホフマン
■ 助演女優賞 メリル・ストリープ
■ 監督賞 ロバート・ベントン
■ 脚本賞 ロバート・ベントン
 
ゴールデン・グローブ
1979年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) ダスティン・ホフマン
■ 助演女優賞 メリル・ストリープ
■ 脚本賞 ロバート・ベントン
 
英国アカデミー賞
1980年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ダスティン・ホフマン
□ 主演女優賞 メリル・ストリープ
□ 監督賞 ロバート・ベントン
□ 脚本賞 ロバート・ベントン
 
ブルーリボン賞
1980年 ■ 外国作品賞
監督 : Robert Benton ロバート・ベントン
製作 : Stanley R. Jaffe スタンリー・R・ジャッフェ
脚本 : Robert Benton ロバート・ベントン
撮影 : Nestor Almendros ネストール・アルメンドロス
音楽 : Henry Purcell ヘンリー・パーセル
美術 : Paul Sylbert ポール・シルバート
編集 : Jerry Greenberg ジェリー・グリーンバーグ
衣装(デザイン) : Ruth Morley ルース・モーリー
字幕 : 野中重雄 ノナカシゲオ
Dustin Hoffman ダスティン・ホフマン(Ted_Kramer)
Meryl Streep メリル・ストリープ(Joanna)
Justin Henry ジャスティン・ヘンリー(Billy_Kramer)
Jane Alexander ジェーン・アレキサンダー(Margaret_Phelps)
George Coe ジョージ・コー(Jim_O'Connor)
Jobeth Williams ジョベス・ウィリアムス(Phyllis)
Cheryl Barnes シェリル・バーンズ(John_Hpworde)
Howard Duff ハワード・ダフ(Fenton)
Peter Lownds ピーター・ローンズ(Norman_Fisher)
8年目にして妻の自立心から破局を迎えた結婚生活。残された夫は幼い息子の面倒を見るのだが……。離婚と養育権という、現代アメリカが避けて通れない社会問題をハートウォームな人情劇を通して描いた80年の代表作品。ホフマン、ストリープ(助演女優賞)の他、アカデミー作品・監督・脚色賞を受賞。“フレンチ・トースト”と共に、絶対的母性を感じさせるトップ・シーンのストリープの横顔の美しさが印象深い。
1980
Coal Miner's Daughter
歌え! ロレッタ 愛のために
1980年アメリカ



歌え!ロレッタ愛のために (1980)
COAL MINER'S DAUGHTER

メディア 映画
上映時間 125 分
製作国 アメリカ
公開情報 Uni=CIC
初公開年月 1981/06
ジャンル 伝記/音楽




監督: マイケル・アプテッド Michael Apted
製作: バーナード・シュワルツ Bernard Schwartz
原作: ジョージ・ベクシー
原案: ロレッタ・リン Loretta Lynn
脚本: トム・リックマン Tom Rickman
撮影: ラルフ・D・ボード Ralf D. Bode
音楽: オーウェン・ブラッドレイ Owen Bradley
 
出演: シシー・スペイセク Sissy Spacek ロレッタ
トミー・リー・ジョーンズ Tommy Lee Jones ドゥーリトル・リン
ビヴァリー・ダンジェロ Beverly D'Angelo パッツィ・クライン
レヴォン・ヘルム Levon Helm テッド
フィリス・ボーエンズ Phyllis Boyens クララ

■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1980年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 シシー・スペイセク
□ 脚色賞 トム・リックマン
□ 撮影賞 ラルフ・D・ボード
□ 美術監督・装置 John W.Corso 美術
John M.Dwyer 装置
□ 音響賞 Richard Portman
Roger Heman
Jim Alexander
□ 編集賞 Arthur Schmidt
 
全米批評家協会賞
1980年 ■ 主演女優賞 シシー・スペイセク
 
NY批評家協会賞
1980年 ■ 女優賞 シシー・スペイセク
 
LA批評家協会賞
1980年 ■ 女優賞 シシー・スペイセク
 
ゴールデン・グローブ
1980年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) シシー・スペイセク
 
英国アカデミー賞
1981年 □ 主演女優賞 シシー・スペイセク
監督 : Michael Apted マイケル・アプテッド
製作 : Bernard Schwartz バーナード・シュワルツ
製作総指揮 : Bob Larson ボブ・ラーソン
原案 : Loretta Lynn ロレッタ・リン / George Vecsey ジョージ・ヴェクシー
脚本 : Tom Rickman トム・リックマン
撮影 : Ralf Bode ラルフ・ボード
音楽 : Owen Bradley オーエン・ブラッドレー
美術 : John W. Corso ジョン・W・コルソ
編集 : Arthur Schmidt アーサー・シュミット
字幕 : 金田文夫 カネダフミオ
Sissy Spacek シシー・スペイセク(Loretta)
Tommy Lee Jones トミー・リー・ジョーンズ(Doolittle_(Mooney)_Lynn)
Beverly D'Angelo ビヴァリー・ダンジェロ(Patsy_Cline)
Levon Helm レボン・ヘルム(Ted_Webb)
Phyllis Boyens フィリス・ボーエン(Clara)
現代アメリカのポップス界で、シンガー・ソングライターとして人気のあるロレッタ・リンの生いたちから、結婚、出産を経て歌手として成功するまでの波乱の半生を描く。製作総指揮はボブ・ラーソン、製作はバーナード・シュワルツ、監督は「アガサ 愛の失踪事件」のマイケル・アプテッド、ロレッタ・リンとジョージ・ベクシーによるリンの自伝を基にトム・リックマンが脚色。撮影はラルフ・ボード、音楽はオーエン・ブラッドレー、編集はアーサー・シュミット、製作デザインはジョン・W・コルソが各々担当。出演はシシー・スペイセク、トミー・リー・ジョーンズ、ビバリー・ダンジェロ、レボン・ヘルム、フィリス・ボーエンズなど。


1981 The Postman Always Rings Twice
郵便配達は二度ベルを鳴らす
1981年アメリカ
123 監督 : Bob Rafelson ボブ・ラフェルソン
製作 : Charles B. Mulvehill チャールズ・B・マルヴェヒル / Bob Rafelson ボブ・ラフェルソン
製作総指揮 : Andrew Braunsberg アンドリュー・ブローンズバーグ
原作 : James M. Cain ジェームズ・M・ケイン
脚色 : David Mamet デイヴィッド・マメット
撮影 : Sven Nykvist スヴェン・ニクヴィスト
音楽 : Michael Small マイケル・スモール
美術 : George Jenkins ジョージ・ジェンキンス
編集 : Graeme Clifford グレイム・クリフォード
衣装(デザイン) : Dorothy Jeakins ドロシー・ジーキンズ
字幕 : 清水俊二 シミズシュンジ
Jack Nicholson ジャック・ニコルソン(Frank_Chambers)
Jessica Lange ジェシカ・ラング(Cora_Papadakis)
John Colicos ジョン・コリコス(Nick_Papadakis)
Michael Lerner マイケル・ラーナー(Katz)
John P. Ryan ジョン・P・ライアン(Kennedy)
Anjelica Huston アンジェリカ・ヒューストン(Madge)
William Traylor ウィリアム・トレイラー(Sackett)
Tom Hill トム・ヒル(Barlow)
John Van Ness ジョン・ヴァン・ネス(Motorcycle_Cop)
Raleigh Bond (Insurance_Salesman)
過去の作品より露骨な性描写を許されているためか、この映画はその部分ばかりに気をとられるお粗末な出来となった。しかし、製作者側の意図はまさにそこに、台所で立ったまま犬のようにするセックスで客を呼ぶことにあったのだろう。ニコルソンはいつもながら説得力ある演技。ラングは彼女のベストともいえる健闘で、原作でも想像の産物的な“ファム・ファタール”にすぎなかったヒロインに命を吹き込んでいる。その夫でギリシャ系移民の、陽気で、ゆえに末路の悲哀が際立つガススタンド兼ドライブインの主人をJ・コリコスが好演。でありながら、どこか散漫な印象を与えるのは、ラフェルソンの演出にそれに拮抗する熱のないせいか。脚本は劇作家のマメット、撮影はニクヴィストとスタッフも一流なのに……。なお、アメリカ版は大分カットされ、日本公開版より30分近く短かった。。
1982 Gandhi
ガンジー
1982年イギリス・インド
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1982年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ベン・キングズレー
■ 監督賞 リチャード・アッテンボロー
■ 脚本賞 ジョン・ブライリー
■ 撮影賞 ビリー・ウィリアムズ
ロニー・テイラー
□ 作曲賞 ラヴィ・シャンカール
ジョージ・フェントン
■ 美術監督・装置 Stuart Craig 美術
Bob Laing 美術
Michael Seirton 装置
■ 衣裳デザイン賞 John Mollo
Bhanu Athaiya
□ メイクアップ賞 Tom Smith
□ 音響賞 Gerry Humphreys
Robin O'Donoughue
Jonathan Bates
Simon Kaye
■ 編集賞 John Bloom
 
NY批評家協会賞
1982年 ■ 作品賞
■ 男優賞 ベン・キングズレー
 
LA批評家協会賞
1982年 ■ 男優賞 ベン・キングズレー
 
ゴールデン・グローブ
1982年 ■ 外国映画賞
■ 男優賞(ドラマ) ベン・キングズレー
■ 監督賞 リチャード・アッテンボロー
■ 脚本賞 ジョン・ブライリー
■ 新人賞 ベン・キングズレー
 
英国アカデミー賞
1982年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ベン・キングズレー
□ 助演男優賞 エドワード・フォックス
ロシャン・セス
■ 助演女優賞 Rohini Hattangadi
キャンディス・バーゲン
■ 監督賞 リチャード・アッテンボロー
□ 脚本賞 ジョン・ブライリー
□ 作曲賞 ラヴィ・シャンカール
ジョージ・フェントン
□ 撮影賞 ビリー・ウィリアムズ
ロニー・テイラー
■ 新人賞 ベン・キングズレー
監督 : Richard Attenborough リチャード・アッテンボロー
製作 : Richard Attenborough リチャード・アッテンボロー
製作総指揮 : Michael Stanley Evans マイケル・スタンレー・エヴァンス
脚本 : John Briley ジョン・ブライレー
撮影 : Billy Williams ビリー・ウィリアムス / Ronnie Taylor ロニー・テイラー
SFX : David Hathaway
音楽 : Ravi Shankar ラヴィ・シャンカール
編曲 : George Fenton ジョージ・フェントン
美術 : Ram Yedekar / Norman Dorme ノーマン・ドーム / Stuart Craig スチュアート・クレイグ
編集 : John Bloom ジョン・ブルーム
衣装(デザイン) : Bhanu Athaiya / John Mollo ジョン・モロ
録音 : Simon Kaye
スクリプター : Tom Smith / Bob Laing / Paula Gillespie / Professor R. Puri
スタント・コーディネーター : Gerry Crampton
字幕 : 野中重雄 ノナカシゲオ
制作補 : Rani Dube
Ben Kingsley ベン・キングズレー(The Mahatma)
Candice Bergen キャンディス・バーゲン(Margaret Bourke White)
Edward Fox エドワード・フォックス(General Dyer)
John Gielgud ジョン・ギールグッド(Lord Irwin)
Trevor Howard トレヴァー・ハワード(Judge Broomfield)
John Mills ジョン・ミルズ(The Viceroy)
Martin Sheen マーティン・シーン(Walker)
Ian Charleson イアン・チャールソン(Charlie Andrews)
Athol Fugard (General Smuts)
Gunter Maria Halmer (Herman Kallenbach)
Saeed Jaffrey サイード・ジャフリー(Sardar Patel)
Geraldine James ジェラルディン・ジェイムズ(Mirabehn)
Alyque Padamsee A・パダムゼ(Mohamed Ali Jinnah)
Amrish Puri アムリッシュ・プリ(Khan)
Roshan Seth ロシャン・セス(Pandit Nehru)
Rohini Hattangady ロヒニ・ハタンガディ(Kasturba Gandhi)
インド独立運動の指導者“偉大なる魂"マハトマ・ガンジーの波瀾に満ちた生涯を描く。製作・監督は「マジック」のリチャード・アッテンボロー、エキュゼクティヴ・プロデューサーはマイケル・スタンレー・エヴァンス、脚本はジョン・ブライレー、撮影はビリー・ウィリアムスとロニー・テイラー、音楽は「大地のうた」他、サタジット・レイ監督とのコンビで知られるインドの代表的音楽家ラヴィ・シャンカール。出演はベン・キングズレー、キャンディス・バーゲン、エドワード・フォックス、ジョン・ギールグッド、ロヒニ・ハタンガディ、ロシャン・セス、マーティン・シーン、イアン・チャールソンなど。イーストマンカラー、シネスコサイズ(一部館は70ミリ)。
1982 Missing
ミッシング
1982年アメリカ
アカデミー賞
1982年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ジャック・レモン
□ 主演女優賞 シシー・スペイセク
■ 脚色賞 ドナルド・スチュワート
コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
 
カンヌ国際映画祭
1982年 ■ パルム・ドール コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
■ 男優賞 ジャック・レモン
 
英国アカデミー賞
1982年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ジャック・レモン
□ 主演女優賞 シシー・スペイセク
□ 監督賞 コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
■ 脚本賞 ドナルド・スチュワート
コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
□ 作曲賞 ヴァンゲリス
■ 編集賞
監督 : Constantine Costa Gavras コンスタンチン・コスタ・ガブラス
製作 : Edward Lewis エドワード・ルイス / Mildred Lewis ミルドレッド・ルイス
製作総指揮 : Peter Guber ピーター・グーバー / Jon Peters ジョン・ピータース
原作 : Thomas Hauser トーマス・ハウザー
脚本 : Constantine Costa Gavras コンスタンチン・コスタ・ガブラス / Donald Stewart ドナルド・スチュワート
撮影 : Ricardo Aronovich リカルド・アロノヴィッチ
音楽 : Vangelis ヴァンゲリス
美術 : Peter Jamison ピーター・ジェイミソン / Agustin Ytuarte / Lucero Isaac
編集 : Francoise Bonnot フランソワーズ・ボノー
衣装(デザイン) : Joe I. Tompkins ジョー・I・トンプキンス
字幕 : 金田文夫 カネダフミオ
Jack Lemmon ジャック・レモン(Ed_Horman)
Sissy Spacek シシー・スペイセク(Beth_Horman)
Melanie Mayron メラニー・メイロン(Terry_Simon)
John Shea ジョン・シェア(Charles_Horman)
Charles Cioffi チャールズ・チオッフィ(Captain_Ray_Tower)
David Clennon デイヴィッド・クレノン(Consul_Phil_Putnam)
Richard Venture リチャード・ヴェンチャー(U._S._Amabassador)
Jerry Hardin ジェリー・ハーディン(Col._Sean_Patrick)
Richard Bradford リチャード・ブラッドフォード(Carter_Babcock)
南米チリに滞在していたアメリカ人チャールズが行方不明になった。父親のエドワードは、早速現地に飛び、チャールズの妻と共に調査を開始する。そして、チャールズの失踪には、クーデターが深く関わっていることが判明していく……。南米の軍事クーデターを題材に、コスタ=ガヴラスがハリウッド・スターを起用して描いた社会派ドラマ。J・レモンの演技巧者ぶりが堪能できる一本。
1982 EL SUR
エル・スール
1982年スペイン・フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
1983年 □ パルム・ドール ヴィクトル・エリセ
監督: ヴィクトル・エリセ Victor Erice
製作: エリアス・クェレヘタ Elias Querejeta
原作: アデライーダ・ガルシア・モラレス
脚本: ヴィクトル・エリセ Victor Erice
撮影: ホセ・ルイス・アルカイネ Jose Luis Alcaine
音楽: ヴィクトル・エリセ Victor Erice
オメロ・アントヌッティ Omero Antonutti
ソンソレス・アラングーレン
イシアル・ボリャン Iciar Bollain
オーロール・クレマン Aurore Clement
故郷“エル・スール”(スペイン語で“南”の意味)を捨て、北の地へ移り住んだ父の姿を、スペイン内戦や、彼の忘れ得ぬ恋人への想いを絡め、その娘の目を通して描いたヒューマン・ドラマ。監督は「ミツバチのささやき」のヴィクトル・エリセ。
1982 PRZYPADEK
BLIND CHANCE
偶然
1982年ポーランド
123 監督: クシシュトフ・キエシロフスキー Krzysztof Kieslowski ボグスワフ・リンダ Boguslaw Linda
タデウシュ・ウォムニッキ Tadeusz Lomnicki
Z・ザパシェビッチ
123
1983 Terms of Enderment
愛と追憶の日々
1983年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1983年 ■ 作品賞
■ 主演女優賞 シャーリー・マクレーン
デブラ・ウィンガー
■ 助演男優賞 ジャック・ニコルソン
ジョン・リスゴー
■ 監督賞 ジェームズ・L・ブルックス
■ 脚色賞 ジェームズ・L・ブルックス
□ 作曲賞 マイケル・ゴア
□ 美術監督・装置 Polly Platt 美術
Harold Michelson 美術
Tom Pedigo 装置
Anthony Mondello 装置
□ 音響賞 Donald O.Mitchell
Rick Kline
Kevin O'Connell
Jim Alexander
□ 編集賞 Richard Marks
 
全米批評家協会賞
1983年 ■ 主演女優賞 デブラ・ウィンガー
■ 助演男優賞 ジャック・ニコルソン
 
NY批評家協会賞
1983年 ■ 作品賞
■ 女優賞 シャーリー・マクレーン
■ 助演男優賞 ジャック・ニコルソン
 
LA批評家協会賞
1983年 ■ 作品賞
■ 女優賞 シャーリー・マクレーン
■ 助演男優賞 ジャック・ニコルソン
■ 監督賞 ジェームズ・L・ブルックス
■ 脚本賞 ジェームズ・L・ブルックス
 
ゴールデン・グローブ
1983年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 女優賞(ドラマ) シャーリー・マクレーン
■ 助演男優賞 ジャック・ニコルソン
■ 脚本賞 ジェームズ・L・ブルックス
 
英国アカデミー賞
1984年 □ 主演女優賞 シャーリー・マクレーン
監督 : James L. Brooks ジェームズ・L・ブルックス
製作 : James L. Brooks ジェームズ・L・ブルックス
原作 : Larry McMurtry ラリー・マクマートリー
脚本 : James L. Brooks ジェームズ・L・ブルックス
撮影 : Andrzej Bartkowiak アンジェイ・バートコウィアク
特殊メイク : Ben Nye Jr.
音楽 : Michael Gore マイケル・ゴア
美術 : Polly Platt ポリー・プラット / Harold Michelson ハロルド・マイケルソン
編集 : Richard Marks リチャード・マークス
制作補 : Penney Finkelman ペニー・フィンケルマン / Martin Jurow マーティン・ジュロー

Debra Winger デブラ・ウィンガー(Emma)
Shirley MacLaine シャーリー・マクレーン(Aurora)
Jack Nicholson ジャック・ニコルソン(Garrett)
Jeff Daniels ジェフ・ダニエルズ(Flap)
John Lithgow ジョン・リスゴー(Sam)
Huckleberry Fox ハックルベリー・フォックス(Teddy)
Troy Bishop (Tommy)
Danny DeVito ダニー・デヴィート(Vernon)
Lisa Hart Carroll (Patsy)
Betty R. King (Rosie)
Kate Charleson (Janet)
親でもあり一人の女としても生きる母親と、その娘の深い絆を30年もの長きに渡って描いた感動ドラマ。一家の主人を早くに亡くしたものの、その辛さを微塵も感じさせない、まるで友達同士のような親子。その隣に元宇宙飛行士が引っ越してくる。やがて娘は母の反対をよそに結婚。一人になった母親は、型破りで自由奔放な宇宙飛行士を初めは嫌っていたが、次第に心惹かれて行く。娘の方は出産に育児にと大変な日々。そんな中、亭主が浮気して……。様々なエピソードを通し、親子のつながりや女性の自立とは何かを、重くならずさらりと綴った秀作。監督J・L・ブルックスはCBSテレビで活躍後、本作で監督デビュー、いきなりアカデミー作品、監督、脚色賞を受賞するという才能の持ち主。その知的でユーモアあふれるセンスが作品全体に反映され、登場人物の繊細な心の描写を素敵に描いている。出演者達もJ・ニコルソン(本作でアカデミー助演賞受賞)以下全員が好演。なかでもS・マクレーンは彼女のとぼけた魅力と抜群の演技力を発揮し、5度目のオスカー候補にしてついに主演女優賞を獲得している。アカデミー賞以外にもゴールデン・グローブ賞やニューヨーク映画批評家賞などの主要部門を独占している。
1983 東京裁判T・U
1983年日本
123 監督: 小林正樹
プロデューサー: 荒木正也
安武龍
総合プロデューサー: 須藤博
原案: 稲垣俊
脚本: 小笠原清
小林正樹
美術: 日映美術
編集: 浦岡敬一
音楽: 武満徹
演奏: 東京コンサーツ
ナレーター: 佐藤慶
ネガ編集: 南とめ
音響効果: 本間明
助監督: 戸井田克彦
123 “東京裁判”と呼ばれ、戦後日本の進路を運命づけた極東国際軍事裁判。太平洋戦争敗戦後の昭和23年、市ヶ谷の旧陸軍省参謀本部にて開廷された裁判の模様を、裁判より25年の後に公開されたアメリカ国防総省の長大なフィルムをもとに製作した記録映画。生々しい当時の映像をもとに、戦争責任の所在、国家と個人の関係、あるいは勝者が敗者を裁くことの限界といった様々な問題を浮き彫りにした渾身の力作。
1984 Rain Man
レインマン
1984年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1988年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ダスティン・ホフマン
■ 監督賞 バリー・レヴィンソン
■ 脚本賞 ロナルド・バス
□ 撮影賞 ジョン・シール
□ 作曲賞 ハンス・ジマー
□ 美術(監督)賞 Ida Random
□ 美術(装置)賞 Linda DeScenna
□ 編集賞 Stu Linder
 
ベルリン国際映画祭
1989年 ■ 金熊賞 バリー・レヴィンソン
 
ゴールデン・グローブ
1988年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) ダスティン・ホフマン
 
英国アカデミー賞
1989年 □ 主演男優賞 ダスティン・ホフマン
□ オリジナル脚本賞 バリー・モロー
ロナルド・バス
監督 : Barry Levinson バリー・レヴィンソン
製作 : Mark Johnson マーク・ジョンソン
製作総指揮 : Peter Guber ピーター・グーバー / Jon Peters ジョン・ピータース
原作 : Barry Morrow バリー・モロー
脚本 : Ronald Bass ロナルド・バス / Barry Morrow バリー・モロー
撮影 : John Seale ジョン・シール
音楽 : Hans Zimmer ハンス・ジマー
美術 : Ida Random アイダ・ランダム
衣装(デザイン) : Bernie Pollack バーニー・ポラック
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Dustin Hoffman ダスティン・ホフマン(Raymond_Babbitt)
Tom Cruise トム・クルーズ(Charlie_Babbitt)
Valeria Golino ヴァレリア・ゴリノ(Susanna)
Jerry Molen (Dr.Bruner)
Jack Murdock (John)
Michael D. Roberts マイケル・D・ロバーツ(Vern)
Ralph Seymour ラルフ・シーモア(Lenny)
Lucinda Jenney ルシンダ・ジェニー(Iris)
自由奔放な青年が重度の自閉症の兄と出会って心を開き、忘れていた愛情を取り戻して行く過程を描いた心暖まる感動のロード・ムービー。高級外車のディーラーをしているチャーリー(クルーズ)の元に自分を勘当した父の訃報が届く。遺産目当てに故郷に戻った彼だったが遺産の300万ドルは見た事もない自閉症の兄、レイモンド(ホフマン)の手に渡る事を聞かされる。なんとか金を物にしようとチャーリーは施設にいるレイモンドを誘拐まがいに連れ出し、ロスに戻ろうとするのだったが……。T・クルーズとD・ホフマン(アカデミー主演賞受賞)の演技が成功のカギをがっちりと握り、徐々に心を交わして行く展開とエピソードの絶妙さ(同、オリジナル脚本賞受賞)。それらををつなぎ合わせる音楽のみで進む美しいシーンの数々。撮影開始前まで監督の交替劇が続き、スピルバーグの名も挙がったものの決定したレヴィンソン監督の持つ力量のおかげで(同、監督賞受賞)80年代を代表する作品に仕上がり(同、作品賞受賞)、その感動はいつまでも心に残るものになっている。数々の名シーンももちろんいいが、なんと言ってもエンド・クレジットと共に写し出される、二人だけしか共有することが出来ない旅の写真が醸し出す切なさが一番であった。H・ジマーの音楽も心に染みる。尚、レヴィンソン監督がワン・シーン出演もしている。
1984 Amadeus
アマデウス
1984年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1984年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 F・マーレイ・エイブラハム
トム・ハルス
■ 監督賞 ミロシュ・フォアマン
■ 脚色賞 ピーター・シェイファー
□ 撮影賞 ミロスラフ・オンドリチェク
■ 美術監督・装置 Patrizia von Brandenstein 美術
Karel Cerny 装置
■ 衣裳デザイン賞 Theodor Pistek
■ メイクアップ賞 Paul LeBlanc
ディック・スミス
■ 音響賞 Mark Berger
Tom Scott
Todd Boekelheide
Chris Newman
□ 編集賞 Nena Danevic
Michael Chandler
 
LA批評家協会賞
1984年 ■ 作品賞
■ 男優賞 F・マーレイ・エイブラハム
■ 監督賞 ミロシュ・フォアマン
■ 脚本賞 ピーター・シェイファー
 
ゴールデン・グローブ
1984年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) F・マーレイ・エイブラハム
■ 監督賞 ミロシュ・フォアマン
■ 脚本賞 ピーター・シェイファー
 
英国アカデミー賞
1985年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 F・マーレイ・エイブラハム
□ 脚色賞 ピーター・シェイファー
■ 撮影賞 ミロスラフ・オンドリチェク
■ メイクアップ賞
■ 編集賞
■ 音響賞
 
日本アカデミー賞
1985年 ■ 外国作品賞
 
セザール賞
1984年 ■ 外国映画賞 ミロス・フォアマン
監督 : Milos Forman ミロシュ・フォアマン
製作 : Saul Zaentz ソウル・ゼインツ
製作総指揮 : Michael Hausman マイケル・ハウスマン / Bertil Ohlsson バーティル・オールソン
原作 : Peter Shaffer ピーター・シェーファー
脚本 : Peter Shaffer ピーター・シェーファー
撮影 : Miroslav Ondricek ミロスラフ・オンドリツェク
音楽 : Neville Marriner ネヴィル・マリナー
美術 : Karel Cerny カレル・サーニー
編集 : Nena Danevic ネーナ・デーンヴィック / Michael Chandler マイケル・チャンドラー
衣装(デザイン) : Theodor Pistek テオドール・ピステック
振り付け : Twyla Tharp トゥイラ・サープ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
F. Murray Abraham F・マーリー・エイブラハム(Antonio_Salieri)
Tom Hulce トム・ハルス(Wolfgang_Amadeus_Mozart)
Elizabeth Berridge エリザベス・ベリッジ(Constanza_Mozart)
Simon Callow サイモン・カラウ(Emanuel_Schikaneder)
Roy Dotrice ロイ・ドトリス(Leopold_Mozart)
Christine Ebersole クリスティン・エバソール(Katerina_Cavalieri)
Jeffrey Jones ジェフリー・ジョーンズ(Emperor_Joseph)


モーツァルトの死をめぐる豪華絢爛な舞台劇を、見事にフィルムに転化した傑作。物語はかつて宮廷音楽家だったサリエリの回想から入り、モーツァルトの人物像を追っていくのだが、そこに様々な音楽的見せ場やミステリーの要素を散りばめ、一瞬たりとも飽きさせない造りになっている。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトに一世一代の快演を見せるT・ハルス、妬みと誇りの共存するサリエリに扮したエイブラハム(アカデミー主演男優賞)の芝居も見事。
1985 Out of Africa
愛と哀しみの果て
1985年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1985年 ■ 作品賞
□ 主演女優賞 メリル・ストリープ
□ 助演男優賞 クラウス・マリア・ブランダウアー
■ 監督賞 シドニー・ポラック
■ 脚色賞 カート・リュードック
■ 撮影賞 デヴィッド・ワトキン
■ 作曲賞 ジョン・バリー
■ 美術監督・装置 Stephen Grimes
Josie MacAvin
□ 衣裳デザイン賞 Milena Canonero
■ 音響賞 Chris Jenkins
Gray Alexander
Larry Stensvold
Peter Handford
□ 編集賞 Fredric Steinkamp
William Stienkamp
Pembroke Herring
Sheldon Kahn
 
NY批評家協会賞
1985年 ■ 助演男優賞 クラウス・マリア・ブランダウアー
■ 撮影賞 デヴィッド・ワトキン
 
LA批評家協会賞
1985年 ■ 女優賞 メリル・ストリープ
■ 撮影賞 デヴィッド・ワトキン
 
ゴールデン・グローブ
1985年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 助演男優賞 クラウス・マリア・ブランダウアー
■ 音楽賞 ジョン・バリー
 
英国アカデミー賞
1986年 □ 主演女優賞 メリル・ストリープ
□ 助演男優賞 クラウス・マリア・ブランダウアー
■ 脚色賞 カート・リュードック
□ 作曲賞 ジョン・バリー
■ 撮影賞 デヴィッド・ワトキン
■ 音響賞
監督 : Sydney Pollack シドニー・ポラック
製作 : Sydney Pollack シドニー・ポラック
製作総指揮 : Kim Jorgensen キム・ジョーゲンセン
原作 : Isak Dinesen アイザック・ディネーセン / Errol Trzebinski エロール・トルゼビンスキー / Judith Thurman ジュディス・サーマン
脚色 : Kurt Luedtke カート・リュデューク
撮影 : David Watkin デイヴィッド・ワトキン
音楽 : John Barry ジョン・バリー
美術 : Stephen Grimes スティーブン・グライムス
編集 : Fredric Steinkamp フレドリック・スタインカンプ / William Steinkamp ウィリアム・スタインカンプ / Pembroke J. Herring ペンブローク・J・ヘリング / Sheldon Kahn シェルドン・カーン
衣装(デザイン) : Milena Canonero ミレナ・カノネロ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Meryl Streep メリル・ストリープ(Karen)
Robert Redford ロバート・レッドフォード(Denys)
Klaus Maria Brandauer クラウス・マリア・ブランダウアー(Bror)
Michael Kitchen マイケル・キッチン(Berkeley)
Malik Bowens マリク・ボウエンズ(Farah)
Joseph Thiaka (Kamante)
Stephen Kinanjui (Kinanjui)
Michael Gough マイケル・ガウ(Delamere)
Suzanna Hamilton スザンナ・ハミルトン(Felicity)
Rachel Kempson レイチェル・ケンプソン(Lady_Belfield)
Graham Crowden グレアム・クローデン(Lord_Belfield)
Mike Bugara マイク・ブガラ(Juma)
20世紀初頭のアフリカを舞台に、愛と冒険に生きたひとりの女の半生を描いた一大ロマンス。スウェーデン貴族と結婚し、ケニアに渡って来たデンマーク人の令嬢カレン。だがそこには幸せな結婚生活は無く、農場経営も思うように進まない。そんな彼女の前にサファリのガイドを務めている冒険家が現れた……。波乱万丈のストーリー、アフリカの雄大な景観、ストリープとブランダウアーの丁々発止の演技合戦と見どころは多いが、あまりにも上映時間が長すぎる。アカデミー作品・監督・脚本・撮影・作曲・美術・音響と主だった部門を独占した作品ではあるものの、時として冗漫な語り口は万人向けとは言い難い。
1985 The Color Purple
カラーパープル
1985年アメリカ
アカデミー賞
1985年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 ウーピー・ゴールドバーグ
□ 助演女優賞 オプラ・ウィンフリー
マーガレット・エイヴリー
□ 脚色賞 メノ・メイエス
□ 撮影賞 アレン・ダヴィオー
□ 作曲賞 ランディ・カーバー
ジェリー・ハイ
ジャック・ヘイズ
フレッド・スタイナー
ジョエル・ローゼンバウム
ジョージ・カーランドレリ
クリス・ボードマン
アンドレ・クラウチ
カイファス・セメーニア
ロッド・テンパートン
ジェレミー・ラボック
クインシー・ジョーンズ
□ 歌曲賞 ライオネル・リッチー 作詞 『ミス・セリーのブルース』 Miss Celie's Blues
ロッド・テンパートン 作曲
クインシー・ジョーンズ 作曲
□ 美術監督・装置 Linda DeScenna
Robart W.Welch
J.Michael Riva
□ 衣裳デザイン賞 Aggie Guerard Rodgers
 
ゴールデン・グローブ
1985年 ■ 女優賞(ドラマ) ウーピー・ゴールドバーグ
 
英国アカデミー賞
1986年 □ 脚色賞 メノ・メイエス
 
ブルーリボン賞
1986年 ■ 外国作品賞
監督 : Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ
製作 : Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ / Kathleen Kennedy キャスリーン・ケネディ / Frank Marshall フランク・マーシャル / Quincy Jones クインシー・ジョーンズ
製作総指揮 : Jon Peters ジョン・ピータース / Peter Guber ピーター・グーバー
原作 : Alice Walker アリス・ウォーカー
脚本 : Menno Meyjes メノ・メイエス
撮影 : Allen Daviau アレン・ダヴュー
音楽 : Quincy Jones クインシー・ジョーンズ
美術 : J. Michael Riva J・マイケル・リヴァ
編集 : Michael Kahn マイケル・カーン
衣装(デザイン) : Aggie Guerard Rodgers アギー・ゲイラード・ロジャース
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Danny Glover ダニー・グローヴァー(Mr.Albert)
Whoopi Goldberg ウーピー・ゴールドバーグ(Celie)
Margaret Avery マーガレット・エヴリー(Shug_Avery)
Oprah Winfrey オプラ・ウィンフレー(Sofia)
Willard Pugh ウィラード・ヒュー(Harpo)
Akosua Busia アコースア・ブシア(Nettie)
Desreta Jackson デスレータ・ジャクソン(Young_Celie)
Adolph Caesar アドルフ・シーザー(Old_Mr.)
Rae Dawn Chong レイ・ドーン・チョン(Squeak)
Dana Ivey ダナ・アイヴィ(Miss_Millie)
スティーヴン・スピルバーグ監督が、ピュリツアー賞受賞の原作を基に撮った人間ドラマ。物語はある一組の黒人姉妹を主人公に、彼女たちに降りかかる様々な人生の障害を通し、二人の絆や愛情を40年に渡って追ってゆくというもの。この映画の公開当時、スピルバーグ監督は「JAWS/ジョーズ」からなる娯楽徹底主義の烙印を押されていた為、重厚な人間ドラマを彼が撮るという事に周囲が困惑の色をあからさまに出し、上映時には余りヒットしなかった作品であるが、その出来ばえは上々。二人の黒人姉妹の心の交流やその深い絆を、人生の哀しみを交え、40年の歳月に渡って描いた力作で、実に見応えのある人間ドラマに仕上がっている。登場人物たちの心理描写も見事で、本作を観ると「シンドラーのリスト」を撮るに至った彼の経過がよく見て取れる。
1986 Platoon
プラトーン
1986年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1986年 ■ 作品賞
□ 助演男優賞 トム・ベレンジャー
ウィレム・デフォー
■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
□ 脚本賞 オリヴァー・ストーン
□ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
■ 編集賞 Claire Simpson
■ 録音賞 Richard Rogers
Charles "Bud" Grenzback
Simon Kaye
John "Doc" Wilkinson
 
ベルリン国際映画祭
1987年 ■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
 
ゴールデン・グローブ
1986年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 助演男優賞 トム・ベレンジャー
■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
 
英国アカデミー賞
1987年 ■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
□ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
■ 編集賞
 
インディペンデント・スピリット賞
1986年 ■ 作品賞
■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
□ 主演男優賞 ウィレム・デフォー
■ 脚本賞 オリヴァー・ストーン
■ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
 
日本アカデミー賞
1987年 ■ 外国作品賞
監督 : Oliver Stone オリヴァー・ストーン
製作 : Arnold Kopelson アーノルド・コペルソン
製作総指揮 : John Daly ジョン・デイリー / Derek Gibson デレク・ギブソン
脚本 : Oliver Stone オリヴァー・ストーン
撮影 : Robert Richardson ロバート・リチャードソン
SFX : Yvesde Bono
特殊メイク : Gordon J. Smith ゴードン・J・スミス
音楽 : Georges Delerue ジョルジュ・ドルリュー
美術 : Rodel Cruz ローデル・クルツ / Doris Sherman Williams
字幕 : 岡枝慎二 オカエダシンジ
Tom Berenger トム・ベレンジャー(Sergeant_Barnes)
Willem Dafoe ウィレム・デフォー(Sergeant_Elias)
Charlie Sheen チャーリー・シーン(Chris)
Forest Whitaker フォレスト・ウィテカー(Big_Harod)
Francesco Quinn フランチェスコ・クイン(Rhah)
John C. McGinley ジョン・C・マッギンレイ(Sergeant_O'Neal)
Richard Edson リチャード・エドソン(Sal)
Kevin Dillon ケヴィン・ディロン(Bunny)
Reggie Johnson (Junior)
Keith David キース・デイヴィッド(King)
Johnny Depp ジョニー・デップ(Lerner)
David Neidorf (Tex)
 実体験を基に描かれた、O・ストーン監督によるベトナム映画。クリス・テイラーがベトナムにやって来たのは1967年。大学を中退してまでベトナムに志願したのは、次々と徴兵されてゆく彼と同年代の若者たちのほとんどが、少数民族や貧しい者たちだった事に対する義憤からであった。だが、いきなり最前線の戦闘小隊に配属されたテイラーにとって、戦争の現実は彼の想像をはるかに超えた過酷なものだった……。ベトナム戦争を題材にした映画は数多く製作されたが、本作はその中でも傑出した作品だ。とにかく各シーンの描写が凄い。兵士たちの歩く動作、銃器の扱い、スタイル、持ち物、そして雨や泥によって曇りがとれなくなった腕時計や、泥の川で足が腐るなどの湿地帯である環境が生み出す様々な影響。そういった些細な描写から、照明弾によって揺らめく木々の影や、暗闇の最前線で敵も味方も分からなくなっている狂気の様子、たこつぼの中で待機している兵士の恐怖感などの、まるでそこに立ち会っているかのような臨場感溢れる戦場シーンまで、そのリアルな描写にはまさに驚きの一言。これらリアルな描写の中に、戦争が生み出す狂気、愚かしさ、ひいてはアメリカ大国の責任を問うストーンの姿がある。アカデミー作品・監督賞受賞。
1986 THE MISSION
ミッション
1986年イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1986年 □ 作品賞
□ 監督賞 ローランド・ジョフィ
■ 撮影賞 クリス・メンゲス
□ 作曲賞 エンニオ・モリコーネ
□ 美術(監督)賞 Stuart Craig
□ 美術(装置)賞 Jack Stephens
□ 衣裳デザイン賞 Enrico Sabbatini
□ 編集賞 Jim Clark
 
カンヌ国際映画祭
1986年 ■ パルム・ドール ローランド・ジョフィ
■ フランス映画高等技術委員会賞 ローランド・ジョフィ
 
LA批評家協会賞
1986年 ■ 撮影賞 クリス・メンゲス
 
ゴールデン・グローブ
1986年 ■ 脚本賞 ロバート・ボルト
■ 音楽賞 エンニオ・モリコーネ
 
英国アカデミー賞
1986年 □ 作品賞
■ 助演男優賞 レイ・マカナリー
□ 監督賞 ローランド・ジョフィ
□ オリジナル脚本賞 ロバート・ボルト
■ 作曲賞 エンニオ・モリコーネ
□ 撮影賞 クリス・メンゲス
■ 編集賞
監督: ローランド・ジョフィ Roland Joffe
製作: フェルナンド・ギア
デヴィッド・パットナム David Puttnam
脚本: ロバート・ボルト Robert Bolt
撮影: クリス・メンゲス Chris Menges
音楽: エンニオ・モリコーネ Ennio Morricone
ロバート・デ・ニーロ Robert DeNiro
ジェレミー・アイアンズ Jeremy Irons
レイ・マカナリー Ray McAnally
エイダン・クイン Aidan Quinn
シェリー・ルンギ Cherie Lunghi
リーアム・ニーソン Liam Neeson
フィリップ・ボスコ Philip Bosco
「キリング・フィールド」で深い感動を与えてくれたパットナム&ジョフィによる一大スペクタクル巨編。1750年、ローマ法王の元、キリスト教の教えを世界全土に広めるために設立されたイエズス会の神父ガブリエル(アイアンズ)は、南米奥地のパラナ川上流、イグアスの滝にやってくる。彼は滝の上の土地に住むインディオ達に神の教えを伝道するため、そそり立つ滝を這い上がり、決死の覚悟の末、深い信頼を得る。一方、インディオ達を捕まえては売り飛ばしていた奴隷商人メンドーサ(デ・ニーロ)は弟を殺した罪に苛まれていたが、ガブリエルと共に伝道の道に入り、インディオ達と和解、心静かな生活を送るのだった。しかしポルトガル政府がその地の征服を企て、大量の政府軍を送り込んだ事から神父側との壮絶な戦いが始まってしまうのだった。様々な利害関係が交錯する中、自らの行いも植民地支配の一端を担っていることに気付きながらも布教という形で信念を貫こうとするガブリエル神父の姿が大きな感動を呼び起こす、カンヌ映画祭グランプリ受賞作。まだハリウッドで活躍する以前のJ・アイアンズと、脂の乗り切ったデ・ニーロの演技も冴え渡り、デヴィッド・リーン監督の一連の作品を手掛けたR・ボルトの脚本の奥深さにE・モリコーネの音楽が絶妙な効果を上げている点も見逃すにはいられない所のひとつ。また、アカデミー撮影賞を受賞しているだけあってイグアスの滝のシーンなどはまさに圧巻! 現地でのロケーションが見事に効いている。是非とも大画面で見る事をお勧めする作品である。尚、「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソンがガブリエルと行動を共にする神父役で出演している。
1986 Mauvais Sang
汚れた血
1986年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ベルリン国際映画祭
1987年 ■ アルフレード・バウアー賞 レオス・カラックス
監督 : Leos Carax レオス・カラックス
製作 : Alain Dahan アラン・ダアン / Philippe Diaz フィリップ・ディアス
脚本 : Leos Carax レオス・カラックス
撮影 : Jean Yves Escoffier ジャン・イヴ・エスコフィエ
音楽 : Benjamin Britten ベンジャミン・ブリテン / Prokofiev プロコフィエフ / Charles Chaplin チャールズ・チャップリン
編集 : Nelly Quettier ネリー・ケティエ
字幕 : 松浦寿輝 マツウラトシテル
Denis Lavant ドニ・ラヴァン(Alex)
Juliette Binoche ジュリエット・ビノシュ(Anna)
Michel Piccoli ミシェル・ピッコリ(Marc)
Hans Meyer ハンス・メイヤー(Hans)
Julie Delpy ジュリー・デルピー(Lise)
Carroll Brooks キャロル・ブルックス(L'Americaine)
Hugo Pratt (Boris)
Serge Reggiani セルジュ・レジアニ(Charlie)
ハレー彗星が再び近づく近未来を舞台に、才人カラックスが独創的な映像世界を展開するSF的なフィルム・ノワールにメロドラマの要素が溶け込んだ作品で、熱狂的に世界の若い観客に迎えられた。愛なきセックスによって伝染する“STBO”という奇病が蔓延するパリで、ジャンという男がメトロで死ぬ。友人マルクは彼が金貸しのアメリカ女に殺されたのではと疑いを持つが、彼女から汚れた金を借りていたのはマルクも同じだった。その返済のため、ある製薬会社が開発した“STBO”の特効薬を盗み出そうと誘われたジャンの息子アレックスは、マルクがつれ添うアンナに密かに心魅かれしぶしぶ承諾。計画は実行されるが、そこにアメリカ女の目は光っていた……。マルクにM・ピコリ、アレックスにD・ラヴァン、アンナにJ・ビノシュ。J=Y・エスコフィエの、特に夜間撮影が素晴らしい。ビノシェが風のように走り、まさに風になってしまうラスト・ショットが鮮烈だった。
1986 Blue Velvet
ブルーベルネット
1986年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1986年 □ 監督賞 デヴィッド・リンチ
 
全米批評家協会賞
1986年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 デニス・ホッパー
■ 監督賞 デヴィッド・リンチ
■ 撮影賞 フレデリック・エルムズ
 
LA批評家協会賞
1986年 ■ 助演男優賞 デニス・ホッパー
■ 監督賞 デヴィッド・リンチ
 
インディペンデント・スピリット賞
1986年 □ 作品賞
□ 監督賞 デヴィッド・リンチ
□ 主演男優賞 デニス・ホッパー
■ 主演女優賞 イザベラ・ロッセリーニ
ローラ・ダーン
□ 脚本賞 デヴィッド・リンチ
□ 撮影賞 フレデリック・エルムズ
 
アボリアッツ・ファンタスティック映画祭
1987年 ■ グランプリ

監督 : David Lynch デイヴィッド・リンチ
製作 : Fred Caruso フレッド・カルーソ
製作総指揮 : Richard Roth リチャード・ロス
脚本 : David Lynch デイヴィッド・リンチ
撮影 : Frederick Elmes フレデリック・エルムス
特殊メイク : Dean Jones ディーン・ジョーンズ
音楽 : Angelo Badalamenti アンジェロ・バダラメンティ
美術 : Patricia Norris パトリシア・ノリス
編集 : Duwayne Dunham デュウェイン・ダンハム
字幕 : 宍戸正 シシドタダシ
Kyle MacLachlan カイル・マクラクラン(Jeffery_Beaumont)
Isabella Rossellini イザベラ・ロッセリーニ(Drothy_Vallens)
Dennis Hopper デニス・ホッパー(Frank_Booth)
Laura Dern ローラ・ダーン(Sandy_Williams)
Dean Stockwell ディーン・ストックウェル(Ben)
George Dickerson ジョージ・ディッカーソン(Detective_Williams)
Hope Lange ホープ・ラング(Mrs.Williams)
Priscilla Pointer (Mrs.Beaumont)
Brad Dourif ブラッド・ドゥーリフ(Raymond)
Jack Nance ジャック・ナンス(Paul)
Fred Pickler フレッド・ピックラー(Yellow_Man)
ノース・キャロライナ州ランバートン。製材が主産業ののどかな町。よく晴れた日、大学生のジェフリーは、庭仕事をしていて突然異常な発作に襲われた父を見舞った病院からの帰り道、野原で異様な物を見つけた。手に取ってみると、それは何と切り落とされた人間の片耳だった……。ボビー・ビントンの歌う同名ヒット曲を背景に、赤い薔薇、白いフェンス、青い空といった絵葉書の様なアメリカの典型的な田舎町を映し出した、テクニカラーの明るい画面から一転して、カメラが草の間に入って行き、地面で虫たちが凄まじい生存競争を繰り広げるさまを描いた冒頭部、暴力、セックス、SMに絡む奇怪な登場人物など、デヴィッド・リンチ独特の世界が満喫できる作品。また、耳の持ち主はどうなったのかという謎からストーリーが進行していきながら、いわゆるハリウッド流の公式には従わず、ダークで異常なスリラーに展開してゆくのはいかにもリンチらしい。“耽美と頽廃の世紀末的世界”や“官能と倒錯の幻想的世界”といったリンチ特有の世界が堪能出来る本作は、これ以前に撮られたインディペンデント映画の傑作「イレイザーヘッド」から、この後に製作されリンチの名を世界的に広めた「ツイン・ピークス」への推移が見て取れるが、これらを含めた彼の数多い作品群には、その一つ一つの完成度の高さからいって、一言で“カルト”と言って片づけられない才能の幅の広さを感じてしまう。
1987 The Last Emperor
ラストエンペラー
1987年イタリア・中国
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1987年 ■ 作品賞
■ 監督賞 ベルナルド・ベルトルッチ
■ 脚色賞 ベルナルド・ベルトルッチ
マーク・ペプロー
■ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
■ 作曲賞 坂本龍一
デヴィッド・バーン
スー・ソン
■ 美術(監督)賞 Ferdinando Scarfiotti
■ 美術(装置)賞 Bruno Cesari
■ 衣裳デザイン賞 James Acheson
■ 編集賞 Gabriella Cristiani
■ 録音賞 Bill Rowe
Ivan Sharrock
 
NY批評家協会賞
1987年 ■ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
 
ゴールデン・グローブ
1987年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 監督賞 ベルナルド・ベルトルッチ
■ 脚本賞 ベルナルド・ベルトルッチ
マーク・ペプロー
■ 音楽賞 坂本龍一
デヴィッド・バーン
スー・ソン
 
英国アカデミー賞
1988年 ■ 作品賞
□ 助演男優賞 ピーター・オトゥール
□ 監督賞 ベルナルド・ベルトルッチ
□ 作曲賞 坂本龍一
デヴィッド・バーン
スー・ソン
□ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
■ 衣装デザイン賞
■ メイクアップ賞
 
ヨーロッパ映画賞
1988年 ■ 審査員特別賞 ベルナルド・ベルトルッチ
 
日本アカデミー賞
1988年 ■ 外国作品賞
 
セザール賞
1987年 ■ 外国映画賞 ベルナルド・ベルトルッチ
監督 : Bernardo Bertolucci ベルナルド・ベルトルッチ
製作 : Jeremy Thomas ジェレミー・トーマス
脚本 : Mark Peploe マーク・ペプロー / Bernardo Bertolucci ベルナルド・ベルトルッチ
撮影 : Vittorio Storaro ヴィットリオ・ストラーロ
音楽 : Ryuichi Sakamoto 坂本龍一 / David Byrne デイヴィッド・バーン / Cong Su コン・スー
編集 : Gabriella Cristiani ガブリエラ・クリスティアーニ
衣装(デザイン) : James Acheson ジェームズ・アシュソン
字幕 : 進藤光太 シンドウコウタ
John Lone ジョン・ローン(Pu Yi (adult))
Joan Chen ジョアン・チェン(Wan Jung)
Peter O'Toole ピーター・オトゥール(Reginald Johnston (R.J.))
Ying Ruocheng イン・ルオ・チェン(The Governor)
Victor Wong ヴィクター・ウォン(Chen Pao Shen)
Dennis Dun デニス・ダン(Big Li)
Ryuichi Sakamoto 坂本龍一(Amakasu)
Richard Vuu リチャード・ヴゥ(Pu Yi (3years))
Tijger Tsou タイジャ・ツゥウ(Pu Yi (8years))
Wu Tao ワン・タオ(Pu Yi (15years))
Maggie Han マギー・ハン(Eastern Jewel)
Ric Young リック・ヤング(Interrogator)
Wu Jun Mei ウー・ジュン・メイ(Wen Hsiu)
Cary Hiroyuki Tagawa ケリー・ヒロユキ・タガワ(Chang)
Fumihiko Ikeda 池田文彦(Yoshioka)
Jade Go イエード・ゴー(ArMo)
Lisa Lu リサ・ルー(Tzu Hsui)
Hideo Takamatsu 高松英郎(General Hishikari)
Hajime Tachibana 立花ハジメ(Japanese Translator)
ベルナルド・ベルトルッチ監督が、清朝最後の皇帝溥儀の人生の軌跡を壮大なスケールで描いた歴史大作。わずか3歳で清朝皇帝の地位につきながらも、近代化の嵐にもまれ、孤独な日々を送らざるを得なかった溥儀。彼が即位してから文化大革命以降に至るまで、文字通り激動の生涯をあますところなく描き出した作品。中国現代史を背景に、愛憎、別れと出逢い、嫉妬と情熱、陰謀、政治、師弟愛、親子の情など、ドラマティックな要素を幾重にも絡ませている。アカデミーでも、作品・監督・脚色・撮影・美術・衣装デザイン・編集・オリジナル作曲・録音賞受賞と、ほぼ総嘗めにしてしまった傑作。
1987 Pelle Erobreren
ペレ
1987年デンマーク・スウェーデン
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1988年 □ 主演男優賞 マックス・フォン・シドー
■ 外国語映画賞
 
カンヌ国際映画祭
1988年 ■ パルム・ドール ビレ・アウグスト
 
ゴールデン・グローブ
1988年 ■ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
1989年 □ 外国語映画賞
 
ヨーロッパ映画賞
1988年 ■ 主演男優賞 マックス・フォン・シドー
■ 新人俳優賞 ペレ・ヴェネゴー
監督 : Bille August ビレ・アウグスト
製作総指揮 : Per Holst ペア・ホルスト
原作 : Martin Andersen Nexe マーティン・アナセン・ネクセ
脚本 : Bille August ビレ・アウグスト
撮影 : Jorgen Persson(1) ヨルゲン・ペルソン
音楽 : Stefan Nilsson ステファン・ニルソン
美術 : Anna Asp アンナ・アスプ
編集 : Janus Billeskov Jansen
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Max Von Sydow マックス・フォン・シドー(Lasse Karlsson)
Pelle Hvenegaad ペレ・ヴェネゴー(Pelle)
Erik Paaske エリック・ポスゲ(Manager)
Astrid Villaume アストリッド・ヴィラウメ(Mrs. Kongstrup)
Axel Strobye アクセル・ストロビュー(Mr. Kongstrup)
Sofie Grabol ソフィー・グロベル(Miss Sine)
Bjorn Granath ビヨルン・グラナト(Erik)
Morten Jprgensen (Trainee)
Kristina Torgensen クリスティーナ・トーンクヴィスト(Anna)
Thure Lindhardt トゥーレ・リンハーツ(Nils)
Karen Wegener カーン・ヴェゲナー(Mrs. Olsen)
Troels Asmussen トロエルス・アスムッセン(Rud)
Lena Pia Bernhardsson (Rud's Mother)
ラッセとペレ−−老いた農夫と幼い息子のスウェーデン人父子が19世紀の終わりの頃、デンマークの島ボーンホルムに帆船で移民してくる。パンにはバターを塗る、酒は飲み放題、子供は働かずに遊んでいられると、ラッセがペレに語る夢はふたりが〈石の農園〉に着いた春の日に無残にも打ち砕かれた……。確かに深いテーマを持った作品ではあるのだが、いかんせん映画全体が重すぎる気がする。
1987 The Unbearable Lightness of Being
存在の耐えられない軽さ
1987年アメリカ


(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1988年 □ 脚色賞 ジャン=クロード・カリエール
フィリップ・カウフマン
□ 撮影賞 スヴェン・ニクヴィスト
 
全米批評家協会賞
1988年 ■ 作品賞
■ 監督賞 フィリップ・カウフマン
 
英国アカデミー賞
1988年 ■ 脚色賞 ジャン=クロード・カリエール
フィリップ・カウフマン
 
インディペンデント・スピリット賞
1988年 ■ 撮影賞 スヴェン・ニクヴィスト
監督 : Philip Kaufman フィリップ・カウフマン
製作 : Saul Zaentz ソウル・ゼインツ
製作総指揮 : Bertil Ohlsson バーティル・オールソン
原作 : Milan Kundera ミラン・クンデラ
脚本 : Jean Clavde Carriere ジャン・クロード・カリエール
撮影 : Sven Nykvist スヴェン・ニクヴィスト
音楽 : Leis Janacek / Alan Splet アラン・スプレット
美術 : Gerard Viard ジェラール・ビアール
編集 : B. J. Sears B・J・シアーズ / Vivien Hillgrove ヴィヴィアン・ヒルグローヴ
衣装(デザイン) : Ann Roth アン・ロス
録音 : David Parker / Todd Boekelheide トッド・ボークルヘイド
字幕 : 進藤光太 シンドウコウタ
Daniel Day Lewis ダニエル・デイ・ルイス(Tomas)
Juliette Binoche ジュリエット・ビノシュ(Tereza)
Lena Olin レナ・オリン(Sabina)
Derek De Lint (Franz)
Erland Josephson エルランド・ヨセフソン(The_Ambassador)
Parel Landovsky (Parel)
Donald Moffat ドナルド・モファット(Chief_Surgeon)
Daniel Olbrychki (Interior_Mimistry_Official)
Stllan Skrsgard (The_Engineer)
「ライトスタッフ」で一躍有名になったP・カウフマンが69年のチェコ動乱、いわゆる“プラハの春”を題材にして描いた超大作。若者の間に芽生えた民主化要求の波がソ連軍の軍事介入で圧殺されていく中、プレイボーイの医師と二人の女の青春が鮮烈に描かれる。古いニュース・フィルムと本編の画調を完璧に合わせるという離れ技を、ベルイマン作品で鳴らした名カメラマン、スヴェン・ニクヴィストが見事にやってのけている。
1987 KROTKI FILM O ZABIJANIU
A SHORT FILM ABOUT KILLING
殺人に関する短いフィルム
1987年ポーランド
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
1988年 □ パルム・ドール クシシュトフ・キエシロフスキー
■ 審査員賞 クシシュトフ・キエシロフスキー
■ FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞 クシシュトフ・キエシロフスキー
 
ヨーロッパ映画賞
1988年 ■ 作品賞 クシシュトフ・キエシロフスキー
監督: クシシュトフ・キエシロフスキー Krzysztof Kieslowski
脚本: クシシュトフ・キエシロフスキー Krzysztof Kieslowski
クシシュトフ・ピエシェヴィッチ Krzysztof Piesiewicz
撮影: スワヴォミール・イジャック Slawomir Idziak
音楽: ズビグニエフ・プレイスネル Zbigniew Preisner
ミロスワフ・バカ
クシシュトフ・グロビシュ
ある一人の青年が衝動殺人に至り、そして極刑を執行されるまでを克明に追って描いた衝撃作。青年は、タクシーを拾い、町外れの川堤まで走らせた。停車させた所でその青年は突然バックから白いひもを取り出し、タクシー運転手の首を後ろから締める。強く抵抗する中年男のハンドルを握る手を棒で叩きつぶし、車から引きずり出した青年は、血だらけの男の顔に毛布をかぶせ、大きな石を両手で掴んで一撃二撃と降りおろした−−。弁護士は彼の死刑中止を訴えたが、その熱弁も空しく、ついに最後の朝がやって来くる……。ポーランドの抱える様々な矛盾や問題点をしっかりした視点で捉え、告発する姿勢を保ち続けているクシシュトフ・キエシロフスキー監督の描くこの作品は、まるでこの主人公の後をつけて撮った様なリアリズム溢れるドキュメンタリー・タッチの映像に加え、常に冷めた視線でこのテーマを描いている。もっとも根源的な人間の抱える矛盾と常に対峙して来た、キエシロフスキー監督がが提示する強烈なメッセージであると同時に、傑作と呼べる1本である。
1987 WALL STREET
ウォール街
1987年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1987年 ■ 主演男優賞 マイケル・ダグラス
 
ゴールデン・グローブ
1987年 ■ 男優賞(ドラマ) マイケル・ダグラス
 
ラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞)
1987年 ■ ワースト助演女優賞 ダリル・ハンナ
監督: オリヴァー・ストーン Oliver Stone
製作: エドワード・R・プレスマン Edward R. Pressman
脚本: スタンリー・ワイザー Stanley Weiser
オリヴァー・ストーン Oliver Stone
撮影: ロバート・リチャードソン Robert Richardson
音楽: スチュワート・コープランド Stewart Copeland
マイケル・ダグラス Michael Douglas ゴードン・ゲッコー
チャーリー・シーン Charlie Sheen バド・フォックス
ダリル・ハンナ Daryl Hannah ダリアン・ディラー
マーティン・シーン Martin Sheen
ハル・ホルブルック Hal Holbrook
テレンス・スタンプ Terence Stamp
ショーン・ヤング Sean Young
シルヴィア・マイルズ Sylvia Miles
ジェームズ・スペイダー James Spader
ジョン・C・マッギンレー John C. McGinley
ソウル・ルビネック Saul Rubinek
ジェームズ・カレン James Karen
リチャード・ダイサート Richard Dysart
ジョシュ・モステル Josh Mostel
ミリー・パーキンス Millie Perkins
タマラ・チュニー Tamara Tunie
123
1988 A SHORT FILM ABOUT LOVE
愛に関する短いフィルム
1988年ポーランド
123 監督: クシシュトフ・キエシロフスキー Krzysztof Kieslowski
製作総指揮: リシャルト・フルコフスキ Riszard Chutkowski
脚本: クシシュトフ・キエシロフスキー Krzysztof Kieslowski
クシシュトフ・ピエシェヴィッチ Krzysztof Piesiewicz
撮影: ヴィトルド・アダメク
音楽: ズビグニエフ・プレイスネル Zbigniew Preisner


オルフ・ルバシェンク
グラジナ・シャポロフスカ
ステファニア・イバンスカ
<見る>という行為を通して愛を描いた純愛映画。郵便局で働く19才の少年トメクはマグダという女性に密かに恋焦がれていた。そして彼は毎夜8時半になると、アパートに帰ってきた彼女を向かいの自分の部屋から望遠鏡で覗き続けるのだった……。モーゼの十戒の第6の戒律“汝、姦淫するなかれ”をモチーフに、精神と肉体の一体化なしに愛は存在するのかという監督独自の角度から描いた純愛映画。テーマは面白いものの、話のテンポが単調で、ちょっと辛い感の残る1本。
1989 Nuovo Cinema Paradiso
ニューシネマ・パラダイス
1989年フランス・イタリア
アカデミー賞
1989年 ■ 外国語映画賞
 
カンヌ国際映画祭
1989年 □ パルム・ドール ジュゼッペ・トルナトーレ
■ 審査員特別賞 ジュゼッペ・トルナトーレ
 
ゴールデン・グローブ
1989年 ■ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
1990年 ■ 主演男優賞 フィリップ・ノワレ
■ 助演男優賞 サルヴァトーレ・カシオ
□ 監督賞 ジュゼッペ・トルナトーレ
■ オリジナル脚本賞 ジュゼッペ・トルナトーレ
■ 外国語映画賞
■ 作曲賞 アンドレア・モリコーネ
エンニオ・モリコーネ
□ 撮影賞 ブラスコ・ジュラート
 
ヨーロッパ映画賞
1989年 ■ 主演男優賞 フィリップ・ノワレ 「素顔の貴夫人」の演技に対しても
■ 審査員特別賞 ジュゼッペ・トルナトーレ
 
日本アカデミー賞
1990年 □ 外国作品賞
監督 : Giuseppe Tornatore ジュゼッペ・トルナトーレ
製作 : Franco Cristaldi フランコ・クリスタルディ
製作総指揮 : Mino Barbera ミーノ・バルベラ
脚本 : Giuseppe Tornatore ジュゼッペ・トルナトーレ
撮影 : Blasco Giurato ブラスコ・ジュラート
音楽 : Ennio Morricone エンニオ・モリコーネ
美術 : Andrea Crisanti アンドレア・クリザンティ
編集 : Mario Morra マリオ・モッラ
字幕 : 吉岡芳子 ヨシオカヨシコ
Philippe Noiret フィリップ・ノワレ(Alfredo)
Jacques Perrin ジャック・ペラン(Salvatore)
Salvatore Cascio サルヴァトーレ・カシオ(Salvatore (child))
Mario Leonardi マリオ・レオナルディ(Salvatore (adolescent))
Agnese Nano アニェーゼ・ナーノ(Elena)
Isa Danielli (Anna)
Puppela Maggio プペラ・マッジョ(Maria (old))
Antonella Attili アントネラ・アッティーリ(Maria (young))
Leopoldo Trieste レオポルド・トリエステ(Father Adelfio)
Enzo Cannavale (Spaccafico)
シチリアの小さな村にある映画館パラダイス座。そこで青春時代を過ごした映画監督サルヴァトーレが、当時、慕っていた映写技師アルフレードの訃報を聞き、故郷に帰ってくる。そして、少年時代、青年時代の思い出に浸っていたサルヴァトーレが受け取ったアルフレードの形見には、映画への愛とアルフレードの想いがぎっしり詰まっていた……。弱冠29歳のトルナトーレ監督が、映画を愛する全ての人に送る感動編。劇場とフィルムにまつわるエピソードはどれも楽しく、その中で展開される悲喜こもごもの人生模様。エンニオ・モリコーネの切なくも美しいメロディに包まれて迎える、映画の持つ“力”が具現化されたクライマックスは、涙なくして観られまい。かなり印象を異にする3時間完全オリジナル版もあるが、はっきりいってこちらだけで十二分である。
1989
SEX, LIES AND VIDEOTAPE
セックスと嘘とビデオテープ
1989年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1989年 □ 脚本賞 スティーヴン・ソダーバーグ
 
カンヌ国際映画祭
1989年 ■ パルム・ドール スティーヴン・ソダーバーグ
■ 男優賞 ジェームズ・スペイダー
■ FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞 スティーヴン・ソダーバーグ
 
LA批評家協会賞
1989年 ■ 女優賞 アンディ・マクダウェル
■ ニュー・ジェネレーション賞 ローラ・サン・ジャコモ
 
ゴールデン・グローブ
1989年 □ 女優賞(ドラマ) アンディ・マクダウェル
□ 助演女優賞 ローラ・サン・ジャコモ
□ 脚本賞 スティーヴン・ソダーバーグ
 
英国アカデミー賞
1989年 □ 助演女優賞 ローラ・サン・ジャコモ
□ オリジナル脚本賞 スティーヴン・ソダーバーグ
 
インディペンデント・スピリット賞
1989年 ■ 作品賞 監督:スティーヴン・ソダーバーグ
■ 監督賞 スティーヴン・ソダーバーグ
□ 主演男優賞 ジェームズ・スペイダー
■ 主演女優賞 アンディ・マクダウェル
■ 助演女優賞 ローラ・サン・ジャコモ
監督: スティーヴン・ソダーバーグ Steven Soderbergh
製作: ロバート・ニューメイヤー Robert Newmyer
ジョン・ハーディ John Hardy
製作総指揮: ナンシー・テネンボーム Nancy Tenenbaum
ニック・ウェクスラー Nick Wechsler
モーガン・メイソン Morgan Mason
脚本: スティーヴン・ソダーバーグ Steven Soderbergh
撮影: ウォルト・ロイド Walt Lloyd
音楽: クリフ・マルティネス Cliff Martinez
アンディ・マクダウェル Andie MacDowell アン
ジェームズ・スペイダー James Spader グラハム
ピーター・ギャラガー Peter Gallagher ジョン
ローラ・サン・ジャコモ Laura San Giacomo シンシア
ロン・ヴォーター
スティーヴン・ブリル Steven Brill
アレクサンダー・ロート
俊英スティーヴン・ソダーバーグの第一回監督作品。アメリカ南部の町、バトン・ルージュに住むジョンとアンの夫婦は、社会的にも安定した理想的なカップルである。しかしその裏では、ジョンはアンの妹シンシアと肉体関係を結んでいた。そんなある日、ジョンの旧友グレアムが彼ら夫婦を訪れたことから、彼らの欺瞞に満ちた生活が崩れ、内面に潜んでいた自己が次第に浮き彫りにされてゆく……。タイトルに掲げられた、セックスと嘘。人間が生を受けてから死に至るまで、時に悩まされ時に快楽を得る複雑なこの2つの事象と、ヴィデオカメラを象徴とした我々現代人との関係を、繊細な心理描写と深淵なる映像で描いた傑作。ジェームズ・スペイダー、アンディ・マクダウェルら出演陣の演技も逸品。
1989 BORN ON THE FOURTH OF JULY
7月4日に生まれて
1989年アメリカ

(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1989年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 トム・クルーズ
■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
□ 脚色賞 オリヴァー・ストーン
ロン・コヴィック
□ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
□ 作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
■ 編集賞 David Brenner
Joe Hutshing
□ 録音賞 Gregory H.Watkins
Wylie Stateman
Tod A.Maitland
Michael Minkler
 
ゴールデン・グローブ
1989年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) トム・クルーズ
■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
■ 脚本賞 オリヴァー・ストーン
ロン・コヴィック
□ 音楽賞 ジョン・ウィリアムズ
 
英国アカデミー賞
1990年 □ 主演男優賞 トム・クルーズ
□ 脚色賞 オリヴァー・ストーン
ロン・コヴィック
監督: オリヴァー・ストーン Oliver Stone
製作: A・キットマン・ホー A.Kitman Ho
オリヴァー・ストーン Oliver Stone
原作: ロン・コヴィック Ron Kovic
脚本: オリヴァー・ストーン Oliver Stone
ロン・コヴィック Ron Kovic
撮影: ロバート・リチャードソン Robert Richardson
編集: デヴィッド・ブレナー David Brenner
ジョー・ハットシング Joe Hutshing
音楽: ジョン・ウィリアムズ John Williams
トム・クルーズ Tom Cruise
ブライアン・ラーキン
レイモンド・J・バリー Raymond J. Barry
キャロライン・カヴァ Caroline Kava
キラ・セジウィック Kyra Sedgwick
フランク・ホエーリー Frank Whaley
ジェリー・レヴィン Jerry Levine
ウィレム・デフォー Willem Dafoe
トム・ベレンジャー Tom Berenger
ジョシュ・エヴァンス
スティーヴン・ボールドウィン Stephen Baldwin
ジョン・ゲッツ John Getz
リリ・テイラー Lili Taylor
アビー・ホフマン
ジョン・C・マッギンレー John C. McGinley
マイケル・ウィンコット Michael Wincott
デイル・ダイ Dale Dye
ウィリアム・ボールドウィン William Baldwin
トム・サイズモア Tom Sizemore
ウェイン・ナイト Wayne Knight
幾度となく題材に上げられているベトナム後遺症問題を、ロン・コヴィックの実話小説を基に、O・ストーンがT・クルーズ主演で描いた問題作。1946年。7月4日のアメリカ独立記念日に生まれ、愛国心溢れベトナム戦争に参加した青年が経験する、挫折と苦悩の日々を描く。
1990 Ghost
ゴースト ニューヨークの幻
1990年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1990年 □ 作品賞
■ 助演女優賞 ウーピー・ゴールドバーグ
■ 脚本賞 ブルース・ジョエル・ルービン
□ 作曲賞 モーリス・ジャール
□ 編集賞 Walter Murch
 
ゴールデン・グローブ
1990年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 男優賞(コメディ/ミュージカル) パトリック・スウェイジ
□ 女優賞(コメディ/ミュージカル) デミ・ムーア
■ 助演女優賞 ウーピー・ゴールドバーグ
 
英国アカデミー賞
1990年 ■ 助演女優賞 ウーピー・ゴールドバーグ
□ オリジナル脚本賞 ブルース・ジョエル・ルービン
 
日本アカデミー賞
1990年 □ 外国作品賞
監督 : Jerry Zucker ジェリー・ザッカー
製作 : Lisa Weinstein リサ・ウェインスタイン
製作総指揮 : Steven Charles Jaffe スティーヴン・チャールズ・ジャフィ
脚本 : Bruce Joel Rubin ブルース・ジョエル・ルービン
撮影 : Adam Greenberg アダム・グリーンベルグ
音楽 : Maurice Jarre モーリス・ジャール
編集 : Walter Murch ウォルター・マーチ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Patrick Swayze パトリック・スウェイジ(Som_Wheat)
Demi Moore デミ・ムーア(Molly_Jensen)
Whoopi Goldberg ウーピー・ゴールドバーグ(Oda_Mae_Brown)
Tony Goldwyn トニー・ゴールドウィン(Carl_Bruner)
強盗に襲われ命を落とした男は、幽霊となって恋人の側に現れるが、彼女には彼の存在がまるで伝わらない。やがて自分を殺した強盗が彼女にも迫っている事を知った男は、彼の声を聞く事の出来る霊媒師の力を借りて危険を知らせようとするが……。幽霊と恋人というそう珍しくもない設定でありながら、ありがちなコメディ色を否定し(コメディ集団“ZAZ”のJ・ザッカーとは思えないほど)サスペンスと本格的なラブ・ストーリーに重点を置いた佳作ファンタジー。ブルース・J・ルービンの脚本はオスカー受賞。人や物に触れる事の出来ない幽霊のSFXは、決してそれ自体が突出せずに、さりげなくも最大限の効果をあげる。コミカルなインチキ霊媒師に扮したW・ゴールドバーグ(アカデミー助演女優賞受賞)の存在がこの映画にとって得難い物になっている。
1990 The Sheltering Sky
シェルタリング・スカイ
1990年イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
NY批評家協会賞
1990年 ■ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
 
LA批評家協会賞
1990年 ■ 音楽賞 リチャード・ホロウィッツ
坂本龍一
 
ゴールデン・グローブ
1990年 ■ 音楽賞 リチャード・ホロウィッツ
坂本龍一
 
英国アカデミー賞
1990年 ■ 撮影賞 ヴィットリオ・ストラーロ
監督 : Bernardo Bertolucci ベルナルド・ベルトルッチ
製作 : Jeremy Thomas ジェレミー・トーマス
製作総指揮 : William Aldrich ウィリアム・アルドリッチ
原作 : Paul Bowls ポール・ボウルズ
脚本 : Mark Peploe マーク・ペプロー / Bernardo Bertolucci ベルナルド・ベルトルッチ
撮影 : Vittorio Storaro ヴィットリオ・ストラーロ
音楽 : Ryuichi Sakamoto 坂本龍一
編集 : Gabriella Cristiani ガブリエラ・クリスティアーニ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Debra Winger デブラ・ウィンガー(Kit)
John Malkovich ジョン・マルコヴィッチ(Port)
Campbell Scott キャンベル・スコット(Tunner)
Jill Bennett ジル・ベネット(Mrs. Lyle)
Timothy Spall ティモシー・スポール(Eric)
Eric Vu An (Belquassim)
ベルトルッチ監督による、エキゾチックなラブ・ストーリー。第2次世界大戦後まもない1947年、ニューヨークから北アフリカへある夫婦が旅行にやってくる。かつて2人を取り巻いていた活気が薄れ、愛も夢もなくなってしまったことに気づいた夫婦は、この北アフリカで何かを発見できるのではないかと考えていたのだ。しかし、旅行を続ける内にかえって2人の関係は険悪になってゆく。2人はそれぞれ他の者によって安らぎを得ようとするが、この果てしない砂漠の奥には、過酷な運命が待ち受けていた……。砂漠の街や北アフリカのエキゾチックな風景を捉えた陰影に富んだ映像を背景に、表面的にはラブ・ストーリーという形をとりながらも、その中にカルチャーの衝突や人間存在の問題までもを含んだ、いかにもベルトルッチらしい作品。
1990 AVALON
わが心のボルチモア
1990年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1990年 □ 脚本賞 バリー・レヴィンソン
□ 撮影賞 アレン・ダヴィオー
□ 作曲賞 ランディ・ニューマン
□ 衣裳デザイン賞 Gloria Gresham
 
ゴールデン・グローブ
1990年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 脚本賞 バリー・レヴィンソン
□ 音楽賞 ランディ・ニューマン
監督: バリー・レヴィンソン Barry Levinson
製作: マーク・ジョンソン Mark Johnson
バリー・レヴィンソン Barry Levinson
脚本: バリー・レヴィンソン Barry Levinson
撮影: アレン・ダヴィオー Allen Daviau
音楽: ランディ・ニューマン Randy Newman
アーミン・ミューラー=スタール Armin Mueller-Stahl
ジョーン・プロウライト Joan Plowright
エイダン・クイン Aidan Quinn
レオ・ヒュークス
エリザベス・パーキンス Elizabeth Perkins
ルー・ジャコビ Lou Jacobi
イヴ・ゴードン Eve Gordon
ケヴィン・ポラック Kevin Pollak
イライジャ・ウッド Elijah Wood
トム・ウッド Tom Wood
ボルチモアの生んだヒットメイカーと言えばジョン・ウォーターズ、ではなくて、B・レヴィンソン(しかし、よくその故郷を舞台にする点ではこの二人、似ても似つかぬようで相通ずるものがある)。その彼が、麗しきボルチモア讃歌を奏でてみせる自伝的な作品だ。東欧からの移民一家に生まれた少年(E・ウッド)は大家族主義に育まれながら健やかに育つ。彼の父(A・クイン)は少年の叔父(つまり従兄)と電器店経営に乗り出し成功するが、少年と従兄(叔父の息子)の悪戯から店は大火に包まれる。にもめげず、父たちは店を復興させたが、その頃から新旧の世代間の争いが激しくなり、一家はバラバラになる。少年の回想として描かれる物語は、極めてアメリカ的な要素をちりばめながら、どこかヨーロッパ的な匂いのする家族史。背景となるのは50年代末から60年代初頭、アメリカの最も豊かだった時代で、ノスタルジックなムードもふんだんだが、映画としての切れ味がそのために鈍ることもない(例えば、火事を家に伝えに行くシークェンスの迫力など大したものだ)のは、さすが「ダイナー」の作者だけある。
1991 JFK
JFK(1991)
1991年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1991年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 トミー・リー・ジョーンズ
□ 監督賞 オリヴァー・ストーン
□ 脚色賞 オリヴァー・ストーン
ザカリー・スクラー
■ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
□ 作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
■ 編集賞 Joe Hutshing
Pietro Scalia
□ 録音賞 Michael Minkler
Gregg Landaker
Todd A.Maitland
 
ゴールデン・グローブ
1991年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) ケヴィン・コスナー
■ 監督賞 オリヴァー・ストーン
□ 脚本賞 オリヴァー・ストーン
ザカリー・スクラー
 
英国アカデミー賞
1992年 □ 助演男優賞 トミー・リー・ジョーンズ
□ 脚色賞 ザカリー・スクラー
オリヴァー・ストーン
■ 編集賞
■ 音響賞
 
MTVムービー・アワード
1992年 □ 作品賞
 
日本アカデミー賞
1992年 ■ 外国作品賞
 
ブルーリボン賞
1992年 ■ 外国作品賞
監督 : Oliver Stone オリヴァー・ストーン
製作 : A. Kitman Ho A・キットマン・ホー / Oliver Stone オリヴァー・ストーン
製作総指揮 : Arnon Milchan アーノン・ミルチャン
原案 : Jim Garrison ジム・ギャリソン / Jim Marrs
脚本 : Oliver Stone オリヴァー・ストーン / Zachary Sklar ザカリー・スクラー
撮影 : Robert Richardson ロバート・リチャードソン
音楽 : John Williams ジョン・ウィリアムス
美術 : Victor Kempster ヴィクター・ケンプスター
編集 : Joe Hutshing ジョー・ハッシング / Pietro Scalia ピエトロ・スカラ
衣装(デザイン) : Marlene Stewart マルレーネ・スチュワート
字幕 : 進藤光太 シンドウコウタ
Kevin Costner ケヴィン・コスナー(Jim_Garrison)
Sissy Spacek シシー・スペイセク(Liz_Garrison)
Joe Pesci ジョー・ペシ(David_Ferrie)
Tommy Lee Jones トミー・リー・ジョーンズ(Clay_Shaw)
Gary Oldman ゲイリー・オールドマン(Lee_Harvey_Oswald)
Jack Lemmon ジャック・レモン(Jack_Martin)
Walter Matthau ウォルター・マッソー(Senator_Long)
Edward Asner エドワード・アズナー(Guy_Bannister)
Donald Sutherland ドナルド・サザーランド(X)
Kevin Bacon ケヴィン・ベーコン(Willie_Okeefe)
Jim Garrison ジム・ギャリソン(Earl_Warren)
John Candy ジョン・キャンディ(Dean_andrews)
1963年11月22日、テキサス州ダラスで暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領。この事件に材を取った映画は、これまでにフィクション、ノンフィクションを問わず多く製作されたが、その中でも最大規模を誇る大作。ニューオリンズの地方検事ジム・ギャリンソンの著書『JFK/ケネディ暗殺犯を追え!』とジム・マースの『クロスファイア』を基にケネディ暗殺の謎に迫るが、ここで描かれるのはあくまでギャリソンの唱える共同謀議説を中心としたものであり、事件に対するひとつの“推論”でしかない。が、その“推論”を多彩な角度から捉えた撮影と、大量のドキュメント・フィルムをも織り混ぜた編集の力量は高く(共にアカデミー賞受賞)、この長尺をまとめきったO・ストーンの手腕もあって、一本の作品としては十二分の面白さを生み出している。監督自身が社会派意識を持ち込もうが持ち込むまいが、所詮は絵空事を描く娯楽映画なのである。


1991 Les Amants du Pont-Neuf
ポンヌフの恋人
1991年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
英国アカデミー賞
1992年 □ 外国語映画賞
 
ヨーロッパ映画賞
1992年 ■ 主演女優賞 ジュリエット・ビノシュ
■ 撮影賞 ジャン・イヴ・エスコフィエ
■ 編集賞 ネリー・ケティエ
監督 : Leos Carax レオス・カラックス
製作 : Christian Fechner クリスチャン・フェシュネール
製作総指揮 : Bernard Artigues ベルナール・アルティーグ
脚本 : Leos Carax レオス・カラックス
撮影 : Jean Yves Escoffier ジャン・イヴ・エスコフィエ
美術 : Michel Vandestien
編集 : Nelly Quettier ネリー・ケティエ
録音 : Henri Morelle アンリ・モレル
字幕 : 松岡葉子 マツオカヨウコ
Juliette Binoche ジュリエット・ビノシュ(Mich\8f\a1\b8le_Stalans)
Denis Lavant ドニ・ラヴァン(Alex_Vaugan)
Klans Michael Gruber クラウス・ミヒャエル・グリューバー(Hans)
Marion Stalans マリオン・スタランス(Marion)
Chrichan Larson クリシャン・ラルソン(Julien)
Paulette Berthonnier (Les mariniers)
Roger Berthonnier (Les mariniers)
Edith Scob エディット・スコブ(Le couple en voiture)
Georges Apperighis (Le couple en voiture)
Michel Vandestien (Le pompier)
Jean Louis Airola (Le colleur d'affiche)
Albert Prevost (Le Commissaire)
Marc Maurette マルク・モーレット(Le Juge)
単館としては記録的な大ヒットをした、奇才カラックスの鮮烈な愛の映画。パリの中央にあるポンヌフ橋を実物と寸分違わずセットで再現して、幾度なく資金難による撮影中断を余儀なくされた大作でもある。天涯孤独の大道芸人の青年アレックスは彼が暮らす、パリで最も古く美しいポンヌフ橋で、初恋の痛手と不治の眼病で絶望的な放浪を始めた空軍大佐の娘ミシェルと出会い、革命200年祭に町が沸く中、互いの孤独を確かめ合うように激しい恋を貪る。ところが、両親の捜索願いで眼の治療法の発見を知ったミシェルは突然彼の元を離れる。しかし、視力を回復しても、熱愛を自ら葬った彼女の心は虚ろである。放火して服役中のアレックスを訪ね、クリスマスの晩の再会を約す。雪降りしきる当夜、しかと抱き合う二人だが、ミシェルの些細な言葉に傷ついたアレックスは凍りつくセーヌに彼女を道連れに飛び込んでしまう。明らかにJ・ヴィゴの「アタラント号」に触発されて作られた現代の愛の神話で、みずみずしいシーンが幾つもあるにも関わらず、全体に大仰で空疎な印象は免れない。“ルポルタージュのように素早く撮影したい”と言う、最初の監督の意図が実現していたら素晴らしい映画になっていたろう。若き巨匠が完全に作品をコントロールできることに酔ってしまったとしか思えない。


1991 The Silence of the Lambs
羊たちの沈黙
1991年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1991年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 アンソニー・ホプキンス
■ 主演女優賞 ジョディ・フォスター
■ 監督賞 ジョナサン・デミ
■ 脚色賞 テッド・タリー
□ 編集賞 Craig McKay
□ 録音賞 Tom Fleishman
Christopher Newman
 
ベルリン国際映画祭
1991年 ■ 監督賞 ジョナサン・デミ
 
NY批評家協会賞
1991年 ■ 作品賞
■ 男優賞 アンソニー・ホプキンス
■ 女優賞 ジョディ・フォスター
■ 監督賞 ジョナサン・デミ
 
ゴールデン・グローブ
1991年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) アンソニー・ホプキンス
■ 女優賞(ドラマ) ジョディ・フォスター
□ 監督賞 ジョナサン・デミ
□ 脚本賞 テッド・タリー
 
英国アカデミー賞
1991年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 アンソニー・ホプキンス
■ 主演女優賞 ジョディ・フォスター
□ 監督賞 ジョナサン・デミ
□ 脚色賞 テッド・タリー
□ 作曲賞 ハワード・ショア
□ 撮影賞 タク・フジモト
 
日本アカデミー賞
1991年 □ 外国作品賞
 
ブルーリボン賞
1991年 ■ 外国作品賞
監督 : Jonathan Demme ジョナサン・デミ
製作 : Edward Saxon エドワード・サクソン / Kenneth Utt ケネス・アット / Ron Bozman
製作総指揮 : Gary Goetzman ゲイリー・ゴーツマン
原作 : Thomas Harris トーマス・ハリス
脚本 : Ted Tally テッド・タリー
撮影 : Tak Fujimoto タク・フジモト
音楽 : Howard Shore ハワード・ショア
編集 : Graig McKay
字幕 : 進藤光太 シンドウコウタ
Jodie Foster ジョディ・フォスター(Clarice_Starling)
Anthony Hopkins アンソニー・ホプキンス(Dr._Hannibal_Lector)
Scott Glenn スコット・グレン(Jack_Crawford)
Ted Levine テッド・レヴィン(Jame_Gumb)
Anthony Heald アンソニー・ヒールド(Dr._Fredelick_Chilton)
Brooke Smith ブルック・スミス(Chaterine_Martin)
女性を殺害しその皮を剥ぐという猟奇事件が続発。捜査に行きづまったFBIは、元精神科医の殺人鬼ハンニバル・レクターに示唆を受けようとする。訓練生ながらその任に選ばれたクラリスは獄中のレクターに接触するが……。前作『レッド・ドラゴン』(映画化名「刑事グラハム/凍りついた欲望」)に初登場し鮮烈な印象を残した狂気の天才レクターを再度フィーチャーした、トマス・ハリスの同名ベストセラーを完全映画化したミステリー。卓越した原作に気押される事なく、そのサスペンスやムードを見事にフィルムに転化したJ・デミの演出も評価されるべきだが、やはり若き女性FBIに扮したJ・フォスターとレクター役A・ホプキンスの、他を圧する存在感なしに本作の成功は考えられない。本筋の皮剥ぎ事件がかすんでしまうほどの、二人の会話シーンのテンションの高さには目を見張るものがある。この種のスリラーとしては珍しくアカデミー賞の作品・監督・主演女優・主演男優賞といった主要部門を独占した。
1991 La Belle noiseuse
美しき諍い女
1991年フランス
カンヌ国際映画祭
1991年 □ パルム・ドール ジャック・リヴェット
■ 審査員特別グランプリ ジャック・リヴェット
 
LA批評家協会賞
1991年 ■ 外国映画賞
監督 : Jacques Rivette ジャック・リヴェット
製作総指揮 : Martine Marignac マルティーヌ・マリニャック
原作 : Honore de Balzac オノレ・ド・バルザック
脚本 : Jacques Rivette ジャック・リヴェット / Pascal Bonitzer パスカル・ボニツェール / Christine Laurent クリスティーヌ・ロラン
撮影 : William Lubtchansky ウィリアム・ルプシャンスキー
美術 : Manu De Chauvigny
編集 : Nicole Lubtchansky ニコール・ルプシャンスキー
衣装(デザイン) : Laurence Struz
録音 : Florian Eidenbenz
字幕 : 寺尾次郎 テラオジロウ

Michel Piccoli ミシェル・ピッコリ(Frenhofer)
Jane Birkin ジェーン・バーキン(Liz)
Emmanuelle Beart エマニュエル・ベアール(Marienne)
Marienne Denicourt マリアンヌ・ドニクール(Julienne)
David Bursztein ダヴィッド・ブルツタイン(Nicolas)
Gilles Arbona ジル・アルボナ(Porbus)
Bernard Dufour (la_main_du_peintre)
 バルザックの『知られざる傑作』を原作に撮った、ジャック・リヴェット監督作品。孤高の画家リベットは、自らの最高傑作“美しき諍い女”を描こうと妻をモデルにするが完成直前に破棄してしまう。そして10年後。彼の前に、若いモデル、マリアが現れた事から彼は再び“美しき諍い女”の仕上げにとりかかるが……。4時間にも及ぶ上映時間の作品でありながら、全くその長さを感じさせない傑作。セリフの全くない、デッサンを描くシーンでの鉛筆の音だけが響きわたる画家と女との緊張感溢れる場面、そして女(=人間)の本性をキャンバスに描き込むという本作のテーマが露になる衝撃的なラスト・シーンと、その奥深い哲学的思想には思わず感服してしまう。この作品は、ビデオ化になる際に映画公開時のオリジナル・バージョンの4時間版と、131分のショート・バージョンの2タイプが発売されたが、何と言ってもオリジナル4時間版をお勧めする。
1992 Under the Eternal Sky
チンギス・ハーン
1992年モンゴル
123 監督 : Begjiyn Baljinnima ベグズィン・バルジンニャム
製作 : Lomboyn Zenemeder ロンビーン・ゼネメルデル
脚本 : Darmayn Batabayar ダラミーン・バトバヤル / Dugerjabyn Mama ドゥゲルジャビーン・マーム / Senggiyn Erdeni センギーン・エルデネ
撮影 : Luzangshirabyn Shirabdorji ローザンシャラビーン・シャラブドルジ
音楽 : Natsagyn Jantsanhorbo ナツァキーン・ジャンツャンノロブ
美術 : Batatsendeyn Purbusukhe
編集 : Sukheiyn Batgerel / Dawagyn Tsebelma
衣装(デザイン) : Mishigdorjiyn Amgalang
字幕 : 志満香二 シマコウジ
Agvantserengyn Enkhetaivang アグワンツェレーギン・エンフタイワン(Chinggis_Khan)
Jamsrani Sukhekhuyag (不明)
Tsevegmidiyn Tumurbatar (不明)
Namsrain Subud (不明)
Sambuugiyn Sarantuya (不明)
Bekhiochiryn Jargalsaikhan (不明)
12世紀末、中国からヨーロッパにいたる大帝国を築きあげたチンギス・ハーンの生涯を描く歴史ドラマ。監督は「マンドハイ」のベグズィン・バルジンニャム、製作はロンビーン・ゼネメルデル、脚本はダラミーン・バトバヤル、ドゥゲルジャビーン・マーム、センギーン・エルデネの3人の小説家が「元朝秘史」と民間伝承を基に共同執筆。撮影はローザンシャラビーン・シャラブドルジ、音楽はナツァキーン・ジャンツャンノロブが担当。
1992 The Best Intentions Den Goda Viljan
愛の風景
1992年スウェーデン・ ドイツ・ イギリス・ イタリア・ フランス・ デンマーク・ フィンランド・ ノルウェー・ アイスランド
カンヌ国際映画祭
1992年 ■ パルム・ドール ビレ・アウグスト
■ 女優賞 ペルニラ・アウグスト
監督 : Bille August ビレ・アウグスト
製作 : Lars Bjalkeskog ラーシュ・ビィエルケスクーグ
製作総指揮 : Ingrid Dahlberg イングリッド・ダールベリ
脚本 : Ingmar Bergman イングマール・ベルイマン
撮影 : Jorgen Persson(1) ヨルゲン・ペルソン
音楽 : Stefan Nilsson ステファン・ニルソン
美術 : Anna Asp アンナ・アスプ
編集 : Janus Billeskov Jansen
衣装(デザイン) : Ann Mari Anttila
字幕 : 岡枝慎二 オカエダシンジ
Samuel Froler サミュエル・フレイレル(Henrik_Bergman)
Pernilla August ペルニラ・アウグスト(Anna_Akerblom)
Max Von Sydow マックス・フォン・シドー(Johan_Akerblom)
Ghita Norby ギタ・ノービィ(Karin_Akerblom)
Bjorn Kjellman ビヨルン・シェルマン(Ernst_Akerblom)
Mona Malm モナ・マルム(Alma_Bergman)
Lena Endre レナ・エンドレ(Frida)
Lennart Hjulstrom レンナット・ユールストレム(Nordenson)
Elias Ringquist (Petrus)
「ペレ」でカンヌのパルム・ドールをとったアウグストがわずか4年後に再び同賞をブーイングを浴びながらも受けた、ベルイマンの自伝的脚本の映画化。元々はTV作品で、オリジナルは「ベスト・インテンション/善意ある人々」のタイトル(再放送時に「ベスト・インテンション/愛の風景」と改題)でJSBにて放映された。これはその劇場用再編集版である。彼の両親の間の愛・確執・和解がその出会いから描かれる波乱万丈の物語。これを自伝執筆中にやむにやまれず書き上げたベルイマン自身の推挙によって、アウグストが、当時既にオファーの来ていたハリウッドでの仕事を蹴って、監督の任についた。神学校に学ぶ貧しい青年ヘンリクは、上流階級の美しい娘アンナと周囲の反対を押し切って結婚。育った生活環境の違いや信仰の問題でたびたび別居を繰り返す二人だが、妻の妊娠(身篭もった赤子がベルイマン)を契機に、若々しい恋情を失っても落ち着いた夫婦の絆を獲得する。時に苦々しい冷めた愛憎の洞察がさすがベルイマン。しかし、アウグストの演出に取り立てて傑出したところはなかった。夫婦の各々の母を演じた女優(M・マルム−−ヘンリク、G・ナーウ−−アンナ)の親のエゴの表出に凄みがある。それは、M・V・シドー扮するアンナの父役など飾り物めいて見えるほどである。
1992 Bitter Moon
赤い航路
1992年フランス・イギリス
123 監督 : Roman Polanski ロマン・ポランスキー
製作 : Roman Polanski ロマン・ポランスキー
製作総指揮 : Robert Benmussa ロベール・ベンムッサ
原作 : Pascal Bruckner パスカル・ブルックナー
脚本 : Roman Polanski ロマン・ポランスキー / Gerard Brach ジェラール・ブラッシュ / John Brownjohn ジョン・ブラウンジョン
撮影 : Tonino Delli Colli トニーノ・デリ・コリ
音楽 : Vangelis ヴァンゲリス
美術 : Willy Holt ウィリー・ホルト / Gerard Viard ジェラール・ビアール
編集 : Herve de Luze(1) エルヴェ・ドゥ・リューズ
衣装(デザイン) : Jackie Budin
字幕 : 古田由紀子 ヨシダユキコ
Peter Coyote ピーター・コヨーテ(Oscar)
Emmanuelle Seigner エマニュエル・セニエ(Mimi)
Hugh Grant ヒュー・グラント(Nigel)
Kristin Scott Thomas クリスティン・スコット・トーマス(Fiona)
Victor Banerjee ヴィクター・バナルジ(不明)
Luca Vellani (不明)
Boris Bergman (不明)
男と女の極限下のエロティシズムを描いた文芸大作を、ロマン・ポランスキーが映画化。ナイジェルとフィオナは、夫婦の愛を確認する為にイスタンブール行きの豪華なクルーザーによる旅に出掛ける。そこでナイジェルは車椅子のオスカーと知り合う。パリに住む作家オスカーはナイジェルに、自分の妻であるミミとの関係を聞かれるともなく語り出す。彼女は、背徳の香りがする二人の性生活に嫌悪感を抱きながらも好奇心にかられ、毎夜彼の部屋でオスカーとミミの過激なセックスライフの秘密を聞かされて行くのだが……。ポランスキー監督は、飽くことのない激しい欲望に身を委ねる恋人たちの官能的な姿や、激情の末の残酷な結末を赤裸々に描きだす事で、愛というものは性的な欲望の虜へと堕落しうるものであり、さらに精神的、肉体的な残酷性へと変貌するものだという事を、一種恐怖症的な緊迫感を持って見事に映像化させている。
1992 37-2 LE MATIN: L'INTEGRALE
ベティ・ブルー/インテグラル
1992年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1986年 □ 外国語映画賞
 
英国アカデミー賞
1986年 □ 外国語映画賞
 
セザール賞
1986年 ■ ポスター賞 Christian Blondel
監督: ジャン=ジャック・ベネックス Jean-Jacques Beineix
製作: ジャン=ジャック・ベネックス Jean-Jacques Beineix
原作: フィリップ・ディジャン Philippe Djian
脚本: フィリップ・ディジャン Philippe Djian
撮影: ジャン=フランソワ・ロバン Jean-Francois Robin
音楽: ガブリエル・ヤーレ Gabriel Yared
ベアトリス・ダル Beatrice Dalle
ジャン=ユーグ・アングラード Jean-Hugues Anglade
コンスエロ・デ・ハヴィランド Consuelo de Havilland
ジェラール・ダルモン Gerard Darmon
原題の『朝、摂氏37度』とは女性が最も妊娠しやすい体温のことを言うらしい。その鮮烈な映像で口コミで公開時よりビデオや各画座上映で熱狂的信奉者を生んだ作品。海沿いのバンガローで小説を書きながら塗装業をしている青年ゾーグは、風来坊のセクシーな少女ベティ・ブルーと同棲、激しい肉欲に耽る。金に困り女装して強盗に入ったりも妊娠した彼女のため。やがて、静かな田舎町に越し、知人の手放したピアノ店を営むが、ほぼ開店休業状態で、彼は再び働きに出る。しかし、流産した彼女は精神に異常をきたし、一時も彼なしではいられない不安を自分の肉体に刻みつけ、やがて……。完全版に較べ、ゾーグの出番が少なく、激情の女ベティの突出したキャラクターが際立って、多くの(マゾ気質の)男性ファンの支持を集めたが、これが「インテグラル」を見ると変わっているのである……。
1992 MALCOLM X
マルコムX
1992年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1992年 □ 主演男優賞 デンゼル・ワシントン
□ 衣裳デザイン賞 Ruth Carter
 
ベルリン国際映画祭
1993年 ■ 男優賞 デンゼル・ワシントン
 
NY批評家協会賞
1992年 ■ 男優賞 デンゼル・ワシントン
 
ゴールデン・グローブ
1992年 □ 男優賞(ドラマ) デンゼル・ワシントン
 
MTVムービー・アワード
1993年 □ 作品賞
■ 男優賞 デンゼル・ワシントン
監督: スパイク・リー Spike Lee
製作: マーヴィン・ワース Marvin Worth
スパイク・リー Spike Lee
原作: アレックス・ヘイリー Alex Haley
脚本: アーノルド・パール Arnold Perl
スパイク・リー Spike Lee
撮影: アーネスト・ディッカーソン Ernest Dickerson
編集: バリー・アレクサンダー・ブラウン Barry Alexander Brown
音楽: テレンス・ブランチャード Terence Blanchard
デンゼル・ワシントン Denzel Washington
アンジェラ・バセット Angela Bassett
アル・フリーマン・Jr Al Freeman, Jr.
アルバート・ホール Albert Hall
デルロイ・リンドー Delroy Lindo
ケイト・ヴァーノン Kate Vernon
テレサ・ランドル Theresa Randle
スパイク・リー Spike Lee
ロネット・マッキー Lonette McKee
ヴィンセント・ドノフリオ Vincent D'Onofrio
オシー・デイヴィス Ossie Davis
ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito
トミー・ホリス Tommy Hollis
ジェームズ・マクダニエル James McDaniel
デビ・メイザー Debi Mazar
ジェームズ・E・ゲインズ
ジョー・セネカ Joe Seneca
ラターニャ・リチャードソン LaTanya Richardson
ウェンデル・ピアース Wendell Pierce
レナード・トーマス Leonard Thomas
クレイグ・ワッソン Craig Wasson
デヴィッド・パトリック・ケリー David Patrick Kelly
ピーター・ボイル Peter Boyle
カレン・アレン Karen Allen
クリストファー・プラマー Christopher Plummer
才人スパイク・リー監督が、自身も尊敬する、近代アメリカきっての偉大な思想家であり、キング牧師と並ぶ黒人解放運動のリーダー、マルコムXの生涯を描いた伝記的作品。物語は、マルコムがチンピラだった頃から始まる。若くして窃盗罪で服役し、刑務所の中でイスラム教に改宗、出所ののち彼は、イライジャ・ムハマットの下でブラック・モスレムきっての白人を敵対視する煽動家となる。やがて組織に疑問を感じ、多人種共存の道を探ってメッカを巡礼、そしてあらゆる人種の真の友愛を悟って帰国。そしてアメリカ黒人の解放運動を今までになかった新しい理念によって大きく展開しようとした矢先の1965年2月21日、ハーレムのオーデュボン・ボールルームでの講演中に13発の銃弾を浴びて射殺されるまでの、壮絶な軌跡を克明に追う。原作は、マルコムXが著わし「ROOTS/ルーツ」のアレックス・ヘイリーがまとめた『マルコムX自伝』。D・ワシントンのパワフルな芝居とテンポの良い演出が、この長尺を一気に見せる。
1992 LORENZO'S OIL
ロレンツォのオイル
1992年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
1992年 □ 主演女優賞 スーザン・サランドン
□ 脚本賞 ジョージ・ミラー
ニック・エンライト
 
ゴールデン・グローブ
1992年 □ 女優賞(ドラマ) スーザン・サランドン
監督: ジョージ・ミラー
製作: ジョージ・ミラー
ダグ・ミッチェル
製作総指揮: アーノルド・バーク
脚本: ジョージ・ミラー
ニック・エンライト
撮影: ジョン・シール
ニック・ノルティ
スーザン・サランドン
ピーター・ユスティノフ
キャスリーン・ウィルホイト
ゲイリー・バマン
マドゥカ・ステッディ
ジェームズ・レブホーン
アン・ハーン
ザック・オマリー・グリーンバーグ
ローラ・リニー
不治の病、副賢白ジストロフィーに侵された息子を救うために奮闘する夫婦の実話を、「マッドマックス」のG・ミラーが映像化した作品。平凡な銀行員オーギュストの息子が、不治の病に侵された。病院の治療もむなしく、息子の容体は日をおって悪化していく。オーギュストと妻は、自分たちの手で治療法を発見するべく様々な文献を読みあさるが……。スーザン・サランドン演じる母親は、鬼気迫る迫力を持っており、我が子を一心に思う気持ちを的確に表現していると感じられるが、静かな情熱を持って身を削るように黙々と研究を続けるノルティ演じる父親と較べると、一方的で自己中心的なように見え共感しづらい。G・ミラーの視点は家族の絆より、医学会に対する諷刺の方を強く向けられていて、お涙頂戴的に仕上がってない所は好感もてるが、結局は実話というリアリティに助けられた感がある。息子演じるザック・オマリー・グリーンバーグは好演。
 1992 L'AMANT  THE LOVER
ラ・マン/愛人
1992年フランス/イギリス
123 監督: ジャン=ジャック・アノー
製作: クロード・ベリ
原作: マルグリット・デュラス
脚本: ジェラール・ブラッシュ
ジャン=ジャック・アノー
撮影: ロベール・フレース
音楽: ガブリエル・ヤーレ
ナレーション: ジャンヌ・モロー
ジェーン・マーチ
レオン・カーフェイ
メルヴィル・プポー
リサ・フォークナー
アルノー・ジョヴァニネッティ
1920年代。フランス領下のインドシナに暮らす貧しいフランス人の少女。だが、富豪の中国系青年に目を付けられたときから、彼女の家庭には大金が転がり込んでくるようになった……。M・デュラスの自伝的ベストセラー小説を基に、自由を求めようとする青年と、彼の愛人となった少女の淡い交歓を描いたドラマ。人出でにぎわう通りに面した一室に設けられた個室で、逢引きを重ねる男女。雑踏と喧騒に彩られた木漏れ日の中、まだ幼さの残る肢体を大胆に奮わせ男と交わる彼女の姿は、官能的ではありながらも、不思議と純粋な美しさを示し、観る者を魅了。物語としては平凡なメロドラマにしか成り得なかった本作に色合いを加え、衝撃的なデビューを飾った。
1993 Schindler's List
シンドラーのリスト
1993年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1993年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 リーアム・ニーソン
□ 助演男優賞 レイフ・ファインズ
■ 監督賞 スティーヴン・スピルバーグ
■ 脚色賞 スティーヴン・ザイリアン
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
■ 作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
■ 美術(装置)賞 Allan Starski
□ 衣裳デザイン賞 Anna Biedrzycka-Sheppard
□ メイクアップ賞 Christina Smith
Matthew W.Mungle
Judith A.Cory
■ 編集賞 Michael Kahn
□ 録音賞 Andy Nelson
Steve Pederson
Scott Millan
Ron Judkins
 
全米批評家協会賞
1993年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 レイフ・ファインズ
■ 監督賞 スティーヴン・スピルバーグ
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
 
NY批評家協会賞
1993年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 レイフ・ファインズ
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
 
LA批評家協会賞
1993年 ■ 作品賞
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
■ 美術賞 Allan Starski
 
ゴールデン・グローブ
1993年 ■ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) リーアム・ニーソン
□ 助演男優賞 レイフ・ファインズ
■ 監督賞 スティーヴン・スピルバーグ
■ 脚本賞 スティーヴン・ザイリアン
□ 音楽賞 ジョン・ウィリアムズ
 
英国アカデミー賞
1993年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 リーアム・ニーソン
■ 助演男優賞 レイフ・ファインズ
ベン・キングズレー
■ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) スティーヴン・スピルバーグ
■ 脚色賞 スティーヴン・ザイリアン
■ 作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
■ 編集賞
 
MTVムービー・アワード
1994年 □ 作品賞
□ ブレイクスルー演技賞 レイフ・ファインズ
 
アメリカ国立フィルム登録簿
2004年 ■ 新規登録作品
 
日本アカデミー賞
1994年 ■ 外国作品賞
監督 : Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ
製作 : Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ / Gerald R. Molen ジェラルド・R・モーレン / Branko Lustig ブランコ・ラスティグ
製作総指揮 : Kathleen Kennedy キャスリーン・ケネディ
原作 : Thomas Keneally トーマス・ケネアリー
脚本 : Steven Zaillian スティーヴン・ザイリアン
撮影 : Janusz Kaminski ヤヌス・カミンスキー
音楽 : John Williams ジョン・ウィリアムス
美術 : Allan Starski アラン・スタルスキ
編集 : Michael Kahn マイケル・カーン
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Liam Neeson リアム・ニーソン(Oskar Shindler)
Ben Kingsley ベン・キングズレー(Itzhak Stern)
Ralph Fiennes レイフ・ファインズ(Amon Goeth)
Caroline Goodall キャロライン・グッドール(Emilie Schindler)
Jonathan Sagalle (Poldek Pfefferberg)
Embeth Davidtz エンベス・デイヴィッツ(Helen Hirsch)
ナチによるユダヤ虐殺をまのあたりにしたドイツ人実業家オスカー・シンドラーは、秘かにユダヤ人の救済を決心する。彼は労働力の確保という名目で、多くのユダヤ人を安全な収容所に移動させていくのだが……。スピルバーグが長年あたためていたT・キニーリーの原作を遂に映画化。念願のアカデミー賞(作品・監督・脚色・撮影・編集・美術・作曲)に輝いた作品で、その圧倒的なドラマには胸震わさずにはいられまい。ただ、これが実話である事、人間の尊厳に関わるものである事を考えた時、有無を言わせぬ強制力が働いているのも事実。だがそれよりも、3時間を超す長尺をまったく飽きさせないスピルバーグの構成力・演出力は認めてやまないところだ。本作と正反対の位置にある「ジュラシック・パーク」を同時期に作っていた男、それがスピルバーグ。これは皮肉ではなく、いかにこの人物が“芸術”と“娯楽”の間でさすらう<映画>を知り尽くしているかという事なのだ。この絶妙なバランス感覚を持つ同時代の映画作家は、いない。
1993 A PERFECT WORLD
パーフェクト ワールド
1993年アメリカ
123 監督: クリント・イーストウッド
製作: マーク・ジョンソン
デヴィッド・ヴァルデス
製作総指揮: バリー・レヴィンソン
脚本: ジョン・リー・ハンコック
撮影: ジャック・N・グリーン
美術: ヘンリー・バムステッド
音楽: レニー・ニーハウス
ケヴィン・コスナー ブッチ・ヘインズ
クリント・イーストウッド レッド・ガーネット
T・J・ローサー フィリップ・ペリー
ローラ・ダーン サリー・ガーバー
キース・ザラバッカ
レオ・バーメスター
ブラッドリー・ウィットフォード
ジェニファー・グリフィン
63年テキサスを舞台に、犯罪者と幼い少年の心の絆を描いたヒューマン・ドラマ。刑務所を脱走したブッチと相棒は、フィリップという八歳の少年を人質にとって逃避行をつづけていた。だが相棒が少年をレイプしようとしたとたん、ブッチは相棒を射殺してしまう。それ以来フィリップは、死んだ父の姿をブッチに重ねて見るのだった……。イーストウッド、コスナーによるの顔合わせが話題を呼んだ一作。
1994 Il Postino
イル・ポスティーノ
1994年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1995年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 マッシモ・トロイージ
□ 監督賞 マイケル・ラドフォード
□ 脚色賞 アンナ・パヴィニャーノ
マイケル・ラドフォード
フリオ・スカルペッリ
ジャコモ・スカルペッリ
マッシモ・トロイージ
■ 音楽賞(オリジナルドラマ) ルイス・エンリケス・バカロフ
 
英国アカデミー賞
1995年 □ 主演男優賞 マッシモ・トロイージ
■ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) マイケル・ラドフォード
□ 脚色賞 アンナ・パヴィニャーノ
マイケル・ラドフォード
フリオ・スカルペッリ
ジャコモ・スカルペッリ
マッシモ・トロイージ
■ 外国語映画賞
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ルイス・エンリケス・バカロフ
 
日本アカデミー賞
1996年 ■ 外国作品賞
監督 : Michael Radford マイケル・ラドフォード
製作 : Mario Cecci Gori マリオ・チェッキ・ゴーリ / Vittorio Cecci Gori ヴィットリオ・チェッキ・ゴーリ / Gaetano Daniele ガエターノ・ダニエル
原作 : Antonio Skarmeta アントニオ・スカルメタ
脚本 : Anna Pavignano アンナ・パヴィニャーノ / Michael Radford マイケル・ラドフォード / Furio Scarpelli フリオ・スカルペッリ / Giacomo Scarpelli ジャコモ・スカルペッリ / Massimo Troisi マッシモ・トロイージ
撮影 : Franco Di Gyiacomo フランコ・ディ・ジャコモ
音楽 : Ruis Enrique Baraldi ルイス・エンリケ・バカロフ
美術 : Lorenzo Baraldi ロレンツォ・バラルディ
編集 : Robert Perpignani ロベルト・ペルピニャーリ
衣装(デザイン) : Gianni Gissi ジャンニ・ギッシ
EP : Albert Passone アルバート・パソネ
字幕 : 吉村信次郎
Massimo Troisi マッシモ・トロイージ(Mario)
Philippe Noiret フィリップ・ノワレ(パブロ・ネルーダ)
Maria Grazia Cucinotta マリア・グラッツィア・クチノッタ(ベアトリーチェ)
Linda Moretti リンダ・モレッティ(ローザ)
Ranato Scarpa ロナート・スカルパ(電信技師)
Anna Bonaiuto アンナ・ボナイウート(マチルデ)
Mariano Rigillo マリアンヌ・リジオッロ(ディ・コジモ)
ナポリ沖合の小さな小島を舞台に、貧しい純朴な青年が、島を訪れた詩人との友情を通して次第に自己に目覚め、愛を知り、人間として成長していく姿を、温かくユーモラスに描いた感動編。実在したチリの偉大な詩人パブロ・ネルーダ(1904?73)をモデルに、同じチリの作家アントニオ・スカルメタが書いた小説『バーニング・ペイシェンス(燃える忍耐)』(本邦未訳)を、「スプレンドール」などに主演したイタリアの喜劇俳優マッシモ・トロイージが映画化した作品。10年来の親友であるイギリスのマイケル・ラドフォード(「白い炎の女」)に監督を依頼し、予定していた心臓移植の手術を延期してまで撮影に臨んだが日に日に極度に体力が衰えて、クランク・アップの12時間後、95年6月4日に41歳の若さで夭折した。アメリカではジュリア・ロバーツ、スティング、マドンナら、この映画に感動した人々がサントラ盤用に、ネルーダの詩の朗読に参加したのも話題となった。脚本はトロイージとラドフォード、トロイージの全監督作に協力した脚本家アンナ・パヴィニャーノ、「続・夕陽のガンマン」などのベテラン、フリオ・スカルペッリとその子ジャコモ・スカルペッリの5人。撮影は「サン・ロレンツォの夜」のフランコ・ディ・ジャコモが担当。哀愁に満ちた鎮魂のピアノ演奏が印象的な音楽はルイス・エンリケ・バカロフ。共演は「ニュー・シネマ・パラダイス」のフィリップ・ノワレ、イタリアの映画、TV界で活躍するモデル出身のマリア・グラッツィア・クチノッタほか。第98回アカデミー賞オリジナル作曲賞(ドラマ部門)受賞。96年度キネマ旬報外国映画ベストテン第1位。
1994 ENTRE ROJAS
捕らわれた唇
1994年スペイン
123 監督: アズセナ・ロドリゲス
製作: フェルナンド・コロモ
ベアトリス・デ・ラ・ガンダーラ
脚本: アズセナ・ロドリゲス
メルセデス・デ・ブラス
ミリアム・デ・マエツ
撮影: ハビエル・G・サルモネス
ペネロペ・クルス
クリスティナ・マルコス
カルメロ・ゴメス
マリア・プヤルテ
アナ・トレント
70年代のフランコ政権下のスペインを舞台に、反政府活動に関わり刑務所に収監された女性が様々な人との出会いの中でで自身を見つめなおす様を描いた作品。出演はペネロペ・クルスほか。
1994 THE SHAWSHANK REDEMPTION
ショーシャンクの空に
1994年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
1994年
□ 作品賞
□ 主演男優賞 モーガン・フリーマン
□ 脚色賞 フランク・ダラボン
□ 作曲賞 トーマス・ニューマン
□ 音響賞 ROBERT J.LITT
□ 編集賞RICHARDNCIS-BRUCE

ゴールデン・グローブ賞
1994年
□ 男優賞 モーガン・フリーマン
□ 脚本賞 フランク・ダラボン
 
日本アカデミー賞
1995年
■外国作品賞
監督:フランク・ダラボン
制作:ニキ・マーヴィン
制作総監督:デヴィッド・レスター、リズ・グロッツァ
原作:スティーヴン・キング
脚本:フランク・ダラボン
撮影:ロジャー・ディーキンス
美術:テレンス・マーシュ
音楽:トーマス・ニューマン
ティム・ロビンス
モーガン・フリーガン
ウィリアム・サドラー
ボブ・ガントン
ジェームズ・ホイットモア
クランシー・ブラウン
ギル・ロベーツ
マーク・ロルストン
ジェフリー・デマン
ラリー・ブランデンマーク
ニール・ジュントーリ
ブライアン・リビー
デヴィッド・プローヴァル
ジョセフ・ラグノ
ジュード・チコレッラ
ポール・マクレーン
 「エルム街の悪夢3/惨劇の館」「ブロブ/宇宙からの不明物体」の脚本家F・ダラボンが、S・キングの短編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』に惚れ抜いて作り上げた渾身の劇場監督デビュー作。妻とその愛人を射殺したかどでショーシャンク刑務所送りとなった銀行家アンディ。初めは戸惑っていたが、やがて彼は自ら持つ不思議な魅力ですさんだ受刑者達の心を掴んでゆく。そして20年の歳月が流れた時、彼は冤罪を晴らす重要な証拠をつかむのだが……。卓越した構成、隙の無い脚本、緩急自在の演出によって誕生した“刑務所”映画の新たなる傑作。奇妙な友情を育んでいくT・ロビンスとM・フリーマンの二人の芝居も素晴らしく、観終わった後の清々しさは忘れ難い。
1995 Leaving Las Vegas
リービング・ラスベガス
1995年アメリカ
アカデミー賞
1995年 ■ 主演男優賞 ニコラス・ケイジ
□ 主演女優賞 エリザベス・シュー
□ 監督賞 マイク・フィギス
□ 脚色賞 マイク・フィギス
 
全米批評家協会賞
1995年 ■ 主演男優賞 ニコラス・ケイジ
■ 主演女優賞 エリザベス・シュー
■ 監督賞 マイク・フィギス
 
NY批評家協会賞
1995年 ■ 作品賞
■ 男優賞 ニコラス・ケイジ
 
LA批評家協会賞
1995年 ■ 作品賞
■ 男優賞 ニコラス・ケイジ
■ 女優賞 エリザベス・シュー
■ 監督賞 マイク・フィギス
 
ゴールデン・グローブ
1995年 ■ 男優賞(ドラマ) ニコラス・ケイジ
 
英国アカデミー賞
1995年 □ 主演男優賞 ニコラス・ケイジ
□ 主演女優賞 エリザベス・シュー
□ 脚色賞 マイク・フィギス
監督 : Mike Figgis マイク・フィギュス
製作 : Lila Cazes リラ・カゼス / Annie Stewart アニー・スチュアート
製作総指揮 : Paige Simpson ペイジ・シンプソン / Stuart Regen スチュアート・リージェン
原作 : John O'Brien ジョン・オブライエン
脚本 : Mike Figgis マイク・フィギュス
撮影 : Declan Quinn デクラン・クイン
音楽 : Mike Figgis マイク・フィギュス
美術 : Waldemar Kalinowski ワルデマール・カリノフスキ
編集 : John Smith ジョン・スミス
衣装(デザイン) : Laura Goldsmith ローラ・ゴールドスミス
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Nicolas Cage ニコラス・ケイジ(Ben)
Elisabeth Shue エリザベス・シュー(Sera)
Julian Sands ジュリアン・サンズ(Yuli)
Richard Lewis リチャード・ルイス(Peter)
Steven Webe (Marc Nussbaum)
Valeria Golino ヴァレリア・ゴリノ(Terri)
Graham Beckel グラハム・ベケル(L.A. Bartender #1)
Carey Lowell キャリー・ロウエル(Bank_Teller)
Vincent Ward ヴィンセント・ウォード(Businessman #1)
Lucinda Jenney ルシンダ・ジェニー(Weird Woman)
Mike Figgis マイク・フィギュス(Mobster)
Waldemar Kalinowski ワルデマール・カリノフスキ(Mobster2)
Ed Lauter エド・ローター(Mobster3)
R. Lee Ermey R・リー・アーメイ(Conventioneer)
Mariska Hargitay (Hooker at Bar)
Danny Huston ダニー・ヒューストン(Barman #2)
退廃の街ベガスを舞台に、アルコール依存症の男と娼婦の短くも激しい愛の姿を綴る。J・オブライエン(自身もアルコール依存症で映画化決定後に自殺してしまった)の原作を基に、「背徳の囁き」のM・フィギスが脚色・監督、それに音楽までも担当した渾身の一作。重度のアルコール依存症のために映画会社をクビになった脚本家ベンは、ハリウッドでの生活を処分してベガスへ向かう。そこで死ぬまで酒を飲み続けようというのだ。だがベンは街で出会った娼婦サラに何か惹かれるものを感じ、一夜を共にする。暴力的なヒモに脅えるサラもベンに安らぎを感じ始めていた。ほどなく二人は互いの行動に干渉しない事を前提として同居生活を始めるが、アル中と娼婦という彼らの立場は周囲と軋轢を生むばかりだった……。映画賞を総嘗めにしたN・ケイジと、イメチェンと呼ぶにはあまりにも壮絶な変貌を遂げたE・シュー(惜しくもアカデミー賞は逃したが)、二人の存在なくてはこの作品の成功はあり得なかっただろう。ムーディな音楽とスタイリッシュな映像に包まれた、痛いほどに切ないラブ・ストーリー。
1995 Shine
シャイン
1995年オーストラリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1996年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ジェフリー・ラッシュ
□ 助演男優賞 アーミン・ミューラー=スタール
□ 監督賞 スコット・ヒックス
□ 脚本賞 スコット・ヒックス
ジャン・サーディ
□ 音楽賞(オリジナルドラマ) デヴィッド・ハーシュフェルダー
□ 編集賞 ピップ・カーメル
 
NY批評家協会賞
1996年 ■ 男優賞 ジェフリー・ラッシュ
 
LA批評家協会賞
1996年 ■ 男優賞 ジェフリー・ラッシュ
 
ゴールデン・グローブ
1996年 ■ 男優賞(ドラマ) ジェフリー・ラッシュ
 
英国アカデミー賞
1996年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ジェフリー・ラッシュ
□ 助演男優賞 ジョン・ギールグッド
□ 助演女優賞 リン・レッドグレーヴ
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) スコット・ヒックス
□ オリジナル脚本賞 ジャン・サーディ
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) デヴィッド・ハーシュフェルダー
■ 音響賞
 
日本アカデミー賞
1997年 □ 外国作品賞
監督 : Scott Hicks スコット・ヒックス
製作 : Jane Scott ジェーン・スコット
原案 : Scott Hicks スコット・ヒックス
脚本 : Jan Sardi ジャン・サルディ
撮影 : Geoffrey Simpson ジェフリー・シンプソン
音楽 : David Hirschfelder デイヴィッド・ヒルシュフェルダー
編集 : Pip Karmel ピップ・カーメル
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Geoffrey Rush ジェフリー・ラッシュ(David (adult))
Noah Taylor ノア・テイラー(David (as a young man))
Alex Rafalowicz アレックス・ラファロヴィッツ(David (as a child))
Armin Mueller-Stahl アーミン・ミューラー・スタール(Peter)
Lynn Redgrave リン・レッドグレーヴ(Gillian)
Sir John Gielgud ジョン・ギールグッド(Cecil Parker)
Googie Withers グーギー・ウイザース(Katharine Susannah Prichard)
Sonia Todd ソニア・トッド(Sylvia)
ピアノの天才少年と呼ばれ、一度は精神を病みながら、ハンディキャップを越えて復帰した実在のピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッド(1948?)の半生を基に描く感動の音楽ドラマ。監督はテレビのドキュメンタリー出身のスコット・ヒックス。製作はジェーン・スコット。ヘルフゴッド夫妻に取材したヒックスの原案を基に、ジャン・サルディが脚本を執筆。音楽はデイヴィッド・ヒルシュフェルダーで、ピアノ演奏はヘルフゴット自身によるもの。出演は成人したデイヴィッド・ヘルフゴット役を23年間舞台での俳優・演出のキャリアを持つジェフリー・ラッシュ、10代を「ペテルブルグ幻想」のノア・テイラー、幼年期をアレックス・ラファロヴィッツが演じた。共演は父親役に「ホーリー・ウェディング」のアーミン・ミューラー=スタール、「ある貴婦人の肖像」の名優ジョン・ギールグッド、「ジョージー・ガール」のリン・レッドグレイヴほか。97年キネマ旬報外国映画ベスト・テン第3位。
1995 Smoke
スモーク
1995年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ベルリン国際映画祭
1995年 ■ 特別銀熊賞 ウェイン・ワン
■ 国際評論家連盟賞 ウェイン・ワン
 
インディペンデント・スピリット賞
1995年 □ 助演男優賞 ハロルド・ペリノー
■ 新人脚本賞 ポール・オースター
 
MTVムービー・アワード
1996年 ■ サンドウィッチ賞 ハムとチーズのサンドウィッチ

監督 : Wayne Wang ウェイン・ワン
製作 : Peter Newman ピーター・ニューマン / Greg Johnson グレッグ・ジョンソン / 堀越謙三 ホリコシケンゾウ / 黒岩久美
製作総指揮 : Bob Weinstein ボブ・ワインスタイン / Harvey Weinstein ハーヴィー・ワインスタイン / 井関惺 イセキ
脚本 : Paul Auster ポール・オースター
撮影 : Adam Holender アダム・ホレンダー
音楽 : Rachel Portman レイチェル・ポートマン
美術 : Kalina Ivanov カリナ・イワノフ
編集 : Maysie Hoy メイジー・ホイ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Harvey Keitel ハーヴェイ・カイテル(Augustus(Auggie)Wren)
William Hurt ウィリアム・ハート(Paul Benjamin)
Harold Perrineau Jr. ハロルド・ペリノー・ジュニア(Thomas Jefferson Cole(Rashid))
Stockard Channing ストッカード・チャニング(Ruby Mcnutt)
Forest Whitaker フォレスト・ウィテカー(Cyrus Cole)
Ashley Judd アシュレー・ジャド(Felicity)
Mary Ward (April Lee)
Jared Harris ジャレッド・ハリス(Jimmy Rose)
Victor Argo ヴィクター・アルゴ(Vinnie)
アメリカを代表する作家ポール・オースターが書き下ろした『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』。これを基に、男たちの中に隠された哀しいロマンティシズムを描いた都会の物語。14年間毎朝同じ時刻に店の前で写真を撮り続けている煙草屋の店長オーギー、彼の馴染みの客で突然の事故により出産まもない妻を失って以来ペンを持てずにいる作家のポール、彼が車に跳ねられそうになった所を助けた黒人少年ラシードの3人を軸に、ブルックリンのとある煙草屋に集まる男達女達の日常を、過去と現在を、嘘と本当を巧みに交差させながら進んでゆく。深みのある脚本、巧みな演出、繊細な心理描写で、ブルックリンの下町に生きる人々の人生をより深く描いているにもかかわらず、映画は決して重くはなく、実にシンプルに展開してゆく。そしてその中には男達の哀愁と同時にあたたかさが浮かび上がってくる、良質の、味わい深い、大人のドラマ。これら作品のテーマを凝縮している、クライマックスのトム・ウェイツの名曲“Innocent When You Dream”に乗せて繰り広げられるモノクローム映像は必見! 本作撮了後に急遽作られた続編ともいうべき「ブルー・イン・ザ・フェイス」も併せて観る事をお勧めする。
1995 DEAD MAN WALKING
デッドマン ウォーキング
1995年アメリカ

(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1995年 □ 主演男優賞 ショーン・ペン
■ 主演女優賞 スーザン・サランドン
□ 監督賞 ティム・ロビンス
□ 歌曲賞 ブルース・スプリングスティーン 作詞・作曲 Dead Man Walking
 
ベルリン国際映画祭
1996年 ■ 男優賞 ショーン・ペン
 
ゴールデン・グローブ
1995年 □ 男優賞(ドラマ) ショーン・ペン
□ 女優賞(ドラマ) スーザン・サランドン
□ 脚本賞 ティム・ロビンス
 
インディペンデント・スピリット賞
1995年 ■ 主演男優賞 ショーン・ペン
□ 助演女優賞 セリア・ウェストン
 
MTVムービー・アワード
1996年 □ 女優賞 スーザン・サランドン
監督: ティム・ロビンス Tim Robbins
製作: ジョン・キリク Jon Kilik
ティム・ロビンス Tim Robbins
ラッド・シモンズ Rudd Simmons
製作総指揮: ティム・ビーヴァン Tim Bevan
エリック・フェルナー Eric Fellner
原作: ヘレン・プレジャン Helen Prejean
脚本: ティム・ロビンス Tim Robbins
撮影: ロジャー・A・ディーキンス Roger A. Deakins
音楽: デヴィッド・ロビンス David Robbins
主題歌: ブルース・スプリングスティーン Bruce Springsteen
スーザン・サランドン Susan Sarandon シスター・ヘレン・プレイジョーン
ショーン・ペン Sean Penn マシュー・ポンスレット
ロバート・プロスキー Robert Prosky ヒルトン・バーバー
レイモンド・J・バリー Raymond J. Barry アール・デラクロア
R・リー・アーメイ R. Lee Ermey クライド・パーシー
セリア・ウェストン Celia Weston
ロイス・スミス Lois Smith
ロバータ・マクスウェル Roberta Maxwell
マーゴ・マーティンデイル Margo Martindale
スコット・ウィルソン Scott Wilson ファーレイ牧師
ギル・ロビンス Gil Robbins
実際に死刑囚の精神アドヴァイザーを務めた修道女ヘレン・プレジャンの本に感銘を受け映画化を熱望したS・サランドンがヘレン本人に扮した人間ドラマ。監督・脚本はサランドンの夫でもあるティム・ロビンスが、監督デビュー作「ボブ★ロバーツ/陰謀が生んだ英雄」に次いで手がけた。
 ルイジアナ州ニュー・オリンズ。“希望の家”で働くシスター・ヘレンは死刑囚マシューからの手紙を受け取り、彼と接見する事になった。マシューは相棒と共に若いカップルを殺した罪で州立刑務所に入れられているのだが、相棒が無期懲役なのに自分が死刑になる事に憤りを感じている。ヘレンは特赦を得ようと弁護士の協力を仰ぐが嘆願は却下され、残るは州知事への直訴だけとなった。犯罪者ではあるが、マシューの事を一人の人間として見ようとするために、被害者の両親たちからは敵と見なされ非難を浴びるヘレン。しかし毎日、アドヴァイザーとしてマシューと会い話をしていく内に二人の心は繋がっていく。やがて処刑の日が訪れた。結局、上訴審も受け入れられず、マシューは死にゆく運命にあった……。
 淡々とした語り口の中にも、死刑制度の是非を辛辣に問いかける力作。賛成か反対かの二者択一しかないイデオロギーの相克には、居心地の悪さを感じないではいられないが、その事実を突きつけるだけでもこの作品の存在理由はある。感情を抑えたサランドンの演技は圧倒的で、これで念願のオスカーを獲得。対するS・ペンも静謐な芝居でこれをうまく受けている。
1995 TO DIE FOR
誘う女
1995年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ゴールデン・グローブ
1995年 ■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) ニコール・キッドマン
 
英国アカデミー賞
1995年 □ 主演女優賞 ニコール・キッドマン
 
放送映画批評家協会賞
1995年 ■ 主演女優賞 ニコール・キッドマン
 
MTVムービー・アワード
1996年 □ 魅惑的な女優賞 ニコール・キッドマン
監督: ガス・ヴァン・サント Gus Van Sant
製作: ローラ・ジスキン Laura Ziskin
製作総指揮: ジョナサン・タプリン Jonathan Taplin
ジョセフ・M・カラッシオロ Joseph M. Caracciolo
原作: ジョイス・メイナード Joyce Maynard
脚本: バック・ヘンリー Buck Henry
撮影: エリック・アラン・エドワーズ Eric Alan Edwards
音楽: ダニー・エルフマン Danny Elfman
ニコール・キッドマン Nicole Kidman
マット・ディロン Matt Dillon
ケイシー・アフレック Casey Affleck
イレーナ・ダグラス Illeana Douglas
アリソン・フォランド Alison Folland
ダン・ヘダヤ Dan Hedaya
ウェイン・ナイト Wayne Knight
ホアキン・フェニックス Joaquin Phoenix
お天気キャスターのスーザン・マレットは、“TVに映らなければ生きている意味がない”というシンプルかつ強烈な人生観の持ち主。子供の頃からスターになる事を夢みていた純真な彼女であったが、その純真さは残忍性と紙一重だった。目的達成のために夫が邪魔になることに気づいた彼女は、高校生の少年をセックスの虜にしてそそのかし、夫を殺害することを思いつく……。G・V・サントが全米を揺るがしたスキャンダラスで不条理な殺人事件を題材にして描く問題作。主人公スーザンを通して現代社会に巣くう人間性を鋭くえぐり出し、そしてその裏にあるTV文化の異常な加熱ぶり、マスコミやTVというメディアをシニカルな視点且つ独特のタッチで描いた快作。
1996 Fargo(1996)
ファーゴ
1996年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1996年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 フランシス・マクドーマンド
□ 助演男優賞 ウィリアム・H・メイシー
□ 監督賞 ジョエル・コーエン
■ 脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
□ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
□ 編集賞 ロデリック・ジェインズ
 
カンヌ国際映画祭
1996年 □ パルム・ドール ジョエル・コーエン
■ 監督賞 ジョエル・コーエン
 
NY批評家協会賞
1996年 ■ 作品賞 ジョエル・コーエン
 
LA批評家協会賞
1996年 ■ 脚本賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
 
ゴールデン・グローブ
1996年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 女優賞(コメディ/ミュージカル) フランシス・マクドーマンド
□ 監督賞 ジョエル・コーエン
□ 脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
 
英国アカデミー賞
1996年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 フランシス・マクドーマンド
■ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ジョエル・コーエン
□ オリジナル脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
□ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
 
インディペンデント・スピリット賞
1996年 ■ 作品賞 監督:コーエン兄弟
■ 監督賞 ジョエル・コーエン
■ 主演男優賞 ウィリアム・H・メイシー
■ 主演女優賞 フランシス・マクドーマンド
■ 脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
■ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
 
放送映画批評家協会賞
1996年 ■ 作品賞
■ 主演女優賞 フランシス・マクドーマンド
 
MTVムービー・アワード
1997年 □ コンビ賞 スティーヴ・ブシェミ
ピーター・ストーメア
監督 : Joel Coen ジョエル・コーエン
製作 : Ethan Coen イーサン・コーエン
製作総指揮 : Tim Bevan ティム・ビーヴァン / Eric Fellner エリック・フェルナー
脚本 : Joel Coen ジョエル・コーエン / Ethan Coen イーサン・コーエン
撮影 : Roger Deakins ロジャー・ディキンス
音楽 : Carter Burwell カーター・バーウェル
美術 : Rick Heinrichs リック・ヘインリックス
編集 : Roderick Jaynes ロデリック・ジェインズ
衣装(デザイン) : Mary Zophres メアリー・ゾフレス
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Frances McDormand フランセス・マクドーマンド(Marge Gunderson)
Steve Buscemi スティーヴ・ブシェーミ(Carl Showalter)
William H. Macy ウィリアム・H・メイシー(Jerry Lundegaard)
Peter Stormare ピーター・ストーメア(Gaear Grimsrud)
Harve Presnell ハーヴ・プレスネル(Wade Gustafson)
John Carroll Lynch ジョン・キャロル・リンチ(Norm Gunderson)
Kristin Rudrudud クリスティン・ルドリュード(Jean Lundegaard)
Tony Denman (Scotty Lundegaard)
Steve Park (Mike Yanagita)
Steve Reevis (Shep Proudfoot)
Warren Keith (Reilly Diefenbach)
Bruce Campbell ブルース・キャンベル(Soap Opera Star on TV)
アメリカ中北部の田舎町を舞台に、偽装誘拐が引き起こす惨劇とそれに関わる人々の奇妙な姿を描いたユニークな犯罪ドラマ。
 ミネソタ州ミネアポリスに住むカー・ディーラーのジェリー・ランディガード(W・H・メイシー)は借金返済のために自分の妻ジーンを誘拐し、会社のオーナーでもある義父から身代金をいただこうと考えた。誘拐を実行するのは、前科者の従業員から紹介された妙な二人組、カール(S・ブシェミ)とグリムスラッド(P・ストーメア)。だがジーンを自宅から誘拐した二人は、隣町ブレイナードまで逃げたところで、停車を命じた警官と目撃者を射殺してしまう。ブレイナードの女性警察署長マージ・ガンダーソン(F・マクドーマンド)は事件を追ってミネアポリスに赴くが、その間にも狂い始めた誘拐計画は次々と犠牲者を産んでいく……。
 コーエン兄弟はその特異な作風で知られる、80〜90年代アメリカ・インディペンデント映画界の雄だが、この作品はその真価がもっとも発揮された一編と言っていいだろう。実話を基にしているとはいえ、ほとんどは創作だというストーリー自体の面白さももちろんだが、個々のキャラクターのおかしさとさりげなくも効果的な台詞の数々は、ドラマの完成度を極限まで高めている。雪に覆われた白い町で起こる血みどろの物語。まさに“白のフィルム・ノワール”と呼んでもいい。カンヌ映画祭で監督賞に輝いただけでなく、アカデミーでは主演女優賞と脚本賞も獲得した逸品。
1996 The English Patient
イングリッシュ ペイシェント
1996年アメリカ
アカデミー賞
1996年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 レイフ・ファインズ
□ 主演女優賞 クリスティン・スコット・トーマス
■ 助演女優賞 ジュリエット・ビノシュ
■ 監督賞 アンソニー・ミンゲラ
□ 脚色賞 アンソニー・ミンゲラ
■ 撮影賞 ジョン・シール
■ 音楽賞(オリジナルドラマ) ガブリエル・ヤーレ
■ 衣裳デザイン賞 アン・ロス
■ 音響賞 ウォルター・マーチ
マーク・バーガー
デヴィッド・パーカー
クリス・ニューマン
■ 編集賞 ウォルター・マーチ
 
ベルリン国際映画祭
1997年 ■ 銀熊賞(女優賞) ジュリエット・ビノシュ
 
LA批評家協会賞
1996年 ■ 撮影賞 ジョン・シール
 
ゴールデン・グローブ
1996年 ■ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) レイフ・ファインズ
□ 女優賞(ドラマ) クリスティン・スコット・トーマス
□ 助演女優賞 ジュリエット・ビノシュ
□ 監督賞 アンソニー・ミンゲラ
□ 脚本賞 アンソニー・ミンゲラ
■ 音楽賞 ガブリエル・ヤーレ
 
英国アカデミー賞
1996年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 レイフ・ファインズ
□ 主演女優賞 クリスティン・スコット・トーマス
■ 助演女優賞 ジュリエット・ビノシュ
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) アンソニー・ミンゲラ
■ 脚色賞 アンソニー・ミンゲラ
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ガブリエル・ヤーレ
■ 撮影賞 ジョン・シール
■ 編集賞
 
ヨーロッパ映画賞
1997年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 ジュリエット・ビノシュ
■ 撮影賞 ジョン・シール
 
日本アカデミー賞
1997年 □ 外国作品賞
監督 : Anthony Minghella アンソニー・ミンゲラ
製作 : Saul Zaentz ソウル・ゼインツ
原作 : Michael Ondaatje マイケル・オンダーチェ
脚本 : Anthony Minghella アンソニー・ミンゲラ
撮影 : John Seale ジョン・シール
音楽 : Gabriel Yared ガブリエル・ヤーレ
美術 : Stuart Craig スチュアート・クレイグ
編集 : Walter Murch ウォルター・マーチ
衣装(デザイン) : Ann Roth アン・ロス
EP : Bob Weinstein ボブ・ワインスタイン / Harvey Weinstein ハーヴィー・ワインスタイン / Scott Greenstein スコット・グリーンステイン
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Ralph Fiennes レイフ・ファインズ(Almsy)
Juliette Binoche ジュリエット・ビノシュ(Hana)
Willem Dafoe ウィレム・デフォー(Caravaggio)
Kristin Scott Thomas クリスティン・スコット・トーマス(Katharine Clifton)
Colin Firth コリン・ファース(Geoffrey Clifton)
Naveen Andrews ナヴィーン・アンドリュース(Kip)
Julian Wadham ジュリアン・ワドハム(Madox)
J?rgen Prochnow ユルゲン・プロホノフ(German Officer)
Kevin Whately ケヴィン・フェイトリー(Hardy)
第二次世界大戦下の、北アフリカを舞台にした作品。撃墜されたイギリスの飛行機から、全身に火傷を負った男が助け出された。記憶を失っていたために“英国人の患者”と呼ばれることになった彼は、収容された野戦病院で看護婦ハナの介護を受け、少しづつその記憶を回想する。それは人妻との、砂漠での熱狂的な恋の物語だった……。そのストーリー運びの巧みさは、観客の目を一度捕らえたら離さない。第69回アカデミー賞では、作品賞を含めて9部門で栄光に輝いた。
1996 BREAKING THE WAVES
奇跡の海
1996年デンマーク
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1996年 □ 主演女優賞 エミリー・ワトソン
 
カンヌ国際映画祭
1996年 □ パルム・ドール ラース・フォン・トリアー
■ 審査員特別グランプリ ラース・フォン・トリアー
 
全米批評家協会賞
1996年 ■ 作品賞
■ 主演女優賞 エミリー・ワトソン
■ 監督賞 ラース・フォン・トリアー
■ 撮影賞 ロビー・ミューラー
 
NY批評家協会賞
1996年 ■ 女優賞 エミリー・ワトソン
■ 監督賞 ラース・フォン・トリアー
■ 撮影賞 ロビー・ミューラー
 
LA批評家協会賞
1996年 ■ ニュー・ジェネレーション賞 エミリー・ワトソン
 
ゴールデン・グローブ
1996年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 女優賞(ドラマ) エミリー・ワトソン
 
英国アカデミー賞
1996年 □ 主演女優賞 エミリー・ワトソン
 
ヨーロッパ映画賞
1996年 ■ 作品賞 ラース・フォン・トリアー
■ 女優賞 エミリー・ワトソン
 
インディペンデント・スピリット賞
1996年 □ 外国映画賞 監督:ラース・フォン・トリアー(デンマーク)
 
セザール賞
1996年 ■ 外国映画賞 ラース・フォン・トリアー
監督: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier
製作: ヴィベク・ウィンドレフ Vibeke Windelov
ピーター・オルベク・イェンセン Peter Aalbek Jensen
製作総指揮: ラーシュ・ヨンソン Lars Jonsson
脚本: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier
撮影: ロビー・ミューラー Robby Muller
撮影助手: ジャン=ポール・ムリス Jean-Paul Meurisse
美術: カール・ユリウスン
衣裳: マノン・ラスムッセン
キャスティング: ジョイス・ネトルズ
音楽: レイ・ウィリアムズ Ray Williams
音響: ペア・ストライト
エミリー・ワトソン Emily Watson ベス
ステラン・スカルスガルド Stellan Skarsgard ヤン
カトリン・カートリッジ Katrin Cartlidge ドド
ジャン=マルク・バール Jean-Marc Barr テリー
ジョナサン・ハケット Jonathan Hackett
エイドリアン・ローリンズ Adrian Rawlins リチャードソン医師
サンドラ・ヴォー Sandra Voe ベスの母親
ウド・キア Udo Kier トロール船の男
プロテスタント信仰が強い、70年代のスコットランドの村が舞台。ベスは、油田工場で働くヤンと結婚した。彼女は、仕事のために家に戻れない彼を愛するあまり、早く帰ってくるよう神に祈る。するとヤンは工場で事故にあい、願い通りに早く戻ってきた。だが回復しても寝たきりの上に、不能になっていた……。やがてヤンは、妻を愛する気持ちから他の男と寝るよう勧め、ベスもまた、夫を愛するがゆえに男たちを誘惑してゆく。全8章、2時間38分からなる、濃密な愛の物語。
1996 HITCH-HIKE
AUTOSTOP ROSSO SANGUE
ヒッチハイク
1996年イタリア・アメリカ

123 監督: パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ Pasquale Festa Campanile
脚本: オッタヴィオ・ジェンマ Ottavio Jemma
アルド・クルード Aldo Crudo
撮影: フランコ・ディ・ジャコモ Franco Di Giacomo
音楽: エンニオ・モリコーネ Ennio Morricone
フランコ・ネロ Franco Nero
コリンヌ・クレリー Corinne Clery
デヴィッド・ヘス David Hess
ジョン・スタイナー John Steiner
「エマニエル夫人」のシルヴィア・クリステルにはピンとこなかった青少年も、「O嬢の物語」でデビューしたC・クレリーには心惹かれるものがあったが、そのクレリーが激しくレイプされるというのが目玉になっていたこの作品、下心抜きにしても異色のスリラーとなっている。アメリカをキャンピング・カーで旅行中の夫婦が拾ったひとりのヒッチハイカー。だが、その男は200万ドルを手にした強盗犯だった。次第に凶暴性をあらわにしていく男は、夫の眼前で妻を犯し、非道の限りを尽くしていく……。突然の訪問者による恐怖を、ネヴァダの広大な風景の中で展開させ、エロスとバイオレンスがほどよく配分された造りは悪くない。描写のドギツさもさることながら、夫婦仲が冷めきっているという設定をマイナス方向に転化させる結末も、アメリカ映画にはない、らしさであろう。
1996 SLING BLADE
スリング ブレイド
1996年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1996年 □ 主演男優賞 ビリー・ボブ・ソーントン
■ 脚色賞 ビリー・ボブ・ソーントン
 
インディペンデント・スピリット賞
1996年 ■ 新人作品賞 ビリー・ボブ・ソーントン (監督)
デヴィッド・L・ブシェル (製作)
ブランドン・ロッサー
監督: ビリー・ボブ・ソーントン Billy Bob Thornton
製作: ブランドン・ロッサー Brandon Rosser
デヴィッド・L・ブシェル David L. Bushell
製作総指揮: ラリー・メイストリッチ Larry Meistrich
脚本: ビリー・ボブ・ソーントン Billy Bob Thornton
撮影: バリー・マーコウィッツ Barry Markowitz
美術: クラーク・ハンター
衣裳: ダグラス・ホール
編集: ヒューズ・ウィンボーン
ビリー・ボブ・ソーントン Billy Bob Thornton カール
ロバート・デュヴァル Robert Duvall カールの父
ドワイト・ヨアカム Dwight Yoakam ドイル
J・T・ウォルシュ J.T. Walsh チャールズ
ジョン・リッター John Ritter ヴォーン
ルーカス・ブラック Lucas Black フランク
ナタリー・キャナディ Natalie Canerday リンダ
ジェームズ・ハンプトン James Hampton ウールリッジ
ビリー・ボブ・ソーントンが監督・脚本・主演を兼ね、アカデミー脚色賞に輝いた野心作。かつて母の浮気相手を殺害した男と孤独な少年との交流を通し、人の心の在り方を綴る。淡々と心に響くストーリーを寓話的タッチで括ったソーントンの手腕は見事。ソーントン自身の巧みな演技も秀逸もの。母親の浮気現場を目撃し、母とその相手を殺害した知的障害者のカール。25年間の精神病院生活を終え、故郷の町に帰ってきた彼は、そこで父親のいないフランクという少年と親しくなる。だが少年の母親が恋人の暴力に悩んでいる姿を見た時、彼の中である決意が芽生える...。
1996 KAVKAZSKIJ PLENNIK
PRISONER OF THE MOUNTAINS [米]
コーカサスの虜
1996年カザフスタン・ロシア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1996年 □ 外国語映画賞
 
ゴールデン・グローブ
1996年 □ 外国映画賞 ロシア
監督: セルゲイ・ボドロフ Sergei Bodrov
製作: セルゲイ・ボドロフ Sergei Bodrov
原作: レオ・トルストイ Leo Tolstoy  クレジットなし
脚本: セルゲイ・ボドロフ Sergei Bodrov
アリフ・アリエブ
ボリス・ギレル
撮影: パーヴェル・レーベシェフ Pavel Lebeshev
美術: ヴァレリー・コストリン
音楽: レオニード・デシアトニコフ
オレグ・メンシコフ Oleg Menshikov
セルゲイ・ボドロフ・Jr Sergei Bodrov Jr
スサンナ・マフラリエヴァ
 ロシア軍兵士のワーニャとサーシャ准尉は、チェチェン人に捕らわれてしまった。二人を金で買ったアブドゥルは、二人をロシア軍に捕まった彼の息子と交換しようとするのだが、交渉はうまく捗らず、やがて些細な事から悲劇と変わってしまう……。トルストイの原作を、チェチェン紛争時の同地に変えて映画化した問題作。
1997 Titanic
タイタニック
1997年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1997年 ■ 作品賞
□ 主演女優賞 ケイト・ウィンスレット
□ 助演女優賞 グロリア・スチュアート
■ 監督賞 ジェームズ・キャメロン
■ 撮影賞 ラッセル・カーペンター
■ 主題歌賞 ジェームズ・ホーナー "My Heart Will Go On"
ウィル・ジェニングス
■ 音楽賞(オリジナルドラマ) ジェームズ・ホーナー
■ 美術賞 ピーター・ラモント
マイケル・フォード
■ 衣装デザイン賞(カラー) デボラ・L・スコット
□ メイクアップ賞 ティナ・アーンショウ
グレッグ・キャノン
サイモン・トンプソン
■ 視覚効果賞 ロバート・レガート
マーク・ラソフ
トーマス・L・フィッシャー
マイケル・カンファー
■ 音響効果賞 トム・ベルフォート
クリストファー・ボイズ
■ 音響賞 ゲイリー・リドストロム
トム・ジョンソン
ゲイリー・サマーズ
マーク・ウラノ
■ 編集賞 コンラッド・バフ
ジェームズ・キャメロン
リチャード・A・ハリス
 
LA批評家協会賞
1997年 ■ 美術賞 ピーター・ラモンド
 
ゴールデン・グローブ
1997年 ■ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) レオナルド・ディカプリオ
□ 女優賞(ドラマ) ケイト・ウィンスレット
□ 助演女優賞 グロリア・スチュアート
■ 監督賞 ジェームズ・キャメロン
□ 脚本賞 ジェームズ・キャメロン
■ 音楽賞 ジェームズ・ホーナー
■ 歌曲賞 “My Heart Will Go On”
 
英国アカデミー賞
1997年 □ 作品賞
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ジェームズ・キャメロン
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ジェームズ・ホーナー
□ 撮影賞 ラッセル・カーペンター
 
放送映画批評家協会賞
1997年 □ 作品賞
■ 監督賞 ジェームズ・キャメロン
 
MTVムービー・アワード
1998年 ■ 作品賞
□ 歌曲賞 セリーヌ・ディオン “My Heart Will Go On”
■ 男優賞 レオナルド・ディカプリオ
□ 女優賞 ケイト・ウィンスレット
□ アクション・シーン賞 タイタニックの沈没シーン
□ キス・シーン賞 レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
□ コンビ賞 レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
□ 悪役賞 ビリー・ゼイン
 
日本アカデミー賞
1997年 ■ 外国作品賞
 
ブルーリボン賞
1997年 ■ 外国作品賞
監督 : James Cameron ジェームズ・キャメロン
製作 : James Cameron ジェームズ・キャメロン / Jon Landau ジョン・ランドー
脚本 : James Cameron ジェームズ・キャメロン / Conrad Buff コンラッド・バフ / James Cameron ジェームズ・キャメロン / Richard A. Harris リチャード・A・ハリス
撮影 : Russell Carpenter ラッセル・カーペンター
音楽 : James Horner ジェームズ・ホーナー
音楽監修 : Randy Gerston
美術 : Peter Lamont ピーター・ラモント
衣装(デザイン) : Deborah L. Scott デボラ・エル・スコット
EP : Ray Sanchini レイ・サンチーニ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
その他 : Al Giggings アル・ギディングス / Lance Julian ランス・ジュリウン / Simon Crane サイモン・クレーン / Grant Hill グラント・ヒル / Rob Legato ロブ・リガトー / Thomas L. Fisher トーマス・エル・フィッシャー / Sharon Mann シャロン・マン
Leonardo DiCaprio レオナルド・ディカプリオ(Jack Dawson)
Kate Winslet ケイト・ウィンスレット(Rose Dewitt Bukater)
Billy Zane ビリー・ゼイン(Cal Hockley)
Kathy Bates キャシー・ベイツ(Molly Brown)
Francis Fisher フランシス・フィッシャー(Ruth Dewitt Bukater)
Bill Paxton ビル・パクストン(Brock Lovett)
Bernard Hill バーナード・ヒル(Captain E. J. Smith)
Jonathan Hyde ジョナサン・ハイド(J. Bruce Ismay)
Victor Garber ヴィクター・ガーバー(Thomas Andrews)
David Warner デイヴィッド・ワーナー(Spicer Lavejoy)
Danny Nucci (Fabrizio De Rossi)
Gloria Stuwart グロリア・スチュワート(Rose Colbert)
Suzy Amis スージー・エイミス(Lizy)
「ターミネーター」シリーズのジェームズ・キャメロンが、これまでも数々の映画の題材となってきた史上最大の海難事故にラブストーリーをからめて描き出したスペクタクル・ロマン超大作。
 1912年、イギリスのサウザンプトン港から豪華客船タイタニックが処女航海に出発した。新天地アメリカに夢を抱く画家志望の青年ジャックは上流階級の娘ローズと運命的な出会いを果たし、二人は互いに惹かれ合う。そこにはローズの婚約者である資産家キャルや、保守的なローズの母親などの障害が横たわるが、若い二人はそれを超えて強い絆で結ばれていく。しかし、航海半ばの4月14日、タイタニック号は氷山と接触。船は刻一刻とその巨体を冷たい海の中へと沈め始めていた……。
 ほぼ実物大のタイタニックを建造したり、実際に沈んでいるタイタニックの撮影のために機材を開発したりと、総製作費2億ドルの名に恥じない堂々たる大作ぶりで、美術やCGをはじめとしてその絵作りの豪華さには圧倒されてやまない。3時間を超える長尺を一瞬たりとも飽きさせないキャメロンの演出も相変わらずの達者ぶりで、見応えのある作品になっている。ただ、肝心要のジャックとローズの恋愛話が型通りすぎて一本調子になっているのが惜しい。これは彼らをとりまく人々の描写が薄い事も起因しているのだが、その結果、なぜかくも二人が運命を乗り越えてまで結ばれようとしたのかという部分に説得力を持たせきれないまま終わってしまっているのだ。これで充分という人もいるだろうが、ドラマの厚みとしてはもう一工夫あって然るべきであった。ただ年老いたローズをメインに持ってきて回想形式(この辺のスイッチング処理はお見事)にした事は大正解で、演ずるG・スチュアートの存在感と相まって、作品に深みを持たせている。とにもかくにも、アカデミーを総嘗めにし、興業記録もことごとく塗り替えた歴史的作品である事は間違いない。それにしても、必要以上に強いヒロインというキャメロン作品のお約束事は、ここでもしっかり守られている。
1997 The Full Monty
フルモンティ
1997年イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1997年 □ 作品賞
□ 監督賞 ピーター・カッタネオ
□ 脚本賞 サイモン・ビューフォイ
■ 音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ) アン・ダッドリー
 
ゴールデン・グローブ
1997年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
 
英国アカデミー賞
1997年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ロバート・カーライル
■ 助演男優賞 トム・ウィルキンソン
マーク・アディ
□ 助演女優賞 レスリー・シャープ
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ピーター・カッタネオ
□ オリジナル脚本賞 サイモン・ビューフォイ
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) アン・ダッドリー
□ イギリス作品賞(アレキサンダー・コルダ賞)
■ 観客賞
 
ヨーロッパ映画賞
1997年 ■ 作品賞
 
放送映画批評家協会賞
1997年 □ 作品賞
 
MTVムービー・アワード
1998年 □ ダンス・シーン賞 スティーヴ・ヒューイソン
ロバート・カーライル
トム・ウィルキンソン
ヒューゴ・スピアー
マーク・アディ
ポール・バーバー
■ 新人監督賞 ピーター・カッタネオ
監督 : Peter Cattaneo ピーター・カッタネオ
製作 : Uberto Pasolini ウベルト・パソリーニ
脚本 : Simon Beaufoy サイモン・ボーファイ
撮影 : John de Borman ジョン・ド・ボルマン
音楽 : Anne Dudley アン・ダッドリー
美術 : Max Gottlieb マックス・ゴッドリーブ
編集 : David Freeman デイヴィッド・フリーマン / Nick Moore ニック・ムーア
衣装(デザイン) : Jill Taylor ジル・テイラー
字幕 : 松浦美奈 マツウラミナ
Robert Carlyle ロバート・カーライル(Gaz)
Tom Wilkinson トム・ウィルキンソン(Gerald)
Mark Addy マーク・アディ(Dave)
Leslie Sharp レスリー・シャープ(Jean)
Emily Woof エミリー・ウーフ(Mandy)
Steve Huison スティーヴ・ヒューイソン(Lomper)
Paul Barber ポール・バーバー(Horse)
Hugo Speer ヒューゴ・スピアー(Guy)
William Snape ウィリアム・スネイプ(Nathan)
生活のために男性ストリッパーを目指して悪戦苦闘する、愛すべき男たちの姿をユーモラスに描いたヒューマン・コメディ。これが初の劇場用映画となる脚本家サイモン・ボーフォイのオリジナル脚本を、やはりこれが長編デビューのピーター・カッタネオが監督。製作は「ジプシーのとき」「パルーカヴィル」のウベルト・パゾリーニ、撮影はCFやミュージック・ビデオでも活躍するジョン・デ・ボーマン。音楽は〈アート・オブ・ノイズ〉のメンバーで「クライング・ゲーム」のアン・ダドリー。ラストで流れるランディ・ニューマンの曲『You Can Leave Your Hat On』はトム・ジョーンズのカバー・バージョン。美術は「ショッピング」のマックス・ゴッドリーブ、編集はデイヴィッド・フリーマンとニック・ムーア、衣裳は「司祭」のジル・テイラー。出演は「トレインスポッティング」のロバート・カーライル、「ゴースト&ダークネス」のトム・ウィルキンソン、「司祭」のポール・バーバーとレスリー・シャープ、子役のウィリアム・スネイプほか。
1997 Good Will Hunting
グッド・ウィル・ハンティング
1997年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1997年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 マット・デイモン
■ 助演男優賞 ロビン・ウィリアムズ
□ 助演女優賞 ミニー・ドライヴァー
□ 監督賞 ガス・ヴァン・サント
■ 脚本賞 ベン・アフレック
マット・デイモン
□ 主題歌賞 エリオット・スミス "Miss Misery"
□ 音楽賞(オリジナルドラマ) ダニー・エルフマン
□ 音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ) ハンス・ジマー
□ 編集賞 ピエトロ・スカリア
 
ベルリン国際映画祭
1998年 ■ 銀熊賞(貢献賞) マット・デイモン 脚本と演技において
 
ゴールデン・グローブ
1997年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) マット・デイモン
□ 助演男優賞 ロビン・ウィリアムズ
■ 脚本賞 ベン・アフレック
マット・デイモン
 
放送映画批評家協会賞
1997年 □ 作品賞
■ オリジナル脚本賞 ベン・アフレック
マット・デイモン
■ ブレイクスルー賞 マット・デイモン
 
MTVムービー・アワード
1998年 □ 作品賞
□ 男優賞 マット・デイモン
□ キス・シーン賞 ミニー・ドライヴァー
マット・デイモン
□ コンビ賞 マット・デイモン
ベン・アフレック
 
日本アカデミー賞
1998年 □ 外国作品賞
監督 : Gus Van Sant ガス・ヴァン・サント
製作 : Lawrence Bender ローレンス・ベンダー
脚本 : Matt Damon マット・デイモン / Ben Affleck ベン・アフレック
撮影 : Jean Yves Escoffier ジャン・イヴ・エスコフィエ
音楽 : Danny Elfman ダニー・エルフマン
音楽監修 : Jeffrey Kimball ジェフリー・キンボール
美術 : Missy Stewart ミッシー・スチュワート
編集 : Pietro Scalia ピエトロ・スカラ
衣装(デザイン) : Beatrix Aruna Pasztor ベアトリス・アルナ・パスツォール
EP : Bob Weinstein ボブ・ワインスタイン / Harvey Weinstein ハーヴィー・ワインスタイン / Jonathan Gordon ジョナサン・ゴードン / Su Armstrong スー・アームストロング
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Robin Williams ロビン・ウィリアムズ(Sean McGuire)
Matt Damon マット・デイモン(Will Hunting)
Ben Affleck ベン・アフレック(Chuckie)
Minnie Driver ミニ・ドライヴァー(Skylar)
Stellan Skarsgard ステラン・スカースガード(Lambeau)
Casey Affleck ケイシー・アフレック(Morgan)
Cole Hauser コール・ハウザー(Billy)
John Mighton ジョン・マイトン(Tom)
深い心の傷を負った天才青年と、同じく失意の中にいた精神分析医がお互いにあらたな旅立ちを自覚して成長してゆく姿を描く感動のヒューマン・ドラマ。ボストンに住む青年ウィルは、幼い頃から天才ゆえに周囲から孤立していた。だが、彼の才能に気付いた数学教授のランボーは、ウィルに精神分析医のショーンを紹介する。ウィルはショーンにしだいに心を開いてゆくが、彼の才能に気付いた政府機関や大企業が接近してくる。
1997 Π
1997年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
インディペンデント・スピリット賞
1998年 □ 撮影賞 マシュー・リバティーク
□ 新人作品賞 ダーレン・アロノフスキー (監督)
エリック・ワトソン (製作)
■ 新人脚本賞 ダーレン・アロノフスキー
監督: ダーレン・アロノフスキー Darren Aronofsky
製作: エリック・ワトソン Eric Watson
原案: ダーレン・アロノフスキー Darren Aronofsky
ショーン・ガレット Sean Gullette
エリック・ワトソン Eric Watson
脚本: ダーレン・アロノフスキー Darren Aronofsky
撮影: マシュー・リバティーク Matthew Libatique
美術監督: マシュー・マラッフィー
編集: オレン・サーチ
作曲: クリント・マンセル Clint Mansell
音楽監督: スーZ
ショーン・ガレット Sean Gullette マックス
マーク・マーゴリス Mark Margolis ソル
スティーヴン・パールマン Stephen Pearlman ラビ
ベン・シェンクマン Ben Shenkman レニー・マイヤー
サミア・ショアイブ デヴィ
アジャイ・ナイデゥ ファロック
パメラ・ハート Pamela Hart
 世界を解明する究極の数字に取り憑かれた男を描いた異色のSFサスペンス。超低予算で製作されたにも関わらず、巧みな語り口と斬新な映像で1998年サンダンス映画祭最優秀監督賞や1999年インディペンデント・スピリット賞初脚本賞受賞に輝いた。天才数学者マックス・コーエンは、自作のスーパーコンピュータを使ってカオス理論に基づいた株式市場予想の研究をしていた。ある日、コンピュータが暴走し数字の塊を吐き出したが、その数字をめぐってマックスは株式コントロールを企むマフィアと、ユダヤの秘密結社から狙われることになる……。
1997 ANIMALS
夢の旅路
1997年アメリカ
123 監督: マイケル・ディ・ジャコモ Michael Di Jiacomo
製作: ガブリエル・ターナ
脚本: マイケル・ディ・ジャコモ Michael Di Jiacomo
撮影: エリック・サカロフ
美術: カリーナ・イヴァノフ
衣装: パメラ・スミス
音楽: ロバート・シミノ
ティム・ロス Tim Roth
ジョン・タートゥーロ John Turturro
ミリー・アヴィタル Mili Avital
ロッド・スタイガー Rod Steiger
ミッキー・ルーニー Mickey Rooney
クリス・フェンネル
バーバラ・ベイン Barbara Bain
ひとりのタクシー運転手が3人の老人に導かれて自分探しの旅をするさまをファンタジックに描いたロード・ムービー。監督は数々の短編映画で実績のあるマイケル・ディ・ジャコモで、これが長編デビュー作となる。ニューヨークでしがないタクシー・ドライバーをしているヘンリー。ある日、タキシードに身を包んだ男が乗ってきて有り金を奪っていく。そこへ、どこからともなく現われた3人の老人が乗り込んでくる。ヘンリーは3人に急かされ、車を走らせるのだったが……。
1998 Saving Private Ryan
プライベート・ライアン
1998年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1998年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 トム・ハンクス
■ 監督賞 スティーヴン・スピルバーグ
□ 脚本賞 ロバート・ロダット
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
□ 音楽賞(オリジナルドラマ) ジョン・ウィリアムズ
□ 美術賞 トーマス・E・サンダース
リサ・ディーン・カヴァノー
□ メイクアップ賞 ロイス・バーウェル
コナー・オサリヴァン
ダニエル・C・ストリーピーク
■ 音響効果賞 ゲイリー・リドストラム
リチャード・ヒムンズ
■ 音響賞 ゲイリー・リドストロム
トム・ジョンソン
ゲイリー・サマーズ
アンディ・ネルソン
ロナルド・ジャドキンス
■ 編集賞 マイケル・カーン
 
NY批評家協会賞
1998年 ■ 作品賞
 
LA批評家協会賞
1998年 ■ 作品賞
■ 監督賞
■ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
 
ゴールデン・グローブ
1998年 ■ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) トム・ハンクス
■ 監督賞 スティーヴン・スピルバーグ
□ 脚本賞 ロバート・ロダット
□ 音楽賞 ジョン・ウィリアムズ
 
英国アカデミー賞
1998年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 トム・ハンクス
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) スティーヴン・スピルバーグ
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ジョン・ウィリアムズ
□ 撮影賞 ヤヌス・カミンスキー
■ 音響賞
■ 特殊視覚効果賞
 
ヨーロッパ映画賞
1998年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 スティーヴン・スピルバーグ
 
放送映画批評家協会賞
1998年 ■ 作品賞
■ 監督賞 スティーヴン・スピルバーグ
■ 作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
 
MTVムービー・アワード
1999年 □ 作品賞
□ 男優賞 トム・ハンクス
□ アクション・シーン賞 トム・ハンクス ノルマンディー海岸への上陸シーン
 
日本アカデミー賞
1998年 □ 外国作品賞
監督 : Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ
製作 : an Bryce イアン・ブライス / Mark Gordon マーク・ゴードン / Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ / Gary Levinsohn ゲイリー・レヴィンソン
脚本 : Robert Rodat ロバート・ロダット
撮影 : Janusz Kaminski ヤヌス・カミンスキー
音楽 : John Williams ジョン・ウィリアムス
美術 : Thomas E. Sanders トーマス・イー・サンダース
編集 : Michael Kahn マイケル・カーン
衣装(デザイン) : Joanna Johnston
録音 : Lance Brown ランス・ブラウン
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
その他 : Bonnie Curtis ボニー・カーティス / Neil Corbould ニール・コブルド / Industrial Light & Magic インダストリアル・ライト・アンド・マジック / Dale Dye / Allison Lyon Segan アリソン・リオン・セーガン

Tom Hanks トム・ハンクス(Captain Miller)
Tom Sizemore トム・サイズモア(Sergeant Horvath)
Edward Burns エドワード・バーンズ(Private Reiben)
Barry Pepper バリー・ペッパー(Private Jackson)
Adam Goldberg (Private Mellish)
Vin Diesel ヴィン・ディーセル(Private Caparzo)
Giovanni Ribisi ジョヴァンニ・リビジ(Medic Wade)
Jeremy Davies (Corporal Upham)
Matt Damon マット・デイモン(Private Ryan)
Ted Danson テッド・ダンソン(Captain Hamill)
Paul Giamatti (Sergeant Hill)
Dennis Farina デニス・ファリーナ(Lieutenant Colonel Anderson)
Joerg Stadler ジョーグ・スタドラー(Steamboat Willie)
Max Martini マックス・マーティーニ(Corporal Henderson)
Dylan Bruno ダイラン・ブルーノ(Toynbe)
第二次世界大戦のターニング・ポイントとなったノルマンディ上陸作戦の中、たったひとりの兵士を救うために展開された作戦があった……。実話にインスパイアされたR・ロダットのオリジナル脚本をスピルバーグが映画化した戦争秘話で、その圧倒的な戦闘描写が話題を呼んだ。
 1944年6月。連合軍によるフランス・ノルマンディ上陸作戦は成功に終わったものの、激戦に次ぐ激戦は多くの死傷者を出していた。そんな中、オマハビーチでの熾烈な攻防を生き延びたジョン・ミラー大尉に新たな命令が下された。ひとりの落下傘兵を戦場から救出せよ。その兵士、ジェームズ・ライアン二等兵には3人の兄がいるが、この一週間の間に全員が死亡。兄弟全てを戦死させる訳には行かないという軍上層部はひとり残されたライアンをなんとしてでも故国へ帰還させようと考えたのだ。ミラーは中隊から7人の兵士を選び出し、生死も定かでないライアン二等兵を探すために戦場へと出発するのであった……。
 スピルバーグとしては「太陽の帝国」「シンドラーのリスト」に続く第二次大戦モノだが、それまでの作品が戦争を背景としたドラマであったのに比べ、今回は正面から戦争を描く事がテーマとなっている。しかもそれは国対国というマクロな図式のものではなく、人間対人間というミクロなものだ。戦争という名の巨大なイベントの中で一兵士が遭遇する現実とはどんなものだったのか。そこにこの作品の真意がある。映画が始まってすぐに観客はオマハビーチへと誘われ、そこで繰り広げられる阿鼻叫喚の地獄絵図を目撃する。上陸艇のゲートが開かれた途端、機銃の掃射によって崩れる体。海に没した者には海中までにも銃弾が襲いかかる。内蔵をぶちまけて母親の名を呼ぶ若者、吹き飛んだ自分の片腕を求めて幽鬼のごとくさまよう兵士。雨霰と降り注ぐ銃弾の中、生死を分けるものがほんのわずかの運命でしかない事が判る。ここには、例えば同じくノルマンディ上陸に材を取った「史上最大の作戦」や、その他往年の戦争映画によくあるスポーツ感覚の戦闘は存在しない。戦死とは銃で撃たれたら倒れる事、という映画特有の約束事を完全否定し、戦場で死ぬ事がどれほど唐突で日常的かという事なのか、人間の肉体がいかに簡単に破壊されるものなのか、スピルバーグのリアルな演出はその再現に腐心する。そして従軍カメラマンの視点以外の何物でもないJ・カミンスキーのハンディカメラによる撮影と、銃声に包まれる音響効果によっていや増される臨場感……。この戦闘シーンだけでもこの作品の存在意義はあるのだが、ライアン二等兵を探し求めるいうとメインストーリーももちろん用意周到だ。前線に送り込んでおきながら、兄弟の死を知るや一方的に帰還を命じる軍部。そのために多くの人命が危険にさらされるという事は無視されるという矛盾と皮肉。“戦場で死ぬ事”を執拗に活写した結果、そこから浮き彫りにされる“戦場で死なない事”の重みはプロローグとエピローグの描写を得て観る者の心に迫る。


1998 Dance of Dust
ダンス・オブ・ダスト
1998年イラン
123 監督 : Abolfazl Jalili アボルファズル・ジャリリ
製作 : Mohamma Mehdi Dadgu モハマド・メーディ・ダドグ
脚本 : Abolfazl Jalili アボルファズル・ジャリリ
撮影 : Atta Hayati アタ・ハヤティ
音楽 : Nezamoodin Kia'je ネザムーディン・キアイー
編集 : Abolfazl Jalili アボルファズル・ジャリリ
Mahmood Khosravi マームード・ホスラヴィ
Limua Rahi リムア・ラーヒ

容赦ない自然の中で生まれる少年と少女の切ない愛を、ほとんど台詞を排して詩的に描く。監督・脚本・編集は「ぼくは歩いてゆく」のアボルファズル・ジャリリ。1992年に製作されたものの封印されており、98年にようやく公開となった。98年ロカルノ国際映画祭銀豹賞、審査員賞、同年東京国際映画祭アジア映画賞、同年ナント三大陸映画祭監督賞受賞。
1998 Armageddon
アルマゲドン
1998年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1998年 □ 主題歌賞 ダイアン・ウォーレン "I Don't Want to Miss a Thing"
□ 視覚効果賞 リチャード・R・フーヴァー
パット・マクラング
ジョン・フレイジャー
□ 音響効果賞 ジョージ・ワッターズ二世
□ 音響賞 ケヴィン・オコネル
グレッグ・P・ラッセル
キース・A・ウェスター
 
ラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞)
1998年 □ ワースト作品賞
■ ワースト主演男優賞 ブルース・ウィリス
□ ワースト監督賞 マイケル・ベイ
□ ワースト助演女優賞 リヴ・タイラー
□ ワースト脚本賞 ジョナサン・ヘンズリー
ジェフリー・エイブラムス
□ ワースト・スクリーン・カップル賞 ベン・アフレック
リヴ・タイラー
□ ワースト主題歌賞 ダイアン・ウォーレン "I Don't Want to Miss a Thing"
 
MTVムービー・アワード
1999年 □ 作品賞
■ 歌曲賞 エアロスミス
□ 男優賞 ベン・アフレック
□ 女優賞 リヴ・タイラー
■ アクション・シーン賞 小惑星がニューヨークを破壊するシーン
□ コンビ賞 ベン・アフレック
リヴ・タイラー
 
日本アカデミー賞
1998年 □ 外国作品賞
監督 : Michael Bay マイケル・ベイ
製作 : Michael Bay マイケル・ベイ / Jerry Bruckheimer ジェリー・ブラックハイマー / Gale Anne Hurd ゲイル・アン・ハード
原案 : Jonathan Hensleigh ジョナサン・ヘンズリー / Robert Roy Pool ロバート・ロイ・プール
脚本 : Jonathan Hensleigh ジョナサン・ヘンズリー / J.J. Abrams ジェイ・ジェイ・エイブラムズ
撮影 : John Schwartzman ジョン・シュワルツマン
SFX : Pat McClung パット・マッカラング
音楽 : Trevor Rabin トレヴァー・ラビン
美術 : Michael White マイケル・ホワイト
編集 : Mark Goldblatt マーク・ゴールドブラット / Chris Lebenzon クリス・レベンゾン / Glen Scantlebury グレン・スキャントベリー
衣装(デザイン) : Magali Guidasci / Michael Kaplan マイケル・キャプラン
EP : Jonathan Hensleigh ジョナサン・ヘンズリー / Chad Oman チャド・オーマン / JimVan Wyck ジム・ヴァン・ヴィック
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Bruce Willis ブルース・ウィリス(Harry S. Stamper)
Billy Bob Thornton (Dan Truman)
Liv Tyler リヴ・タイラー(Grace Stamper)
Ben Affleck ベン・アフレック(A.J. Frost)
Will Patton ウィル・パットン(CharlesChick Chapple)
Steve Buscemi スティーヴ・ブシェーミ(Rockhound)
Peter Stormare ピーター・ストーメア(Lev Andropov)
Owen Wilson オーウェン・ウィルソン(Oscar Choi)
Keith David キース・デイヴィッド(General Kimsey)
Chris Ellis クリス・エリス(Walter Clark)
Jason lsaacs ジェイソン・イザック(Ronald Quincy)
「ディープ・インパクト」と競作のような形になった天体パニック物だが、こちらはJ・ブラッカイマー製作、M・ベイ監督という「ザ・ロック」コンビによる娯楽作。
 地球への衝突コースを取る小惑星が発見された。もしも、テキサス州の大きさにも匹敵するその小惑星が地球に激突すれば、人類の破滅は免れない。これを回避する方法はただひとつ、小惑星内部に核爆弾を設置し、内側から破壊するしかない。そしてその任務に選ばれたのは石油採掘のスペシャリストたちだった。刻々と迫る滅亡へのカウントダウンの中、人類の運命を委ねられた14人の男たちは小惑星へと飛び立った!
1998 LE PETIT VOLEUR
さよならS
1998年フランス
123 監督: エリック・ゾンカ Erick Zonca
脚本: エリック・ゾンカ Erick Zonca
ヴィルジニー・ヴァゴン Virginie Wagon
撮影: ピエール・ミロン Pierre Milon
ニコラ・デュヴォシェル
エミリー・ラファルジェ
ジャン=ジェローム・エスポジト
ヤン・トレグエ
ジョー・プレスティア Jo Prestia
マルシャル・ベゾ
ジャン=アルマン・ダロンバ
イングリッド・プレイナム
ヴェロニク・バルム Veronique Balme
オリヴィエ・ジェルビー
ドミニク・アベラール
ジルベール・ランドロ
オルレアンのパン屋で働く18歳のSは単調な毎日に嫌気がさして、恋人の給料を盗むと自由を求めてマルセイユへ向かう。そこでギャングの一員になったSは盗みや暴力に手を染めていく。汚い手を使い徐々に昇格していくSであったが、ギャングの世界に完全には馴染めずに苛立ちを覚える。ある日、盗みに入った豪邸で警官隊に囲まれたSは自分一人助かりたいために仲間を裏切る行動に出て何とか逃げ延びる。だが、金も仲間も失った彼は自暴自棄になってしまう……。
1998 AMERICAN HISTORY X
アメリカン・ヒストリーX
1998年アメリカ
アカデミー賞
1998年 □ 主演男優賞 エドワード・ノートン
監督: トニー・ケイ Tony Kaye
製作: ジョン・モリッシー John Morrissey
製作総指揮: ビル・カラッロ Bill Carraro
脚本: デヴィッド・マッケンナ David McKenna
撮影: トニー・ケイ Tony Kaye
音楽: アン・ダッドリー Anne Dudley
エドワード・ノートン Edward Norton
エドワード・ファーロング Edward Furlong
ビヴァリー・ダンジェロ Beverly D'Angelo
フェアルーザ・バーク Fairuza Balk
エイヴリー・ブルックス Avery Brooks
ステイシー・キーチ Stacy Keach
エリオット・グールド Elliott Gould
イーサン・サプリー Ethan Suplee
ガイ・トーリー Guy Torry
「ファイト・クラブ」のエドワード・ノートン主演の衝撃作。白人至上主義の極右組織“ネオナチ”のメンバーとなったある兄弟の悲劇を通し、現代アメリカの暗部を衝いてゆく。共演にエドワード・ファーロング。父を黒人に殺された恨みから、白人至上主義グループのメンバーとなったデレク。やがて殺人事件で刑務所送りになった彼が出所してきた時、デレクは自分を崇拝する弟がメンバーとなっている事実を知る。
1998 La vita e bella
ライフ・イズ・ビューティフル
1998年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1998年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ロベルト・ベニーニ
□ 監督賞 ロベルト・ベニーニ
□ 脚本賞 ヴィンセンツォ・セラミ
ロベルト・ベニーニ
■ 外国語映画賞
■ 音楽賞(オリジナルドラマ) ニコラ・ピオヴァーニ
□ 編集賞 シモナ・パッジ
 
カンヌ国際映画祭
1998年 □ パルム・ドール ロベルト・ベニーニ
■ グランプリ ロベルト・ベニーニ
 
英国アカデミー賞
1998年 ■ 主演男優賞 ロベルト・ベニーニ
□ オリジナル脚本賞
□ 外国語映画賞
 
ヨーロッパ映画賞
1998年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ロベルト・ベニーニ
 
日本アカデミー賞
1999年 □ 外国作品賞
 
ブルーリボン賞
1999年 ■ 外国作品賞
監督 : Roberto Benigni ロベルト・ベニーニ
製作 : EldaFerri エルダ・フェッリ / Gianluigi Braschi ジヤンルイジ・ブラスキ
脚本 : Roberto Benigni ロベルト・ベニーニ / Vincenzo Cerami ヴィンセンツォ・チェラミ
撮影 : Tonino Delli Colli トニーノ・デリ・コリ
音楽 : Nicola Piovani ニコラ・ピオヴァーニ
美術 : Danilo Donati ダニロ・ドナティ
編集 : Simona Paggi
衣装(デザイン) : Danilo Donati ダニロ・ドナティ
字幕 : 吉岡芳子 ヨシオカヨシコ

Roberto Benigni ロベルト・ベニーニ(Guido Orefice)
Nicoletta Braschi ニコレッタ・ブラスキ(Dora)
Giorgio Cantarini ジョルジオ・カンタリーニ(Giosue)
Giustino Durano (Zio)
Sergio Bustric セルジオ・バストリク(Ferruccio Orefice)
Marisa Paredes マリサ・パレデス(Madre di Dora)
Horst Buchholz ホルスト・ブッフホルツ(Dr. Lessing)
Pietro De Silva ピエトロ・デ・シルヴァ(Bartolomeo)


カンヌ映画祭で審査員グランプリに輝いた、ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演の感動作。ナチの強制収容所に収監されたある一家の物語を、ユーモラスかつ温かな視点で描く。“イタリアのチャップリン”と称される、ベニーニのユーモアと哀しみを交錯させた演出が秀逸。1939年、ユダヤ系イタリア人のグイドは、小学校の教師ドーラに恋をする。彼の純粋さに惹かれた彼女は結婚を承諾。やがて可愛い息子も生まれ、3人は幸せな日々を送っていた。そんなある時、彼らに突然強制収容所への収監命令が下る。
1998 The Horse Whisperer
モンタナの風に抱かれて
1998年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1998年 □ 主題歌賞 グウィル・オーウェン "A Soft Place to Fall"
アリソン・ムーラー
 
ゴールデン・グローブ
1998年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 監督賞 ロバート・レッドフォード
監督 : Robert Redford ロバート・レッドフォード
製作 : Robert Redford ロバート・レッドフォード / Patrick Markey パトリック・マーキー
原作 : Nicholas Evans ニコラス・エヴァンス
脚本 : Eric Roth エリック・ロス / Richard LaGravenese リチャード・ラグラヴェネス
撮影 : Robert Richardson ロバート・リチャードソン
音楽 : Thomas Newman トーマス・ニューマン
美術 : Jon Hutman ジョン・ハットマン
編集 : Tom Rolf トム・ロルフ
衣装(デザイン) : Judy L.Ruskin ジュディ・エル・ラスキン
EP : Rachel Pfeffer レイチェル・フェファー
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Robert Redford ロバート・レッドフォード(Tom Booker)
Kristin Scott Thomas クリスティン・スコット・トーマス(Annie MacLean)
Sam Neill サム・ニール(Robert MacLean)
Dianne Wiest ダイアン・ウィースト(Diane Booker)
Scarlett Johansson スカーレット・ヨハンセン(Grace MacLean)
Chris Cooper クリス・クーパー(Frank Booker)
Cherry Jones (Liz Hammond)
世界中を感動の涙で包み込んだベストセラー小説を、名優ロバート・レットフォードが映画化。心に傷を負った少女と馬を愛する男、そして男を愛する少女の母親が織りなす人間模様を詩情豊かに謳いあげる。乗馬中の悲惨な事故により、体と心に深い傷を負った少女。彼女の愛馬もまた、事故のショックから凶暴な暴れ馬となってしまう。娘の未来が馬の運命と深く結びついている事を悟った母親は、馬を癒す特殊な能力を持つ伝説のカウボーイの元を訪れる。
1998 OF FREAKS AND MEN
ПРО УРОЛОВ И ЛЮДЕЙ
フリークスも人間も
1998年ロシア
123 監督: アレクセイ・バラバーノフ Aleksei Balabanov
製作: セルゲイ・セリヤーノフ
製作総指揮: マクシム・ヴォロジン
脚本: アレクセイ・バラバーノフ Aleksei Balabanov
撮影: セルゲイ・アスターホク
美術監督: ヴェーラ・ゼリンスカヤ
衣装: ナージャ・ワシリエワ
編集: マリーナ・リパルチア
録音: マクシム・ベロヴォロフ
メイク: タマーラ・フリド
セルゲイ・マコヴェツキー Sergei Makovetsky
ディナーラ・ドルカーロワ Dinara Droukarova
リカ・ネヴォリナ
ヴィクトル・スホルコフ Victor Sukhorukov
アリョーシャ・ツィデンダバエフ
チンギス・ツィデンダバエフ
ワジム・プロホロフ
20世紀初頭のロシアを舞台に、2つのブルジョア家庭が密かな欲望のために崩壊していくさまを、セピア色の映像で耽美で頽廃的なムードの中に描いた作品。20世紀初頭のサンクトペテルブルク。ヨハンはあらわになった女性のお尻を鞭打つエロティックな写真を専門に撮っていた。謎めいた魅力をもつヨハンは、やがて鉄道技師のラドロフと医師スターソフの平和な2つの家庭に接近し始める。そして、ラドロフの愛娘リーザに対し倒錯した愛情を抱くのだった……。
1998 The Accused(1988)
告発の行方
1988年
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1988年 ■ 主演女優賞 ジョディ・フォスター
 
ゴールデン・グローブ
1988年 ■ 女優賞(ドラマ) ジョディ・フォスター
 
英国アカデミー賞
1989年 □ 主演女優賞 ジョディ・フォスター
監督 : Jonathan Kaplan ジョナサン・カプラン
製作 : Stanley R. Jaffe スタンリー・R・ジャッフェ / Sherry Lansing シェリー・ランシング
脚本 : Tom Topor トム・トーパー
撮影 : Ralf Bode ラルフ・ボード
音楽 : Brad Fiedel ブラッド・フィーデル
美術 : Richard Kent Wilcox リチャード・ケント・ウィルコックス
編集 : Jerry Greenberg ジェリー・グリーンバーグ / O. Nicholas Brown O・ニコラス・ブラウン
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Kelly McGillis ケリー・マクギリス(Kathryn_Murphy)
Jodie Foster ジョディ・フォスター(Sarah_Tobias)
Bernie Coulson (Ken_Joyce)
Leo Rossi レオ・ロッシ(Cliff'Scorpion'Albrecht)
Ann Hearn アン・ハーン(Sally_Fraser)
Carmen Argenziano (D.A.Paul_Rudolph)
Steve Antin スティーヴ・アンティン(Bob_Joiner)
Tom O'Brien トム・オブライエン(Larry)
Peter Van Norden (Attorney_Paulsen)
Rudkin Woody Brown (Danny)
場末の酒場で起きた複数の男によるレイプ事件。勝ち目がないと言われながらも、裁判を引き受けた女性検事補は調査を開始するが、被害者の女性は酒に酔っており、被告側の男たちは和姦を主張していた。やがて原告がマリファナを服用していた事が発覚、裁判は絶対不利となっていく……。現代アメリカで避けて通れない犯罪、レイプについて真っ向から挑んだ意欲作。ただし啓蒙的な要素が強く、娯楽作品として純粋に割りきれない部分が多いのは題材が題材だけにいたしかたないところか。ピンボール台の上に寝かされ、代わる代わる男たちに犯される被害者の女性に扮したJ・フォスターの力演(アカデミー主演女優賞受賞)が強く印象に残る。
1998 LA NINA DE TUS OJOS
THE GIRL OF YOUR DREAMS
美しき虜
1998年スペイン
123 監督: フェルナンド・トルエバ Fernando Trueba
製作: エデュアルド・カンポイ Eduardo Campoy
アンドレス・ヴィセンテ・ゴメス Andres Vicente Gomez
クリスティナ・ヒュート Cristina Huete
脚本: ラファエル・アスコナ Rafael Azcona
ミゲル・アンヘル・エゲア
カルロス・ロペス[脚本] Carlos Lopez
デヴィッド・トルエバ David Trueba
撮影: ハヴィエル・アグィレサローベ Javier Aguirresarobe
音楽: アントワーヌ・デュアメル Antoine Duhamel
ペネロペ・クルス Penelope Cruz
ホルヘ・サンス Jorge Sanz
サンティアゴ・セグーラ Santiago Segura
ロレス・レオン Loles Leon
ロサ・マリア・サルダ Rosa Maria Sarda
アントニオ・レシネス Antonio Resines
「オール・アバウト・マイ・マザー」「バニラ・スカイ」のペネロペ・クルスが98年に主演したスペイン映画。スペイン版アカデミー賞の1999年ゴヤ賞で作品賞と主演女優賞を受賞し、他に6部門ノミネートされた情熱と官能のドラマ。1938年スペイン。内戦の続くさなか、映画撮影隊の一行はドイツ政府から交流の一環として、ベルリンのスタジオへ招待を受ける。同行した女優マカレナは撮影ができる喜びに浸っていたが、協力的なドイツの宣伝大臣にはある目的があった。
1998 Don Juan
ドン・ジュアン
1998年スペイン・フランス・ドイツ
123 監督: ジャック・ウェベール Jacques Weber
原作: モリエール Moliere
脚本: ジャック・ウェベール Jacques Weber
撮影: ホセ・ルイス・アルカイネ Jose Luis Alcaine
音楽: ブリュノ・クーレ Bruno Coulais
ジャック・ウェベール Jacques Weber
ミシェル・ブジュナー Michel Boujenah
エマニュエル・ベアール Emmanuelle Beart
ペネロペ・クルス Penelope Cruz
アリアドナ・ヒル Ariadna Gil
ドニ・ラヴァン Denis Lavant
マイケル・ロンズデール Michael Lonsdale
123
1998 GIA
ジーア/悲劇のスーパーモデル
1998年アメリカ
123 監督: マイケル・クリストファー
製作: ジェームズ・D・ブルベイカー
製作総指揮: デヴィッド・R・ギンズバーグ
アイリーン・カーン
マーヴィン・ワース
脚本: ジェイ・マキナニー
マイケル・クリストファー
撮影: ロドリゴ・ガルシア
音楽: テレンス・ブランチャード
アンジェリーナ・ジョリー
フェイ・ダナウェイ
エリザベス・ミッチェル
エリック・マイケル・コール
カイリー・トラヴィス
ルイス・ジャンバルヴォ
ジョン・コンシダイン
スコット・コーエン
マーセデス・ルール
ミラ・カニス
123
1999 一個都不能少/Not One Less
あの子を探して
1999年中国
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ヴェネチア国際映画祭
1999年 ■ 金獅子賞 チャン・イーモウ
 
ヨーロッパ映画賞
1999年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 チャン・イーモウ
監督 : 張芸謀 チャン・イーモウ
製作 : Yu Zhao ユー・チャオ
脚色 : 施祥生 シー・シアンション
撮影 : 侯咏 ホウ・ヨン
音楽 : Bao San バオ・サン
美術 : 曹久平 ツァオ・チォウピン
編集 : Ru Zhai リュ・ザイ
衣装(デザイン) : Huamiao Tong フュアミャオ・トン
EP : Weiping Zhang ウェイピン・チャン
字幕 : 水野衛子 ミズノエイコ
魏敏芝 ウェイ・ミンジ(魏敏芝)本人
張慧科 チャン・ホエクー(張慧科) 本人
Zhenda Tian チャン・ジェンダ(Zhenda Tian) チャン村長
Enman Gao カオ・エンマン(Enman Gao) カオ先生
「紅いコーリャン」「菊豆」のチャン・イーモウ監督作品。舞台は中国の小学校。1ヵ月間学校を離れることになったカオ先生の代わりに、村長から代用教員に指名された少女ウェイ。可愛いけれど、やんちゃで生意気な28人の生徒たち。“生徒が一人もやめなかったら褒賞金をあげる”というカオ先生の言葉を信じて、子供たちを懸命に見張り続けるが、ある日、いつもウェイを困らせていた少年チャンが都会へ出稼ぎに出てしまった……。ヴェネチア映画祭で監督自身2度目のグランプリを受賞。
1999 American Beauty
アメリカン・ビューティ
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1999年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ケヴィン・スペイシー
□ 主演女優賞 アネット・ベニング
■ 監督賞 サム・メンデス
■ 脚本賞 アラン・ボール
■ 撮影賞 コンラッド・L・ホール
□ 音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ) トーマス・ニューマン
□ 編集賞 Tariq Anwar
 
全米批評家協会賞
1999年 ■ 撮影賞 コンラッド・L・ホール
 
LA批評家協会賞
1999年 ■ 監督賞 サム・メンデス
 
ゴールデン・グローブ
1999年 ■ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) ケヴィン・スペイシー
□ 女優賞(ドラマ) アネット・ベニング
■ 監督賞 サム・メンデス
■ 脚本賞 アラン・ボール
□ 音楽賞 トーマス・ニューマン
 
英国アカデミー賞
1999年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ケヴィン・スペイシー
■ 主演女優賞 アネット・ベニング
□ 助演男優賞 ウェス・ベントリー
□ 助演女優賞 ゾーラ・バーチ
ミーナ・スヴァーリ
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) サム・メンデス
□ オリジナル脚本賞 アラン・ボール
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) トーマス・ニューマン
■ 撮影賞 コンラッド・ホール
□ プロダクションデザイン賞
□ メイクアップ&ヘアー賞
■ 編集賞
□ 音響賞
 
ヨーロッパ映画賞
1999年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 サム・メンデス
 
放送映画批評家協会賞
1999年 ■ 作品賞
■ 監督賞 サム・メンデス
■ オリジナル脚本賞 アラン・ボール
 
MTVムービー・アワード
2000年 □ 作品賞
□ ブレイクスルー演技賞(男優) ウェス・ベントリー
 
日本アカデミー賞
2000年 □ 外国作品賞
監督 : Sam Mendes サム・メンデス
製作 : Bruce Cohen ブルース・コーエン / Dan Jinks ダン・ジンクス
脚本 : Alan Ball アラン・ポール
撮影 : Conrad L. Hall コンラッド・L・ホール
音楽 : Thomas Newman トーマス・ニューマン
音楽監修 : Chris Douridas クリス・ドゥリダス
美術 : Naomi Shohan
編集 : Tariq Anwar タリク・アンウォー / Chris Greenbury
衣装(デザイン) : Julie Weiss ジェリー・ウェイス
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ

ケヴィン・スペイシー Kevin Spacey レスター
アネット・ベニング Annette Bening キャロリン
ゾーラ・バーチ Thora Birch ジェーン
ウェス・ベントリー Wes Bentley リッキー
ミーナ・スヴァーリ Mena Suvari アンジェラ
ピーター・ギャラガー Peter Gallagher バディ
クリス・クーパー Chris Cooper フィッツ大佐
アリソン・ジャネイ Allison Janney
スコット・バクラ Scott Bakula
サム・ロバーズ Sam Robards
第72回アカデミー賞で作品賞ほか5部門を受賞したファミリー・ドラマ。あるサラリーマン家庭の崩壊劇を、陽気かつシニカルに描写。現代人の抱える孤独感や不毛感を、可笑しさと残酷さを交錯しながら捉える。ケビン・スペイシー、アネット・ベニング共演。ある日突然リストラされてしまった、不動産ブローカーのレスター。そんな中、彼らの隣に新しい住人が越してきた事から、平凡な一家の歯車が徐々に壊れてゆく。
1999 The Green Mile
グリーンマイル
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1999年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 マイケル・クラーク・ダンカン
□ 脚色賞 フランク・ダラボン
□ 音響賞
 
ゴールデン・グローブ
1999年 □ 助演男優賞 マイケル・クラーク・ダンカン
 
放送映画批評家協会賞
1999年 □ 作品賞
■ 助演男優賞 マイケル・クラーク・ダンカン
■ 脚色賞 フランク・ダラボン
 
MTVムービー・アワード
2000年 □ ブレイクスルー演技賞(男優) マイケル・クラーク・ダンカン
 
日本アカデミー賞
2000年 □ 外国作品賞
監督 : Frank Darabont フランク・ダラボン
製作 : Frank Darabont フランク・ダラボン / David Valdes デイヴィッド・ヴァルデス
原作 : Stephen King スティーヴン・キング
脚本 : Frank Darabont フランク・ダラボン
撮影 : David Tattersall デイヴィッド・タッターソル
音楽 : Thomas Newman トーマス・ニューマン
美術 : Terence Marsh テレンス・マーシュ
編集 : Richard FrancisBruce リチャード・フランシス・ブルース
衣装(デザイン) : Karyn Wagner
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Tom Hanks トム・ハンクス(Paul Edgecomb)
David Morse デイヴィッド・モース(Brutus)
Bonnie Hunt ボニー・ハント(Jan Edgecomb)
Michael Clarke Duncan マイケル・クラーク・ダンカン(John Coffey)
James Cromwell ジェームズ・クロムウェ(Warden Hal Moores)
Michael Jeter マイケル・ジェッター(Eduard Delacroix)
Sam Rockwell サム・ロックウェル(William “Wild Bill” Wharton )
Doug Hutchison ダグ・ハッチソン(Percy Wetmore)
Patricia Clarkson パトリシア・クラークソン(Melinda Moores)
「ショーシャンクの空に」のフランク・タラボン監督&スティーブン・キング脚本コンビが放つ感動作。トム・ハンクス主演。1935年。大恐慌時代のアメリカ、ジョージア州のコールド・マウンテン刑務所の死刑囚舎房で看守を務めていたポールのもとに、少女2人をレイプし殺害した罪により投獄された、巨体の黒人死刑囚コフィーが送られてくる。しかし、コフィーの性格はその巨体に似合わず臆病で物静かだった。そのころポールは重い尿道炎に冒されていて、ある日、ポールは激痛の為、舎房内で倒れてしまう。が、そのとき、コフィーが不思議な力でポールの尿道炎を治して……。
さすがは元々ホラー系のコンビ。ただ泣かせるだけの感動作と思って観ると、予想に反してエグい描写に思わず驚く。奇跡の力に頼った分だけ「ショーシャンク」に比べるとドラマが弱いが、それでも3時間を越える長尺を一気に見せる秀作。トム・ハンクスはもとより、脇を固める俳優も個性的で印象深い。
1999 Being John Malkovich
マルコヴィッチの穴
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1999年 □ 助演女優賞 キャサリン・キーナー
□ 監督賞 スパイク・ジョーンズ
□ 脚本賞 チャーリー・カウフマン
 
全米批評家協会賞
1999年 ■ 作品賞
■ 脚本賞 チャーリー・カウフマン
 
NY批評家協会賞
1999年 ■ 初監督作品賞 スパイク・ジョーンズ
■ 助演男優賞 ジョン・マルコヴィッチ
■ 助演女優賞 キャサリン・キーナー
 
LA批評家協会賞
1999年 ■ 脚本賞 チャーリー・カウフマン
 
ゴールデン・グローブ
1999年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 助演女優賞 キャメロン・ディアス
キャサリン・キーナー
□ 脚本賞 チャーリー・カウフマン
 
英国アカデミー賞
1999年 □ 助演女優賞 キャメロン・ディアス
■ オリジナル脚本賞 チャーリー・カウフマン
□ 編集賞
 
インディペンデント・スピリット賞
1999年 □ 主演男優賞 ジョン・キューザック
■ 新人作品賞(50万ドル以上)
■ 新人脚本賞 チャーリー・カウフマン
 
放送映画批評家協会賞
1999年 □ 作品賞
■ ブレイクスルー賞 スパイク・ジョーンズ 「スリー・キングス」に対しても
 
MTVムービー・アワード
2000年 ■ 新人監督賞 スパイク・ジョーンズ
監督 : Spike Jonze スパイク・ジョーンズ
製作 : Michael Stipe マイケル・スタイプ / Sandy Stean サンディ・スターン / Vincent Landay ヴィンセント・ランディ / Steve Golin スティーヴ・ゴリン
脚本 : Charlie Kaufman チャーリー・カウフマン
撮影 : Lance Acord ランス・アコード
音楽 : Carter Burwell カーター・バーウェル
美術 : K.K.Barrett KK・バーレット
編集 : Erick Zumbrunnen エリック・ザンブラネン
衣装(デザイン) : Casey Storm キャセイ・ストーム
EP : Charlie Kaufman チャーリー・カウフマン / Michael Kuhn マイケル・カーン
字幕 : 石田泰子 イシダヤスコ
John Cusack ジョン・キューザック(Craig Schwartz)
Cameron Diaz キャメロン・ディアス(Lotte Schwartz)
Catherine Keener キャサリン・キーナー(Maxine)
Orson Bean (Dr.Lester)
Mary KayPlace メアリー・ケイ・プレイス(Floris)
W.Earl Brown ダブル・アール・ブラウン(First J.M.Inc.Customer)
Carlos Jacott カルロス・ジャコット(Larry the Agent)
Willie Garson ウィリー・ガーソン(Guy in Restaurant)
ByrnePiven バーン・ピヴン(Captain Mertin)
Gregory Sporled グレゴリー・スポレダー(Drunk at Bar)
Charlie Sheen チャーリー・シーン(Charlie)
Ned Bellamy ネット・ベラミー(Derek Mantini)
John Malkovich ジョン・マルコヴィッチ(John Malkovich)
SeanPenn ジョーン・ペン
Brad Pitt ブラッド・ピット
Winona Ryder ウィノナ・ライダー
Isaac Hanson アイザック・ハンソン
スパイク・ジョーンズの長編デビュー作で、"俳優ジョン・マルコヴィッチ"の頭へとつながる穴を巡る不条理コメディ。人形遣いのシュワルツと妻のロッテはひょんなことから映画俳優のジョン・マルコヴィッチの頭の中につながる穴を見つける。そこに入ると誰でも15分間マルコヴィッチになることができた。これを利用して商売を始めたところ、その"マルコヴィッチの穴"は大繁盛、連日行列が続いた……。自らの異変に不安を覚えたマルコヴィッチは友人のチャーリー・シーンに相談する……。
1999 GLOOMY SUNDAY
暗い日曜日
1999年ドイツ・ハンガリー
123 監督: ロルフ・シューベル
脚本: ロルフ・シューベル
撮影: エドヴァルド・クオシンスキ
エリカ・マロジャーン Erika Marozsan イロナ・ヴァルナイ
ステファノ・ディオニジ Stefano Dionisi アンドラーシュ・アラディ
ヨアヒム・クロール Joachim Krol ラズロ・サボー
ベン・ベッカー Ben Becker ハンス・ヴィーク
自らの死をモチーフにした陰鬱な歌詞と美しく悲痛なメロディが印象的なシャンソンの名曲『暗い日曜日』。1930年代、なぜかこの曲を聴きながら自殺する者が続出し、実際に各国で発禁処分となった。その逸話を基に、第2次大戦下のハンガリーを舞台に2人の男とひとりの女の激しくも切ない愛を描いたラブ・ストーリー。
 第2次大戦直前のハンガリー・ブダペスト。ユダヤ人のラズロは恋人のイロナとともにレストランをオープンした。2人はオープンに合わせてピアニストのアンドラーシュを雇い入れる。ほどなく、イロナとアンドラーシュは互いに愛し合うようになる。しかし、イロナはラズロとも関係を続ける。3人は愛を共有し合うようになり、危ういながらも微妙なバランスを保っていた。やがて、アンドラーシュがイロナに捧げた曲『暗い日曜日』が思わぬ大ヒットとなる。が、この曲が自殺を誘発すると問題に。さらにドイツがハンガリーに侵攻、3人の運命の歯車も狂い始める……。

1999 CHE - UN HOMBRE DE ESTE MUNDO
CHE, A MAN OF THIS WORLD
チェ・ゲバラ
1999年アルゼンチン
123 監督: マルセロ・シャプセス Marcelo Schapces
脚本: マルセロ・シャプセス Marcelo Schapces
撮影: ウンベルト・ヴァレラ
音楽: ルイス・マリア・セルラ
チェ・ゲバラ Che Guevara アルゼンチンに生まれ、やがてカストロとともにキューバ革命に参加し、みごと勝利に導いた革命家チェ・ゲバラ。日本でもその肖像をプリントしたTシャツが爆発的に売れるなど、ポップカルチャーの側面から再びブームを予感させるこの伝説的英雄が、67年にボリビアで射殺されるまでのわずか39年の激動の生涯を追った長編ドキュメンタリー。
 エルネスト・チェ・ゲバラ。1928年にアルゼンチンに生まれたゲバラは25歳で医学博士となるが、ベロンの独裁政権を逃れてアルゼンチンを離れる。2年にわたる南米放浪の旅の中でゲバラは亡命キューバ人フィデル・カストロとの運命的な出会いを果たす。カストロと意気投合した彼はキューバ革命に身を投じバチスタ政権打倒に成功する。その後、革命政権にも参画したゲバラだったが、65年に盟友カストロと袂を分かち、その2年後ゲリラ戦を指揮していたボリビアの地で政府軍により処刑された。そんな英雄チェ・ゲバラの生涯を貴重な映像と証言で綴る。
1999 Amores Perros
アモーレ・ペロス
1999年メキシコ
アカデミー賞
2000年 □ 外国語映画賞
 
ゴールデン・グローブ
2000年 □ 外国映画賞
 
英国アカデミー賞
2001年 ■ 外国語映画賞
監督 : Alejandro Gonzalez Inarritu アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
製作 : Alejandro Gonzalez Inarritu アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
製作総指揮 : Francisco Gonzalez Compean フランシスコ・ゴンザレス・コンペアン / Martha Sosa Elizondo マルタ・ソサ・エリゾンド
脚本 : Guillermo Arriaga Jordan ギジェルモ・アリアガ・ホルダン
撮影 : Rodrigo Prieto ロドリゴ・プリエト
音楽 : Gustavo Santaolaya グスターヴォ・サンタオラヤ
美術 : Brigitte Broch ブリジット・ブロシュ
衣装(デザイン) : Gabriela Diaque ガブリエラ・ディアケ
字幕 : 岡田壮平 オカダソウヘイ
字幕監修 : 間宮敏行 マミヤトシユキ
Emilio Echevarria エミリオ・エチェヴァリア(El Chivo)
Gael Garcia Bernal ガエル・ガルシア・ベルナル(Octavio)
Goya Toledo ゴヤ・トレド(Valeria)
Alvaro Guerrero アルヴァロ・ゲレロ(Daniel)
Vanessa Bauche ヴァネッサ・ボウシェ(Susana)
jorge Salinas ホルヘ・サリナス(Luis)
Marco Perez マルコ・ペレス(Ramiro)
Rodrigo Murray Prisant ロドリゴ・ムライ・プリサント(Gustavo)
Jose Sefami ホセ・セファミ(Leonardo)
Louedes Echevarria ルルデス・エチェヴァリア(Maru)
Gustavo Sanchez Parra グスターヴォ・サンチェス・パラ(Jarocho)
ひとつの交通事故を起点に時間を前後して、兄嫁に恋した青年、手にしたはずのキャリアも恋人も一瞬にして失ったスーパーモデル、かつて妻と娘を捨て反政府組織に入り今や殺し屋となってしまった初老の男、それぞれの激しくも切ない愛の物語が展開するオムニバス風ドラマ。原題(犬のような愛)が示すとおり、いずれの物語も犬が重要な鍵として登場する。
 メキシコシティ。ダウンタウンに住む青年オクタビオは、強盗を重ねては放蕩を続けている兄ラミロの妻スサナを密かに恋していた。ラミロの仕打ちに苦しむスサナもオクタビオには悩みを打ち明けるのだった……。スペインからやってきたモデル、バレリア。仕事も成功し、不倫相手のダニエルも妻と別居し、2人はマンションでの新たな生活を始めるのだったが……。初老の殺し屋エル・チーボのもとに新たな仕事の依頼が舞い込む。エル・チーボは殺す相手の行動を観察する一方、昔捨てた自分の娘の後を追い、こっそり家に忍び込む……。
1999 The Cider House Rules
サイダーハウス・ルール
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1999年 □ 作品賞
■ 助演男優賞 マイケル・ケイン
□ 監督賞 ラッセ・ハルストレム
■ 脚色賞 ジョン・アーヴィング
□ 音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ) レイチェル・ポートマン
□ 美術賞 David Gropman
Beth Rubino
□ 編集賞 Lisa Zeno Churgin
 
ゴールデン・グローブ
1999年 □ 助演男優賞 マイケル・ケイン
□ 脚本賞 ジョン・アーヴィング
 
英国アカデミー賞
1999年 □ 助演男優賞 マイケル・ケイン
 
放送映画批評家協会賞
1999年 □ 作品賞
監督 : Lasse Hallstrom ラッセ・ハルストレム
製作 : Richard N. Gladstein リチャード・N・グラッドスタイン
原作 : John Irving ジョン・アーヴィング
脚本 : John Irving ジョン・アーヴィング
撮影 : Oliver Stapleton オリヴァー・ステイプルトン
音楽 : RachelPortman レイチェル・ポートマン
美術 : David Gropman デイヴィッド・グロープマン
編集 : Lisa Zeno Churgin リサ・ゼノ・チャーギン
衣装(デザイン) : Renee Ehrlich Kalfus ルネ・アーリック・カルファス
EP : Bob Weinstein ボブ・ワインスタイン / Harvey Weinstein ハーヴィー・ワインスタイン / Bobby Cohen ボビー・コーエン / Meryl Poster メリル・ポスター
字幕 : 石田泰子 イシダヤスコ
Tobey Maguire トビー・マグアイア(Homer Wells)
Charlize Theron シャーリーズ・セロン(Candy Kendal)
Delroy Lindo デルロイ・リンド(Mr. Rose)
Paul Rudd ポール・ラッド(Wally Worthington)
Michael Caine マイケル・ケイン(Dr. Wilbur Larch)
Erykah Badu エリカ・バドゥ(Rose Rose)
Kieran Culkin キーラン・カルキン(Buster)
Kate Nelligan ケイト・ネリガン(Olive Worthington)
「ガープの世界」などで知られる米現代文学の巨匠、ジョン・アービング原作の感動作。孤児院生まれの青年を主人公に、彼がさまざまな経験を通し成長してゆく姿を温かな視点で描く。マイケル・ケイン、トビー・マグワイア共演。20世紀半ばのアメリカ。田舎町の孤児院で、堕胎を専門とする産婦人科医ラーチに育てられたホーマー。成長し、彼の助手として手伝いをしていた彼は、やがて自立して孤児院を去ってゆく。
1999 SOLAS
ローサのぬくもり
1999年スペイン
123 監督: ベニト・サンブラノ
製作: アントニオ・P・ペレス
脚本: ベニト・サンブラノ
撮影: トテ・トレナス
マリア・ガリアナ ローサ
カルロス・アルヴァレス=ナヴォア 老紳士
アナ・フェルナンデス マリア
アントニオ・ペレス=デシェント 医師
パコ・デ・オスカ 父
ミゲル・アルチバル バーのマスター
ファン・フェルナンデス Juan Fernandez フアン
99年の東京国際映画祭で最優秀主演女優賞を受賞した人間ドラマ。スペインの大都市。暴力的な父のもとを離れるため、田舎を出て一人暮らしのマリア、35歳。都会の生活は厳しく、半ばアル中になり、その上、愛してもいない男の子供を身ごもってしまう。そんなある日、父親が倒れ、マリアの住む街の病院に入院した。彼に付き添って母ローサも田舎から出てきてマリアのアパートに滞在する。娘のことが気掛かりなローサは娘が嫌がるのも構わず何かと世話を焼く……。
1999 The Straight Story
ストレイト・ストーリー
1999年アメリカ・フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1999年 □ 主演男優賞 リチャード・ファーンズワース
 
カンヌ国際映画祭
1999年 □ パルム・ドール デヴィッド・リンチ
 
NY批評家協会賞
1999年 ■ 男優賞 リチャード・ファーンズワース
■ 撮影賞 フレディ・フランシス
 
ゴールデン・グローブ
1999年 □ 男優賞(ドラマ) リチャード・ファーンズワース
□ 音楽賞 アンジェロ・バダラメンティ
 
ヨーロッパ映画賞
1999年 ■ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 デヴィッド・リンチ
監督 : David Lynch デイヴィッド・リンチ
製作 : Alain Sarde アラン・サルド / Mary Sweeney メアリー・スウィーニー / Neal Edelstein ニール・エデルスタイン
脚本 : John Roach ジョン・ローチ / Mary Sweeney メアリー・スウィーニー
撮影 : Freddie Francis フレディ・フランシス
音楽 : Angelo Badalamenti アンジェロ・バダラメンティ
美術 : Jack Fisk ジャック・フィスク
編集 : Mary Sweeney メアリー・スウィーニー
衣装(デザイン) : Patricia Norris パトリシア・ノリス
EP : Pierre Edelman ピエール・エデルマン / MichaelPolaire マイケル・ポレア
字幕 : 関美冬 セキミフユ
Richard Farnsworth リチャード・ファーンズワース(Alvin Straight)
Sissy Spacek シシー・スペイセク(Rose Straight)
Harry Dean Stanton ハリー・ディーン・スタントン(Lyle Straight)
Everett McGill エヴァレット・マクギル(Tom the Dealer)
Jane Heitz ジェイン・ヘイツ(Dorothy)
Barbara E. Robertson バーバラ・イー・ロバートソン(Deer Woman)
1994年にNYタイムズに掲載された実話を基に、「ツイン・ピークス」のデヴィッド・リンチ監督がユーモアとペーソス溢れるタッチで描いた感動作。アメリカ・アイオワ州ローレンスに住む73歳のガンコな老人アルヴィン・ストレイト。ある日、彼のもとに、76歳の兄が心臓発作で倒れたという知らせが入る。10年来仲違いをしていた兄に会うため、アルヴィンは周囲の反対を押し切り、たったひとりで時速8kmのトラクターに乗って旅に出ることを決意する。


1999 INSTINCT
ハーモニーベイの夜明け
1999年アメリカ
123 監督: ジョン・タートルトーブ Jon Turteltaub
製作: マイケル・テイラー Michael Taylor
バーバラ・ボイル Barbara Boyle
原作: ダニエル・クイン[原作] Danielle Quinn
脚本: ジェラルド・ディペゴ Gerald diPego
撮影: フィリップ・ルースロ Philippe Rousselot
音楽: ダニー・エルフマン Danny Elfman
アンソニー・ホプキンス Anthony Hopkins
キューバ・グッディング・Jr Cuba Gooding Jr.
ドナルド・サザーランド Donald Sutherland
モーラ・ティアニー Maura Tierney
ジョージ・ズンザ George Dzundza
ジョン・アシュトン John Ashton
ルワンダの密林の奥深くで、国立公園のレンジャー2人を惨殺したとされ、アメリカへ強制送還されたマイアミ大学の元教授、イーサン・パウエル。彼は研究のため訪れた東アフリカで行方不明になっていた。心を閉ざした彼をまわりは精神異常とみなし、全米最悪の重罪犯刑務所“ハーモニーベイ”に投獄される。1994年に密林で失踪した空白の2年間にこの学者に何が起こったのか? この特異な事件に興味を持ったマイアミ大学の若き精神科医が事件の真相に迫ろうとするが……。
1999 The Legend of 1900
海の上のピアニスト
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ゴールデン・グローブ
1999年 ■ 音楽賞 エンニオ・モリコーネ
 
ヨーロッパ映画賞
1999年 ■ 撮影賞 ラホス・コルタイ 「太陽の雫」に対しても
監督 : Giuseppe Tornatore ジュゼッペ・トルナトーレ
製作 : Francesco Tornatore フランチェスコ・トルナトーレ
原作 : Alessandro Baricco アレッサンドロ・バリッコ
脚本 : Giuseppe Tornatore ジュゼッペ・トルナトーレ
撮影 : Lajos Koltai ラヨシュ・コルタイ
音楽 : Ennio Morricone エンニオ・モリコーネ / Roger Waters ロジャー・ウォーターズ
編曲 : Massimo Quaglia マッシモ・クアリア
美術 : Francesco Frigeri フランチェスコ・フリジェッリ
衣装(デザイン) : Maurizio Millenotti マウリツィオ・ミレノッティ
EP : Marco Chimenz マルコ・シミッズ / Laura Fattori ローラ・ファットリ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
その他 : David Bush デイヴィッド・ブッシュ

Tim Roth ティム・ロス(Novecento)
Pruitt Taylor Vince プルット・テイラー・ヴィンス(Max)
Melanie Thierry メラニー・ティエリー(The Girl)
Bill Nunn ビル・ナン(Danny Boodmann)
Noriko Aida ノリコ・アイダ(Matress maker)
Peter Vaughan ピーター・ボーガン(Music Store Owner)
Niall O'Brien (Harbor Chief)
Alberto Vasquez アルベルト・ヴァスケス(Mexican Machinist)
Clarence Williams III クラレンス・ウィリアムス・サード(Jelly Roll Morton)
Gabriele Lavia ガブリエレ・ラヴィア(Farmer)
Sidney Cole (Musician)
Eamon Geoghegan イーモン・ジョーヒガン(Sergente)
「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレが伝説のピアニストの半生を感動的に描いた人間ドラマ。1900年、大西洋上を行く客船の中で生後間もない赤ん坊が見つかった。その子供は、生まれた年にちなんで“ナインティーン・ハンドレッド”と名付けられるが、船内のダンスホールでピアノを聞いて育つうちに、驚くべき才能を発揮するようになる……。
1999 SWEET AND LOWDOWN
ギター弾きの恋
1999ねんアメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
1999年 □ 主演男優賞 ショーン・ペン
□ 助演女優賞 サマンサ・モートン
 
ゴールデン・グローブ
1999年 □ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ショーン・ペン
□ 助演女優賞 サマンサ・モートン
監督: ウディ・アレン Woody Allen
製作: ジーン・ドゥーマニアン Jean Doumanian
製作総指揮: J・E・ボーケア J.E. Beaucaire
脚本: ウディ・アレン Woody Allen
撮影: フェイ・チャオ
音楽: ディック・ハイマン Dick Hyman
ショーン・ペン Sean Penn
サマンサ・モートン Samantha Morton
ユマ・サーマン Uma Thurman
ウディ・アレン Woody Allen
グレッチェン・モル Gretchen Mol
アンソニー・ラパリア Anthony LaPaglia
ブライアン・マーキンソン Brian Markinson
ジョン・ウォーターズ John Waters
1930年代、シカゴ。派手で目立ちたがり屋のエメットは、才能に恵まれたジプシージャズのギタリスト。演奏が始まると誰もがうっとりとその美しい音色に聞きほれる。しかし、一方で彼は娼婦の元締めという顔をもち、女遊びにも目がなく、芸術家にありがちな破滅的な生活を送っていた。そんなある日、エメットはひょんなことから口のきけない娘ハッティと出会い、次第に愛するようになるのだが……。W・アレン監督、S・ペン主演。ジャズをふんだんに取り入れたラブ・ストーリー。
1999 INTRODUCING DOROTHY DANDRIDGE
アカデミー 栄光と悲劇
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ゴールデン・グローブ
1999年 □ 作品賞(TVムービー/ミニシリーズ)
監督: マーサ・クーリッジ Martha Coolidge
製作: ラリー・Y・アルブッチャー Larry Y. Albucher
製作総指揮: ハリー・ベリー Halle Berry
ヴィンス・シリンシオン
モクテズマ・エスパルザ Moctesuma Esparza
ロバート・カッツ Robert Katz
ジョシュア・D・マウラー Joshua D. Maurer
原作: アール・ミルズ Earl Mills
脚本: スコット・アボット Scott Abbott
ションダ・ライムズ Shonda Rhimes
撮影: ロビー・グリーンバーグ Robbie Greenberg
編集: アラン・ヘイム
音楽: エルマー・バーンスタイン Elmer Bernstein
ハリー・ベリー Halle Berry ドロシー・ダンドリッジ
ブレント・スピナー Brent Spiner アール・ミルズ
クラウス・マリア・ブランダウアー Klaus Maria Brandauer オットー・プレミンジャー
オッバ・ババタンド Obba Babatunde ハロルド・ニコラス
ロレッタ・デヴァイン Loretta Devine ルディ・ダンドリッジ
シンダ・ウィリアムズ Cynda Williams ヴィヴィアン・ダンドリッジ
ラターニャ・リチャードソン LaTanya Richardson
ウィリアム・アザートン William Atherton
ジョアンヌ・バロン Joanne Baron
アフリカ系アメリカ人の女性として初めてアカデミー賞にノミネートされた女優ドロシー・ダンドリッジの生涯を映画化したTVムービー。差別と戦いながら女優としての成功に強い執念を燃やす一方、私生活ではたび重なる不幸に見舞われる彼女の波乱に満ちた人生が力強く描かれる。本作の2年後、「チョコレート」でアフリカ系アメリカ人初のアカデミー主演女優賞に輝いたハリー・ベリーがドロシー役を熱演するほか製作総指揮も務めた渾身の一作。
1999 LIMBO
最果ての地
1999年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
1999年 □ パルム・ドール ジョン・セイルズ
 
インディペンデント・スピリット賞
1999年 □ 主演男優賞 デヴィッド・ストラザーン
□ 助演女優賞 ヴァネッサ・マルティネス
監督: ジョン・セイルズ
製作: マギー・レンジー
脚本: ジョン・セイルズ
撮影: ハスケル・ウェクスラー
音楽: メイソン・ダーリング
メアリー・エリザベス・マストラントニオ
デヴィッド・ストラザーン
ヴァネッサ・マルティネス
クリス・クリストファーソン
リタ・タガート
「パーフェクト・ストーム」のメアリー・エリザベス・マストラントニオ、「サイモン・バーチ」のデヴィッド・ストラザーン競演によるサスペンス・ドラマ。アメリカ最果ての地アラスカに流れ着いた3人に、希望と絶望の果てに待ち受けていたものとは…。
2000 Chocolat
ショコラ
2000年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2000年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 ジュリエット・ビノシュ
□ 助演女優賞 ジュディ・デンチ
□ 脚色賞 ロバート・ネルソン・ジェイコブス
□ 作曲賞 レイチェル・ポートマン
 
ゴールデン・グローブ
2000年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 女優賞(コメディ/ミュージカル) ジュリエット・ビノシュ
□ 助演女優賞 ジュディ・デンチ
□ 音楽賞 レイチェル・ポートマン
 
英国アカデミー賞
2000年 □ 助演女優賞 ジュディ・デンチ
レナ・オリン
□ 脚色賞 ロバート・ネルソン・ジェイコブス
□ 撮影賞 ロジャー・プラット
□ プロダクションデザイン賞
□ 衣装デザイン賞
□ メイクアップ&ヘアー賞
監督 : Lasse Hallstrom ラッセ・ハルストレム
製作 : David Brown デイヴィッド・ブラウン / Leslie Holleran レスリー・ホルラン / Kit Golden キット・ゴールデン
製作総指揮 : Bob Weinstein ボブ・ワインスタイン / Alan C.Blomquist アラン・シー・ブロンキスト / Harvey Weinstein ハーヴィー・ワインスタイン / Meryl Poster メリル・ポスター
原作 : Joanne Harris ジョアン・ハリス
脚色 : Robert Nelson Jacobs ロバート・ネルソン・ジェイコブス
撮影 : Roger Pratt ロジャー・プラット
音楽 : Rachel Portman レイチェル・ポートマン
美術 : David Gropman デイヴィッド・グロープマン
編集 : Andrew Mondshein アンドリュー・モンドシェイン
衣装(デザイン) : Renee Ehlrich Kalfus レニー・エルリッヒ・カルフス
字幕 : 石田泰子 イシダヤスコ
Juliette Binoche ジュリエット・ビノシュ(Vianne Rocher)
Johnny Depp ジョニー・デップ(Roux)
Judi Dench ジュディ・デンチ(Armande Voizin)
Lena Olin レナ・オリン(Josephine Muscat)
Alfred Molina アルフレッド・モリーナ(Comte de Reynaud)
Peter Stormare ピーター・ストーメア(Serge Muscat)
Carrie-Anne Moss キャリー・アン・モス(Caroline Clairmont)
Laslie Caron レスリー・キャロン(Madame Audel)
John Wood ジョン・ウッド(Guillaume Blerot)
Hugh O Conor ヒュー・オコナー(Pere Henri)
Victoire Thivisol ヴィクトワール・ティヴィソル(Anouk Rocher)
Aurelien Parent-Koening オーレリアン・パレント・コーニング(Luc Clairmont)
Antonio Gil-Martinez アントニオ・ジル・マルティネス(Jean-Marc Drou)
Helene Cardona ヘレン・カルドナ(Francoise Drou )
Harrison Pratt ハリソン・プラット(Dedou Drou)
Gaelan Connell ガーレン・コネル(Didi Drou)
Elisabeth Commelin エリザベス・コムラン(Yvette Marceau)
Ron Cook ロン・クック(Alphonse Marceau)
Guillaume Tardieu ギローム・タルデュー(Baptiste Marceau)
Michele Gleizer (Madame Rivet)
Domminique Macavoy ドミニク・マカヴォイ(Madame Pouget)
Arnaud Adam アーノルド・アダム(George Rocher)
Christianne Gadd クリスチャン・ガッド(Chitza)
Marion Hauducoeur マリオン・ホードクール(Gati)
「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「サイダーハウス・ルール」のラッセ・ハルストレム監督がジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ主演で描く愛のファンタジー。古くからの伝統が根付くフランスの小さな村に、ある日謎めいた母娘がやってきてチョコレート・ショップを開店する。厳格なこの村に似つかわしくないチョコだったが、母ヴィアンヌの客の好みにあったチョコを見分ける魔法のような力で、村人たちはチョコの虜になってしまう。やがて村の雰囲気も明るく開放的なものになっていくのだが……。“甘い”のひとことで片付けるにはあまりに奥深いテーマ――人間にとって宗教とは、癒しとは何か――が語られる。
2000 Hannibal
ハンニバル
2000年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
MTVムービー・アワード
2001年 □ 作品賞
□ キス・シーン賞 アンソニー・ホプキンス
ジュリアン・ムーア
□ 悪役賞 アンソニー・ホプキンス
監督 : Ridley Scott リドリー・スコット
製作 : Dino de Laurentiis ディノ・デ・ラウレンティス / Martha de Laurentiis マーサ・デ・ラウレンティス / Ridley Scott リドリー・スコット
製作総指揮 : Branko Lustig ブランコ・ラスティグ
原案 : Thomas Harris トーマス・ハリス
脚本 : David Mamet デイヴィッド・マメット / Steven Zaillian スティーヴン・ザイリアン
撮影 : John Mathieson ジョン・マシーソン
音楽 : Hans Zimmer ハンス・ジマー
美術 : Norris Spencer
編集 : Pietro Scalia ピエトロ・スカラ
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Anthony Hopkins アンソニー・ホプキンス(Hannibal Lecter)
Julianne Moore ジュリアン・ムーア(Clarice Starling)
Ray Liotta レイ・リオッタ(Paul Krendler)
Frankie R.Faison フランキー・アール・フェイゾン(Barney)
Giancarlo Giannini ジャンカルロ・ジャンニーニ(Pazzi)
Francesca Neri フランチェスカ・ネーリ(Allegra Pazzi)
Hazelle Goodman ヘイゼル・グッドマン(Evelda)
「羊たちの沈黙」から10年、あのハンニバル・レクター博士が再びスクリーンに戻ってきた。トマス・ハリスの同名ベストセラーを「ブレードランナー」「グラディエーター」のリドリー・スコット監督が映画化。レクター博士は前作に続きA・ホプキンスが、そしてFBI特別捜査官クラリスはJ・フォスターに代わりジュリアン・ムーアが演じている。あの惨劇から10年、レクター博士からクラリスに1通の手紙が届く。そこには“クラリス、いまも羊たちの悲鳴が聞こえるか教えたまえ”と記されていた……。
2000 Remember the Titans
タイタンズを忘れない
2000年アメリカ
123 監督 : Boaz Yakin ボアズ・イェーキン
製作 : Jerry Bruckheimer ジェリー・ブラックハイマー / Chad Oman チャド・オーマン
製作総指揮 : Mike Stenson マイク・ステンソン / Michael Flynn マイケル・フリン
脚本 : Gregory Allen Howard グレゴリー・アレン・ハワード
撮影 : Philippe Rousselot フィリップ・ルスロ
音楽 : Trevor Rabin トレヴァー・ラビン
美術 : Deborah Evans デボラ・エヴァンス
編集 : Michael Tronick マイケル・トロニック
衣装(デザイン) : Judy Ruskin Howell ジュディ・ラスキン・ハウエル
字幕 : 菊地浩司 キクチコウジ
Denzel Washington デンゼル・ワシントン(Coach Herman Boone)
Will Patton ウィル・パットン(Coach Bill Yoast)
Wood Harris ウッド・ハリス(Julius Campbell)
Ryan Hurst ライアン・ハースト(Gerry Bertier)
Kip Pardue キップ・パルデュー(Ronnie unshine Bass)
Donald Faison ドナルド・フェゾン(Petey Jones)
Hayden Panettieke ヘイデン・パネティッケ(Sheryl Yoast)
1970年代初頭、まだ人種差別が大きな問題となっていたアメリカで実際にあったエピソードを基にしたスポーツ・ヒューマン・ドラマ。1971年、バージニア州。とある町で白人の高校と黒人の高校が統合されることになる。その結果、両校にそれぞれあったフットボール・チームも1つに統合されることとなった。人種差別が根強い地元住民が反発するなか、アメリカ初の人種混成チームが誕生、さまざまな苦難を乗り越え、チームはひとつにまとまっていく……。
2000 The Cell
ザ・セル
2000年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2000年 □ メイクアップ賞 Michele Burke
Edouard F. Henriques
 
MTVムービー・アワード
2001年 □ 女優賞 ジェニファー・ロペス
□ 悪役賞 ヴィンセント・ドノフリオ
■ 衣装賞 ジェニファー・ロペス
監督 : Tarsem ターセム
製作 : Julio Caro フリオ・カロ / Eric McLeod エリック・マクロード
脚本 : Mark Protosevich マーク・プロトセヴィッチ
撮影 : Paul Laufer ポール・ルーファー
音楽 : Howard Shore ハワード・ショア
美術 : Tom Foden トム・フォデン
編集 : Paul Rubell ポール・ルベル / Robert Duffy ロバート・ダフィ
衣装(デザイン) : April Napier エイプリル・ネイピア / Eiko Ishioka 石岡瑛子
字幕 : 林完治 ハヤシカンジ
その他 : Stephen R.Ross スティーブン・アール・ロス / Mark Protosevich マーク・プロトセヴィッチ / Nico Soultanakis ニコ・ソウルタナキス
Jennifer Lopez ジェニファー・ロペス(Catherine Deane)
Vince Vaughn ヴィンス・ヴォーン(FBI Agent Peter Novak)
Vincent D、Onofrio ヴィンセント・ドノフリオ(Carl Stargher)
Marianne Jean-Baptiste マリアンヌ・ジャン・バチスト(Dr.Miriam Kent)
Jake Weber ジェイク・ウェバー(FBI Agent Gordon Ramsey)
Dylan Baker ディラン・ベイカー(Henry West)
Tara Subkoff タラ・スブコフ(Julia Hickson)
Jake Thomas ジェイク・トーマス(Young Carl Stargher)
James Gammon ジェームズ・ギャモン(Teddy Lee)
Patrick Bauchau パトリック・ボーショウ(Lucien Baines)
Catherine Sutherland カトリーヌ・サザーランド(Anne Marie Vicksey)
TVCFやミュージック・ビデオで活躍しているターセムの初監督作品で、サイコ殺人鬼の心の中に入り込んで事件解決をしようとする心理学者の異様な体験を描いたスリラー。「アウト・オブ・サイト」のジェニファー・ロペスが初主演している。シカゴ郊外にあるキャンベル研究所。若き心理学者キャサリンは人間の潜在意識や夢の中に入り込む技術を研究していた。そんな彼女のもとに、ガラス張りのセル(独房)に女性を閉じ込め溺死する姿を見て性的快楽を得る殺人鬼の心の中を覗いて欲しいという依頼が舞い込む……。
2000 MEMENTO
メメント
2000年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 □ 脚本賞 クリストファー・ノーラン
□ 編集賞 ドディ・ドーン
 
LA批評家協会賞
2001年 ■ 脚本賞 クリストファー・ノーラン
 
ゴールデン・グローブ
2001年 □ 脚本賞 クリストファー・ノーラン
監督: クリストファー・ノーラン Christopher Nolan
製作: ジェニファー・トッド Jennifer Todd
スザンヌ・トッド Suzanne Todd
製作総指揮: クリスト・J・ボール Chris J. Ball
アーロン・ライダー Aaron Ryder
ウィリアム・タイラー William Tyrer
原案: ジョナサン・ノーラン Jonathan Nolan
脚本: クリストファー・ノーラン Christopher Nolan
撮影: ウォーリー・フィスター Wally Pfister
編集: ドディ・ドーン Dody Dorn
音楽: デヴィッド・ジュリアン David Julyan
ガイ・ピアース Guy Pearce レナード
キャリー=アン・モス Carrie-Anne Moss ナタリー
ジョー・パントリアーノ Joe Pantoliano テディ
マーク・ブーン・Jr Mark Boone, Jr. バート
スティーヴン・トボロウスキー Stephen Tobolowsky サミー
ジョージャ・フォックス Jorja Fox レナードの妻
ハリエット・サンソム・ハリス サミーの妻
カラム・キース・レニー Callum Keith Rennie トッド
ラリー・ホールデン Larry Holden ジミー
前向性健忘(発症以前の記憶はあるものの、それ以降は数分前の出来事さえ忘れてしまう症状)という記憶障害に見舞われた男が、最愛の妻を殺した犯人を追う異色サスペンス。特殊な状況に置かれた主人公の心理を再現するため、時間軸を解体した上で再構築された複雑な構成ながら巧みな脚本で衝撃のラストへと観客を導く。監督は一躍ハリウッド期待の新鋭となったクリストファー・ノーラン。主演は「L.A.コンフィデンシャル」のガイ・ピアース。
 ロサンジェルスで保険の調査員をしていたレナード。ある日、何者かが家に侵入し、妻がレイプされたうえ殺害されてしまう。その光景を目撃してしまったレナードはショックで前向性健忘となってしまう。彼は記憶を消さないためポラロイドにメモを書き、体にタトゥーを刻みながら犯人の手掛かりを追っていく……。
 観ている間は意外に苦もなく楽しめるのだが(たぶん字幕のおかげも大きいのだろう)、観終わったあと、すべての謎が氷解するのかと思いきや増大してしまうのである。しかも気になってしょうがないとくる。商売上手である。全米でリピーターが続出というのも納得。できることなら、複数の友達と観て、観賞後、互いに議論を戦わせることをお勧めしたい。
2000 Pollock
ポロック 二人だけのアトリエ
2000年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2000年 □ 主演男優賞 エド・ハリス
■ 助演女優賞 マーシャ・ゲイ・ハーデン
 
NY批評家協会賞
2000年 ■ 助演女優賞 マーシャ・ゲイ・ハーデン
監督 : Ed Harris エド・ハリス
製作 : Fred Berner フレッド・バーナー / Ed Harris エド・ハリス / Jon Kilik ジョン・キリク
製作総指揮 : Peter M. Brant ピーター・エム・ブラント / Joseph Allen ジョセフ・アレン
原作 : Steven Naifeh スティーヴン・ネイファー / Gregory White Smith グレゴリー・ホワイト・スミス
脚本 : Barbara Turner バーバラ・ターナー / Susan J. Emshwiller スーザン・ジェイ・エムシュウィラー
撮影 : Lisa Rinzler リザ・リンスラー
美術 : Mark Friedberg
衣装(デザイン) : David Robinson デイヴィッド・ロビンソン
字幕 : 川本 子 カワモトヨウコ
Ed Harris エド・ハリス(Jackon Pollock)
Marcia Gay Harden マーシャ・ゲイ・ハーデン(Lee Krasner)
Amy Madigan エイミー・マディガン(Peggy Gussenheim)
Jennifer Connelly ジェニファー・コネリー(Ruth Kligman)
Val Kilmer ヴァル・キルマー(Willem DeKooning)
アメリカでモダン・アートの先駆けとなった実在の天才画家ジャクソン・ポロックの生涯を描いた伝記映画。ピュリッツァー賞受賞原作を名優エド・ハリスが初監督と主演・製作を務めて映画化。天才ゆえの繊細な精神に自ら翻弄されるポロックの苦悩と彼を支えたひとりの女性の姿を描く。共演は本作でオスカーに輝いたマーシャ・ゲイ・ハーデン。
 1941年11月、ニューヨーク、グリニッチビレッジ。29歳の新進画家ポロックは、四兄サンフォード夫婦の家に居候しながら創作活動に励んでいた。だが、彼は10代の頃からアルコール依存症に陥って以来、不安定な精神状態を抱え、自らの才能に自信を持てないでいた。そんなある日、画家仲間と共に絵画展を企画したポロックは、同じく展覧会に作品を出品する女流画家リー・クラズナーと出会う。彼女はポロックの絵を見て、その才能に魅了されていたのだった。やがて、2人は互いに通じるものを感じ、付き合い始めるのだが…。
2000 FAITHLESS TROLOSA
不実の愛,かくも燃え
2000年スウェーデン
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
2000年 □ パルム・ドール リヴ・ウルマン
 
ヨーロッパ映画賞
2000年 □ 作品賞
監督: リヴ・ウルマン Liv Ullmann
製作: マリア・キュールマン
脚本: イングマール・ベルイマン Ingmar Bergman
撮影: ヨルゲン・ペルソン Jorgen Persson
出演: レナ・エンドレ Lena Endre マリアン
トーマス・ハンソン Thomas Hanzon マークス
エルランド・ヨセフソン Erland Josephson 老作家・ベルイマン
クリスター・ヘンリクソン Krister Henriksson ダーヴィッド
ミシェル・ユーレモー Michelle Gylemo イザベル
巨匠イングマール・ベルイマン監督が、98年に自らをモデルに書き上げた脚本を、ベルイマン作品の常連でもあり、一時は同棲していたこともあるリヴ・ウルマンが監督して映像化した人間ドラマ。夫も娘もいる女性が、ふとしたはずみで夫の親友との情事に溺れていくさまと、それによって引き起こされる悲劇の顛末を描く。
 マリアンは世界的な指揮者の夫マークスと9歳になる愛娘イザベルと幸せな生活を送っていた。映画監督ダーヴィッドはマークスの無二の親友。ダーヴィッドにも妻子がいたが、妻との仲は冷え切り、家庭から逃げるようにしばしばマークスの家に遊びに来ていた。ある日、マークスが出張のため、マリアンとダーヴィッドは二人きりの夜を過ごした。ただ手をつないで眠るだけだったが、この時から二人の関係は危険なものへと変わっていく。そしてついに、二人はマークスを欺いてパリへの不倫旅行を決行するのだった……。
2000 PARANOID
監禁
2000年イギリス
123 監督: ジョン・ダイガン John Duigan
製作: ポール・トリビッツ Paul Trijbits
製作総指揮: スティーヴ・クリスチャン Steve Christian
マイルズ・ドネリー
ギャレス・ニーム Gareth Neame
脚本: ジョン・ダイガン John Duigan
撮影: スラヴォミール・イジャック Slavomir Idziak
音楽: チャーリー・モール Charlie Mole
ジェシカ・アルバ Jessica Alba
イアン・グレン Iain Glen
ジーン・トリプルホーン Jeanne Tripplehorn
ユエン・ブレムナー Ewen Bremner
ミーシャ・バートン Mischa Barton
オリヴァー・ミルバーン Oliver Milburn
劇場未公開
2000 VENGO
ベンゴ
2000年スペイン・フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
セザール賞
2000年 ■ 音楽賞 トニー・ガトリフ
トマティート
Sheikh Ahmad Al Tuni
La Caita
監督: トニー・ガトリフ Tony Gatlif
脚本: トニー・ガトリフ Tony Gatlif
アントニオ・カナーレス Antonio Canales
オレステス・ビリャサン・ロドリゲス Orestes Villasan Rodriguez
トマティート Tomatito
ファン・ルイス・コリエンテス Juan Luis Corrientes
アントニオ・ペレス・デチェント Antonio Perez Dechent
ボボーテ Bobote
「モンド」「ガッジョ・ディーロ」のトニー・ガトリフ監督が、現代フラメンコ界の頂点、アントニオ・カナーレスを主演に迎え撮り上げた情熱のフラメンコ映画。スペイン、アンダルシア地方。年頃の一人娘ペパを亡くした悲しみを紛らわすために盛大なフラメンコパーティを開いたカコ。すぐそばには、彼を慕いフラメンコを心から愛する甥ディエゴがいた。が、ディエゴの命は復讐に燃えるカラバカ家によって狙われていた。カコの兄がカラバカ家の長男を殺し行方不明になっているためだった……。
2000 DANCER IN THE DARK
ダンサー・イン・ザ・ダーク
2000年デンマーク
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2000年 □ 歌曲賞 ビョーク I've Seen It All(作曲)
ラース・フォン・トリアー I've Seen It All(作詞)
Sjon Sigurdsson I've Seen It All(作詞)
 
カンヌ国際映画祭
2000年 ■ パルム・ドール ラース・フォン・トリアー
■ 女優賞 ビョーク
 
ゴールデン・グローブ
2000年 □ 女優賞(ドラマ) ビョーク
□ 歌曲賞 ビョーク “I've Seen It All”
ラース・フォン・トリアー
Sjon Sigurdsson
 
ヨーロッパ映画賞
2000年 ■ 作品賞
■ 女優賞 ビョーク
 
インディペンデント・スピリット賞
2000年 ■ 外国映画賞 監督:ラース・フォン・トリアー(デンマーク)
 
日本アカデミー賞
2000年 ■ 外国作品賞
 
ブルーリボン賞
2000年 ■ 外国作品賞
ビョーク Bjork セルマ
カトリーヌ・ドヌーヴ Catherine Deneuve キャシー
デヴィッド・モース David Morse ビル
ピーター・ストーメア Peter Stormare ジェフ
ジャン=マルク・バール Jean-Marc Barr ノーマン
ヴラディカ・コスティック Vladica Kostic ジーン
カーラ・セイモア Cara Seymour リンダ
ジョエル・グレイ Joel Grey オールドリッチ
ヴィンセント・パターソン Vincent Paterson サミュエル
ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek 地方検事
シオバン・ファロン Siobhan Fallon ブレンダ
ウド・キア Udo Kier ポーコルニー医師
ステラン・スカルスガルド Stellan Skarsgard 医師
監督: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier
製作: ヴィベク・ウィンドレフ Vibeke Windelov
製作総指揮: ペーター・オールベック・イェンセン Peter Aalbak Jensen
脚本: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier
撮影: ロビー・ミューラー Robby Muller
振付: ヴィンセント・パターソン Vincent Paterson
音楽: ビョーク Bjork
60年代のアメリカ。セルマは女手ひとつで息子のジーンを育てながら工場で働いている。彼女に対して理解と愛情を持つ人々に囲まれ満ち足りた生活を送っていた。ただ一つを除いて。彼女は遺伝性の病のため視力が失われつつあり、ジーンも手術を受けない限り同じ運命を辿ってしまうのだった。そのために、内職もしてジーンの手術費用を貯えていた。が、ある日工場を解雇されてしまい、貯めていたお金まで盗まれていた……。歌手ビョーク主演のドラマ。カンヌでパルムドールと女優賞を受賞。
2000 CRIME AND PUNISHMENT IN SUBURBIA
CRIME + PUNISHMENT IN SUBURBIA
クライム アンド パニッシュメント
2000年アメリカ
123 監督: ロブ・シュミット Rob Schmidt
製作: ラリー・グロス Larry Gross
パメラ・コフラー Pamela Koffler
クリスティーン・ヴェイコン Christine Vachon
脚本: ラリー・グロス Larry Gross
撮影: ボビー・ブコウスキー Bobby Bukowski
音楽: マイケル・ブルック Michael Brook
モニカ・キーナ Monica Keena ロザンヌ
ヴィンセント・カーシーザー Vincent Kartheiser ヴィンセント
エレン・バーキン Ellen Barkin マギー
マイケル・アイアンサイド Michael Ironside フレッド
ジェームズ・デベロ James DeBello ジミー
ジェフリー・ライト Jeffrey Wright クリス
ニッキー・エイコックス Nicki Aycox
 アメリカのどこにでもありそうな郊外――“サバービア”を舞台に、学園の花形女子高生が一転、義父殺害をきっかけに不安と罪の意識に苛まれるさまをサスペンスフルに描く。ロシアの文豪ドストエフスキーの『罪と罰』を、現代のアメリカの郊外に大胆に翻案。監督はこれまクライム アンド パニッシュメント短編を中心に活躍してきたロブ・シュミット。
 カリフォルニア郊外。高校生ロザンヌは美人で、彼氏もアメフト部のスタープレーヤー。誰からも羨望の眼差しで見られる憧れの存在。一方、彼女を慕いながらも、いつもカメラのファインダー越しにしか彼女を見ることができない内気な青年ヴィンセント。ロザンヌもそのことは承知していたが、人気者の証ととくに取り合うことはなかった。そんなある日、母マギーが家を出てしまう。義父フレッドと二人だけの日々が始まるが、ある夜、ロザンヌはフレッドに犯される。ショックを受けたロザンヌは恋人ジミーと共謀しフレッド殺害を計画、実行するのだが……。
2000 NO QUARTO DA VANDA
IN VANDA'S ROOM
ヴァンダの部屋
2000年ポルトガル/ドイツ/フランス
123 監督: ペドロ・コスタ
製作: フランシスコ・ヴィラ=ロボス
カール・バウムガートナー
アンドレス・ファエフリ
脚本: ペドロ・コスタ
撮影: ペドロ・コスタ
ヴァンダ・ドゥアルテ ポルトガルの移民街に住む一人の女性の部屋を中心に、再開発のために取り壊されようとしているスラム街に暮らす人々の日常を赤裸々に捉えた衝撃のドキュメンタリー。監督は日本初紹介となるポルトガル期待の映像作家ペドロ・コスタ。監督自ら2年間に渡って一緒に暮らす中で捉えた過酷にして絶望的な状況を、無駄な動きを排した絵画のような美しい映像で克明かつ淡々と綴っていく。
 ポルトガル人の映画監督ペドロ・コスタは、1997年にある家族の運命を描いた劇映画「骨」をリスボンで製作した。そして、今度はその作品の主役だった女性ヴァンダ・ドゥアルテの日常を記録するため、デジタルカメラを携え、少人数のスタッフを率いて再びリスボンのスラム街フォンタイーニャス地区を訪れ、2年間に及ぶ撮影を敢行した。ヴァンダの住むこの地域は、アフリカからの移民が多く暮らし、至る所で工事の騒音が鳴り響いている。そんな中、ヴァンダは質素な部屋で麻薬を吸引しながら毎日をやり過ごしていた…。
2000 UNDERTOW
アンダートウ
2004年アメリカ
123 監督: デヴィッド・ゴードン・グリーン
製作: テレンス・マリック
エドワード・R・プレスマン
リサ・マスコット
製作総指揮: アレッサンドロ・ケイモン
サー・クライン
ジョン・シュミット
脚本: デヴィッド・ゴードン・グリーン
ジョー・コンウェイ
撮影: ティム・オール
音楽: フィリップ・グラス
ジェイミー・ベル
ジョシュ・ルーカス
デヴォン・アラン
ダーモット・マローニー
シリ・アップルビー
クリステン・スチュワート
テリー・ローリン
マイケル・バコール
123
2001 Safar E Gandehar
カンダハール
2001年イラン・フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
2001年 □ パルム・ドール モフセン・マフマルバフ
 
ヨーロッパ映画賞
2001年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 モフセン・マフマルバフ
監督 : Mohsen Makhmalbaf
脚本 : Mohsen Makhmalbaf
撮影 : Ebraham Ghafouri エブラヒム・ガフーリ
音楽 : Mohamad Reza Darvishi モハマド・レザ・ダルヴィシ
編集 : Mohsen Makhmalbaf
字幕 : 石田泰子 イシダヤスコ
Georgii Taratorkin ゲオルギー・タラトルキン(Raskolnikov)
Tatiana Bedova タチアナ・ベドーワ(Sonia)
Innokentii Smoktunovskii インノケンティ・スモクトゥノフスキー(Porfiri)
Victoria Feodorova ヴィクトリア・フョードロワ(Dunia)
Alexandre Pavlov アレクサンドル・パブロフ(Razumikhin)
Efim Kopelian エフィム・コベリヤン(Svidrigailov)
Evgeni Lebedev エフゲニー・レベチェフ(Marmeladov)
Vladimir Basov ウラジミール・バソフ(Lujin)
「サイクリスト」「パンと植木鉢」などの公開で近年日本でもすっかりお馴染みとなったイランの巨匠モフセン・マフマルバフ監督が、いまもっともホットなテーマといえるアフガン難民の問題に鋭く迫った問題作。映画完成後に期せずして米国同時多発テロという惨事が発生し、一気に世界中の注目を集めることとなった。
 2001年9月11日に発生した前代未聞のテロ事件。この首謀者とされる人物を匿うタリバン政権の最高指導者オマル師の拠点こそアフガニスタンの“カンダハール”である。内戦を逃れてカナダへ移住したアフガニスタン人女性ジャーナリスト。ある日、彼女は母国アフガニスタンに残してきた妹からの手紙を受け取る。そこには、この困難な状況に耐えかねた妹の悲痛な叫びが記されていて、彼女の自殺を仄めかす文章がしたためられていた。姉はなんとしてでも妹を助け出したい一心で、カンダハール目指して決死の覚悟でアフガニスタン潜入を図る……。
2001 TRAINING DAY
トレーニングデイ
2001年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 ■ 主演男優賞 デンゼル・ワシントン
□ 助演男優賞 イーサン・ホーク
 
LA批評家協会賞
2001年 ■ 男優賞 デンゼル・ワシントン
 
ゴールデン・グローブ
2001年 □ 男優賞(ドラマ) デンゼル・ワシントン
 
MTVムービー・アワード
2002年 ■ 悪役賞 デンゼル・ワシントン
□ カメオ出演賞 スヌープ・ドッグ
□ セリフ賞 デンゼル・ワシントン “King Kong ain't got nuthin on me.”
監督: アントワーン・フークア Antoine Fuqua
製作: ロバート・F・ニューマイヤー Robert F. Newmyer
ジェフリー・シルヴァー Jeffrey Silver
製作総指揮: ブルース・バーマン Bruce Berman
デイヴィス・グッゲンハイム Davis Guggenheim
脚本: デヴィッド・エアー David Ayer
撮影: マウロ・フィオーレ Mauro Fiore
編集: コンラッド・バフ Conrad Buff
音楽: マーク・マンシーナ Mark Mancina
デンゼル・ワシントン Denzel Washington アロンゾ・ハリス
イーサン・ホーク Ethan Hawke ジェイク・ホイト
スコット・グレン Scott Glenn ロジャー
エヴァ・メンデス Eva Mendes サラ
シャーロット・アヤナ Charlotte Ayanna リサ・ホイト
トム・ベレンジャー Tom Berenger スタン
スヌープ・ドッグ Snoop Dogg ブルー
ハリス・ユーリン Harris Yulin ダグ
レイモンド・J・バリー Raymond J. Barry ルー
クリフ・カーティス Cliff Curtis スマイリー
レイモンド・クルツ Raymond Cruz スニッパー
血気盛んな新人刑事が老練なベテラン刑事の指導の下、様々な経験を積むなかで次第に想像もしていなかった事態に巻き込まれていくさまを描いた異色の刑事ドラマ。主演は「ボーン・コレクター」のデンゼル・ワシントンと「ガタカ」のイーサン・ホーク。監督は「リプレイスメント・キラー」のアントワーン・フークア。ワシントンがこれまでのイメージをくつがえす強烈なキャラクターを熱演。
 ロサンゼルス市警の麻薬取締課に配属となった新人刑事ジェイク。一緒にコンビを組み彼に麻薬捜査のいろはを教え込むのはベテラン刑事のアロンソ。数々の大事件を解決し、麻薬に絡むあらゆることを熟知している伝説的カリスマ刑事だ。まさにジェイクの手本であり憧れの存在。そんなアロンソはジェイクにまずはじめに「かよわい子羊でいるのか。獰猛な狼になるのか。それを選べ」と忠告する。そして、ジェイクが目にしたのは、犯罪摘発のためにはいともたやすく自ら法を犯すアロンソの姿だった。とまどうジェイクをよそにアロンソの行動はエスカレートしていく……。
2001 Monster's Ball
チョコレート
2001年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 ■ 主演女優賞 ハリー・ベリー
□ 脚本賞 ミロ・アディカ
ウィル・ロコス
 
ベルリン国際映画祭
2002年 ■ 銀熊賞(女優賞) ハル・ベリー
 
ゴールデン・グローブ
2001年 □ 女優賞(ドラマ) ハリー・ベリー
 
英国アカデミー賞
2002年 □ 主演女優賞 ハリー・ベリー
 
インディペンデント・スピリット賞
2001年 □ 脚本賞 ミロ・アディカ
ウィル・ロコス
 
MTVムービー・アワード
2002年 □ 女優賞 ハリー・ベリー
 
日本アカデミー賞
2002年 ■ 外国作品賞
監督 : Marc Forster マーク・フォスター 
製作総指揮 : Mark Urman マーク・ウルマン / Michael Paseornex マイケル・パセオネク 
脚本 : Milo Addica ミロ・アディカ / Will Rokos ウィル・ロコス
撮影 : Robert Schaefer ロバート・シェイファー 
美術 : Monroe Kelly モンロー・ケリー
字幕 : 松浦美奈 マツウラミナ
Halle Berry ホール・ベリー(Leticia Musgrove)
Billy Bob Thornton (Hank Grotowski)
Heath Ledger ヒース・レジャー(Sonny Grotowski)
Peter Boyle ピーター・ボイル(Buck Grotowski)
Sean Conbs ショーン・コムズ(Lawrence Musgrove)
Mos Def モス・デフ(Ryrus Cooper)
根強い人種差別的思想を抱えた死刑囚棟の元看守が、ある悲劇をきっかけに自らの生き方に疑問を抱き、やがて死刑囚の妻である黒人女性と恋に落ちていく人間ドラマ。監督はスイス出身の新鋭マーク・フォースター。主演は「バンディッツ」「バーバー」のビリー・ボブ・ソーントンと「X−メン」のハリー・ベリー。
 ハンクはアメリカ南部の刑務所で死刑囚棟の看守を長年務めてきた男。彼の父も同じ看守を務め、今は息子のソニーが同じ道を歩み始めたところだった。ハンクは父譲りの人種差別主義者だったが、息子のソニーは心の優しい人間で、そんなハンクの考え方に疑問を感じていた。黒人の囚人ローレンス・マスグローヴに対する処刑の日、ハンクとソニーが電気椅子に向かうローレンスに付き添うことになったが、慣れないソニーは執行の直前に取り乱してしまった。刑の執行後、自らの職務に厳格なハンクはそんなソニーの態度を厳しく叱責してしまう……。
2001 The Man Who Wasn't There
バーバー
2001年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 □ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
 
カンヌ国際映画祭
2001年 □ パルム・ドール ジョエル・コーエン
■ 監督賞 ジョエル・コーエン
 
LA批評家協会賞
2001年 ■ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
 
ゴールデン・グローブ
2001年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) ビリー・ボブ・ソーントン
□ 脚本賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
 
英国アカデミー賞
2001年 ■ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
 
放送映画批評家協会賞
2001年 □ 作品賞
□ 脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
監督 : Joel Coen ジョエル・コーエン
製作 : Ethan Coen イーサン・コーエン
製作総指揮 : Tim Bevan ティム・ビーヴァン / Eric Fellner エリック・フェルナー
脚本 : Joel Coen ジョエル・コーエン / Ethan Coen イーサン・コーエン
撮影 : Roger Deakins ロジャー・ディキンス
音楽 : Carter Burwell カーター・バーウェル
美術 : Dennis Gassner デニス・ガスナー
編集 : Roderick Jaynes ロデリック・ジェインズ / Tricia Cooke トリシア・クック
衣装(デザイン) : Mary Zophres メアリー・ゾフレス
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Billy Bob Thornton (Ed Crane)
Frances McDormand フランセス・マクドーマンド(Doris Crane)
Michael Badalucco マイケル・バダルッコ(Frank)
James Gandolfini ジェームズ・ギャンドルフィーニ(Big Dave)
Katherine Borowitz キャサリン・ボロウィッツ(Ann Nirdlinger)
Jon Polito ジョン・ポリト(Creighton Tolliver)
Scarlett Johansson スカーレット・ヨハンセン(Birdy Abundas)
Richard Jenkins リチャード・ジェンキンス(Walter Abundas)
Tony Shalhoub (Freddy Riedenschneider)
Adam Alexi-Malle アダム・アレクシ・モール(Carcanogues)
「ミラーズ・クロッシング」「ファーゴ」のコーエン兄弟が、フィルム・ノワールを思わせる渋味の効いた演出で、ふとしたことから歯車の狂い始めた男の辿る皮肉な運命を描いたオフビートな味わいの悲喜劇。主演のビリー・ボブ・ソーントンをはじめ、「ザ・ソプラノズ」のジェームズ・ガンドルフィーニら芸達者が顔を揃える。なお、全編モノクロの本作は、もともとカラーフィルムで撮影したのち、モノクロフィルムに焼き付けるという方法で完成されたとのこと。
 1949年、カリフォルニアの片田舎サンタローザで床屋を営む無口な男エド・クレイン。平凡な毎日を送るエドだったが、ふとしたことから妻ドリスと彼女の上司デイブの浮気を疑い始める。そんなある日、店に来た客の一人からドライクリーニングの商売を始めるために資金を出してくれる人を探している、との話を聞かされたエド。この話にすっかり乗り気になった彼は必要な資金を得るために、ドリスとの不倫をネタに相手のデイブを恐喝することを思いつく。一時は思い通りに事が運んだかに見えたエドだったが、やがて事態は予想もしない方向へと転がり始めた……。
2001 A Beautiful Mind
ビューティフル・マインド
2001年アメリカ

(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ラッセル・クロウ
■ 助演女優賞 ジェニファー・コネリー
■ 監督賞 ロン・ハワード
■ 脚色賞 アキヴァ・ゴールズマン
□ 作曲賞 ジェームズ・ホーナー
□ メイクアップ賞 Greg Cannom
Colleen Callaghan
□ 編集賞 Daniel P. Hanley
Mike Hill
 
ゴールデン・グローブ
2001年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) ラッセル・クロウ
■ 助演女優賞 ジェニファー・コネリー
□ 監督賞 ロン・ハワード
■ 脚本賞 アキヴァ・ゴールズマン
□ 音楽賞 ジェームズ・ホーナー
 
英国アカデミー賞
2001年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ラッセル・クロウ
■ 助演女優賞 ジェニファー・コネリー
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ロン・ハワード
□ 脚色賞 アキヴァ・ゴールズマン
 
放送映画批評家協会賞
2001年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 ラッセル・クロウ
■ 助演女優賞 ジェニファー・コネリー
■ 監督賞 ロン・ハワード
□ 脚本賞 アキヴァ・ゴールズマン
 
MTVムービー・アワード
2002年 □ 男優賞 ラッセル・クロウ
監督 : Ron Howard ロン・ハワード
製作 : Brian Grazer ブライアン・グレイザー / Ron Howard ロン・ハワード
製作総指揮 : Karen Kehela カレン・ケーラ / Todd Hollowell トッド・ハロウェル
原作 : Sylvia Nasar シルヴィア・ネイサー
脚本 : Akiva Goldsman アキヴァ・ゴールドマン
撮影 : Roger Deakins ロジャー・ディキンス
音楽 : James Horner ジェームズ・ホーナー
美術 : Wynn Thomas ウィン・トーマス
編集 : Mike Hill マイク・ヒル / Dan Hanley ダン・ハンリー
衣装(デザイン) : Rita Ryack リタ・ライアック
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Russel Crowe ラッセル・クロウ(John Nash)
Ed Harris エド・ハリス(Parcher)
Jennifer Connelly ジェニファー・コネリー(Alicia Nash)
Christopher Plummer クリストファー・プラマー(Dr. Rosen)
Paul Bettany ポール・ベタニー(Charles)
Adam Goldberg (Sol)
Josh Lucas ジョシュ・ルーカス(Hansen)
Vivien Cardone ヴィヴィアン・カードーン(Mardee)
Anthony Rapp アンソニー・ラップ(Bneder)
Jason Gray-Stanford ジェーソン・グレイ・スタンフォード(Ainsly)
Judd Hirsch ジャド・ハーシュ(Helinger)
集団における個人の意志決定メカニズムを定式化した“ゲーム理論”を構築し、後の経済学理論に大きな影響を与えノーベル経済学賞を受賞した実在の天才数学者の数奇な人生を「グラディエーター」のラッセル・クロウ主演で映画化した人間ドラマ。共演はエド・ハリス、ジェニファー・コネリー。監督は「アポロ13」のロン・ハワード。第59回ゴールデン・グローブ賞では作品賞、主演男優賞はじめ4部門を獲得。
 1947年9月、プリンストン大学院の数学科に入学を果たしたジョン・ナッシュ。彼の頭にあるのは「この世のすべてを支配する真理を見つけ出したい」という欲求のみ。ひとり研究に没頭するナッシュは次第にクラスメートからも好奇の目で見られるようになる。しかし、ナッシュはついに画期的な“ゲーム理論”を発見する。やがて希望するMITのウィーラー研究所に採用され、愛する人と結婚もしたナッシュ。しかし、米ソ冷戦下、彼の類い希な頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていく……。
2001 Moulin Rouge
ムーラン・ルージュ
2001年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 ニコール・キッドマン
□ 撮影賞 ドナルド・マカルパイン
■ 美術賞 Brigitte Broch 舞台
キャサリン・マーティン 美術
■ 衣裳デザイン賞 アンガス・ストラティー
キャサリン・マーティン
□ メイクアップ賞 Aldo Signoretti
Maurizio Silvi
□ 音響賞 Anna Behlmer
Andy Nelson
Roger Savage
Guntis Sics
□ 編集賞 Jill Bilcock
 
カンヌ国際映画祭
2001年 □ パルム・ドール バズ・ラーマン
 
LA批評家協会賞
2001年 ■ 助演男優賞 ジム・ブロードベント 「Iris」に対しても
■ 美術賞 キャサリン・マーティン
 
ゴールデン・グローブ
2001年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ユアン・マクレガー
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) ニコール・キッドマン
□ 監督賞 バズ・ラーマン
■ 音楽賞 クレイグ・アームストロング
□ 歌曲賞 デヴィッド・ベアウォルド “Come What May”
 
英国アカデミー賞
2001年 □ 作品賞
■ 助演男優賞 ジム・ブロードベント
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) バズ・ラーマン
□ オリジナル脚本賞 バズ・ラーマン
クレイグ・ピアース
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) クレイグ・アームストロング
マリウス・デ・ヴリーズ
□ 撮影賞 ドナルド・M・マカルパイン
□ プロダクションデザイン賞
□ 衣装デザイン賞
□ メイクアップ&ヘアー賞
□ 編集賞
□ 音響賞
□ 特殊視覚効果賞
 
ヨーロッパ映画賞
2001年 ■ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 バズ・ラーマン
■ 世界的功績賞 ユアン・マクレガー
 
放送映画批評家協会賞
2001年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 ニコール・キッドマン
■ 監督賞 バズ・ラーマン
 
MTVムービー・アワード
2002年 ■ 音楽シーン賞 ニコール・キッドマン デュエット・シーン
ユアン・マクレガー
ニコール・キッドマン ソロ・シーン
■ 女優賞 ニコール・キッドマン
□ キス・シーン賞 ニコール・キッドマン
ユアン・マクレガー
□ カメオ出演賞 カイリー・ミノーグ
監督 : Baz Luhrmann バズ・ラーマン
製作 : Martin Brown マーティン・ブラウン / Baz Luhrmann バズ・ラーマン / Fred Baron フレッド・バロン
脚本 : Baz Luhrmann バズ・ラーマン / Craig Pearce クレイグ・ピアース
撮影 : Donald McAlpine ドナルド・マッカルパイン
音楽 : Craig Armstrong クレイグ・アームストロング
音楽監督 : Marius de Vries マリウス・デ・ヴリーズ
音楽監修 : Anton Monsted アントン・モンステッド
美術 : Catherine Martin
編集 : Jill Bilcock ジル・ビルコック
衣装(デザイン) : Catherine Martin / Angus Strathie アンガス・ストラティー
振り付け : John O'Connell ジョン・オコネル
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
Nicole Kidman ニコール・キッドマン(Satine)
Ewan McGregor ユアン・マクレガー(Christian)
John Leguizamo ジョン・レグイザモ(Toulouse Lautrec)
Jim Broadbent ジム・ブロードベント(Harold Zidler)
Richard Roxburgh リチャード・ロクスバーグ(The Duke)
Garry McDonald ギャリー・マクドナルド(The Doctor)
Jacek Koman ジャセック・コマン(The Unconscious Argentinean)
Matthew Whittet マシュー・ウィテット(Satie)
Kerry Walker (Marie)
Caroline O'Connor キャロライン・オコナー(Nini)
David Wenham デイヴィッド・ウェンハム(Audrey)
Christine Anu クリスティン・アヌー(Arabia)
Natalie Mendoza ナタリー・メンドーサ(China Doll)
Lara Mulcay ララ・マルケイ(Mome Fromage)
Kylie Minogue カイリー・ミノーグ(The Green Fairy)
Dhobi Oparei デオビア・オパレイ(Le Chocolat)
いまやハリウッドを代表する2大スター、ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーを主演に「ロミオ&ジュリエット」のバズ・ラーマン監督が絢爛豪華にして幻想的に描くミュージカル大作。主人公二人の心情が劇中劇の登場人物に重ねて描かれる。主演の二人が自ら歌う曲の数々はビートルズ、エルトン・ジョン、さらにはマドンナと20世紀を代表するポップ・ナンバーがふんだんに使用されている。
 1899年、夜のパリを象徴する魅惑のナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”。その豪華で華麗なショーは人々を魅了した。しかし、実のところ派手な電飾にカネをかけすぎ経営は火の車。そこでオーナーのジドラーは、新たな投資家として資産家の公爵に狙いを定め、新しいショーの主役サティーンをあてがうことでその資金を引き出そうと考えていた。一方、本格的な女優を目指していたサティーンもパトロンを必要としていてジドラーの申し出に不満はなかった。しかし、ジドラーから言われて客席を覗いたサティーンは青年舞台作家クリスチャンをパトロンと勘違いしてしまう。それがきっかけで二人は互いに愛し合うようになるが、公爵には決して知られてはならなかった。二人は女優と作家という関係を装わねばならなかった……。
2001 ANNE FRANK: THE WHOLE STORY
アンネ・フランク
2001年アメリカ
123 監督: ロバート・ドーンヘルム Robert Dornhelm
製作: カーク・エリス Kirk Ellis
デヴィッド・R・カッペス David R. Kappes
製作総指揮: ハンス・プロップ Hans Proppe
原作: メリッサ・ミュラー  『アンネの伝記』(文藝春秋刊)
脚本: カーク・エリス Kirk Ellis
撮影: エレメール・ラガリイ Elemer Ragalyi
音楽: グレーム・レヴェル Graeme Revell
ベン・キングズレー Ben Kingsley
ハナ・テイラー・ゴードン Hannah Taylor Gordon
ブレンダ・ブレシン Brenda Blethyn
リリ・テイラー Lili Taylor
タチアナ・ブラシャー Tatjana Blacher
123
2001 UNFAITHFUL
運命の女
2001年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 □ 主演女優賞 ダイアン・レイン
 
全米批評家協会賞
2002年 ■ 主演女優賞 ダイアン・レイン
 
NY批評家協会賞
2002年 ■ 女優賞 ダイアン・レイン
 
ゴールデン・グローブ
2002年 □ 女優賞(ドラマ) ダイアン・レイン
 
放送映画批評家協会賞
2002年 □ 主演女優賞 ダイアン・レイン
監督: エイドリアン・ライン Adrian Lyne
製作: G・マック・ブラウン G. Mac Brown
エイドリアン・ライン Adrian Lyne
製作総指揮: ローレンス・スティーヴン・メイヤーズ Lawrence Steven Meyers
アーノン・ミルチャン Arnon Milchan
ピエール・リシャール・ミラー Pierre Richard Muller
原案: クロード・シャブロル Claude Chabrol
脚本: アルヴィン・サージェント Alvin Sargent
ウィリアム・ブロイルズ・Jr William Broyles Jr.
撮影: ピーター・ビジウ Peter Biziou
音楽: ジャン・A・P・カズマレック Jan A. P. Kaczmarek
ダイアン・レイン Diane Lane コニー・サムナー
リチャード・ギア Richard Gere エドワード・サムナー
オリヴィエ・マルティネス Olivier Martinez ポール・マーテル
エリック・パー・サリヴァン Eric Per Sullivan チャーリー・サムナー
チャド・ロウ Chad Lowe ビル・ストーン
ケイト・バートン Kate Burton トレーシー
ドミニク・チアニーズ Dominic Chianese フランク・ウィルソン
マーガレット・コリン Margaret Colin サリー
平凡だが安定した幸せな結婚生活を送っている主婦が、ふと出会った一人の年下の男との情事に溺れていく。「ナインハーフ」「危険な情事」のエイドリアン・ライン監督が不倫を題材にお得意のエロティックでひねりの利いたスリラーを展開する。主演は「陽だまりのグラウンド」のダイアン・レインと「オータム・イン・ニューヨーク」のリチャード・ギア。オリジナルはクロード・シャブロル監督が1969年に手掛けた日本未公開のフランス映画。
 コニー・サムナーはニューヨーク郊外で暮らす専業主婦。マンハッタンで会社を経営する夫エドワードと9歳になる息子チャーリーと3人で、平凡だが幸せな生活を送っていた。ある日、コニーはチャーリーの誕生日プレゼントを買うためマンハッタンへ出掛けた。通りを歩いていたコニーは、大量の本を抱えた青年と衝突した。その青年、フランス人でブック・ディーラーのポール・マーテルは、膝を怪我したコニーの治療をするため彼女を自分のアパートに招き入れる。以来、何度か彼を訪ねることになったコニーは、やがて越えてはならない一線を越えてしまう…。
2001 千と千尋の神隠し
2001年日本
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 ■ 長編アニメ賞
 
ベルリン国際映画祭
2002年 ■ 金熊賞 宮崎駿
 
NY批評家協会賞
2002年 ■ アニメーション賞
 
LA批評家協会賞
2002年 ■ アニメーション賞
 
英国アカデミー賞
2003年 □ 外国語映画賞 日本
 
ヨーロッパ映画賞
2002年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 宮崎駿
 
放送映画批評家協会賞
2002年 ■ 長編アニメ賞
 
日本アカデミー賞
2001年 ■ 作品賞
 
ブルーリボン賞
2001年 ■ 作品賞
監督 : 宮崎駿 ミヤザキハヤオ
製作 : 松下武義 マツシタタケヨシ / 成田豊 / 星野康二 ホシノコウジ / 氏家齊一郎 ウジイエ / 植村伴次郎 ウエムラバンジロウ / 相原宏徳 アイハラヒロノリ
製作総指揮 : 徳間康快 トクマヤスヨシ
プロデューサー : 鈴木敏夫 スズキトシオ
原作 : 宮崎駿 ミヤザキハヤオ
脚色 : 宮崎駿 ミヤザキハヤオ
音楽 : 久石譲 ヒサイシジョウ
音楽プロデューサー : 大川正義 オオカワマサヨシ
歌 : 木村弓 キムラユミ
編集 : 瀬山武司
録音 : 東京テレビセンター
色彩 : 保田道世
柊瑠美 ヒイラギルミ(荻野千尋)
入野自由 イリノミユ(ハク)
夏木マリ ナツキマリ(湯婆婆)
夏木マリ ナツキマリ(銭婆)
菅原文太 スガワラブンタ(釜爺)
内藤剛志 ナイトウタカシ(お父さん)
沢口靖子 サワグチヤスコ(お母さん)
上條恒彦 カミジョウツネヒコ(父役)
小野武彦 オノタケヒコ(兄役)
我修院達也 ガシュウインタツヤ(青蛙)
神木隆之介 カミキリュウノスケ(坊)
玉井夕海 タマイユミ(リン)
大泉洋 オオイズミヨウ(番台蛙)
はやし・こば (河の神)
両親と共に引越し先の新しい家へ向かう10歳の少女、千尋。しかし彼女はこれから始まる新しい生活に大きな不安を感じていた。やがて千尋たちの乗る車はいつの間にか「不思議の町」へと迷い込んでしまう。その奇妙な町の珍しさにつられ、どんどん足を踏み入れていく両親。が、彼らは「不思議の町」の掟を破ったために豚にされてしまい、たったひとり残された千尋はその町を支配する強欲な魔女“湯婆婆”に「名前」を奪われ、働かない者は豚にされてしまうことを知らされるのだった……。空前の大ヒットとなった「もののけ姫」とは対照的に、現代日本を舞台に少女の成長と友愛の物語を描く、“自分探し”の冒険ファンタジー。
2001 冷静と情熱のあいだ
2001年日本
(■=受賞、□=ノミネート)
 
日本アカデミー賞
2001年 □ 主演男優賞 竹野内豊
□ 撮影賞 津田豊滋
□ 照明賞 川井稔
監督 : 中江功 ナカエイサオ
製作 : 宮内正喜 / 江川信也 エガワシンヤ / 高井英幸 タカイヒデユキ
プロデューサー : 臼井裕詞 ウスイユウジ / 和田倉和利 ワダ
原作 : 江國香織 エクニカオリ / 辻仁成 ツジジンセイ
脚色 : 水橋文美江 ミズハシ
企画 : 石丸章一郎 イシマルショウイチロウ / 大川裕 オオカワ / 島谷能成
音楽 : ENYA エンヤ
歌 : ENYA エンヤ
編集 : 松尾浩 マツオヒロシ
衣装(デザイン) : 千代田圭介 チヨダケイスケ
録音 : 橋本泰夫 ハシモトヤスオ
スクリプター : 荘原はる
スチール : 原田大三郎
字幕 : 駒谷卓 コマヤスグル
その他 : 大多亮 / 赤井淳司 / 西ゆり子 ニシユリコ / Gaya Mugradi ガヤ・ムガルディ / Rita Rabessind リタ・ラベシンド / Alessandro Berti アレッサンドロ・ベルティ / Stefano Ciord ステファノ・シオード / 伊藤進一 / 千葉篤史 チバアツシ / 吉俣良 / 平尾俊 タイラシュン / 大町力 / 種田陽平 / 津田豊滋 ツダトヨシゲ / 瀧山麻土香 タキヤママドカ / 豊山有紀 トヨヤマユキ / 鶴賀谷公彦 ツルガヤキミヒコ
助監督 : 兼重淳 カネシゲジュン / Tommasso Berratei トマソ・ベラテイ
照明 : 川井稔 カワイミノル
竹野内豊 タケノウチユタカ(阿形順正)
ケリー・チャン ケリー・チャン(あおい)
ユースケ・サンタマリア ユースケ・サンタマリア (崇 )
篠原涼子 シノハラリョウコ(芽実)
Michel Won ミッシェル・ウォン(マーヴ )
Valeria Cavalli ヴァレリア・カヴァリ(ジョバンナ)
椎名桔平 シイナキッペイ(高梨)
松村達雄 マツムラタツオ(清治)
大和田伸也 オオワダシンヤ(清雅 )
広田レオナ ヒロタレオナ(麻美)
塩見三省 シオミサンセイ(弁護士)
Silvia Frreri シルヴィア・フレリ(ダニエラ)
Roberto Brunetti ロベルト・ブルネッティ(ルカ )
Luciano Federico ルチアーノ・フェデリコ(アンジェロ)
Marisa Merlini マリサ・メルリーニ(ジーナ)
Arnoldo Foa' アーノルド・フォア(老修復士)
柏木広樹 カシワギヒロキ
片瀬那奈 カタセナナ
宇納佑 ウノウユウ
冨田賢太郎 トミタケンタロウ
安斎肇 アンザイハジメ(中古レコード店店員 )
石渡美香 イシワタリミカ
深見恭子 フカミキョウコ
佐野賢一 サノケンイチ
松嶋亮太 マツシマリョウタ
輿水久典 コシミズヒサノリ
江國香織と辻仁成という二人の人気作家が、女と男それぞれの視点から一章ごと交互に書き、一つのラブストーリーとして作り上げたベストセラーの映画化。東京、フィレンツェ、ミラノの三都市を舞台に、10年前に別れた二人の男女の絆を描き出す。主演は竹野内豊とケリー・チャン。エンヤのテーマ音楽が運命の物語を彩る。
 フィレンツェの工房で絵画の修復士を目指す順正は、順調な生活とは裏腹に、いつも心に虚しさを抱えていた。それは学生時代を共に過ごし、運命の女性だと思えたあおいの存在だ。留学生だった彼女は10年前に順正と別れて香港に戻っていたが、順正は今もなおあおいのことを思い続けていた。ある日、順正はあおいがミラノにいることを知るが、彼女は実業家の恋人と裕福な生活を送っていた。現実に打ちひしがれる順正にとって最後の希望は、かつてあおいと交わした“30歳の誕生日にフィレンツェの大聖堂で待ち合わせる”という約束だった…。
2001 BAND OF BROTHERS
バンド・オブ・ブラザーズ
2001年アメリカ・イギリス
123
バンド・オブ・ブラザース (2001)
BAND OF BROTHERS

メディア TVM
放映局 WOWOW
製作国 アメリカ/イギリス
公開情報 WOWOWで放映
ジャンル 戦争/ドラマ

監督: フィル・アルデン・ロビンソン Phil Alden Robinson  (第1話)
リチャード・ロンクレイン Richard Loncraine  (第2話)
ミカエル・サロモン Mikael Salomon  (第3・10話)
デヴィッド・ナッター David Nutter  (第4話)
トム・ハンクス Tom Hanks  (第5話)
デヴィッド・リーランド David Leland  (第6話)
デヴィッド・フランケル David Frankel  (第7・9話)
トニー・トー Tony To  (第8話)
製作: メアリー・リチャーズ
製作総指揮: スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg
トム・ハンクス Tom Hanks
共同製作総指揮: スティーヴン・E・アンブローズ Stephen E. Ambrose
ゲイリー・ゴーツマン Gary Goetzman
トニー・トー Tony To
原作: スティーヴン・E・アンブローズ Stephen E. Ambrose
脚本: エリック・ジェンドレセン  (第1・5・10話)
トム・ハンクス Tom Hanks  (第1話)
ジョン・オーロフ  (第2・9話)
E・マックス・フライ E. Max Frye  (第3話)
グレアム・ヨスト Graham Yost  (第4・7話)
ブルース・C・マッケンナ  (第4・6・8話)
エリック・ボーク Erik Bork  (第8・10話)
撮影: レミ・アデファラシン Remi Adefarasin
ジョエル・ランサム Joel Ransom
音楽: マイケル・ケイメン Michael Kamen

ダミアン・ルイス Damian Lewis リチャード・ウィンターズ
ロン・リヴィングストン Ron Livingston ルイス・ニクソン
ドニー・ウォールバーグ Donnie Wahlberg カーウッド・リプトン
フランク・ジョン・ヒューズ Frank John Hughes ウィリアム・ガルニア
スコット・グライムズ Scott Grimes ドナルド・マラーキー
ニール・マクドノー Neal McDonough バック・コンプトン
マシュー・セトル Matthew Settle ロナルド・スピアーズ
マイケル・カドリッツ Michael Cudlitz ブル・ランドルマン
シェーン・テイラー Shane Taylor ユージーン・ロウ
デヴィッド・シュワイマー David Schwimmer ハーバード・ソベル
デクスター・フレッチャー Dexter Fletcher
ジェームズ・マディオ James Madio
リック・ウォーデン Rick Warden
リック・ゴメス Rick Gomez
アイオン・ベリー Eion Bailey
カーク・アセヴェド Kirk Acevedo
ピーター・マッケーブ Peter McCabe
デイル・ダイ Dale Dye
サイモン・フェントン Simon Fenton
コリン・ハンクス Colin Hanks
【Vo.1】【Vo.2】【Vo.3】【Vo.4】【Vo.5】
スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスが製作総指揮の戦争感動巨編TVシリーズの第1弾。ノルマンディ上陸作戦からドイツ降伏までヨーロッパ戦線で戦った、アメリカ陸軍・第10空挺師団506連弾第2大隊E中隊将兵の体験を描く。第1、2話を収録。
スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスが製作総指揮の戦争感動巨編TVシリーズの第2弾。ノルマンディ上陸作戦からドイツ降伏までヨーロッパ戦線で戦った、アメリカ陸軍・第10空挺師団506連弾第2大隊E中隊将兵の体験を描く。第3、4話を収録。
2001 TROUBLE EVERY DAY
ガーゴイル
2001年フランス・日本
123 監督: クレール・ドニ Claire Denis
製作: ジョルジュ・ベナヨン Georges Benayoun
フィリップ・リエジョワ Philippe Liegeois
ジャン=ミシェル・レイ Jean-Michel Rey
脚本: クレール・ドニ Claire Denis
ジャン=ポル・ファルゴー Jean-Pol Fargeau
撮影: アニエス・ゴダール Agnes Godard
ヴィンセント・ギャロ Vincent Gallo シェーン
トリシア・ヴェッセイ Tricia Vessey ジューン
ベアトリス・ダル Beatrice Dalle コレ
アレックス・デスカス Alex Descas レオ
フロランス・ロワレ=カイエ Florence Loiret-Caille クリステル
もともと豊穣と水を司る神だったが、キリスト教の普及で魔物に姿を変えられたといわれる“ガーゴイル”。その怪物のごとく、恐ろしい衝動を抑えきれない男女の、愛に苦しむ姿を描いた激しく切ないラブ・ストーリー。監督は「パリ、18区、夜。」のクレール・ドニ。2001年カンヌ国際映画祭招待作品。
 アメリカ人の新婚夫婦シェーンとジューンは、ハネムーンでパリを訪れた。幸せそうに見える2人だが、なぜかシェーンは愛しているはずのジューンを抱こうとはしない。実はシェーンは、愛の行為の最中に相手を死に至らしめてしまうという、狂気の衝動を起こす性質を持っていた。その病の鍵を握る元同僚の医師レオと、レオの妻でシェーンと同じ病で苦しむコレを探すこと――それがシェーンがパリに来た真の目的だった。その頃、一方のコレはシェーンと同じ病でも末期的な症状に陥っており、郊外の屋敷でレオに監禁されながら暮らしていた。
2001 La Pianiste
ピアニスト
2001年フランス・オーストリア
カンヌ国際映画祭
2001年 □ パルム・ドール ミヒャエル・ハネケ
■ グランプリ ミヒャエル・ハネケ
■ 男優賞 ブノワ・マジメル
■ 女優賞 イザベル・ユペール
 
英国アカデミー賞
2001年 □ 外国語映画賞
 
ヨーロッパ映画賞
2001年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 イザベル・ユペール
監督 : Michael Haneke ミヒャエル・ハネケ
製作 : Nathalie Kreuther ナタリー・クリュテール / Christine Gozlan クリスティーヌ・ゴズラン
製作総指揮 : Michael Katz ミヒャエル・カッツ / Yvon Grenn イヴォン・クレン
原作 : Elfride Jelinek エルフリーデ・イェリネク
脚本 : Michael Haneke ミヒャエル・ハネケ
撮影 : Christian Berger クリスティアン・ベアガー
音楽監修 : Martin Achenbach マルティン・アッシェンバッハ
美術 : Christoph Kanter クリストフ・カンター
編集 : Monika Willi モニカ・ヴィッリ
衣装(デザイン) : Aneette Beaufays アンネッテ・ボーファイス
字幕 : 寺尾次郎 テラオジロウ
Isabelle Huppert イザベル・ユペール(Erika Kohut)
Benoit Magimel ブノワ・マジメル(Walter Klemmer)
Annie Girardot アニー・ジラルド(La mere)
Anna Sigalevitch アンナ・ジーガレヴィッチ(Anna Schober)
Susanne Lothar スザンネ・ローター(Mme Schober)
Udo Samel ウド・ザメル(Dr. Bronskij)
中年女性の心の闇を描きだす異色ラヴ・ストーリー。監督・脚本は「ファニーゲーム」のミヒャエル・ハネケ。原作はエルフリーデ・イェリネクの小説。出演は「キュリー夫妻」のイザベル・ユペール、「レ・ミゼラブル」のアニー・ジラルド、「王は踊る」のブノワ・マジメルほか。2001年カンヌ国際映画祭グランプリ、最優秀主演女優賞、最優秀主演男優賞受賞。
2001 IN DEN TAG HINEIN
THE DAYS BETWEEN
官能
2001年ドイツ
123 監督: マリア・スペト Maria Speth
脚本: マリア・スペト Maria Speth
撮影: ラインホルト・フォルシュナイダー Reinhold Vorschneider
ザビーネ・ティモテオ
ヒロキ・マノ
フロリアン・ミュラー・モールンゲン
123
2001 No Man's Land
ノー・マンズ・ランド
2001年フランス=イタリア=ベルギー=イギリス=スロヴェニア

アカデミー賞
2001年 ■ 外国語映画賞
 
カンヌ国際映画祭
2001年 □ パルム・ドール ダニス・タノヴィッチ
■ 脚本賞 ダニス・タノヴィッチ
 
LA批評家協会賞
2001年 ■ 外国映画賞
 
ゴールデン・グローブ
2001年 ■ 外国映画賞
 
ヨーロッパ映画賞
2001年 ■ 脚本賞 ダニス・タノヴィッチ
監督 : Danis Tanovic ダニス・タノヴィッチ
製作 : Frederique Dumas-Zajdela フレデリック・デュマ / Marc Baschet マルク・バシュット / Cedomir Kolar チェドミール・コラール
脚本 : Danis Tanovic ダニス・タノヴィッチ
撮影 : Walter Vanden Ende ワルテル・ヴァンデン・エンデ
音楽 : Danis Tanovic ダニス・タノヴィッチ
美術 : Dusko Milavec ドゥシュコ・ミラヴェツ 
編集 : Francesca Calvelli フランチェスカ・カルヴェッリ
衣装(デザイン) : Zvonka Makuc ズヴォンカ・マクツ
字幕 : 石田泰子 イシダヤスコ
字幕監修 : 柴宣弘 シバノブヒロ
Branko Djuric ブランコ・ジュリッチ(Chiki)
Rene Bitorajac レネ・ビトラヤツ(Nino)
Filip Sovagovic フィリプ・ショヴァゴヴィッチ(Dera)
Katrin Cartlidge カトリン・カートリッジ(Jane Livingstone)
Simon Callow サイモン・カラウ(Soft)
 ボスニア紛争真っ直中、“ノー・マンズ・ランド”と呼ばれるボスニアとセルビアの中間地帯に取り残された、敵対する二人の兵士を中心にそれを取り巻く両陣営、国連軍、マスコミを登場させ、笑いの中で戦争を痛烈に皮肉り、その不条理や愚かさを見事にあぶり出した辛辣な戦争コメディ。紛争当時、自らカメラを手に最前線に立ち、数多くの映像を撮り続けたダニス・タノヴィッチ監督の長編デビュー作。周到に練られた脚本は各国で絶賛され、2001年のカンヌ映画祭で脚本賞を受賞したほか、2002年のゴールデングローブ賞とアカデミー賞の外国語映画賞もW受賞。
 1993年6月。ボスニア紛争の最前線。霧で道に迷ったボスニア軍の兵士たち。いつの間にか敵陣に入り込み、気づいたときにはセルビア軍の攻撃が始まっていた。唯一の生存者チキは、なんとか塹壕にたどり着き身を隠す。そこは、ボスニアとセルビアの中間地帯“ノー・マンズ・ランド”。偵察に来たセルビア新兵ニノと老兵士はボスニア兵の死体の下に地雷を仕掛けて引き上げようとする。その瞬間、隠れていたチキが二人を撃ち、老兵士は死に、ニノは怪我を負う。チキとニノの睨み合いが続く中、死んだと思われていたボスニア兵が意識を取り戻す。しかし、少しでも体を動かせばさっき仕掛けた地雷が……。チキはまさに身動きできない仲間を気遣いつつも敵兵ニノに眼を光らせるのだったが……。
 戦争の不条理を描き出した作品は数あれど、かつてこれほどまでに辛辣な内容があっただろうか。たしかに、中間地帯に取り残された兵士たちのにっちもさっちも行かないシチュエーションはまさにコメディの王道であり、極限状況で彼らがとる行動もまたおかしみに満ち、随所に笑いの要素が溢れてはいる。しかし、そんな彼らのすぐ横に厳然と横たわっている(!)一個の命の重みの前には、そうそう簡単には笑い声にするのを躊躇させてしまうのもまた事実である。たしかに、ブラック・コメディではあるのだろうが、そのブラックさがハンパじゃないのである。これがデビュー作となるダニス・タノヴィッチ監督の“悪意”は、これを観ている観客にも向けられているのかも知れない? ともかくも必見の傑作である。
2001 LE FABULEUX DESTIN D'AMELIE POULAIN
AMELIE
AMELIE FROM MONTMARTRE
アメリ
2001年フランス
123 監督: ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet
製作: クローディー・オサール Claudie Ossard
脚本: ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet
ギョーム・ローラン Guillaume Laurant
撮影: ブリュノ・デルボネル Bruno Delbonnel
特殊効果: イヴ・ドマンジュー Yves Domenjoud
音楽: ヤン・ティルセン Yann Tiersen
ナレーション: アンドレ・デュソリエ Andre Dussollier
オドレイ・トトゥ Audrey Tautou アメリ
マチュー・カソヴィッツ Mathieu Kassovitz ニノ
ヨランド・モロー Yolande Moreau
ジャメル・ドゥブーズ Jamel Debbouze
イザベル・ナンティ Isabelle Nanty
ドミニク・ピノン Dominique Pinon
リュファス Rufus
空想癖のあるアメリ(オドレイ・トトゥ)はモンマルトルのカフェで働いている22歳の女の子。現実を見ることが出来ないことに悩んでいたアメリは、部屋で偶然見付けた、見知らぬ人の宝箱を手にしたことから、持ち主を探そうを思いつく。それをきっかけに彼女は人にちょっとしたいたずらをし、幸せになってもらうことに喜びを見い出すのだった…。

2001年4月にフランスで公開され、一週間でいきなり120万人を動員し、7月にはハリウッド大作を押し退け、800万人を動員したという超ヒット作、ハッピーなヒューマン・ラブ・ストーリー『アメリ』。なんとこの映画を作ったのは『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』そして『エイリアン4』など、ダークで独特の世界観を持つフランス人監督ジャン=ピエール・ジュネ。ハリウッドで『エイリアン4』の撮影後、「早くフランスに戻って友達と一緒に人が幸せになる映画を作りたかった」という監督が作り上げた本作は、フランスはモンマルトルを舞台に、空想の中で生きることが大好きなアメリの大人への成長と、彼女の回りにいるちょっとヘンテコな人々の幸せを描いたとびっきりキュートな作品。

それでもジュネ監督テイストはちゃんと存在しており、赤やピンク、緑といったパステルカラーを多く取り入れた色彩のトーンは、どこかおとぎ話的。さらにオープニングのアメリ誕生となるリアルな出産シーンはユーモアのセンスも導入することで不可思議な感覚を持つ。これぞまさにジュネ・ワールド!と思える映像テクニックと小粋な小道具、そして個性豊かな登場人物達が織り成す夢物語は、見ているだけで自然と笑い声が出て、後半にはすっかりアメリに共感し、思わず「良かったね」と胸をなで下ろすほど。人を幸せにすることで自分も幸せになれるなんて素敵。それも恩着せがましいおせっかいではなくて、手のこんだイタズラでだとしたら...かなり楽しいだろう。

シネマライズほかにて
2001 JAN DARA
ジャンダラ
2001年タイ
123 監督: ノンスィー・ニミブット Nonzee Nimibutr
製作: ノンスィー・ニミブット Nonzee Nimibutr
ドゥアンガモル・リムチャルーン
製作総指揮: ピーター・チャン Peter Chan
原作: ウッサナ・フェレンサン
脚本: ノンスィー・ニミブット Nonzee Nimibutr
撮影: ナタウット・キッティクン Nattawut Kittikhun
エスカラット・サルスク ジャンダラ
クリスティ・チュン Christy Chung クンビー
パタラワリン・ティムクン Patharawarin Timkul ゲーオ
サンティスック・プロムシリ クンルワン
ウィパワウィー・チャルンプラ ワート
スウィニット・パンジャマワット Suwinit Panjamawat 15歳のジャンダラ
大胆な性描写がタイ本国で物議を醸した官能文芸大作。父に疎まれ続けた息子が、やがて嫌悪する父と同じように情欲の世界に溺れていく様を妖しく描く。原作は1964年の発表以来読み継がれているベストセラー小説『ジャンダラの物語』。監督は「ナンナーク」のノンスィー・ニミブット。
 1930年代のバンコク。ジャンダラの母は、彼を産んだ際に命を落としてしまう。以来、父クンルワンはジャンダラを、妻の命を奪った“呪われし子”と名付けて蔑み、使用人以下の存在として扱う。一方で、裕福な年金生活でハーレムをつくり、女たちを愛のない絶対的な権力で押さえつけていた。ジャンダラが唯一甘えられる叔母までも、父と体の関係を持っている。そしてある日、ジャンダラは自分の出生の秘密を知り、ますます父に対する憎悪が湧き上がる。それにもかかわらず、抑えきれなくなった欲情の矛先は、いつしか父の支配した官能の世界に向いていくのだった…。
2001 Killing Me Softly
キリング・ミー・ソフトリー
2001年アメリカ
123 監督 : Chen Kaige 陳凱歌
製作 : Joe Medjuck ジョー・メジャック / Lynda Myles リンダ・マイルズ / Michael Chinich マイケル・チニック
製作総指揮 : Ivan Reitman アイヴァン・ライトマン / Tom Pollock トム・ポラック / Daniel Goldberg
原作 : Nicci French ニッキ・フレンチ
脚本 : Kara Lindstrom カーラ・リンドスドロウム
撮影 : Michael Coulter マイケル・コールター
音楽 : Patrick Doyle パトリック・ドイル
美術 : Gemma Jackson
編集 : Jon Gregory
衣装(デザイン) : Phoebe de gaye フィービー・デ・ゲイ
字幕 : 古田由紀子 ヨシダユキコ
Heather Graham ヘザー・グラハム(Alice Loudon)
Joseph Fiennes ジョセフ・ファインズ(Adam Tallis)
Natascha Mcelhone ナターシャ・マケルホーン(Deborah Tallis)
Ulrich Thomsen ウルリク・トムセン(Klaus)
Ian Hart イアン・ハート(daniel)
Jason Hughes ジェイソン・ヒューズ(Jake)
Helen Grace ヘレン・グレース(Lucy)
Olivia Poulet オリヴィア・ポレット(Claudia)
Ronan Vibert ロナン・ヴィバート(Mike)
Ian Aspinal イアン・アスピナル(Anthony)
Nicholas Aaron ニコラス・アーロン(Clive)
Amy Robbins エイミー・ロビンズ(Sylvie)
Yasmin Bannerman ヤスミン・バナーマン(Joanna)
Rebecca Palmar レベッカ・パーマー(Mishelle)
Kika Markham キカ・マーカム(Mrs. Blanchard)
Lucila Alves ルシラ・アルヴズ(Francoise)
突然の恋に飛び込んだ女性の転落を描く官能サスペンス。監督は「始皇帝暗殺」のチェン・カイコー。これがハリウッド進出作となる。原作はジョーン・フレンチとニッキ・ゲラードというジャーナリストの夫婦がニッキ・フレンチのペンネームで書いた英国のベストセラー小説『優しく殺して』。撮影は「ノッティング・ヒルの恋人」のマイケル・コールター。美術は「ブリジット・ジョーンズの日記」のジェマ・ジャクソン。出演は「フロム・ヘル」のヘザー・グラハム、「スターリングラード」のジョセフ・ファインズ、「RONIN」のナターシャ・マケルホーン、「ハリー・ポッターと賢者の石」のイアン・ハートほか。
2001 JUANA LA LOCA MAD LOVE
MADNESS OF JOAN
女王フアナ
2001年スペイン・イタリア・ポルトガル
123 監督: ヴィセンテ・アランダ Vicente Aranda
製作: エンリケ・セレッソ Enrique Cerezo
脚本: ヴィセンテ・アランダ Vicente Aranda
撮影: パコ・フェメニア Paco Femenia
音楽: ホセ・ニエト Jose Nieto
ピラール・ロペス・デ・アジャラ Pilar Lopez de Ayala フアナ
ダニエレ・リオッティ Daniele Liotti フェリペ
マニュエラ・アーキュリ Manuela Arcuri アイサ
エロイ・アソリン Eloy Azorin アルバロ
ロサナ・パストール Rosana Pastor エルビーラ
ジュリアーノ・ジェンマ Giuliano Gemma ド・ヴェイル伯爵
本国スペインで国民的大ヒットを記録した歴史ドラマ。大航海時代に君臨し、狂気的で一途な愛に生きた女王フアナの壮絶な人生を描く。監督は「アマンテス/愛人」のヴィセンテ・アランダ。主演は本作でゴヤ賞とサンセバスティアン映画祭の主演女優賞を受賞した新星ピラール・ロペス・デ・アジャラ。ちなみに、“FANATIC(熱狂的、狂信的)”の語源はこのフアナから来ているという。
 15世紀末。スペインを統一した女王イサベルの16歳になる娘フアナ王女は、政略結婚のため大艦隊を従えてハプスブルク家へと嫁いだ。彼女は、夫となる美貌の貴公子フェリペに出逢った瞬間に魅了され、全てを捧げる。だが、政略結婚と割り切るフェリペは浮気を繰り返し、彼女の嫉妬は激しさを増していく。そんなある日、イサベル女王が崩御。彼女の遺言は王位継承者に夫フェルナンドではなくフアナを挙げていた。これに従いフアナが王位に就くが、フェルナンドのみならずフェリペまでも権力奪取をうかがい、やがて王位継承問題は三者の対立へと発展していく。
2001 LAGAAN: ONCE UPON A TIME IN INDIA
ラガーン
2001年インド
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2001年 □ 外国語映画賞
監督: アシュトーシュ・ゴーワリケール
製作: アーミル・カーン
脚本: アシュトーシュ・ゴーワリケール
クマール・ダイヴ
サンジャイ・ダマー
撮影: アニル・メーフター
音楽: A・R・ラフマーン A.R.Rahman
アーミル・カーン
グレーシー・シン
レイチェル・シェリー Rachel Shelley
パール・ブラックソールン
123
2001 LE PEUPLE MIGRATEUR
THE TRAVELLING BIRDS
WATARIDORI
2001年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 □ ドキュメンタリー長編賞 ジャック・ペラン
 
セザール賞
2001年 ■ 編集賞 Marie-Josephe Yoyotte
共同監督: ジャック・クルーゾ Jacques Cluzaud
ミッシェル・デバ Michel Debats
総監督: ジャック・ペラン Jacques Perrin
製作: ジャック・ペラン Jacques Perrin
クリストフ・バラティエ Christophe Barratier
製作総指揮: ジャン・ドゥ・トレゴマン Jean de Tregomain
音楽: ブリュノ・クーレ Bruno Coulais
ナレーション: ジャック・ペラン Jacques Perrin
123 昆虫たちの世界を素晴らしい映像とユニークな視点で捉えた画期的なドキュメンタリー「ミクロコスモス」の製作を手掛けた名優ジャック・ペランが、再び生き物の世界に挑んだ感動ドキュメンタリー。撮影に3年、製作費に20億円を費やし、100種類以上の渡り鳥たちとともに地球全土を旅した末に完成したかつてない鳥の目線による驚異の映像が展開する。
 渡り鳥たちは北半球に春が訪れると、生まれ故郷の北極を目指して飛び立つ。北極は世界中からやって来る鳥たちにとっての楽園。彼らの繁殖はなぜかこの地でしか行なわれない。それは自然界の神秘的な法則。雛鳥もここで渡り鳥としての飛び方を習得する。そんな春の北極へ向けてほとんど休まずに飛び続ける鳥もいれば、宿泊地を定めながら向かう鳥、親鳥からはぐれて独りで見知らぬルートを羽ばたいて行く幼い鳥もいる。彼らは北半球が新しい春を迎えるたびに、苦難を乗り越えながら数千キロにも及ぶ果てしない空の道を辿って“必ず戻ってくる”のだった…。
2001 RESURREZIONE
RESURRECTION
復活
2001年イタリア・フランス・ドイツ
123 監督: パオロ・タヴィアーニ Paolo Taviani
ヴィットリオ・タヴィアーニ Vittorio Taviani
原作: レオ・トルストイ Leo Tolstoy  『復活』(新潮文庫刊)
脚本: パオロ・タヴィアーニ Paolo Taviani
ヴィットリオ・タヴィアーニ Vittorio Taviani
撮影: フランコ・ディ・ジャコモ Franco Di Giacomo
編集: ロベルト・ペルピニャーニ Roberto Perpignani
音楽: ニコラ・ピオヴァーニ Nicola Piovani
ステファニア・ロッカ Stefania Rocca カチューシャ
ティモシー・ピーチ Timothy Peach ネフリュードフ
マリー・ボイマー Marie Baumer ミッシィ
セシール・ボワ Cecile Bois マリエット
マリナ・ヴラディ Marina Vlady 老女公
ジュリオ・スカルパティ Giulio Scarpati
世界的文豪レオ・トルストイの同名小説を映像化した文芸ドラマ。若き将校ネフリュードフと召使いカチューシャの悲恋を重厚なタッチで壮大に描く。監督は「グッドモーニング・バビロン!」のパオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟。2002年モスクワ国際映画祭グランプリ受賞作。
 この日、陪審員として裁判所を訪れたネフリュードフは、殺人と窃盗の罪で被告席に座る娼婦の名前を聞いて愕然とする。彼女は、ネフリュードフがかつて愛したカチューシャだった。彼の大学時代、休暇で叔母の家を訪ねたネフリュードフは、そこで召使いのカチューシャと出会った。3年後、再会した2人は関係を結ぶが、ネフリュードフは自らの保身のために彼女を捨ててしまう。そして、今ではあの頃の可憐さが見る影もなくなってしまったカチューシャ。自責の念を感じた彼は、全ての地位や財産を捨て、彼女を救おうと奔走するのだが…。
2001 PINERO
ピニェロ
2001年アメリカ
123 監督: レオン・イチャソ Leon Ichaso
製作: ジョン・ペノッティ John Penotti
フィッシャー・スティーヴンス Fisher Stevens
ティム・ウィリアムズ Tim Williams
製作総指揮: ブラッドリー・ヨノーヴァー Bradley Yonover
脚本: レオン・イチャソ Leon Ichaso
撮影: クラウディオ・チェア Claudio Chea
音楽: キップ・ハンラハン Kip Hanrahan
ベンジャミン・ブラット Benjamin Bratt ミゲル・ピニェロ
ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito ミゲル・アルガリン
タリサ・ソト Talisa Soto シュガー
リタ・モレノ Rita Moreno ピニェロの母
マイケル・ライト Michael Wright
ネルソン・ヴァスケス Nelson Vasquez
マイケル・アービー Michael Irby
ハイメ・サンチェス Jaime Sanchez
ローム・ニール Rome Neal
マンディ・パティンキン Mandy Patinkin
ニューヨークに暮らすプエルトリカンのカリスマとして知られ、ラップやヒップホップにおけるルーツの一人とも評される実在の吟遊詩人ミゲル・ピニェロを描いた伝記ドラマ。詩人、俳優、戯曲家としても活躍する一方で多数の犯罪歴を持つ彼の短くも波瀾に満ちた生涯を綴る。監督は「クロスオーバー・ドリーム」「シュガー・ヒル」のレオン・イチャソ。主演は「デンジャラス・ビューティー」のベンジャミン・ブラット。
 プエルトリコのグラボで生まれ、幼い頃に親とアメリカ移住したミゲル・“マイキー”・ピニェロ。しかし、彼のような移民は周囲から冷遇され、次第にピニェロも麻薬に溺れて窃盗と服役を繰り返すようになる。だが、ストリートの言葉を自在に操り詩的に表現してみせるピニェロは、シンシン刑務所に服役中、仲間の勧めで服役体験を基に一つの戯曲“ショート・アイズ”を執筆する。この児童暴行犯をさすスラングをタイトルにした戯曲は、発表されると、そのショッキングな内容にもかかわらずセンセーションを巻き起こし、彼は一躍時の人となるのだが…。
2001 THE PLEDGE
プレッジ
2001年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
2001年 □ パルム・ドール ショーン・ペン
監督: ショーン・ペン Sean Penn
製作: マイケル・フィッツジェラルド Michael Fitzgerald
ショーン・ペン Sean Penn
エリー・サマハ Elie Samaha
製作総指揮: アンドリュー・スティーヴンス Andrew Stevens
原作: フリードリッヒ・デュレンマット Friedrich Durrenmatt
脚本: ジャージー・クロモウロウスキー Jerzy Kromolowski
メアリー・オルソン Mary Olson
撮影: クリス・メンゲス Chris Menges
音楽: ハンス・ジマー Hans Zimmer
クラウス・バデルト Klaus Badelt
ジャック・ニコルソン Jack Nicholson
ロビン・ライト・ペン Robin Wright Penn
アーロン・エッカート Aaron Eckhart
デイル・ディッキー
コスタス・マンディロア Costas Mandylor
ヘレン・ミレン Helen Mirren
トム・ヌーナン Tom Noonan
マイケル・オキーフ Michael O'Keefe
ヴァネッサ・レッドグレーヴ Vanessa Redgrave
ポーリン・ロバーツ
ミッキー・ローク Mickey Rourke
サム・シェパード Sam Shepard
ロイス・スミス Lois Smith
ハリー・ディーン・スタントン Harry Dean Stanton
ベニチオ・デル・トロ Benicio Del Toro
パトリシア・クラークソン Patricia Clarkson
「I am Sam」で3度目のアカデミー主演男優賞にノミネートされるなど俳優として高い評価を受けるショーン・ペンが「クロッシング・ガード」以来6年ぶりに監督を務めた味わい深いサスペンス。定年間際に起きた少女強姦殺人事件の犯人追跡に執念を燃やすひとりの男の姿を追う。ショーン・ペンの下に、ジャック・ニコルソンをはじめ、名優が集結。中でも、ベニチオ・デル・トロは、一瞬彼とはわからないほどの怪演ぶりなので要注意。
 その日、定年退職を迎えた刑事ジェリーは、仲間が開いてくれたパーティで楽しい時間を過ごしていた。が、そこへ少女強姦殺人事件の報。ジェリーは、少女の母親に懇願され、犯人の逮捕を約束する。退職までに残された時間はわずか6時間。しかし、目撃証言から容疑者を連行、自白も引きだし、何とか逮捕に漕ぎ着けた。その後、容疑者は拘置所内で自殺を遂げるが事件は一応の決着をみたかに思われた。しかし、ジェリーには何か腑に落ちないものがあった。やがて、真犯人が別にいると確信したジェリーは、退職後もひとり独自の捜査を続けるのだったが……。
2001 INVINCIBLE
UNBESIEGBAR [独]
神に選ばれし無敵の男
2001年ドイツ・イギリス
123 監督: ヴェルナー・ヘルツォーク Werner Herzog
製作: ヴェルナー・ヘルツォーク Werner Herzog
ゲイリー・バート Gary Bart
共同製作: ロベルタス・ウルボナス Robertas Urbonas
製作総指揮: ジェームズ・ミッチェル[製作] James Mitchell
クリスティン・ルパート Christine Ruppert
ルッキ・シュティペティック Lucki Stipetic
脚本: ヴェルナー・ヘルツォーク Werner Herzog
E・マックス・フライ E. Max Frye
撮影: ペーター・ツァイトリンガー Peter Zeitlinger
編集: ジョー・ビニ Joe Bini
音楽: ハンス・ジマー Hans Zimmer
クラウス・バデルト Klaus Badelt
ティム・ロス Tim Roth ハヌッセン
ヨウコ・アホラ Jouko Ahola ジシェ・ブレイトバート
アンナ・ゴウラリ Anna Gourari マルタ・ファーラ
ウド・キア Udo Kier ヘルドルフ伯爵
マックス・ラーベ Max Raabe 司会者
ヤコブ・ウェイン Jacob Wein ベンジャミン
グスタフ=ペーター・ヴェーラー Gustav-Peter Wohler
鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク監督が、ナチス台頭下のベルリンを舞台に、歴史の大きなうねりに呑み込まれていく二人の男の数奇な運命を描いた真実の物語。主演は「海の上のピアニスト」のティム・ロス。また、ヘルツォーク流のリアリティ追求のため、ストロングマン・コンテスト優勝者のヨウコ・アホラや国際的ピアニスト、アンナ・ゴラーリなど演技未経験者が大抜擢され、みごとにその期待に応えている。
 1932年ポーランド。鍛冶屋を営むユダヤ人一家の長男ジシェは、渋々対決した“世界一の力持ち”の男相手に難なく勝利してしまい、その怪力が認められてベルリンのショーに出演することになる。雇い主のハヌッセンは千里眼の持ち主で、ヒトラー政権下で重要なポストに就く野望を抱いていた。彼は、ジシェの芸名を“ジークフリート”と名付けユダヤ人であることを隠して出演させると、その舞台はたちまち評判となった。しかし、ユダヤであることに誇りを持つジシェの中では、自分を偽ることに対する葛藤が次第に強まっていくのだった…。
2001 NIRGENDWO IN AFRIKA
NOWHERE IN AFRICA
名もなきアフリカの地で
2001年ドイツ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 ■ 外国語映画賞 (ドイツ)
 
ゴールデン・グローブ
2002年 □ 外国映画賞 (ドイツ)
監督: カロリーヌ・リンク Caroline Link
製作: ベルント・アイヒンガー Bernd Eichinger
ペーター・ヘルマン Peter Herrmann
ミヒャエル・ウェバー Michael Weber
原作: シュテファニー・ツヴァイク Stefanie Zweig
脚本: カロリーヌ・リンク Caroline Link
撮影: ゲルノット・ロール Gernot Roll
編集: パトリシア・ロンメル Patricia Rommel
音楽: ニキ・ライザー Niki Reiser
ユリアーネ・ケーラー Juliane Kohler イエッテル・レドリッヒ
メラーブ・ニニッゼ Merab Ninidze ヴァルター・レドリッヒ
レア・クルカ Lea Kurka 幼い頃のレギーナ
カロリーネ・エケルツ Karoline Eckertz 10代のレギーナ
マティアス・ハービッヒ Matthias Habich ジュスキント
シデーデ・オンユーロ Sidede Onyulo オウア
メヒティルド・グロスマン Mechthild Grossmann
「ビヨンド・サイレンス」「点子ちゃんとアントン」のカロリーヌ・リンク監督が、シュテファニー・ツヴァイクの自伝的小説を映画化した家族の愛の物語。ナチスの迫害を逃れアフリカに移住したユダヤ人一家が、全く異なる文化の中で一度は崩れかけた家族の絆を再び取り戻していくまでを真摯に見つめた感動作。2002年度のアカデミー最優秀外国語映画賞を受賞。
 1938年4月、少女レギーナと母イエッテルはナチスの迫害を逃れるため、故郷のドイツを後にし、先にケニアに渡っていた父ヴァルターのいるロンガイの農場へとやってきた。ドイツでは弁護士をしていたヴァルターもここでは農場で働く一介の労働者。予想を超える過酷な生活に、お嬢様育ちのイエッテルは耐えられず弱音を吐いてばかり。一方ヴァルターは、欧州情勢の悪化に、残してきた父や妹の安否が不安でならない。そんな2人を尻目に、レギーナは料理人のオウアやケニアの子どもたちとすぐに仲良くなり、アフリカの大地でたくましく成長していく…。
2002 RED DRAGON
レッド・ドラゴン
2002年アメリカ
123 監督: ブレット・ラトナー Brett Ratner
製作: ディノ・デ・ラウレンティス Dino De Laurentiis
マーサ・デ・ラウレンティス Martha De Laurentiis
製作総指揮: アンドリュー・Z・デイヴィス Andrew Z. Davis
原作: トマス・ハリス Thomas Harris
脚本: テッド・タリー Ted Tally
撮影: ダンテ・スピノッティ Dante Spinotti
編集: マーク・ヘルフリッチ Mark Helfrich
音楽: ダニー・エルフマン Danny Elfman
アンソニー・ホプキンス Anthony Hopkins ハンニバル・レクター博士
エドワード・ノートン Edward Norton ウィル・グレアム
レイフ・ファインズ Ralph Fiennes フランシス・ダラハイド
エミリー・ワトソン Emily Watson リーバ・マクレーン
メアリー=ルイーズ・パーカー Mary-Louise Parker モリー・グレアム
ハーヴェイ・カイテル Harvey Keitel ジャック・クロフォード
フィリップ・シーモア・ホフマン Philip Seymour Hoffman フレディ・ラウンズ
アンソニー・ヒールド Anthony Heald チルトン博士
フランキー・フェイソン Frankie Faison バーニー
タイラー・パトリックジョーンズ ジョシュ・グレアム
「羊たちの沈黙」「ハンニバル」と続いたトマス・ハリス原作の“ハンニバル・レクター3部作”の1作目にあたるサイコ・スリラー。かつて死闘を演じた元FBI捜査官とレクター博士の、連続殺人事件解明に向けての攻防を緊張感たっぷりに描く。監督は「ラッシュアワー」のブレット・ラトナー。レクター博士には引き続きアンソニー・ホプキンス。対する元FBI捜査官には「ファイト・クラブ」のエドワード・ノートン。
 FBI捜査官ウィル・グレアムは、連続殺人の捜査のため、精神科医のハンニバル・レクター博士に助言を受けていたが偶然目にしたものから犯人はレクター博士であることを知り苦闘の末捕らえたが精神的疲労が募り現役を引退。今は家族とフロリダで静かに暮らしていた。そんな彼のもとをある日、元上司のジャック・クロフォードが訪れる。彼はウィルに、最近起きた二家族惨殺事件の捜査協力を願い出た。一度は断るウィルだったが、殺された家族の状況を知るうち捜査に加わるようになる。それでもなかなか犯人像を割り出せないウィルは、やむなく拘禁中のレクターのもとへ意見を聞きに出向くのだが…。
2002 THE PIANIST
戦場のピアニスト
2002年
フランス・ドイツ・ポーランド・イギリス
123 監督: ロマン・ポランスキー Roman Polanski
製作: ロベール・ベンムッサ Robert Benmussa
ロマン・ポランスキー Roman Polanski
アラン・サルド Alain Sarde
共同製作: ジーン・グトウスキー Gene Gutowski
製作総指揮: ティモシー・バーリル
ルー・ライウィン Lew Rywin
ヘニング・モルフェンター
原作: ウワディスワフ・シュピルマン
脚本: ロナルド・ハーウッド Ronald Harwood
ロマン・ポランスキー Roman Polanski
撮影: パヴェル・エデルマン Pawel Edelman
音楽: ヴォイチェフ・キラール Wojciech Kilar
エイドリアン・ブロディ Adrien Brody ウワディスワフ・シュピルマン
エミリア・フォックス Emilia Fox ドロタ
ミハウ・ジェブロフスキー Michal Zebrowski ユーレク
エド・ストッパード Ed Stoppard ヘンリク
モーリン・リップマン Maureen Lipman 母
フランク・フィンレイ Frank Finlay 父
ジェシカ・ケイト・マイヤー Jessica Kate Meyer ハリーナ
ジュリア・レイナー Julia Rayner レギーナ
ワーニャ・ミュエス ナチス親衛隊将校
トーマス・クレッチマン Thomas Kretschmann ヴィルム・ホーゼンフェルト大尉
トーマス・ラヴィンスキー 保安警察
ヨアヒム・パウル・アスベック 保安警察
ポペック Popeck ルービンシュタイン
ルース・プラット Ruth Platt ヤニナ
ロナン・ヴィバート Ronan Vibert ヤニナの夫
ヴァレンタイン・ペルカ Valentine Pelka ドロタの夫
第55回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の感動ドラマ。実在のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの実体験を綴った回想録を基に、戦火を奇跡的に生き延びたピアニストとその生還に関わった人々の姿を、過剰な演出を抑え事実に基づき静かに力強く描く。自身もゲットーで過ごした過酷な体験を持つロマン・ポランスキー監督渾身の一作。
 1939年9月、ポーランド。ナチス・ドイツが侵攻したこの日、ウワディクことウワディスワフ・シュピルマンはワルシャワのラジオ局でショパンを演奏していた。街はドイツ軍に占拠され、ユダヤ人をゲットー(ユダヤ人居住区)へ強制移住させるなどの迫害が始まる。シュピルマン家も住み慣れた家を追われる。ゲットー内のカフェでピアノ弾きの職を得た彼は、様々な迫害に遭いながらも静かに時をやり過ごす。しかし、やがて一家を含む大量のユダヤ人が収容所へと向かう列車に乗せられる。その時、一人の男が列車に乗り込もうとしていたウワディクを引き留めた。
2002 ONE HOUR PHOTO
ストーカー
2002年アメリカ
123 監督: マーク・ロマネク Mark Romanek
製作: パメラ・コフラー Pamela Koffler
クリスティーン・ヴェイコン Christine Vachon
スタン・ヴロドコウスキー Stan Wlodkowski
製作総指揮: ジェレミー・W・バーバー Jeremy W. Barber
ロバート・B・スターム Robert B. Sturm
ジョン・ウェルズ John Wells
脚本: マーク・ロマネク Mark Romanek
撮影: ジェフ・クローネンウェス Jeff Cronenweth
編集: ジェフリー・フォード
音楽: ラインホルト・ハイル Reinhold Heil
ジョニー・クリメック Johnny Klimek
ロビン・ウィリアムズ Robin Williams サイ・パリッシュ
コニー・ニールセン Connie Nielsen ニーナ・ヨーキン
ミシェル・ヴァルタン Michael Vartan ウィル・ヨーキン
ディラン・スミス ジェイク・ヨーキン
エリック・ラ・サール Eriq La Salle ジェームズ・ヴァンダージ刑事
エリン・ダニエルズ Erin Daniels マヤ・バーソン
ポール・ハンセン・キム ヨシ・アラキ
ゲイリー・コール Gary Cole ビル・オーウェンズ
プリントショップに勤める独身の中年男が、お得意さまのある家族に理想を抱いて妄想に耽るようになり、やがてはストーカー行為へとエスカレートしていくさまをスリリングに描いたサイコ・サスペンス。演技派ロビン・ウィリアムズが「インソムニア」とともにそれまでのイメージを翻す恐怖の男を熱演。監督はミュージックビデオ出身で「天国からの中継」のマーク・ロマネク。
 サイはディスカウントショップの一角にある写真現像カウンターに20年以上勤める仕事熱心な男。1枚1枚の写真を真心を込めて仕上げ、お客には常に笑顔で対応する。中でも常連客のニーナとその家族はサイにとって特別な存在。彼女は夫ウィルと一人息子のジェイクとの3人で何不自由なく幸せに暮らしている。それはサイが現像する写真からも見て取れた。そう、サイはこの家族がこれまでに現像した写真を密かに自宅に飾っていたのだった。孤独なサイは、彼女の家族に理想を抱き自分を重ね合わせるようになっていた。やがて、その思いはエスカレートしていき次第に常軌を逸していく…。
2002 IRREVERSIBLE
アレックス (2002)
2002年フランス
123 監督: ギャスパー・ノエ Gaspar Noe
製作: クリストフ・ロシニョン Christophe Rossignon
共同製作: リシャール・グランピエール Richard Granpierre
脚本: ギャスパー・ノエ Gaspar Noe
撮影: ベノワ・デビエ Benoit Debie
ギャスパー・ノエ Gaspar Noe
編集: ギャスパー・ノエ Gaspar Noe
音楽: トマ・バンガルテル Thomas Bangalter
モニカ・ベルッチ Monica Bellucci アレックス
ヴァンサン・カッセル Vincent Cassel マルキュス
アルベール・デュポンテル Albert Dupontel ピエール
フィリップ・ナオン Philippe Nahon 元肉屋
ジョー・プレスティア Jo Prestia テニア
「カルネ」「カノン」のギャスパー・ノエ監督がモニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルを主演に迎えて手掛けた衝撃の問題作。婚約者をレイプされた男の復讐劇を時間を遡る形で描く。2002年のカンヌ国際映画祭で初披露された際は、モニカ・ベルッチが体当たりで演じた壮絶なレイプシーンが物議を醸し、その暴力描写に賛否が渦巻いた。
 ある男を探してゲイクラブへ押し入る2人組。ゲイの連中に取り囲まれた彼らはひとりの男に凄惨な暴力を加える。発端はあるパーティの夜。マルキュスはちょっとした諍いから婚約者アレックスを一人で帰してしまう。その直後、アレックスはレイプに遭い、激しい暴行を受けてしまうのだった。自責の念に駆られるマルキュス。彼は友人でアレックスの元恋人のピエールとともに犯人探しを開始する。やがて、女装ゲイ、ヌネスを探し出した2人は、ヌネスからついにテニアという男の名を聞き出すのだった…。
2002 CHICAGO: THE MUSICAL
シカゴ
2002年アメリカ
アカデミー賞
2002年 ■ 作品賞
□ 主演女優賞 レニー・ゼルウィガー
□ 助演男優賞 ジョン・C・ライリー
■ 助演女優賞 キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
クイーン・ラティファ
□ 監督賞 ロブ・マーシャル
□ 脚色賞 ビル・コンドン
□ 撮影賞 ディオン・ビーブ
□ 歌曲賞 ジョン・カンダー ("I Move On")
フレッド・エッブ
■ 美術賞 Gordon Sim
John Myhre
■ 衣裳デザイン賞 Colleen Atwood
■ 音響賞 Dominic Tavella
Michael Minkler
David Lee
■ 編集賞 マーティン・ウォルシュ
 
ゴールデン・グローブ
2002年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) リチャード・ギア
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) レニー・ゼルウィガー
キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
□ 助演男優賞 ジョン・C・ライリー
□ 助演女優賞 クイーン・ラティファ
□ 監督賞 ロブ・マーシャル
□ 脚本賞 ビル・コンドン
 
英国アカデミー賞
2002年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 レニー・ゼルウィガー
■ 助演女優賞 キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
クイーン・ラティファ
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ロブ・マーシャル
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) フレッド・エッブ
ジョン・カンダー
ダニー・エルフマン
□ 撮影賞 ディオン・ビーブ
□ プロダクションデザイン賞 John Myhre
□ 衣装デザイン賞 Colleen Atwood
□ メイクアップ&ヘアー賞
□ 編集賞 マーティン・ウォルシュ
■ 音響賞
 
MTVムービー・アワード
2003年 □ 女優賞 クイーン・ラティファ
 
日本アカデミー賞
2003年 □ 外国作品賞
監督: ロブ・マーシャル Rob Marshall
製作: マーティ・リチャーズ Marty Richards
共同製作: ドン・カーモディ Don Carmody
製作総指揮: ニール・メロン Neil Meron
クレイグ・ゼイダン Craig Zadan
ジェニファー・バーマン Jennifer Berman
サム・クロザーズ Sam Crothers
メリル・ポスター Meryl Poster
ボブ・ワインスタイン Bob Weinstein
ハーヴェイ・ワインスタイン Harvey Weinstein
共同製作総指揮: ジュリー・ゴールドスタイン Julie Goldstein
原作: ボブ・フォッシー Bob Fosse  (ミュージカル『シカゴ』)
フレッド・エッブ Fred Ebb  (ミュージカル『シカゴ』)
原作戯曲: モーリン・ダラス・ワトキンス Maurine Dallas Watkins
脚本: ビル・コンドン Bill Condon
撮影: ディオン・ビーブ Dion Beebe
編集: マーティン・ウォルシュ Martin Walsh
音楽: ジョン・カンダー John Kander  (ミュージカル『シカゴ』)
ダニー・エルフマン Danny Elfman
レニー・ゼルウィガー Renee Zellweger ロキシー・ハート
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ Catherine Zeta-Jones ヴェルマ・ケリー
リチャード・ギア Richard Gere ビリー・フリン
クイーン・ラティファ Queen Latifah ママ・モートン
ジョン・C・ライリー John C. Reilly エイモス・ハート
テイ・ディグス Taye Diggs バンドリーダー
ルーシー・リュー Lucy Liu キティー
クリスティーン・バランスキー Christine Baranski メアリー・サンシャイン
コルム・フィオール Colm Feore マーティン・ハリソン
ドミニク・ウェスト Dominic West フレッド・ケイスリー
トニー賞受賞作で、ミュージカルの神様と称される振付・演出家ボブ・フォッシーの名作を華やかに映像化。それぞれに思惑や野望を抱いた3人の男女を中心とした熾烈な駆け引きや人間模様が、歌と踊りで綴られる豪華絢爛にしてなんとも楽しい一作。監督は、現在ブロードウェイで活躍する振付兼演出家のロブ・マーシャル。劇場映画としては本作が監督デビューとなる。メインキャストとなるレニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、リチャード・ギアの3人がみごとな歌と踊りを披露(なかでも、アカデミー助演賞に輝くゼタ=ジョーンズのミュージカルシーンは圧巻! レニーとリチャード・ギアもそれぞれの個性を遺憾なく発揮、観客を存分に楽しませてくれる)。2002年のアカデミー賞では作品賞をはじめ6部門を受賞。また、ゴールデン・グローブ賞でも作品賞と主演男優、主演女優賞を獲得。
 1920年代のシカゴ。そこは、犯罪さえもエンターテインメントにしまうショービジネスの街。スターを夢見るロキシーは、キャバレーの専属歌手ヴェルマのステージを羨望の眼差しで見入っていた。そんなロキシーはある日、ショーに売り込むとの約束を守らなかった愛人と諍いを起こし、ついに彼を撃ち殺してしまう。そして逮捕され留置所に送られたロキシーは、驚くことにあのヴェルマと出会った。彼女は不倫した夫と姉を殺した罪に問われていた。しかし、マスコミ操作に長けた辣腕弁護士ビリーのおかげで、巷では一躍スター扱い。ロキシーも同じ手段でヴェルマ以上の注目を浴びようとビリーを雇うのだが…。
2002 LAISSEZ-PASSER
SAFE CONDUCT
SALVOCONDUCTO
レセ・パセ
2002年フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ベルリン国際映画祭
2002年 ■ 銀熊賞(男優賞) ジャック・ガンブラン
監督: ベルトラン・タヴェルニエ Bertrand Tavernier
製作: フレデリック・ブールボロン Frederic Bourboulon
アラン・サルド Alain Sarde
原作: ジャン=ドヴェーヴル Jean-Devaivre
脚本: ベルトラン・タヴェルニエ Bertrand Tavernier
ジャン・コスモ Jean Cosmos
撮影: アラン・ショカール Alain Choquart
音楽: アントワーヌ・デュアメル Antoine Duhamel
ジャック・ガンブラン Jacques Gamblin ジャン=ドヴェーヴル
ドゥニ・ポダリデス Denis Podalydes ジャン・オーランシュ
シャルロット・カディ Charlotte Kady スザンヌ・レモン
マリー・デグランジュ Marie Desgranges シモーヌ
マリア・ピタレシ Maria Pitarresi レーヌ
マリー・ジラン Marie Gillain オルガ
ゲッド・マルロン Ged Marlon ジャン=ポール・ル・シャノワ
フィリップ・モリエ=ジュヌー Philippe Morier-Genoud モーリス・トゥールヌール
オリヴィエ・グルメ Olivier Gourmet ロジェ・リシュベ
ロラン・シリング Laurent Schilling シャルル・スパーク
クリスチャン・ベルケル Christian Berkel アルフレート・グレフェン
ナチス占領下のパリで、ナチのプロパガンダを担っていたドイツ資本の映画会社<コンティナンタル>に隠された真実の物語を、「田舎の日曜日」「ラウンド・ミッドナイト」の名匠ベルトラン・タヴェルニエ監督が映画化。コンティナンタルで助監督として働きながらレジスタンス活動を続けるジャン=ドヴェーヴルと、コンティナンタルの誘いを頑なに拒み自分流を貫く脚本家ジャン・オーランシュ、2人のジャンの運命を軸に、対独協力を迫られる中で、映画への愛と希望を捨てることなく静かに抵抗を続けた人々の姿をありのままに描いた感動のドラマ。2002年のベルリン映画祭で銀熊賞と音楽賞の2冠を獲得。
 1942年、ナチス占領下のパリ。フランス映画界にその名を馳せる脚本家ジャン・オーランシュは、大女優スザンヌと密会中。ドイツ資本の映画会社コンティナンタルの誘いを断り続ける気骨ある人物も、こと女性に関しては移り気な浮気者だった。一方、撮影所で助監督として働くジャン=ドヴェーヴルは、コンティナンタルが製作する「悪魔の手」に助監督としてお声が掛かり困惑していた。実は、彼はレジスタンスの活動家でもあったのだ。悩んだ末、彼は敵の懐にあえて飛び込み、そこでレジスタンス活動を続ける道を選ぶのだった…。
2002 Callas Forever
永遠のマリアカラス
2002年
イタリア=フランス=イギリス=ルーマニア=スペイン

123 監督 : Franco Zeffirelli フランコ・ゼフィレッリ
製作 : Riccardo Tozzi リカルド・トッツィー / Giovannella Zannoni ジョバンネラ・ザンノーニ
脚本 : Franco Zeffirelli フランコ・ゼフィレッリ / Martin Sherman マーティン・シャーマン
撮影 : Ennio Guarnieri エンニオ・グァルニエリ
音楽監修 : Eugene Kohn ユージーン・コーン
衣装(デザイン) : Karl Lagerfeld カール・ラガーフェルド
字幕 : 古田由紀子 ヨシダユキコ
Fanny Ardant ファニー・アルダン(Mairia Callas)
Jeremy Irons ジェレミー・アイアンズ(Larry Kelly)
Joan Plowright ジョーン・プローライト(Sarah Keller)
Jay Rodan ジェイ・ローダン(Michael)
Gabriel Garko ガブリエル・ガルコ(Marco)

伝説の天才オペラ歌手、マリア・カラス生誕80周年を記念して製作された音楽ヒューマン・ドラマ。亡くなる前の数ヶ月間、隠遁生活を送るマリア・カラスが仲間の支えを得て一転かつての栄光を取り戻そうと奮闘する、という設定で芸術家の情熱と孤独を描く。主演は「愛と哀しみのボレロ」「8人の女たち」のファニー・アルダン。監督は「ムッソリーニとお茶を」のフランコ・ゼフィレッリ。
 20世紀のオペラ界で、その美声と美貌から名を馳せたマリア・カラス。だが、彼女は今ではその歌声も失い、愛するギリシャの大富豪オナシスも亡くして失意の中、パリで隠遁生活を送っていた。そんなカラスのもとにある日、彼女のかつての仕事仲間ラリーが訪ねてくる。彼は何やら企画書を持参していた。それは、カラスの全盛期の録音を用いて彼女が主演するオペラ映画を製作するというもの。最初は戸惑い、そのオファーを拒否するカラスだったが、次第に彼女の中であの頃と同じ情熱が甦ってくるのだった…。

2002 TOGETHER
北京ヴァイオリン
2002年中国
123 監督: チェン・カイコー Chen Kaige
製作: チェン・ホン Chen Hong
イ・ジュイック
プロデューサー: ツオ・ルンベイ
製作総指揮: ヤン・ブーティン Yang Buting
イェン・シャオミン Yian Xiaoming
トン・ガン Tong Gang
脚本: チェン・カイコー Chen Kaige
シュエ・シャオルー
撮影: キム・ヒョング
音楽: チャオ・リン Zhao Ling
タン・ユン チュン
リウ・ペイチー Liu Peiqi リウ
ワン・チーウェン Wang Zhiwen チアン先生
チェン・ホン Chen Hong リリ
チェン・カイコー Chen Kaige ユイ教授
チェン・チアン チョン
チャン・チン リン
キム・ヘリ ユイ夫人
リー・チュアンユン タン・ロン
中国北部の田舎町。13歳のチュンは父と2人暮らし。チュンは、彼が幼いころに亡くした母の形見であるヴァイオリンを上手に弾き、周囲で評判になっていた。父リウはそんな息子に質の高いヴァイオリンの教育を受けさせ一流のヴァイオリニストにしてあげようと、必死に働き金を貯めていた。ある日2人はコンクール出場のため北京へとやって来る。惜しくも5位に終わったチュンだったが、彼の才能を確信したリウは、有名な先生の個人授業を受けさせるため北京に移り住むことにする。そして、音楽教師チアンの情熱的な指導の下、チュンも練習に励むのだったが…。
2002 The Hours
めぐりあう時間たち
2002年アメリカ
アカデミー賞
2002年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 ニコール・キッドマン

ベルリン国際映画祭
2003年 ■ 銀熊賞(女優賞) メリル・ストリープ
ニコール・キッドマン
ジュリアン・ムーア
 
ゴールデン・グローブ
2002年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 女優賞(ドラマ) ニコール・キッドマン
メリル・ストリープ
 
英国アカデミー賞
2002年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 ニコール・キッドマン
メリル・ストリープ
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) フィリップ・グラス

監督 : Stephen Daldry スティーヴン・ダルドリー
製作 : Scott Rudin スコット・ルーディン / Robert Fox ロバート・フォックス
製作総指揮 : Mark Huffam マーク・ハファム
原作 : Michael Cunningham マイケル・カニンガム
脚本 : David Hare デイヴィッド・ヘアー
撮影 : Seamus McGarvey シーマス・マクガーヴィ
音楽 : Philip Glass フィリップ・グラス
美術 : Maria Djurkovic マリア・ジャコヴィック
編集 : Peter Boyle ピーター・ボイル
衣装(デザイン) : Ann Roth アン・ロス
字幕 : 松浦美奈 マツウラミナ
Nicole Kidman ニコール・キッドマン(Virginia Woolf)
Julianne Moore ジュリアン・ムーア(Laura Brown)
Meryl Streep メリル・ストリープ(Clarissa Vaughan)
Ed Harris エド・ハリス(Richard Brown)
Toni Collette トニ・コレット(Kitty)
Claire Danes クレア・デインズ(Julia Vaughan)
Jeff Daniels ジェフ・ダニエルズ(Louis Waters)
Stephen Dillane ステファン・ディラーヌ(Leonard Woolf)
Allison Janney (Sally Lester)
John C. Reilly ジョン・C・ライリー(Dan Brown)
Miranda Richardson ミランダ・リチャードソン(Vanessa Bell)
Eileen Atkins アイリーン・アトキンズ(Barbara in the Flowershop)
Linda Bassett リンダ・バセット(Nelly Boxall)
Jack Rovello ジャック・ロヴェロ(Richie Brown)
 時を隔て、ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』に関係する3人の女性たちそれぞれの人生を凝縮した運命的1日を綴った文芸ドラマ。ピュリッツァー賞を受賞したマイケル・カニンガムのベストセラー小説を、ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープの豪華女優陣の競演で映画化。監督は「リトル・ダンサー」のスティーヴン・ダルドリー。2002年のアカデミー賞でニコール・キッドマンが主演女優賞を受賞したのをはじめ、ゴールデン・グローブ賞作品賞&主演女優賞、ベルリン国際映画祭最優秀女優賞などを受賞。
 1923年、ロンドン郊外のリッチモンド。作家ヴァージニア・ウルフは病気療養のためこの地に移り住み、『ダロウェイ夫人』を執筆していた。午後にはティー・パーティが控えている…。1951年、ロサンジェルス。『ダロウェイ夫人』を愛読する妊娠中の主婦ローラ・ブラウンは、夫の望む理想の妻を演じることに疲れながらも、夫の誕生パーティを開くためケーキを作り始める…。2001年、ニューヨーク。『ダロウェイ夫人』の主人公と同じ名前の編集者クラリッサ・ヴォーンは、親しい友人でエイズ患者の作家リチャードが栄えある賞を受賞したことを祝うパーティの準備に取りかかっていた…。
2002 THE WAY HOME
おばあちゃんの家
2002年韓国
123 監督: イ・ジョンヒャン
製作: ファン・ウヒョン
ファン・ジェウ
プロデューサー: ホ・ジェチョル
エグゼクティブプロデューサー: キム・スンボン
脚本: イ・ジョンヒャン
撮影: ユン・ホンシク
キム・ウルブン おばあちゃん
ユ・スンホ サンウ
ミン・ギョンフン チョリ
イム・ウンギョン ヘヨン
トン・ヒョフィ 母親
一時的に母のもとを離れ、田舎の祖母の家で暮らすことになった少年と祖母の交流を綴った感動ドラマ。都会育ちで反抗的な少年とどこまでも寛容で愛情溢れる老婆が、心を通わせ絆を深めていく過程を、叙情豊かにかつノスタルジックに描く。監督・脚本は「美術館の隣の動物園」のイ・ジョンヒャン。出演者は少年サンウ役のユ・スンホ以外はすべて素人で、映画の舞台でもあるおばあちゃんが住む村の住民が起用されているという。
 サンウは母親と2人でソウルに暮らす7歳の少年。夏のある日、サンウは失業中の母が新しい仕事を見つけるまでの間、今まで会ったこともない田舎のおばあちゃんの家へ預けられることになる。だが都会暮らしに慣れてしまっているサンウにとって、田舎の生活はあまりにも退屈だった。その上、おばあちゃんは話すことも読み書きも出来ないため、サンウは彼女をバカにし、何かと不満をぶちまける始末。それでもおばあちゃんは、サンウを叱ることはなく彼の願いを叶えてあげようと懸命だった。サンウはそんなおばあちゃんに、徐々に心を開き始めるのだが…。
2002 Mies Vailla Menneisyytta
過去のない男
2002年フィンランド
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 □ 外国語映画賞 (フィンランド)
 
カンヌ国際映画祭
2002年 □ パルム・ドール アキ・カウリスマキ
■ 審査員特別グランプリ アキ・カウリスマキ
■ 女優賞 カティ・オウティネン
 
全米批評家協会賞
2003年 ■ 外国語映画賞 アキ・カウリスマキ
 
ヨーロッパ映画賞
2002年 □ 作品賞 監督:アキ・カウリスマキ
監督 : Aki Kaurismaki アキ・カウリスマキ
製作 : Aki Kaurismaki アキ・カウリスマキ
脚本 : Aki Kaurismaki アキ・カウリスマキ
撮影 : Timo Salminen ティモ・サルミネン
美術 : Markku Patila マルック・ペティレ / Jukka Salmi ユッカ・サルミ
編集 : Timo Linnasalo ティモ・リンナサロ
衣装(デザイン) : Outi Harjupatana オウティ・ハルユパタナ
録音 : Jouko Lumme ヨウコ・ルッメ / Tero Malmberg テロ・マルンベリ
字幕 : 石田泰子 イシダヤスコ
Markku Peltola マルク・ペルトラ(M)
Kati Outinen カティ・オウティネン(Irma)
Juhani Niemela ユハニ・ニエミラ(Nieminen)
Kaija Pakarinen カイヤ・パカリネン(Kaisa Nieminen)
Sakari Kuosmanen (Anttila)
Annikki Tahiti アンニッキ・タハティ(Flea Market Manageress)
Elina Salo エリナ・サロ(Shipyard Clerk)
Anneli Sauli アンネリ・サウリ(Bar Owner)
Outi Maenpaa オウティ・マエンパー(Bank Clerk)
Pertti Sveholm ペルッティ・スヴェーホルム(Investigating Officer)
Matti Wuori マッティ・ヴオリ(Lawyer)
Aino Seppo アイノ・セッポ(Ex-wife)
Janne Hyytiainen ヤンネ・ヒューティライネン(Ovaskainen)
Tahiti タハティ(Hannibal)
 「マッチ工場の少女」「浮き雲」のアキ・カウリスマキ監督が、過去のない男を主人公に描く再生と希望のドラマ。記憶を失った男が、周囲のユニークな人々との関わりを通して前向きに人生を歩んでいく姿を、現代社会への皮肉を効かせながらユーモアと哀愁を込めてオフビートに綴る。主演はマルック・ペルトラ。共演にカウリスマキ作品の常連カティ・オウティネン。2002年のカンヌ国際映画祭でグランプリと主演女優賞をダブル受賞。
 ある日列車に揺られ、夜のヘルシンキに流れ着いた一人の男。公演のベンチで夜明けを待っていた彼は突然暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負う。男は病院で奇跡的に意識を取り戻すが、過去の記憶を全て失っていた。身分証もなく、自分の名前すらも分からない有様。しかし、幸運にもそんな彼にコンテナで暮らす一家が手を差し伸べ、男は彼らと共に穏やかな生活を送り始める。そして救世軍からスープが振る舞われる金曜日。男はコンテナの主人に連れられ支給場所へとやって来る。そこで男は救世軍の女性イルマと運命的な出会いを果たすのだった…。
2002 Punch-Drunk Love
パンチドランク・ラブ
2022年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
2002年 □ パルム・ドール ポール・トーマス・アンダーソン
■ 監督賞 ポール・トーマス・アンダーソン
 
ゴールデン・グローブ
2002年 □ 男優賞(コメディ/ミュージカル) アダム・サンドラー
 
MTVムービー・アワード
2003年 □ キス・シーン賞 アダム・サンドラー
エミリー・ワトソン
監督 : Paul Thomas Anderson ポール・トーマス・アンダーソン
製作 : Joanne Sellar ジョアン・セラー / Daniel Lupi ダニエル・ルピ / Paul Thomas Anderson ポール・トーマス・アンダーソン
脚本 : Paul Thomas Anderson ポール・トーマス・アンダーソン
撮影 : Robert Elswit ロバート・エルスウィット
音楽 : Jon Brion ジョン・ブライオン
美術 : William Arnold ウィリアム・アーノルド / Jeremy Blake ジェレミー・ブレイク
編集 : Leslie Jones レスリー・ジョーンズ
衣装(デザイン) : Mark Bridges マーク・ブリッジズ
字幕 : 柴田京子 シバタキョウコ
Adam Sandler アダム・サンドラー(Barry Egan)
Emily Watson エミリー・ワトソン(Lena Leonard)
Luis Guzman (Lance)
Mary Lynn Rajskub メアリー・リン・ライスカブ(Elizabeth)
Philip Seymour Hoffman フィリップ・シーモア・ホフマン(Dean
「ウェディング・シンガー」のアダム・サンドラーと「奇跡の海」のエミリー・ワトソン主演で描く刺激的でピュアな異色ラブ・ストーリー。精神面で問題を抱える主人公が、初めて自分を好きになってくれる女性と出会い、彼女の優しさに見守られて不器用ながらも愛を成就させていく。監督は「ブギーナイツ」「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン。2002年のカンヌ国際映画祭でみごと監督賞を受賞。なお、マイレージを貯めるためクーポンの付いたプリンを買いあさるエピソードは実話が基になっているという。
 ロサンゼルスのサン・フェルナンド・バレー。バリー・イーガンは、相棒のランスと共に倉庫街でトイレの詰まりを取るための吸盤棒をホテル向けに販売している。突然キレたり泣き出したりと、精神に問題を抱える彼の最近の関心事は、食品会社のマイレージ特典を利用して無料で飛行機に乗ること。そんなバリーはある朝早くから出社すると、隣の修理屋へ車を預けにきたという女性リナと出会う。実は彼女はバリーの姉の同僚で、バリーの写真を見て一目惚れしてしまい、車の修理を口実に様子を見に来たのだった。やがて2人の仲は親密になっていくのだが…。
2002 John Q
ジョンQ
2002年アメリカ
123 監督 : Nick Cassavetes ニック・カサヴェテス
製作 : Mark Burg マーク・バーグ / Oren Koules オレン・クールス
製作総指揮 : Avram Butch Kaplan アブラム・ブッチ・カプラン
脚本 : James Kearns ジェームズ・キアーンズ 
撮影 : Rogier Stoffers ロヒール・ストッフェルス
美術 : Stefania Cella ステファニア・セラ 
編集 : Dede Allen デデ・アレン
衣装(デザイン) : Beatrix Aruna Pazstor ベアトリックス・アルーナ・パストール
字幕 : 岡田壮平 オカダソウヘイ
Denzel Washington デンゼル・ワシントン(John Q. Archibald)
Robert Duvall ロバート・デュヴァル(Frank Grimes)
James Woods ジェームズ・ウッズ(Dr. Raymond Turner)
Anne Heche アン・ヘッチ(Rebecca Payne)
Ray Liotta レイ・リオッタ(Monroe)
Kimberly Elise キムバリー・エリス(Denise Archibald)
Eddie Griffin エディ・グリフィン(Lester)
Sean Hatosy ショーン・ハトシー(Mitch)
Daniel E. Smith ダニエル・イー・スミス(Mike Archibald)
息子の命を救うため病院の救急病棟をジャックする男を描いた社会派サスペンス。監督は「シーズ・ソー・ラヴリー」のニック・カサヴェテス。撮影は「クイルズ」のロヒール・ストッフェルス。衣裳は「ワンダー・ボーイズ」のベアトリス・アルーナ・パストール。出演は「トレーニング・デイ」のデンゼル・ワシントン、「シックス・デイ」のロバート・デュヴァル、「サンキュー・ボーイズ」のジェームズ・ウッズ、「6デイズ/7ナイツ」のアン・ヘッシュ、「ブロウ」のレイ・リオッタ、「愛されし者」のキンバリー・エリス、「ヴァージン・ハンド」のエディ・グリフィン、「地上より何処かで」のショーン・ハトシー、これがデビューの子役ダニエル・E・スミスほか。
2002 The Magdalene Sisters
マグダレンの祈り
2002年イギリス=アイルランド
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ヴェネチア国際映画祭
2002年 ■ 金獅子賞 監督:ピーター・ミュラン 出演:ジェラルディン・マクイーワン、Nora-Jane Noone
 
英国アカデミー賞
2002年 □ オリジナル脚本賞 ピーター・ミュラン
□ イギリス作品賞(アレキサンダー・コルダ賞)
 
ヨーロッパ映画賞
2002年 □ 作品賞 監督:ピーター・ミュラン
監督 : Peter Mullan ピーター・ムーラン
製作 : Frances Higson フランシス・ヒグソン
脚本 : Peter Mullan ピーター・ムーラン
撮影 : Nigel Willoughby ナイジェル・ウィロウビー
音楽 : Craig Armstrong クレイグ・アームストロング
美術 : Mark Leese マーク・リーズ
編集 : Colin Monie コリン・モニー
衣装(デザイン) : Trisha Biggar トリシャ・ビガー
EP : Ed Guiney エド・ギニー / Paul Trijbits ポール・トライビッツ
字幕 : 古田由起子 フルタユキコ
Nora-Jane Noone ノーラ・ジェーン・ヌーン(バーナデット)
Anne-Marie Duff アンヌ・マリー・ダフ(マーガレット)
Dorothy Duffy ドロシー・ダフィ(ローズ/パトリシア)
Geraldine McEwan (シスター・ブリジット)
Eileen Walsh アイリーン・ウォルシュ(クリスピーナ)
Frances Healy フランシス・ヒーリー(シスター・ジュード)
Eithne McGuinness エイシン・マクギネス(シスター・クレメンタイン)
Phyllis McMahon フィリス・マクマホン(シスター・オーガスタ)
Mary Murray メアリー・ミューレイ(ウーナ)
Britta Smith ブリッタ・スミス(ケーティ)
Eamonn Owens イーモン・オーウェンズ(イーモン)
Ciaran Owens キアラン・オーウェンズ(子供時代のイーモン)
Chris Simpson クリス・シンプソン(ブレンダン)
Daniel Costello ダニエル・コステロ(フィッツロイ神父)
Sean McDonagh ショーン・マクドノー(ケヴィン)
Sean Mackin ショーン・マッキン(結婚式の司祭)
Peter Mullan ピーター・ムーラン(オコナー)
マグダレン修道院に収容されていた女性たちの衝撃的な実話を映画化したドラマ。監督・脚本・出演は「オーファンズ」のピーター・ミュラン。撮影は「脱獄者」(V)のナイジェル・ウィロウビー。音楽は「オーファンズ」「ムーラン・ルージュ」のクレイグ・アームストロング。衣裳は「スター・ウォーズ」シリーズのトリシャ・ビガー。出演はこれが映画デビューとなるノーラ=ジェーン・ヌーン、ドロシー・ダフィ、「エニグマ」のアンヌ=マリー・ダフ、「タイタス」のジェラルディン・マクイーワン、「ジャニスのOL日記」のアイリーン・ウォルシュ、「アンジェラの灰」のイーモン・オーウェンズ&キアラン・オーウェンズ兄弟ほか。2002年ヴェネチア国際映画祭グランプリ(金獅子賞)、同年トロント国際映画祭批評家賞、2003年IFPロサンゼルス映画祭観客賞(最優秀作品賞)、同年ニューポート国際映画祭最優秀作品賞ほか受賞。
2002 8 Mile
2002年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 ■ 歌曲賞 エミネム ("Lose Yourself")
Luis Resto
 
ゴールデン・グローブ
2002年 □ 歌曲賞 エミネム “Lose Yourself”
 
ヨーロッパ映画賞
2002年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 カーティス・ハンソン
 
放送映画批評家協会賞
2002年 ■ 歌曲賞 エミネム “Lose Yourself”
 
MTVムービー・アワード
2003年 □ 作品賞
■ 男優賞 エミネム
■ ブレイクスルー演技賞(男優) エミネム
監督 : Curtis Hanson カーティス・ハンソン
製作 : Curtis Hanson カーティス・ハンソン / Brian Grazer ブライアン・グレイザー / Jimmy Iovine ジミー・イオヴィン
製作総指揮 : Carol Fenelon キャロル・フェネロン / James Whitaker ジェームス・ウィテカー / Gregory Goodman グレゴリー・グッドマン / Paul Rosenberg ポール・ローゼンバーグ 
プロデューサー : 桑原あつし クワバラアツシ
脚本 : Scott Silver スコット・シルヴァー
撮影 : Rodrigo Prieto ロドリゴ・プリエト
音楽 : Eminem エミネム
美術 : Philip Messina フィリップ・メッシーナ
編集 : Jay Rabinowitz ジェイ・ラビノウィッツ / Craig Kitson クレイグ・キットソン
衣装(デザイン) : Mark Bridges マーク・ブリッジズ
字幕 : 松浦美奈 マツウラミナ
Eminem エミネム(Jimmy ‘B-Rabbit' Smith Jr.)
Kim Basinger キム・ベイシンガー(Stephanie Smith)
Brittany Murphy ブリタニー・マーフィ(Alex)
Mekhi Phifer メキー・ファイファー(Future)
Evan Jones エヴァン・ジョーンズ(Cheddar Bob)
Omar Benson Miller オマー・ベンソン・ミラー(Sol George)
De'Angelo Wilson ダンジェロ・ウィルソン(DJ Iz)
Eugene Byrd ユージン・バード(Wink)
Taryn Manning タリン・マニング(Janeane)
Chloe Greenfield クロエ・グリーンフィールド(Lily Smith)
ラッパーとしてのレコード・デビューを夢見ながら苛酷な日々を送る白人青年を描いた青春映画。監督・製作は「ワンダー・ボーイズ」のカーティス・ハンソン。脚本は「ジョンズ」のスコット・シルヴァー。撮影は「ポワゾン」のロドリゴ・プリエト。美術は「オーシャンズ11」のフィリップ・メシーナ。衣裳は「ブロウ」のマーク・ブリッジス。主演・音楽は、これが映画初出演となる人気ヒップホップ・アーティストのエミネム。共演は「永遠のアフリカ」のキム・ベイシンガー、「サウンド・オブ・サイレンス」のブリタニー・マーフィ、「クローン」のメキー・ファイファー、「ホワイト・オランダー」のタリン・マニングほか。2003年アカデミー賞最優秀主題歌賞受賞。
2002 Ararat
アララトの聖母
2002年カナダ
123 監督 : Atom Egoyan アトム・エゴヤン
製作 : Atom Egoyan アトム・エゴヤン / Robert Lantos ロバート・ラントス
脚本 : Atom Egoyan アトム・エゴヤン
撮影 : Paul Sarossy ポール・サロシー
音楽 : Mychael Danna マイケル・ダナ
美術 : Phillip Barker フィリップ・バーカー
編集 : Susan Shipton スーザン・シプトン
衣装(デザイン) : Beth Pasternak ベス・パスターナク
字幕 : 松浦美奈 マツウラミナ
David Alpay デイヴィッド・アルペイ(Raffi)
Charles Aznavour シャルル・アズナヴール(Edward Saroyan)
Arsiniee Khanjian アーシニー・カンジャン(Ani)
Marie-Josee Croze マリ・ジョゼ・クローズ(Celia)
Elias Koteas エリアス・コティーズ(Ali)
Bruce Greenwood ブルース・グリーンウッド(Martin Harcourt)
Christopher Olummer クリストファー・プラマー(David)
Eric Bogosian エリック・ボゴジアン(Rouben)
Brent Carver ブレント・カーヴァー(Philip)
画家アーシル・ゴーキーの絵画をモチーフに、アルメニア人虐殺の悲劇と現代の親子のエピソードを交錯させて描いたドラマ。監督・製作・脚本は「フェリシアの旅」のアトム・エゴヤン。撮影は「デュエット」のポール・サロッシー。音楽はエゴヤン作品の常連であるマイケル・ダナ。美術は「スウィート・ヒアアフター」のフィリップ・ベイカー。編集はエゴヤン作品の常連であるスーザン・シップトン。衣裳は「スウィート・ヒアアフター」「ノンストップ・ガール」のベス・ペスターナク。出演はこれが映画デビューのデイヴィッド・アルペイ、歌手として知られる「ピアニストを撃て」のシャルル・アズナブール、エゴヤン作品の常連であるアーシニー・カンジャン、「渦」のマリ・ジョゼ・クローズ、「逃亡者」のイライアス・コティーズ、「スウィート・ヒアアフター」「ビロウ」のブルース・グリーンウッド、「ラッキー・ブレイク」のクリストファー・プラマー、「ゴシップ」のエリック・ボゴシアン、「百合の伝説/シモンとヴァリエ」のブレント・カーヴァーほか。2002年カナダ・アカデミー賞主要5部門受賞。
2002 In This World
イン・ディス・ワールド
2002年イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ベルリン国際映画祭
2003年 ■ 金熊賞 マイケル・ウィンターボトム
 
英国アカデミー賞
2003年 ■ 外国語映画賞 イギリス
□ イギリス作品賞(アレキサンダー・コルダ賞)
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 □ 作品賞 監督:マイケル・ウィンターボトム
□ 監督賞 マイケル・ウィンターボトム
監督 : Michael Winterbottom マイケル・ウィンターボトム
製作 : Andrew Eaton アンドリュー・イートン / Anita Overland アニータ・オーヴァーランド
脚本 : Tony Grisoni トニー・グリゾーニ
撮影 : Marcel Zyskind マルセル・ザイスキンド
音楽 : Dario Marianelli ダリオ・マリアネッリ
編集 : Peter Christelis ピーター・クリステリス
EP : Chris Auty / David M. Thompson デイヴィッド・エム・トンプソン
字幕 : 松浦美奈 マツウラミナ
Jamal Udin Torabi ジャマール・ウディン・トラビ(ジャマール)
Enayatullah Jumadin エナヤトゥーラ・ジュマディン(エナヤット)
Imran Paracha イムラン・パラチャ(旅行案内業者)
Hiddayatullah ヒダヤトゥーラ(エナヤットの兄弟)
Jamau ジャマウ(エナヤットの父)
Ahsan Raza アーサン・ラザ(両替屋)
Mirwais Torabi ミルウェイズ・トラビ(ジャマールの兄)
Abdul Ahmad アブドゥル・アーマド(花婿)
Amanullah Torabi アマヌラー・トラビ(ジャマールの弟)
Shaheen Rasheed ラシード(シャヒーン)
Allah Baush アラー・バウシュ(ファリド)
Hossain Baghaelam ホサイン・バゲイアン(ベールーズ)
Karem Atabeyoglu ケレム・アタベヨグル(警官)
Eaham Sekizcan エラム・セキズカン(工場長)
Nabil louahabi ナビル・エルアービ(ユシフ)
アフガン難民の少年がパキスタンからロンドンにまで亡命する旅を描いたロード・ムービー。監督は「24アワー・パーティ・ピープル」のマイケル・ウィンターボトム。脚本は「ラスベガスをやっつけろ」のトニー・グリソーニ。撮影は「24アワー・パーティ・ピープル」のマルセル・ザイスキンド。出演は難民キャンプで発見したジャマール・ウディン・トラビ、エナヤトューラ・ジュマディンほか。2003年ベルリン映画祭金熊賞、エキュメニック賞、ピースフィルム賞受賞。
2002 DEVOT
監禁
2002年ドイツ
123 監督: イゴール・ザリツキ
脚本: イゴール・ザリツキ
アネット・レンネベルク
サイモン・ボァー
トメク・ピオトロウスキー
ソフィア・リットプフ
123
2002 L' HOMME DU TRAIN
THE MAN ON THE TRAIN
列車に乗った男
2002年フランス・ドイツ・イギリス・スイス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
LA批評家協会賞
2003年 ■ 外国映画賞 パトリス・ルコント
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 □ 男優賞 ジャン・ロシュフォール
監督: パトリス・ルコント Patrice Leconte
製作: フィリップ・カルカソンヌ Philippe Carcassonne
脚本: クロード・クロッツ Claude Klotz
撮影: ジャン=マリー・ドルージュ Jean-Marie Dreujou
音楽: パスカル・エスティーヴ Pascal Esteve
ジャン・ロシュフォール Jean Rochefort マネスキエ
ジョニー・アリディ Johnny Hallyday ミラン
ジャン=フランソワ・ステヴナン Jean-Francois Stevenin ルイジ
チャーリー・ネルソン Charlie Nelson マックス
パスカル・パルマンティエ Pascal Parmentier
イザベル・プティ=ジャック Isabelle Petit-Jacques
エディット・スコブ Edith Scob
実直な初老の男とアウトローの中年男、正反対の人生を歩んできた2人が偶然出会い一緒に過ごす3日間の物語。2人の男が互いの境遇を振り返り、夢に見た別の生き方を相手の人生の中に見出し心を通わせていく様を、しみじみと切ないタッチで描いたヒューマン・ドラマ。監督は「髪結いの亭主」「橋の上の娘」のパトリス・ルコント。主演は「ロスト・イン・ラ・マンチャ」のジャン・ロシュフォール、「ゴダールの探偵」のジョニー・アリディ。
 シーズン・オフのリゾート地。くたびれた革ジャン姿の中年男ミランが列車から降り立つ。頭痛がひどいのか、顔をしかめドラッグストアへと急ぐ。店でアスピリンを買ったミランは、そこで狭心症の薬を買おうとしていた初老の男マネスキエと知り合う。そして、ひょんなことからマネスキエの自宅に泊めてもらうことになる。マネスキエは定年を迎え、街から出ることもなく、少年に詩の個人教授するだけの平々凡々な日々を過ごしていた。一方のミランは流浪のアウトロー。そんな対称的な2人の間に、やがて奇妙な友情が芽生えていくのだが…。
2002 IN AMERICA
イン・アメリカ
2002年アイルランド・イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2003年 □ 主演女優賞 サマンサ・モートン
□ 助演男優賞 ジャイモン・フンスー
□ 脚本賞 ジム・シェリダン
ナオミ・シェリダン
カーステン・シェリダン
 
ゴールデン・グローブ
2003年 □ 脚本賞 ジム・シェリダン
ナオミ・シェリダン
カーステン・シェリダン
□ 歌曲賞 ボノ “Time Enough For Tears”作詞&作曲
ギャヴィン・フライデー
モーリス・シーザー
 
インディペンデント・スピリット賞
2003年 □ 作品賞 監督:ジム・シェリダン
□ 監督賞 ジム・シェリダン
□ 主演女優賞 サマンサ・モートン
■ 助演男優賞 ジャイモン・フンスー
□ 助演女優賞 サラ・ボルジャー
■ 撮影賞 デクラン・クイン
 
放送映画批評家協会賞
2003年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 サマンサ・モートン
□ 監督賞 ジム・シェリダン
■ 脚本賞 ジム・シェリダン
ナオミ・シェリダン
カーステン・シェリダン
□ 歌曲賞 ボノ “Time Enough for Tears”
ギャヴィン・フライデー
モーリス・シーザー
□ 若手俳優賞 エマ・ボルジャー
サラ・ボルジャー
監督: ジム・シェリダン Jim Sheridan
製作: アーサー・ラッピン Arthur Lappin
ジム・シェリダン Jim Sheridan
脚本: ジム・シェリダン Jim Sheridan
ナオミ・シェリダン Naomi Sheridan
カーステン・シェリダン Kirsten Sheridan
撮影: デクラン・クイン Declan Quinn
音楽: ギャヴィン・フライデー Gavin Friday
モーリス・シーザー Maurice Seezer
サマンサ・モートン Samantha Morton サラ
パディ・コンシダイン Paddy Considine ジョニー
サラ・ボルジャー Sarah Bolger クリスティ
エマ・ボルジャー Emma Bolger アリエル
ジャイモン・フンスー Djimon Hounsou マテオ
希望を胸にアイルランドからニューヨークへと渡った一家の過酷な現実と再生への道のりを10歳の少女の目を通して描いた感動ドラマ。「マイ・レフトフット」「父の祈りを」のジム・シェリダン監督の半自伝的作品で、実の娘2人が共同脚本に名を連ねている。主演は「ギター弾きの恋」「モーヴァン」のサマンサ・モートン。
 かつて幼い息子を失った悲しみを未だに引きずる若い夫婦ジョニーとサラは、2人の娘を連れアイルランドから夢を抱いてニューヨークへと渡る。一家はボロボロのアパートで新生活をスタートさせるが、そこには厳しい現実が待っていた。俳優を目指すジョニーは、なかなかチャンスに恵まれず、タクシー運転手の仕事に就く。サラもウェイトレスをして僅かなお金を稼ぎ何とかやりくりする日々。それでも2人の娘は新天地で楽しみを見出していく。やがて姉妹は同じアパートに住む画家マテオと仲良くなる。そして、この出会いが一家に大きな変化をもたらすのだった…。
2002 THE QUIET AMERICAN
愛の落日
2002年アメリカ

(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2002年 □ 主演男優賞 マイケル・ケイン
 
ゴールデン・グローブ
2002年 □ 男優賞(ドラマ) マイケル・ケイン
 
英国アカデミー賞
2002年 □ 主演男優賞 マイケル・ケイン
監督: フィリップ・ノイス Phillip Noyce
製作: スタファン・アーレンベルグ Staffan Ahrenberg
マティアス・ダイル Matthias Deyle
ウィリアム・ホーバーグ William Horberg
製作総指揮: モリッツ・ボーマン Moritz Borman
ガイ・イースト Guy East
アンソニー・ミンゲラ Anthony Minghella
シドニー・ポラック Sydney Pollack
クリス・ジーヴァニッヒ Chris Sievernich
ナイジェル・シンクレア Nigel Sinclair
原作: グレアム・グリーン[作家] Graham Greene  『おとなしいアメリカ人』(早川書房刊)
脚本: クリストファー・ハンプトン Christopher Hampton
ロバート・シェンカン Robert Schenkkan
撮影: クリストファー・ドイル Christopher Doyle
音楽: クレイグ・アームストロング Craig Armstrong
マイケル・ケイン Michael Caine トーマス・ファウラー
ブレンダン・フレイザー Brendan Fraser アルデン・パイル
ドー・ハイ・イエン フォング
レイド・セルベッジア Rade Serbedzija ヴィゴット
ツィ・マー Tzi Ma ヒン
ロバート・スタントン Robert Stanton ジョー・チュニー
ホームズ・オズボーン Holmes Osborne ビル・グランガー
フランスからの独立に揺れるベトナムを舞台にしたグレアム・グリーン原作の政治サスペンス『おとなしいアメリカ人』を映画化。初老の英国人ジャーナリストと愛人のベトナム人女性の前に一人の米国人青年が出現、次第に三角関係へと発展していく一方、背後にうごめく大きな政治的陰謀が三者の関係をさらに複雑にしていくさまをスリリングに描く。監督は「今そこにある危機」「裸足の1500マイル」のフィリップ・ノイス。主演は本作でアカデミー主演男優賞にノミネートされたマイケル・ケイン。
 1952年、フランス占領下のサイゴンでは、ベトナム解放戦線が独立をかけて戦っていた。ロンドン・タイムスの特派員トーマス・ファウラーは、イギリスに妻子を残したまま、この地で美しいベトナム女性フォングを愛人として囲い、ジャーナリストとは名ばかりの優雅な暮らしを満喫していた。彼はある日、アメリカの援助団体の一人として着任したばかりの青年パイルと出会う。アメリカ人にしては物静かな彼に好感を抱き、親しくなるファウラー。しかし、ある時ファウラーからフォングを紹介されたパイルは、一目でその魅力に取り憑かれてしまうのだった…。
2002 FIDEL
チェ・ゲバラ&カストロ
2002年アメリカ
123 監督: デヴィッド・アットウッド David Attwood
製作: ケヴィン・クーパー Kevin Cooper
製作総指揮: デヴィッド・V・ピッカー David V. Picker
脚本: スティーヴン・トルキン Stephen Tolkin
音楽: ジョン・アルトマン John Altman
ピクトル・フーゴ・マルティン Victor Huggo Martin
ガエル・ガルシア・ベルナル Gael Garcia Bernal
パトリシア・ヴェラスケス Patricia Velasquez
セシリア・スアレス Cecilia Suarez
ディエゴ・ルナ Diego Luna
トニー・プラナ Tony Plana
123
2002 AMANDLA! A REVOLUTION IN FOUR PART HARMONY
アマンドラ!希望の歌
2002年南アフリカ・アメリカ
123 監督: リー・ハーシュ Lee Hirsch
123 南アフリカの悪しき人種隔離政策“アパルトヘイト”に対し、“歌”だけを武器に抵抗を続け、ついには勝利を手にした黒人たちの闘いの軌跡を辿る音楽ドキュメンタリー。これがデビューとなるリー・ハーシュ監督が、激しい弾圧に屈せず数々の歌を生み出してきた黒人音楽家や活動家たちの姿を通して“歌”が持つ偉大な力を記録にとどめてゆく。2002年サンダンス映画祭観客賞、表現の自由賞受賞。
 南アフリカ。1940年代によそ者である少数の白人たちによって始められた人種隔離政策“アパルトヘイト”は、やがて元々その土地に住んでいた黒人たちを迫害し、彼らから全ての権利を奪っていった。逆らう者は容赦なく殺されていくが、銃も選挙権もない黒人たちは、それでも屈することなく抵抗を続ける。彼らが闘う術として選んだのは“歌”だった。“Power to the people”を意味する“アマンドラ!”を合い言葉に、心の痛みを歌で癒し、歌うことで勇気を奮い立たせた。そしていつしか、彼らの歌は権力者たちを震え上がらせるようになっていった。
2002 LEO
レオポルド・ブルームへの手紙
2002年アメリカ/イギリス
123 監督: メヒディ・ノロウジアン
製作: マッシー・タジェディン
エリカ・オーガスト
サラ・ギルズ
ジョナサン・カールセン
製作総指揮: ニック・パウエル
デレク・ロイ
脚本: アミール・タジェディン
マッシー・タジェディン
撮影: ズービン・ミストリー
編集: タリク・アンウォー
音楽: マーク・アドラー
ジョセフ・ファインズ スティーヴン
エリザベス・シュー メアリー
ジャスティン・チャンバース ライアン
デボラ・カーラ・アンガー キャロライン
メアリー・スチュアート・マスターソン ブリン
ジェイク・ウェバー ベン
デイヴィス・スウェット レオポルド
デニス・ホッパー ホラス
サム・シェパード ヴィック
母の愛を得られず心に傷を抱えた少年と一人の囚人が、手紙を介して心を癒し、未来への希望を見出していく姿を描いた感動のヒューマン・ストーリー。文豪ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を下敷きに、英国の新鋭メヒディ・ノロウジアン監督が映画化。主演は「恋におちたシェイクスピア」のジョセフ・ファインズ。
 アメリカ、ミシシッピ州。15年の刑期を終えて出所した一人の男スティーヴン。無口な彼の心の支えは少年レオポルド・ブルームへ向けて手紙を書くことだった――。レオポルドは学校の課題で囚人に手紙を書くことになり、これに真剣に取り組んだ。彼の母メアリーは、レオポルドを産んだ日に夫と娘を事故で失ったことから人生に絶望してしまい、レオポルドを愛することができなくなったのだった。母の愛を知らずに育った孤独な少年の切実な手紙に、スティーヴンは愛のこもった返信を送る。そんな2人はやがて数奇な運命に翻弄されていくのだった…。
2002 WHALE RIDER
クジラの島の少女
2002年ニュージーランド・ドイツ
123 監督: ニキ・カーロ
製作: ジョン・バーネット
フランク・ヒュブナー
ティム・サンダース
製作総指揮: ビル・ギャヴィン
リンダ・ゴールドスタイン・ノウルトン
原作: ウィティ・イヒマエラ
脚本: ニキ・カーロ
撮影: レオン・ナービー
衣装: カースティ・キャメロン
編集: デヴィッド・コウルソン
音楽: リサ・ジェラード
ケイシャ・キャッスル=ヒューズ パイケア
ラウィリ・パラテーン コロ
ヴィッキー・ホートン フラワーズ
クリフ・カーティス ポロランギ
グラント・ロア
マオリ族出身の作家ウィティ・イヒマエラの原作を、ニュージーランドhttps://www.youtube.com/watch?v=XGjwR_DHm4sの女性監督ニキ・カーロが映画化。時代の流れの中で次第に伝統的価値が薄れつつあるマオリ族を舞台に、伝統を守ろうと奮闘する長老たちの苦悩や、女であるために伝統を継ぐことを許されない少女がそれでも因習を打ち破り自ら運命を切り開こうとする一途な姿を描く。2003年のサンダンス映画祭観客賞をはじめ各地の映画祭で“観客賞”の栄誉に輝いた。
 ニュージーランドの小さな浜辺の村。祖先の勇者パイケアがクジラに導かれこの地へ辿り着いたという伝説を語り継ぐマオリ族。彼らは代々男を族長として村を守り続けてきた。ある時、族長の長男ポロランギは双子の男女を授かった。だが、喜びも束の間、男の子と母親は出産時に命を落としてしまう。ポロランギは悲しみに暮れ、一人娘を残して村を去って行った。娘は伝説の勇者と同じ名前パイケアと名付けられ、祖父母のもとで育てられる。パイケアが12歳になった時、村では彼女と同年代の少年たちが集められ後継者育成の訓練が始まる。しかし、女であるパイケアはその訓練への参加を許されなかった…。
2002 EL SEGUNDO NOMBRE
ダーク・チャイルド
2002年スペイン
123 監督: フランシスコ・プラサ
製作: フリオ・フェルナンデス
製作総指揮: カルロス・フェルナンデス
フリオ・フェルナンデス
原作: ラムジー・キャンベル
脚本: フランシスコ・プラサ
エリカ・プリオール
クレイグ・スティーヴンソン
123
2002 BETWEEN STRANGERS
COEURS INCONNUS
CUORI ESTRANEI
微笑みに出逢う街角
2002年カナダ/イタリア

123 監督: エドアルド・ポンティ
製作: エルダ・フェッリ
ガブリエラ・マルチネリ
脚本: エドアルド・ポンティ
撮影: グレゴリー・ミドルトン
音楽: ズビグニエフ・プレイスネル
ソフィア・ローレン オリビア
ミラ・ソルヴィノ ナタリア・バウアー
デボラ・カーラ・アンガー キャサリン
ピート・ポスルスウェイト ジョン
クラウス・マリア・ブランダウアー アレクサンダー・バウアー
マルコム・マクダウェル アラン
ジェラール・ドパルデュー マックス
ジュリアン・リッチングス ナイジェル
コリー・セヴィエール
「ひまわり」「特別な一日」などで知られるイタリアの大女優ソフィア・ローレンの記念すべき100作目となる女性ドラマ。共演は「誘惑のアフロディーテ」のミラ・ソルヴィノと「ゲーム」のデボラ・カーラ・アンガー。また、ソフィア・ローレンとプロデューサーのカルロ・ポンティとの間に生まれた息子エドアルド・ポンティが本作で長編監督デビューを飾った。
 足が不自由な夫と暮らす日曜画家の主婦オリビア。彼女は夫と穏やかな毎日を送りながらも、秘かに芸術の都フィレンツェへの想いを断ち切れずにいた。有名なフォト・ジャーナリストを父に持ち、自身も戦場でのスクープ写真で『TIME』誌の表紙を飾り華々しいデビューで将来を嘱望されるナタリア。しかし戦場での悲惨な出来事は彼女の心に重くのしかかっていた。チェロ奏者として活躍するキャサリン。夫や娘と離れ離れの生活が続き、家族の溝は深まるばかりだった。それぞれに悩みを抱えた3人の女性たちは交錯し、やがて自分の居場所を求めて一歩を踏み出す…。
2002-1 HITLER: THE RISE OF EVIL
ヒットラー 第1章:覚醒/第2章:台頭
2002年アメリカ
123 監督: クリスチャン・デュゲイ Christian Duguay
共同製作: ジョン・ピールマイアー John Pielmeier
製作総指揮: エド・ガーノン Ed Gernon
ピーター・サスマン Peter Sussman
共同製作総指揮: クリスチャン・デュゲイ Christian Duguay
脚本: ジョン・ピールマイアー John Pielmeier
G・ロス・パーカー G. Ross Parker
撮影: ピエール・ギル Pierre Gill
音楽: ノーマンド・コーベイル Normand Corbeil
制作: ジョン・ライアン John Ryan
ロバート・カーライル Robert Carlyle
ピーター・オトゥール Peter O'Toole
マシュー・モディーン Matthew Modine
リーヴ・シュレイバー Liev Schreiber
ストッカード・チャニング Stockard Channing
ジェナ・マローン Jena Malone
ジュリアナ・マーグリーズ Julianna Margulies
ピーター・ストーメア Peter Stormare
「アドルフの画集(2002)」と併行して本作を観ればよりアドルフ・ヒトラーの人物像がよりリアルに見えてくるのかもしれない。「アドルフの画集」においてヒトラーが第一次世界大戦から復員後の1918〜1920(国家社会主義ドイツ労働党=ナチスに入党する時期)のプロセスに重点を置いているのに対し、本作では、第一部&第二部構成で、第一次世界大戦以前の幼児期からオーストリアの美術学校受験生時代、第一次世界大戦・陸軍16連隊伍長時代を経て(母国へ復員後の)ナチス入党(1920)→ナチス党首(1921)→ミュンヘン一揆(1923)→獄中での「我が闘争」著述→ナチス再建(1925)→総選挙でのナチス第一党(1932)→大統領ヒンデンブルクからの首相任命(1933)→国会議事堂放火事件(同年)→全権委任法の成立&ワイマール憲法の停止(同年)というナチスの一党独裁体制を確立した時期までのプロセスが彼の私生活&歪んだ人格形成も交え、詳細に描かれている。緊迫感のあるノーマンド・コーベイルの映画スコアといい、ヒトラー役のロバート・カーライル、ヒンデンブルク大統領役のピーター・オトゥール、
新聞記者役のマシュー・モディーン、そしてその他の脇役陣の名演技も重なり重厚感のある素晴らしい作品に仕上がっている。紛れもなく、第一級品!
2002-2 HITLER: THE RISE OF EVIL
ヒットラー 第1章:覚醒/第2章:台頭
2002年アメリカ
123 123 123 123
2002 北京ヴァイオリン
2002年中国
監督: チェン・カイコー
製作: チェン・ホン イ・ジュイック
プロデューサー: ツオ・ルンベイ
製作総指揮: ヤン・プーティン イェン・シャオミン トン・ガン
脚本: チェン・カイコー シュエ・シャオルー
撮影: キム・ヒョング
音楽: チャオ・リン
タン・ユン チュン
リウ・ペイチー リウ
ワン・チーウェン チアン先生
チェン・ホン リリ
チェン・カイコー ユイ教授
チェン・チアン チョン
チャン・チン リン
キム・ヘリ ユイ夫人
リー・チュアンユン タン・ロン
現代の中国を舞台に、ヴァイオリンを通して貧しい父と子の強い絆を綴った心暖まる感動ドラマ。息子の才能を花開かせるために、慣れない都会に移り住み懸命にサポートする父と、そんな父を心から思いやり健気にがんばる純粋な息子の姿をクラシックの名曲にのせて瑞々しく描く。監督は「さらば、わが愛/覇王別姫」のチェン・カイコー。2002年サン・セバスチャン国際映画祭で最優秀監督賞と最優秀主演男優賞(リウ・ペイチー)をダブル受賞。
 中国北部の田舎町。13歳のチュンは父と2人暮らし。チュンは、彼が幼いころに亡くした母の形見であるヴァイオリンを上手に弾き、周囲で評判になっていた。父リウはそんな息子に質の高いヴァイオリンの教育を受けさせ一流のヴァイオリニストにしてあげようと、必死に働き金を貯めていた。ある日、2人はコンクール出場のため北京へとやって来る。惜しくも5位に終わったチュンだったが、彼の才能を確信したリウは、有名な先生の個人授業を受けさせるため北京に移り住むことにする。そして、音楽教師チアンの情熱的な指導の下、チュンも練習に励むのだったが…。
 2002 CHOPIN. PRAGNIENIE MILOSCI
CHOPIN: DESIRE FOR LOVE
ショパン
愛と哀しみの旋律 
 (受賞履歴)
■アカデミー賞:ACADEMY AWARDS

■カンヌ国際映画祭:FESTIVAL INTERNATIONAL DU FILM DE CANNES

■ヴェネチア国際映画祭:INTERNAZIONALE D'ARTE SINEMATOGRAFICA DI VENEZIA

■ベルリン国際映画祭:INTERNATIONALEN FILMFESTPIELE BERLIN

■ゴールデン・グローブ:GOLDEN GLOBES

■MTVムービー・アワード:MTV MOVIE AWARDS

■英国アカデミー賞:BRITISH ACADEMY AWARDS

■セザール賞:CESAR DU CINEMA FRANCAIS

■インディペンデント・スピリット賞:INDEPENDENT SPIRIT AWARDS

■全米批評家協会賞:NATIONAL SOCIETY OF FILM CRITICS AWARDS

■NY批評家協会賞:NEW YORK FILM CRITICS CIRCLE

■LA批評家協会賞:LOS ANGELES FILM CRITICS ASSOCIATION

■日本アカデミー賞

■東京国際映画祭

■ヨーロッパ映画賞:EUROPEAN FILM AWARDS

■ラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞):RAZZI AWARDS

■アボリアッツ・ファンタスティック映画祭:FESTIVAL INTERNATIONAL DU FILM FANTASTIQUE D'AVORIAZ

■ジュラルメール・ファンタスティック映画祭:FESTIVAL DE GERARDMER FANTASTIC ARTS

■日本映画プロフェッショナル大賞

■ブルーリボン賞

■アメリカ国立フィルム登録簿:NATIONAL FILM REGISTRY

■放送映画批評家協会賞:BROADCAST FILM CRITICS ASSOCIATION AWARDS
監督: イェジ・アントチャク
脚本: イェジ・アントチャク
ヤドヴィガ・バランスカ
撮影: エドヴァルト・クウォシンスキ
ピョートル・アダムチク フリデリック・ショパン
ダヌタ・ステンカ ジョルジュ・サンド
ボジェナ・スタフーラ ソランジュ・サンド
アダム・ヴォロノヴィチ モーリス・サンド
数多くのピアノの名曲を残した天才作曲家ショパンと恋多き女として知られる作家ジョルジュ・サンドとの愛の悲劇を描く音楽伝記ドラマ。主演はピョートル・アダムチクとダヌタ・ステンカ。監督はイェジ・アントチャク。自由な音楽活動を求めて祖国ポーランドを離れ、パリへとやって来たフレデリック・ショパン。そこで社交界でも注目を集める女流作家ジョルジュ・サンドと出会う。彼の才能に惚れ込んだサンドの熱烈なアプローチにも最初はそっけないショパン。しかし彼が病に倒れたとき、献身的に看病してくれたことに心動かされ、ついに2人は関係を持ち始めるのだったが…。
2003 21g
21グラム
2003年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2003年 □ 主演女優賞 ナオミ・ワッツ
□ 助演男優賞 ベニチオ・デル・トロ
 
ヴェネチア国際映画祭
2003年 ■ 男優賞 ショーン・ペン
 
LA批評家協会賞
2003年 ■ 女優賞 ナオミ・ワッツ
 
英国アカデミー賞
2003年 □ 主演男優賞 ベニチオ・デル・トロ
ショーン・ペン
□ 主演女優賞 ナオミ・ワッツ
□ オリジナル脚本賞 ギジェルモ・アリアガ
□ 編集賞 スティーヴン・ミリオン
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ Alejandro Gonzalez Inarritu
製作: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ Alejandro Gonzalez Inarritu
ロバート・サレルノ Robert Salerno
製作総指揮: テッド・ホープ Ted Hope
脚本: ギジェルモ・アリアガ Guillermo Arriaga
撮影: ロドリゴ・プリエト Rodrigo Prieto
フォルトゥナート・プロコッピオ Fortunato Procopio
美術: ブリジット・ブロシュ Brigitte Broch
編集: スティーヴン・ミリオン Stephen Mirrione
音楽: グスターボ・サンタオラヤ Gustavo Santaolalla
ショーン・ペン Sean Penn ポール
ベニチオ・デル・トロ Benicio Del Toro ジャック
ナオミ・ワッツ Naomi Watts クリスティーナ
シャルロット・ゲンズブール Charlotte Gainsbourg
メリッサ・レオ Melissa Leo
ダニー・ヒューストン Danny Huston
クレア・デュヴァル Clea DuVall
夫と2人の幼い娘と幸せな生活を送っているクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)。前科を持つジャック(ベニチオ・デル・トロ)だが、今は妻と2人の子どもと平和に暮らし、信仰に生きがいを見い出している。心臓移植手術を受けないと1カ月の命という大学教授のボール(ショーン・ペン)の元に、別居していた妻メアリー(シャルロット・ゲーンズブール)が戻り、彼の子どもを宿したいと申し出る。決して出会うはずのない彼らが、ある交通事故をきっかけに結び付く。その果てにあるのは希望なのか、それとも…。

人は死んだ時に、魂の重さの分の21グラムだけ体重が軽くなるという。肉体的にはたった21グラムの差かもしれないが、生きている人間と死んでしまった人間の差はかけがえないものだ。『アモーレス・ペロス』で世界中の映画賞を受賞したメキシコの新鋭イニャリトゥ監督の新作に、アメリカを代表する演技派俳優3人が集まった。過去、現在、未来と時制が入り乱れ、しかも始めのうちは3人のパートが分かれて進行するので、最初のうちは映画に入り込むには苦労するかもしれない。しかし次第にそれぞれのパートがかみあってくると、見るものの心を強く揺さぶってくる。

この映画には悪人はいない。「事故」により愛するものを失った者、それを奪った者、それにより生き長らえることができた者がいるだけだ。人生は残酷だが、劇中繰り返される言葉で言えば「それでも人生は続く」のだ。それに実際の人生は、映画のように2時間では終わらないのだから。

渋谷シネパレスほか全国松竹・東急系にて
2003 MYSTIC RIVER
ミスティック・リバー
2003年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2003年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ショーン・ペン
■ 助演男優賞 ティム・ロビンス
□ 助演女優賞 マーシャ・ゲイ・ハーデン
□ 監督賞 クリント・イーストウッド
□ 脚色賞 ブライアン・ヘルゲランド
 
カンヌ国際映画祭
2003年 □ パルム・ドール クリント・イーストウッド
 
全米批評家協会賞
2003年 ■ 監督賞 クリント・イーストウッド
 
ゴールデン・グローブ
2003年 □ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) ショーン・ペン
■ 助演男優賞 ティム・ロビンス
□ 監督賞 クリント・イーストウッド
□ 脚本賞 ブライアン・ヘルゲランド
 
英国アカデミー賞
2003年 □ 主演男優賞 ショーン・ペン
□ 助演男優賞 ティム・ロビンス
□ 助演女優賞 ローラ・リニー
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 クリント・イーストウッド
 
放送映画批評家協会賞
2003年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ショーン・ペン
■ 助演男優賞 ティム・ロビンス
□ 助演女優賞 マーシャ・ゲイ・ハーデン
□ アンサンブル演技賞
□ 監督賞 クリント・イーストウッド
□ 脚本賞 ブライアン・ヘルゲランド
□ 音楽賞 クリント・イーストウッド
監督: クリント・イーストウッド Clint Eastwood
製作: クリント・イーストウッド Clint Eastwood
ジュディ・ホイト Judie Hoyt
ロバート・ロレンツ Robert Lorenz
製作総指揮: ブルース・バーマン Bruce Berman
原作: デニス・ルヘイン Dennis Lehane  『ミスティック・リバー』(早川書房刊)
脚本: ブライアン・ヘルゲランド Brian Helgeland
撮影: トム・スターン[撮影] Tom Stern
美術: ヘンリー・バムステッド Henry Bumstead
編集: ジョエル・コックス Joel Cox
音楽: クリント・イーストウッド Clint Eastwood
出演: ショーン・ペン Sean Penn ジミー・マーカム
ティム・ロビンス Tim Robbins デイブ・ボイル
ケヴィン・ベーコン Kevin Bacon ショーン・ディバイン
ローレンス・フィッシュバーン Laurence Fishburne ホワイティ・パワーズ
マーシャ・ゲイ・ハーデン Marcia Gay Harden セレステ・ボイル
ローラ・リニー Laura Linney アナベス・マーカム
エミー・ロッサム Emmy Rossum ケイティ・マーカム
ケヴィン・チャップマン Kevin Chapman バル・サベッジ
トム・グイリー Tom Guiry ブレンダン・ハリス
スペンサー・トリート・クラーク Spencer Treat Clark レイ・ハリス
アダム・ネルソン Adam Nelson ニック・サベッジ
キャメロン・ボウエン Cameron Bowen 少年時代のデイブ
ジェイソン・ケリー Jason Kelly 少年時代のジミー
コナー・パオロ Connor Paolo 少年時代のショーン
イーライ・ウォラック Eli Wallach 酒屋の店主 (ノンクレジット)
人気作家デニス・ルヘインの傑作ミステリー小説を、「許されざる者」「ブラッド・ワーク」のクリント・イーストウッド監督が映画化した重厚なミステリー・ドラマ。かつての幼馴染みが、ある殺人事件をきっかけに25年ぶりに再会、事件の真相究明とともに、深い哀しみを秘めた3人それぞれの人生が少しずつ明らかになっていくさまが、静謐にして陰影に富んだ筆致で語られていく。主演の3人、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコンをはじめキャスト全員の演技が高次元でぶつかり合い、素晴らしいアンサンブルを披露。アカデミー賞ではショーン・ペンが主演男優賞を、ティム・ロビンスが助演男優賞を揃って獲得した。脚本は「ブラッド・ワーク」「L.A.コンフィデンシャル」のブライアン・ヘルゲランド。
 ジミー、ショーン、デイブの3人は少年時代、決して仲が良いわけではなかったがよく一緒に遊んでいた。ある日、いつものように3人が路上で遊んでいたところ、突然見ず知らずの大人たちが現われ、デイブを車で連れ去っていってしまう。ジミーとショーンの2人は、それをなすすべなく見送ることしか出来なかった。数日後、デイブは無事保護され、町の人々は喜びに沸くが、彼がどんな目にあったのかを敢えて口にする者はいない。それ以来3人が会うこともなくなった。それから25年後。ある日、ジミーの19歳になる娘が死体で発見される。殺人課の刑事となったショーンはこの事件を担当することになる。一方、ジミーは犯人への激しい怒りを募らせる。やがて、捜査線上にはデイブが浮かび上がってくるのだったが…。
2003 DOGVILLE
ドッグヴィル
2003年デンマーク
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
2003年 □ パルム・ドール ラース・フォン・トリアー
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 □ 作品賞 監督:ラース・フォン・トリアー
■ 監督賞 ラース・フォン・トリアー
監督: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier
製作: ヴィベク・ウィンドレフ Vibeke Windelov
製作総指揮: ペーター・オールベック・イェンセン Peter Aalbak Jensen
脚本: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier
撮影: アントニー・ドッド・マントル Anthony Dod Mantle
出演: ニコール・キッドマン Nicole Kidman グレース
ポール・ベタニー Paul Bettany トム・エディソン・ジュニア
クロエ・セヴィニー Chloe Sevigny リズ・ヘンソン
ローレン・バコール Lauren Bacall ジンジャー夫人
パトリシア・クラークソン Patricia Clarkson ヴェラ
ベン・ギャザラ Ben Gazzara ジャック・マッケイ
ジェームズ・カーン James Caan 大きな男
ステラン・スカルスガルド Stellan Skarsgard チャック
ジャン=マルク・バール Jean-Marc Barr 大きい帽子を被った男
ハリエット・アンデルセン Harriet Andersson
ブレア・ブラウン Blair Brown
ジェレミー・デイヴィス Jeremy Davies
フィリップ・ベイカー・ホール Philip Baker Hall
シオバン・ファロン・ホーガン Siobhan Fallon Hogan
ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek
ウド・キア Udo Kier
クレオ・キング Cleo King
マイルズ・パリントン Miles Purinton
ビル・レイモンド Bill Raymond
シャウナ・シム Shauna Shim
 
声の出演: ジョン・ハート John Hurt
床に家や道などを表わす白線を引き、必要最小限の家具などを置いただけの殺風景なセットを村に見立てて3時間弱に及ぶ全編を撮り上げ、初公開となったカンヌ国際映画祭で話題騒然となった衝撃の問題作。ギャングに追われる一人の女性をかくまうことにした小さな村を舞台に、女性と村人の関係の移り変わりをプロローグと9つのエピソードに分け、緊張感溢れるタッチで綴ってゆく。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のラース・フォン・トリアー監督による“アメリカ三部作”の第1弾。主演は「めぐりあう時間たち」「ムーラン・ルージュ」のニコール・キッドマン。あまりにも独創的なスタイルゆえに、撮影期間を通して戸惑い、追い詰められていく出演者たちの姿を捉えたドキュメンタリー「メイキング・オブ・ドッグヴィル 〜告白〜」も製作され、別途劇場公開される。
 ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル。ある日この村の近く、ジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トムは助けを請う美しい女性グレースと出会う。間もなく追っ手のギャングたちが現われるも、すでに彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。彼は翌日、村人たちにグレースをかくまうことを提案した。そして、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”を条件に提案が受け入れられる。そうしてグレースは、トムの計画に従って肉体労働を始めることになるのだが…。
2003 COLD MOUNTAIN
コールドマウンテン
2003年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2003年 □ 主演男優賞 ジュード・ロE
■ 助演女優賞 レニー・ゼルウィガー
□ 撮影賞 ジョン・シール
□ 作曲賞 ガブリエル・ヤーレ
□ 歌曲賞 T=ボーン・バーネット “The Scarlet Tide”
エルヴィス・コステロ
スティング “You Will Be My Ain True Love”
□ 編集賞 ウォルター・マーチ
 
ゴールデン・グローブ
2003年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) ジュード・ロウ
□ 女優賞(ドラマ) ニコール・キッドマン
■ 助演女優賞 レニー・ゼルウィガー
□ 監督賞 アンソニー・ミンゲラ
□ 脚本賞 アンソニー・ミンゲラ
□ 音楽賞 ガブリエル・ヤーレ
□ 歌曲賞 スティング “You Will Be My Ain True Love”作詞&作曲
 
英国アカデミー賞
2003年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ジュード・ロウ
■ 助演女優賞 レニー・ゼルウィガー
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) アンソニー・ミンゲラ
□ 脚色賞 アンソニー・ミンゲラ
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ガブリエル・ヤーレ
□ 撮影賞 ジョン・シール
□ プロダクションデザイン賞 ダンテ・フェレッティ
□ 衣装デザイン賞 Ann Roth
Carlo Poggioli
□ メイクアップ&ヘアー賞
□ 編集賞 ウォルター・マーチ
□ 音響賞
□ イギリス作品賞(アレキサンダー・コルダ賞)
 
放送映画批評家協会賞
2003年 □ 作品賞
□ 主演女優賞 ニコール・キッドマン
■ 助演女優賞 レニー・ゼルウィガー
□ 音楽賞 ガブリエル・ヤーレ
監督: アンソニー・ミンゲラ Anthony Minghella
製作: アルバート・バーガー Albert Berger
ウィリアム・ホーバーグ William Horberg
シドニー・ポラック Sydney Pollack
ロン・イェルザ Ron Yerxa
製作総指揮: ボブ・オシャー Bob Osher
イアイン・スミス Iain Smith
ボブ・ワインスタイン Bob Weinstein
ハーヴェイ・ワインスタイン Harvey Weinstein
原作: チャールズ・フレイジャー Charles Frazier
脚本: アンソニー・ミンゲラ Anthony Minghella
撮影: ジョン・シール John Seale
美術: ダンテ・フェレッティ Dante Ferretti
編集: ウォルター・マーチ Walter Murch
音楽: ガブリエル・ヤーレ Gabriel Yared
ジュード・ロウ Jude Law インマン
ニコール・キッドマン Nicole Kidman エイダ・モンロー
レニー・ゼルウィガー Renee Zellweger ルビー・シューズ
ドナルド・サザーランド Donald Sutherland モンロー牧師
ナタリー・ポートマン Natalie Portman セーラ
フィリップ・シーモア・ホフマン Philip Seymour Hoffman ヴィージー
ジョヴァンニ・リビシ Giovanni Ribisi ジュニア
レイ・ウィンストン Ray Winstone ティーグ
ブレンダン・グリーソン Brendan Gleeson スタブロッド
キャシー・ベイカー Kathy Baker サリー・スワンガー
ジェームズ・ギャモン James Gammon エスコー・スワンガー
アイリーン・アトキンス Eileen Atkins マディ
チャーリー・ハナム Charlie Hunnam ボジー
ジェナ・マローン Jena Malone 渡し船の少女
イーサン・サプリー Ethan Suplee パングル
ジャック・ホワイト Jack White ジョージア
ルーカス・ブラック Lucas Black オークリー
メローラ・ウォルターズ Melora Walters リーラ
タリン・マニング Taryn Manning シェイラ
南北戦争を背景に、一途な愛を貫く男女を壮大なスケールで描いたラブ・ストーリー。全米図書賞を受賞したチャールズ・フレイジャーの同名ベストセラー小説を「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ監督で映画化。主演は「A.I.」のジュード・ロウと「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン。また、共演のレニー・ゼルウィガーはアカデミー助演女優賞を獲得。
 南北戦争末期の1864年。ヴァージニア州の戦場で戦っていた南軍の兵士インマンは、瀕死の重傷を負い、病院へ収容された。従軍して3年になるインマンにとって、故郷コールドマウンテンと、彼の帰りを待ち続ける恋人エイダだけが心の支えだった。そして、病院でエイダからの手紙を受け取ったインマンは、ついに死罪を覚悟で脱走を図り故郷へ向かって歩み出す。一方その頃、インマンの帰りをひたすら待ち続けていたエイダは愛する父の急死という悲劇に見舞われていた。一人では何も出来ない彼女は途方に暮れるばかりだった。しかし、やがて彼女は流れ者の女ルビーに助けられ、2人は次第に友情を育んでいった…。
2003 IN THE CUT
イン・ザ・カット
2003年アメリカ
123 監督: ジェーン・カンピオン Jane Campion
製作: ニコール・キッドマン Nicole Kidman
ローリー・パーカー Laurie Parker
製作総指揮: エフィー・ブラウン Effie Brown
フランソワ・イヴェルネル Francois Ivernel
原作: スザンナ・ムーア Susanna Moore  『イン・ザ・カット』(ハヤカワ文庫刊)
脚本: スザンナ・ムーア Susanna Moore
ジェーン・カンピオン Jane Campion
撮影: ディオン・ビーブ Dion Beebe
音楽: ヒルマル・オルン・ヒルマルソン Hilmar Orn Hilmarsson
メグ・ライアン Meg Ryan フラニー
マーク・ラファロ Mark Ruffalo マロイ
ジェニファー・ジェイソン・リー Jennifer Jason Leigh ポーリーン
ケヴィン・ベーコン Kevin Bacon ジョン・グラハム
ニック・ダミチ Nick Damici ロドリゲス
シャーリーフ・パグ Sharrieff Pugh コーネリアス
一人の女性を通して秘められていた女の性(さが)が剥き出しになっていくサスペンス・スリラー。本作で脚本も担当したスザンナ・ムーアの同名小説を「ピアノ・レッスン」のジェーン・カンピオン監督が映画化。大学講師の女性が、事件の捜査を通じて出会った刑事と危険な愛欲の世界に落ちていく姿を生々しく官能的に描く。主演は「ユー・ガット・メール」「ニューヨークの恋人」のメグ・ライアン。
 ニューヨークの大学で文学を教える女性講師フラニー。彼女は、いつしか人間関係や恋愛に失望し、他人には心を許さず一定の距離を置いて生きるようになっていた。彼女は、詩やスラングなど“言葉”を集めることでそうした心の隙間を埋めるのだった。そんなある日、フラニーの家の近くで猟奇的な殺人事件が発生。彼女が犯人らしき人物を偶然目撃していたことから、刑事マロイが彼女のもとを訪れる。しかし、フラニーの記憶に残っていたのは犯人の顔ではなく、その手首に彫られたスペードのタトゥーだけ。しかし、これをキッカケに彼女の静かだった生活は一変していく…。
2003 CARMEN
カルメン
2003年スペイン・イギリス・イタリア
123 監督: ヴィセンテ・アランダ Vicente Aranda
製作: ビル・チェンバレン Bill Chamberlain
製作総指揮: フアン・アレキサンデル Juan Alexander
グレアム・ブラッドストリート Graham Bradstreet
原作: プロスペル・メリメ Prosper Merimee
脚本: ヴィセンテ・アランダ Vicente Aranda
ホアキン・ホルダ Joaquin Jorda
撮影: パコ・フェメニア Paco Femenia
音楽: ホセ・ニエト Jose Nieto
パス・ベガ Paz Vega カルメン
レオナルド・スバラグリア Leonardo Sbaraglia ホセ
ジェイ・ベネディクト Jay Benedict プロスペル・メリメ
アントニオ・デチェント Antonio Dechent
これまでに何度も映像化、舞台化されてきたフランス人作家プロスペル・メリメの不朽の名作を、原作に忠実に映画化したラブ・ストーリー。妖艶で自由奔放なジプシー女と誠実な青年の激しく悲しい恋愛を描く。監督は「アマンテス/愛人」のヴィセンテ・アランダ。主演は「トーク・トゥ・ハー」のパス・ベガと「10億分の1の男」のレオナルド・スバラグリア。
 ある日、スペインを旅していた作家のプロスペル・メリメは、その道中で一人の青年ホセと出会う。後にメリメはホセ自身から彼の転落の人生を聞くことになる――。かつて軍曹だったホセは、タバコ工場で喧嘩相手を傷つけ牢獄送りとなったジプシー女の護衛を任される。ところが、この美貌の女カルメンの巧みな誘惑に惑わされて逃亡を許してしまう。自らの不始末にもカルメンのことが忘れられないホセ。そんな彼の前に再びカルメンが現われる。彼は、カルメンの言われるままに一夜を共にし、これを境にどこまでもカルメンに溺れていくのだった…。
2003 LOST IN TRANSLATION
ロスト・イン・トランスレーション
2003年アメリカ・日本
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2003年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ビル・マーレイ
□ 監督賞 ソフィア・コッポラ
■ 脚本賞 ソフィア・コッポラ
 
全米批評家協会賞
2003年 ■ 主演男優賞 ビル・マーレイ
 
NY批評家協会賞
2003年 ■ 男優賞 ビル・マーレイ
■ 監督賞 ソフィア・コッポラ
 
LA批評家協会賞
2003年 ■ 男優賞 ビル・マーレイ
 
ゴールデン・グローブ
2003年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ビル・マーレイ
□ 女優賞(コメディ/ミュージカル) スカーレット・ヨハンソン
□ 監督賞 ソフィア・コッポラ
■ 脚本賞 ソフィア・コッポラ
 
英国アカデミー賞
2003年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ビル・マーレイ
■ 主演女優賞 スカーレット・ヨハンソン
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ソフィア・コッポラ
□ オリジナル脚本賞 ソフィア・コッポラ
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ケヴィン・シールズ
□ 撮影賞 ランス・アコード
■ 編集賞 サラ・フラック
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 ソフィア・コッポラ
 
インディペンデント・スピリット賞
2003年 ■ 作品賞 監督:ソフィア・コッポラ
■ 監督賞 ソフィア・コッポラ
■ 主演男優賞 ビル・マーレイ
■ 脚本賞 ソフィア・コッポラ
 
放送映画批評家協会賞
2003年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ビル・マーレイ
□ 助演女優賞 スカーレット・ヨハンソン
□ 監督賞 ソフィア・コッポラ
□ 脚本賞 ソフィア・コッポラ
 
MTVムービー・アワード
2004年 □ 男優賞 ビル・マーレイ
□ ブレイクスルー演技賞(女優) スカーレット・ヨハンソン
 
セザール賞
2004年 ■ 外国映画賞 ソフィア・コッポラ
監督: ソフィア・コッポラ Sofia Coppola
製作: ソフィア・コッポラ Sofia Coppola
ロス・カッツ Ross Katz
製作総指揮: フランシス・フォード・コッポラ Francis Ford Coppola
フレッド・ルース Fred Roos
脚本: ソフィア・コッポラ Sofia Coppola
撮影: ランス・アコード Lance Acord
編集: サラ・フラック Sarah Flack
音楽: ブライアン・レイツェル Brian Reitzell
ケヴィン・シールズ Kevin Shields
ビル・マーレイ Bill Murray ボブ・ハリス
スカーレット・ヨハンソン Scarlett Johansson シャーロット
ジョヴァンニ・リビシ Giovanni Ribisi ジョン
アンナ・ファリス Anna Faris ケリー
マシュー南 Matthew Minami マシュー南
田所豊 CMディレクター
林文浩 チャーリー
竹下明子 通訳
HIROMIX
藤原ヒロシ
「ヴァージン・スーサイズ」のソフィア・コッポラ監督が、自身の東京での経験を下敷きに描いたコメディ・ドラマ。異国の地・東京で出会ったハリウッド俳優と若いアメリカ人の人妻が、互いに心を通わせていく中で次第に孤独や疎外感を癒していく姿をユーモラスかつ繊細なタッチで描く。第76回アカデミー賞脚本賞受賞。ビル・マーレイが哀愁を帯びた中年男を好演、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞ほか数々の演技賞を獲得。共演は「ゴーストワールド」のスカーレット・ヨハンソン。
 ウィスキーのコマーシャル撮影のため来日したハリウッド・スターのボブ。彼は滞在先である東京のホテルに到着すると、日本人スタッフから手厚い歓迎を受けるが、異国にいる不安や戸惑いも感じ始めていた。さらに、息子の誕生日の不在を責める妻からのFAXが届き、時差ボケと共に気分が滅入ってしまう。一方、同じホテルにはフォトグラファーの夫ジョンの仕事に同行してきた若妻シャーロットが滞在中。彼女は新婚にもかかわらず多忙な夫にかまってもらえず、孤独を感じていた。ホテルで何度か顔を合わせたボブとシャーロット。2人はやがて言葉を交わすようになり、いつしか互いの気持ちを分かち合うようになるのだった。
2003 THE HUMAN STAIN
白いカラス
2003年アメリカ
123 監督: ロバート・ベントン Robert Benton
製作: ゲイリー・ルチェッシ Gary Lucchesi
トム・ローゼンバーグ Tom Rosenberg
スコット・スタインドーフ Scott Steindorff
製作総指揮: ロナルド・M・ボズマン Ronald M. Bozman
スティーヴン・ハッテンスキー Steven Hutensky
エバーハード・ケイサー Eberhard Kayser
アンドレ・ラマル Andre Lamal
マイケル・オホーヴェン Michael Ohoven
リック・シュウォーツ Rick Schwartz
ボブ・ワインスタイン Bob Weinstein
ハーヴェイ・ワインスタイン Harvey Weinstein
原作: フィリップ・ロス[原作] Philip Roth  『ヒューマン・ステイン』(集英社刊)
脚本: ニコラス・メイヤー Nicholas Meyer
撮影: ジャン=イヴ・エスコフィエ Jean-Yves Escoffier
音楽: レイチェル・ポートマン Rachel Portman
アンソニー・ホプキンス Anthony Hopkins コールマン・シルク教授
ニコール・キッドマン Nicole Kidman フォーニア・ファーリー
エド・ハリス Ed Harris レスター・ファーリー
ゲイリー・シニーズ Gary Sinise ネイサン・ザッカーマン
ウェントワース・ミラー Wentworth Miller コールマン・シルク青年
ジャシンダ・バレット Jacinda Barrett スティーナ・ポールソン
アンナ・ディーヴァー・スミス Anna Deavere Smith ミセス・シルク
アメリカにおける人種問題の複雑さをテーマに、偶然の出会いから互いが抱えた辛い過去を解き放っていく男女を描いたヒューマン・ドラマ。ピュリッツアー賞作家フィリップ・ロスのベストセラー『ヒューマン・ステイン』を映画化。監督は「クレイマー、クレイマー」のロバート・ベントン。出演は「羊たちの沈黙」のアンソニー・ホプキンス、「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン。
 1998年、米マサチューセッツ州。名門アテナ大学の学部長コールマンは、ユダヤ人初の権威ある古典教授だった。だがある日の講義中に発した“スプーク”という一言が黒人学生への差別発言として波紋を呼び、辞職に追い込まれる。更にはこれにショックを受けた妻が間もなく亡くなってしまう。それ以来、怒りと失意の日々を送るコールマン。そんな彼はある時、フォーニアという若い掃除婦と出会い、恋に落ちる。夫の暴力から逃げている彼女は辛い過去を背負っていた。やがて、コールマンは妻にさえひた隠しにしていたある秘密を彼女に打ち明けようと決意する。
2003 SILMIDO実尾島
シルミド
2003年韓国
123 監督: カン・ウソク
プロデューサー: イ・ミンホ
原作: ペク・ドンホ
脚本: キム・ヒジェ
撮影: キム・ソンボク
音楽: チョ・ヨンソク
ハン・ジェグオン
アン・ソンギ Ahn Sung-kee チェ・ジェヒョン(韓国空軍准尉)
ソル・ギョング Sol Kyung-gu カン・インチャン(684部隊第3班長)
ホ・ジュノ Heo Jun-Ho チョ(韓国空軍兵)
チョン・ジェヨン ハン・サンピル(684部隊第1班長)
イム・ウォニ
カン・ソンジン
カン・シニル
イ・ジョンホン
長年に渡って隠蔽されてきた韓国政府による金日成暗殺計画とそれを巡る工作部隊の反乱事件を描いたアクション・サスペンス。1971年に勃発した“シルミド事件”をその発端となった事件から辿り、3年間に及ぶ南北朝鮮の緊張状態の過程を克明に描く。出演は「オアシス」のソル・ギョング、「黒水仙」のアン・ソンギ。自国の暗部に光を当てた衝撃的なテーマと壮絶なアクションが話題となり、母国韓国では記録的な大ヒットとなった。
 1968年1月、北朝鮮特殊工作部隊による青瓦台(韓国大統領府)襲撃未遂事件が発生。同年4月、韓国政府はその報復として仁川沖のシルミド(実尾島)に死刑囚ら31人の男たちを集め、極秘に金日成暗殺指令を下した。こうして31人は、その時の年月から名付けられた684部隊の特殊工作員としてジェヒョン隊長の下、過酷な訓練を開始する。3年後、優秀な工作員に仕立て上げられた彼らに、いよいよ実行命令が下される。しかし、政府の対北政策は決行目前になって大きく転換、北潜入へ向け行動を開始した部隊に急遽命令の撤回が告げられるのだったが…。
2003 I'LL BE THERE
アイル・ビー・ゼア
2003年アメリカ・イギリス
123 監督: クレイグ・ファーガソン Craig Ferguson
製作: ジェームズ・G・ロビンソン James G. Robinson
脚本: クレイグ・ファーガソン Craig Ferguson
フィリップ・マクグレイド Philip McGrade
撮影: イアン・ウィルソン Ian Wilson
音楽: トレヴァー・ジョーンズ Trevor Jones
シャルロット・チャーチ Charlotte Church オリビア・エドモンズ=カー
クレイグ・ファーガソン Craig Ferguson ポール・カー
ジェマ・レッドグレーヴ Jemma Redgrave レベッカ・エドモンズ
ラルフ・ブラウン Ralph Brown
イアン・マクニース Ian Mcneice
イメルダ・スタウントン Imelda Staunton
歌手を夢見る少女が父に支えられながら成長し、歌を通じて家族の絆も深めていくハートフル・コメディ。天才オペラ歌手シャルロット・チャーチの銀幕デビュー作。16年前、有名ポップスターだったポールは、イギリスの片田舎でレベッカという女性と出会って恋に落ち、一夜を過ごした。10数年後、自由気ままに暮らすポールの前にある日、オリビアという少女が現われる。そして彼女はなんと、自分はポールとレベッカの娘だと名乗るのだった…。

2003 SANSA
サンサーラ
2003年フランス
123 監督: シグフリード Siegfried
製作: ジャン・カゼ Jean Cazes
脚本: シグフリード Siegfried
撮影: シグフリード Siegfried
ヴァンサン・ビュロン Vincent Buron
音楽: シグフリード Siegfried
ロシュディ・ゼム Roschdy Zem サンサ
イヴリー・ギトリス Ivry Gitlis クリック
藤谷文子 ジュン
安部譲二 ジョージ
マルタ・アルゲリッチ Martha Argerich マルタ (特別出演)
ミュージシャン兼映像作家にして世界中を旅して回るフランス・アンダーグラウンドの鬼才、ジークフリートの「LOUISE (TAKE2)」に続く長編第2作目。似顔絵描きの青年サンサの自由に溢れた放浪の旅を描く。ヨーロッパ、アフリカ、アジア、全14ヵ国に及ぶロケを敢行。日本ロケでは藤谷文子、安部譲二が参加。
 パリ、モンマルトル。観光客を相手に彼らの似顔絵を描いている青年サンサ。サンスクリット語で「輪廻」を意味する“サンサーラ”にちなんで名付けられたその青年は、ある日ふらりと世界を放浪する旅へ出た。スペインを経てハンガリーへとやって来たサンサは、そこでヴァイオリン奏者で指揮者のクリックと出会う。意気投合した2人は、深い友情を築く。イタリア、ロシア、インド…。やがて辿り着いた日本。サンサはかつての友人ジュンとの再会を喜び、ジョージの経営する居酒屋で働く。そして、それから後もサンサの旅は続いてゆく…。
2003 MONSTER
モンスター
2003年アメリカ・ドイツ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2003年 ■ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
 
ベルリン国際映画祭
2004年 ■ 銀熊賞(女優賞) シャーリーズ・セロン
 
全米批評家協会賞
2003年 ■ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
 
ゴールデン・グローブ
2003年 ■ 女優賞(ドラマ) シャーリーズ・セロン
 
英国アカデミー賞
2004年 □ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
 
インディペンデント・スピリット賞
2003年 ■ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
■ 新人作品賞
□ 新人脚本賞 パティ・ジェンキンス
 
放送映画批評家協会賞
2003年 ■ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
 
MTVムービー・アワード
2004年 □ 女優賞 シャーリーズ・セロン
□ キス・シーン賞 クリスティナ・リッチ
シャーリーズ・セロン
監督: パティ・ジェンキンス Patty Jenkins
製作: マーク・ダモン Mark Damon
ドナルド・カシュナー Donald Kushner
クラーク・ピーターソン Clark Peterson
シャーリーズ・セロン Charlize Theron
ブラッド・ワイマン Brad Wyman
製作総指揮: アンドレアス・グロッシュ Andreas Grosch
スチュワート・ホール Stewart Hall
サミー・リー Sammy Lee
ミーガン・ライリー=グラント Meagan Riley-Grant
アンドレアス・シュミット[製作] Andreas Schmid
脚本: パティ・ジェンキンス Patty Jenkins
撮影: スティーヴン・バーンスタイン Steven Bernstein
音楽: BT BT
シャーリーズ・セロン Charlize Theron アイリーン・ウォーノス
クリスティナ・リッチ Christina Ricci セルビー・ウォール
ブルース・ダーン Bruce Dern トーマス
スコット・ウィルソン Scott Wilson
プルイット・テイラー・ヴィンス Pruitt Taylor Vince
リー・ターゲセン Lee Tergesen
アニー・コーレイ Annie Corley
マルコ・セント・ジョン Marco St. John
ババ・ベイカー Bubba Baker
アメリカ犯罪史上初の女性連続殺人犯として人々を震撼させたアイリーン・ウォーノスの真実の姿に迫る衝撃の実録サスペンス・ドラマ。ハリウッドを代表する美人女優シャーリーズ・セロンが13キロもの体重増加を敢行するなど体当たりでアイリーンを熱演、みごとアカデミー主演女優賞に輝いた。共演は「スリーピー・ホロウ」のクリスティナ・リッチ。監督は本作が長編デビューとなる女性監督パティ・ジェンキンス。
 1986年、フロリダ。ヒッチハイクをしながら男に身体を売る生活に疲れ果て、自殺する覚悟を固めたアイリーン・ウォーノス。有り金の5ドルを使い果たそうと飛び込んだバーで、彼女は一人の女性セルビーと運命的な出会いを果たす。同性愛の治療を強制されフロリダにやってきたセルビーもまた自分と同じように社会からの疎外感を抱いて生きていた。初めて自分を偏見なく受け入れてくれる人物と出会ったと感じたアイリーンは、“一緒に暮らそう”と提案する。しかしそのためにお金が必要になった彼女は、再び客を取るため道路脇に立つのだったが…。
2003 MY LIFE WITHOUT ME
死ぬまでにしたい10のこと
2003年スペイン/カナダ
123 監督: イザベル・コヘット
製作: エステル・ガルシア
ゴードン・マクレナン
製作総指揮: アグスティン・アルモドバル
ペドロ・アルモドバル
オグデン・ギャヴァンスキー
脚本: イザベル・コヘット
撮影: ジャン=クロード・ラリュー
サラ・ポーリー アン
スコット・スピードマン ドン
デボラ・ハリー アンの母
マーク・ラファロ リー
レオノール・ワトリング アンの隣人
アマンダ・プラマー ローリー
ジュリアン・リッチングス トンプソン医師
マリア・デ・メディロス 美容師
アルフレッド・モリナ アンの父
「スウィート ヒアアフター」のサラ・ポーリーが、わずか23歳にして余命2ヵ月と宣告された女性を演じたヒューマン・ドラマ。幼い子どもや夫に打ち明けることなく、残された時間で本当にしたいことをリストに挙げ、そのささやかな願いを実行していくなかで、初めて生きる喜びを実感する姿を丁寧な筆致で描く。監督は「あなたに言えなかったこと」のイザベル・コヘット。製作総指揮に「トーク・トゥ・ハー」の巨匠ペドロ・アルモドバル。
 23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。
2003 WONDERLAND
ワンダーランド
2003年アメリカ/カナダ
123 監督: ジェームズ・コックス
製作: マイケル・パセオネック
ホリー・ウィーアズマ
製作総指揮: ピーター・ブロック
マイケル・バーンズ
マーク・バタン
ランドール・エメット
ジョージ・ファーラ
ピーター・クレイドマン
トム・オーテンバーグ
ジュリー・ヨーン
脚本: ジェームズ・コックス
キャプテン・モズナー
トッド・サモヴィッツ
D・ロリストン・スコット
撮影: マイケル・グラッディ
音楽: クリフ・マルティネス
ヴァル・キルマー ジョン・ホームズ
ケイト・ボスワース ドーン・シラー
リサ・クドロー シャロン・ホームズ
ジョシュ・ルーカス ロン
ティム・ブレイク・ネルソン ビリー
ディラン・マクダーモット デヴィッド・リンド
クリスティナ・アップルゲイト スーザン
エリック・ボゴシアン エディ・ナッシュ
キャリー・フィッシャー
フランキー・G
M・C・ゲイニー
ジャニーン・ガロファロー
テッド・レヴィン
フェイゾン・ラヴ
ナターシャ・グレグソン・ワグナー
パリス・ヒルトン
かつてカリスマ的人気を誇ったポルノスターが関わったとして全米の注目を集めながら結局迷宮入りとなった伝説の殺人事件を映画化。映画「ブギーナイツ」のモデルでもある実在のポルノスター、ジョン・ホームズ役には「ドアーズ」のヴァル・キルマー。共演にケイト・ボスワースとリサ・クドロー。監督は新鋭ジェームズ・コックス。映画化に当たっては、ジョン・ホームズの妻シャロンと恋人だったドーンをアドバイザーに迎え、事件の真相にリアルに迫るとともに、落ちぶれてゆくかつてのスターと2人の女性との真実の愛を痛切に描く。
 1981年、ロサンゼルス・ハリウッドのワンダーランド通りで4人の惨殺死体と危篤状態にある一人の女性が発見される。最初は麻薬がらみのありふれた事件と思われていた。ところがやがて70年代に絶大な人気を誇ったポルノ王ジョン・C・“ジョニー・ワッド”・ホームズと大物ギャングのエディー・ナッシュの関与が取り沙汰されるようになると、ハリウッドの暗部をさらけ出す事件として全米中の関心の的となる。関与を否定するホームズ本人に加え、事件当日彼と一緒にいた恋人のドーン、そして別居中の彼の妻シャロンらが警察の尋問を受ける。が、それぞれの証言は食い違い、事件の闇はますます深まってゆく。
2003 LES INVASIONS BARBARES
THE BARBARIAN INVASIONS
INVASION OF THE BARBARIANS
みなさん,さようなら
2003年カナダ/フランス

(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2003年 □ 脚本賞 ドゥニ・アルカン
■ 外国語映画賞
 
カンヌ国際映画祭
2003年 □ パルム・ドール ドゥニ・アルカン
■ 女優賞 マリ=ジョゼ・クローズ
■ 脚本賞 ドゥニ・アルカン
 
ゴールデン・グローブ
2003年 □ 外国映画賞 ドゥニ・アルカン カナダ
 
英国アカデミー賞
2003年 □ オリジナル脚本賞 ドゥニ・アルカン
□ 外国語映画賞 カナダ/フランス
 
ヨーロッパ映画賞
2003年 ■ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 ドゥニ・アルカン
 
放送映画批評家協会賞
2003年 ■ 外国語映画賞
 
セザール賞
2003年 ■ 作品賞
■ 監督賞 ドゥニ・アルカン
■ 脚本賞 ドゥニ・アルカン
監督: ドゥニ・アルカン
製作: ダニエル・ルイ
ドゥニ・ロベール
脚本: ドゥニ・アルカン
撮影: ギイ・デュフォー
音楽: ピエール・アヴィア
レミー・ジラール レミ
ステファン・ルソー セバスチャン
マリ=ジョゼ・クローズ ナタリー
マリナ・ハンズ ガエル
ドロテ・ベリマン ルイーズ
ルイーズ・ポルタル ディアーヌ
ドミニク・ミシェル ドミニク
イヴ・ジャック クロード
ピエール・キュルジ ピエール
命が果てようとしている一人の男性が穏やかに迎える最期の時を温かい眼差しで見つめたヒューマン・コメディ。病床に伏す偏屈な父と、彼を看取る家族や友人たちとの最後のひとときをユーモア溢れるタッチで描く。「アメリカ帝国の滅亡」のドゥニ・アルカン監督が、その続編的意味合いで撮り上げた感動作。第76回アカデミー賞外国語映画賞受賞をはじめ、数々の映画賞に輝いた。
 ある日、ロンドンで働く証券ディーラー、セバスチャンは、カナダ・モントリオールに住む母ルイーズから彼の父の病状が悪化しているので帰ってきて欲しいとの連絡を受ける。その父、大学教授のレミは女ぐせが悪いために、これまでさんざん家族に迷惑をかけてきた人物。セバスチャンは、そんな父のような人間にはなるまいと別の道を歩んできたのだった。それでも彼は葛藤を抑え、帰国することに。そして、父が末期ガンと知ったセバスチャンは、“友人を呼んで楽しい病室にして”という母の頼みを聞き入れ、さっそく行動を開始する。
2003 ミステリアス 古代文明への旅
2003年
123 ナレーター 篠田三郎 123 123
2003 PURPLE BUTTERFLY
紫胡蝶
パープル・バタフライ
2003年フランス/中国
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
2003年 □ パルム・ドール ロウ・イエ
監督: ロウ・イエ
製作: ロウ・イエ
ワン・ウェイ
チョウ・ヨントゥ
製作総指揮: ヴァンサン・マルヴァル
ジャン=ルイ・ピエール
脚本: ロウ・イエ
撮影: ウォン・ユー
チャン・ツィイー シンシア/ディンホエ
仲村トオル 伊丹
リィウ・イエ スードゥー
フェン・ヤンチェン シエ・ミン
リー・ビンビン イーリン
1930年代初頭の激動の上海を舞台に、歴史の波に翻弄される一組の男女の切ない運命を描いたチャン・ツィイー主演作。共演は仲村トオル。監督は「ふたりの人魚」のロウ・イエ。
 1928年、満州。父が満州鉄道会社で働いていたことから、この地で育った日本人、伊丹は、シンシアという美しい女性と出会い恋に落ちる。幸せも束の間、伊丹が日本軍に招集され、2人は離れ離れに。1931年の上海。シンシアはディンホエと名前を変え、“パープル・バタフライ”というレジスタンス組織のメンバーとなっていた。一方その頃、伊丹は陸軍諜報機関のスパイとなり、上海の地に降り立つ。やがて、伊丹とディンホエは感動の再会を果たすのだが…。
2003 THE MOTORCYCLE DIARIES
DIARIOS DE MOTOCICLETA
モーターサイクル・ダイアリー
2003年アメリカ/イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2004年 □ 脚色賞 ホセ・リベーラ
■ 歌曲賞 Jorge Drexler (曲・詞)“Al Otro Lado Del Rio”
 
カンヌ国際映画祭
2004年 □ パルム・ドール ウォルター・サレス
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 外国語映画賞 ブラジル
 
英国アカデミー賞
2004年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ガエル・ガルシア・ベルナル
□ 助演男優賞 ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
□ 脚色賞 ホセ・リベーラ
■ 外国語映画賞
■ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) グスターボ・サンタオラヤ
□ 撮影賞 エリック・ゴーティエ
 
ヨーロッパ映画賞
2004年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 監督:ウォルター・サレス(アメリカ=イギリス)
 
インディペンデント・スピリット賞
2004年 □ 監督賞 ウォルター・サレス
■ 撮影賞 エリック・ゴーティエ
■ 新人俳優賞 ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 外国語映画賞
 
セザール賞
2004年 □ 外国映画賞 ウォルター・サレス
監督: ウォルター・サレス
製作: マイケル・ノジック
エドガード・テネンバウム
カレン・テンコフ
製作総指揮: ロバート・レッドフォード
ポール・ウェブスター
レベッカ・イェルダム
原作: エルネスト・チェ・ゲバラ 『モーターサイクル南米旅行日記』(現代企画室刊)
アルベルト・グラナード
脚本: ホセ・リベーラ
撮影: エリック・ゴーティエ
美術: カルロス・コンティ
音楽: グスターボ・サンタオラヤ
ガエル・ガルシア・ベルナル エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ
ロドリゴ・デ・ラ・セルナ アルベルト・グラナード
ミア・マエストロ チチーナ
メルセデス・モラーン セリア・デ・ラ・セルナ(エルネストの母)
ジャン・ピエール・ノエル エルネスト・ゲバラ・リンチ(エルネストの父)
 のちに革命家としてその名を世界に轟かせることになるチェ・ゲバラが学生時代に行なった南米大陸縦断の旅を、彼が残した日記を基に映画化した青春ロード・ムービー。情熱的で正義心に溢れた青年が、親友と共に大自然を疾走し、様々な人々との出会いを通して人間的な成長を遂げる姿を活き活きと詩情豊かに綴る。主演は「天国の口、終りの楽園。」のガエル・ガルシア・ベルナル。監督は「セントラル・ステーション」のウォルター・サレス。なお本作でゲバラと旅を共にする友人アルベルト役を演じるロドリゴ・デ・ラ・セルナは、チェ・ゲバラとは“はとこ”の関係。
 1952年、アルゼンチンのブエノスアイレス。喘息持ちながら理想に燃え好奇心溢れる23歳の医学生エルネストは7歳年上の陽気な友人アルベルトと南米大陸探検の旅に出た。アルゼンチンからパタゴニアへ、そしてアンデス山脈を越えてチリの海岸線に沿って進み、最終的に南米大陸の北端ベネズエラのカラカスを目指す。アルベルト所有のおんぼろバイク“ポデローサ号”を移動手段に、わずかな所持金と貧弱な装備だけの彼らにとって、それはあまりにも無鉄砲な計画。当然のように彼らの行く手には様々な困難が待ち受けていたが…。
2004 ホテルビーナス
2004年日本
123 監督: タカハタ秀太
製作: 亀山千広
椎名保
三枝照夫
迫本淳一
プロデューサー: 小川泰
前田久閑
豊島雅郎
衛藤雄一郎
企画: 大多亮
石原隆
清水信寿
久松猛朗
脚本: 麻生哲朗
撮影: 中村純
美術: 都築雄二
主題歌: LOVE PSYCHEDELICO LOVE PSYCHEDELICO
録音: 西田敬
照明: 平野勝利
草なぎ剛 チョナン
中谷美紀 ワイフ
香川照之 ドクター
市村正親 ビーナス
パク・ジョンウ Park Jung-Woo ガイ
コ・ドヒ Ko Do-Hee サイ
チョ・ウンジ Jo Eun-Ji ソーダ
イ・ジュンギ Lee Joon-Gi ボウイ

女装のオーナーが経営する、ホテル・ビーナス。ウェイター兼世話係のチョナンをはじめ、ここで暮らす住人は誰もが過去を背負っている。酒に溺れた元医者のドクターと、妻のワイフが暮らす1号室は、言い争いの声が絶えない。3号室のソーダは花屋を開く夢を追い、4号室のボウイは、自称殺し屋を語っている。そんなホテル・ビーナスに、ある日、無愛想な父、ガイと、口を利かない娘、サイがやってくる。チョナンの仕事を手伝わせるうちに、サイは次第に心を開いていくが…。

不思議な空気を漂わせる、ホテル・ビーナス。そこで暮らす、ワケありの人々の生き様を描いた本作は、全編韓国語で製作された、ユニークで、心に沁みるような人間ドラマ。人生の苦しい部分ばかりが見えて、魂を失ってしまった人たちの悲しみや憤りが、モノクロの映像に沁み込んでくる。チョナン・カンとしても知られる草なぎ剛をはじめ、香川照之、中谷美紀ら実力派、そして舞台で活躍する市村正親が韓国語に挑戦し、傷ついた心を大胆に演じていく。

住人たちが希望を見出したとき、初めて画面はカラーへと変わるが、その時の気持ちはストレートに理解できるはず。挿入される曲「デスペラード」が歌うよう、絶望した者にもう一度光を当ててくれるこのドラマに、優しさを分けてもらえる。

東劇ほか全国松竹・東急系にて
2004 THE PASSION OF THE CHRIST
パッション
2004年アメリカ・イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 □ 撮影賞 キャレブ・デシャネル
□ 作曲賞 ジョン・デブニー
□ メイクアップ賞 Keith VanderLaan
Christien Tinsley
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ ポピュラー作品賞
 
MTVムービー・アワード
2004年 □ 男優賞 ジム・カヴィーゼル
監督: メル・ギブソン Mel Gibson
製作: メル・ギブソン Mel Gibson
ブルース・デイヴィ Bruce Davey
スティーヴン・マケヴィティ Stephen McEveety
製作総指揮: エンツォ・システィ Enzo Sisti
脚本: メル・ギブソン Mel Gibson
ベネディクト・フィッツジェラルド Benedict Fitzgerald
撮影: キャレブ・デシャネル Caleb Deschanel
編集: ジョン・ライト[編集] John Wright
音楽: ジョン・デブニー John Debney
ジム・カヴィーゼル Jim Caviezel イエス・キリスト
マヤ・モルゲンステルン MaIa Morgenstern イエスの母マリア
モニカ・ベルッチ Monica Bellucci マグダラのマリア
ロザリンダ・チェレンターノ Rosalinda Celentano サタン
クラウディア・ジェリーニ Claudia Gerini クラウディア
ルカ・リオネッロ Luca Lionello イスカリオテのユダ
フランチェスコ・デ・ヴィート Francesco De Vito ペトロ
フリスト・ジフコフ Hristo Jivkov ヨハネ
マッティア・スブラジア Mattia Sbragia 大祭司カイアファ
フリスト・ナーモフ・ショポフ Hristo Naumov Shopov 総督ピラト
セルジオ・ルビーニ Sergio Rubini ディスマス
トニ・ベルトレッリ Toni Bertorelli アンナス
「ブレイブハート」のメル・ギブソンが12年の構想を費やし、私財を投じて撮り上げた壮大な宗教映画。イエス・キリスト最後の12時間と復活を描き世界各地で空前の大ヒットを記録。全編ラテン語とアラム語だけを用い新約聖書の記述を忠実に再現したとされる一方で、ユダヤの描写を巡っては宗教関係者の間に激しい論争を巻き起こした。また、観客にショック死する者も出たという執拗な残酷描写についても賛否が渦巻いた。主演は「シン・レッド・ライン」「モンテ・クリスト伯」のジム・カヴィーゼル。
 紀元前700年のエルサレム。ある日、イエスは十二使徒のひとりであるユダの裏切りによって捕らえられる。イエスを尋問した大司祭カイアファは、イエスが自らを救世主であり神の子と認めたとして激怒し、イエスが神を冒涜したと宣告する。ローマ帝国総督ピラトのもとに身柄を移されたイエスは、そこでも揺るぎない姿勢をみせる。やがて荒れ狂う群衆に気圧され、ピラトはイエスを十字架の刑に処する判決を下す。凄惨な鞭打ちを受け変わり果てた姿となったイエスは、ついに十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩を進めた。
2004 RAY
レイ
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 ジェイミー・フォックス
□ 監督賞 テイラー・ハックフォード
□ 衣裳デザイン賞 Sharen Davis
■ 音響賞 Scott Millan
Greg Orloff
Bob Beemer
Steve Cantamessa
□ 編集賞 ポール・ハーシュ
 
全米批評家協会賞
2004年 ■ 主演男優賞 ジェイミー・フォックス 「コラテラル」に対しても
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ジェイミー・フォックス
 
英国アカデミー賞
2004年 ■ 主演男優賞 ジェイミー・フォックス
□ オリジナル脚本賞 ジェームズ・L・ホワイト
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) クレイグ・アームストロング
■ 音響賞
 
放送映画批評家協会賞
2004年 ■ 主演男優賞 ジェイミー・フォックス
□ 監督賞 テイラー・ハックフォード
■ サウンドトラック賞
 
MTVムービー・アワード
2005年 □ 作品賞
□ 男優賞 ジェイミー・フォックス
監督: テイラー・ハックフォード Taylor Hackford
製作: ハワード・ボールドウィン Howard Baldwin
カレン・エリス・ボールドウィン Karen Elise Baldwin
スチュアート・ベンジャミン Stuart Benjamin
テイラー・ハックフォード Taylor Hackford
製作総指揮: ウィリアム・J・イマーマン William J. Immerman
ジェイム・ラッカー・キング Jaime Rucker King
原案: テイラー・ハックフォード Taylor Hackford
ジェームズ・L・ホワイト James L. White
脚本: ジェームズ・L・ホワイト James L. White
撮影: パヴェル・エデルマン Pawel Edelman
編集: ポール・ハーシュ Paul Hirsch
音楽: レイ・チャールズ Ray Charles
クレイグ・アームストロング Craig Armstrong
ジェイミー・フォックス Jamie Foxx レイ・チャールズ
ケリー・ワシントン Kerry Washington デラ・ビー・ロビンソン
クリフトン・パウエル Clifton Powell ジェフ・ブラウン
ハリー・レニックス Harry Lennix ジョー・アダムス
リチャード・シフ Richard Schiff ジェリー・ウェクスラー
アーンジャニュー・エリス Aunjanue Ellis メアリー・アン・フィッシャー
シャロン・ウォーレン Sharon Warren アレサ・ロビンソン
カーティス・アームストロング Curtis Armstrong アーメット・アーティガン
レジーナ・キング Regina King マージー・ヘンドリックス
テレンス・ダッション・ハワード Terrence Dashon Howard
ラレンズ・テイト Larenz Tate
ボキーム・ウッドバイン Bokeem Woodbine
“ソウルの神様”レイ・チャールズの波乱の生涯を綴ったヒューマン・ドラマ。盲目のハンデを乗り越え、ソウル・ミュージック界の頂点に登りつめた天才ミュージシャンの実像を描く。主演は「コラテラル」「エニイ・ギブン・サンデー」のジェイミー・フォックス。監督のテイラー・ハックフォードと15年前に出会って以来、この映画の製作に深く関わってきたレイ・チャールズだったが、惜しくも2004年6月10日、映画の完成を待たずして他界してしまった。
 ジョージア州の貧しい家庭に生まれたレイ・チャールズ・ロビンソン。彼は、病弱ながらもけなげな母アレサによって弟と仲良く育てられた。だがある日、弟が溺死してしまう。そしてレイも7歳の時、視力を失った。以来、“音”に光明を見いだしていくレイ。1948年、17歳になった彼は、バスでシアトルへ旅立った。そこで間もなくピアノの才能を認められたレイはバンドのツアーに参加し、盲目の天才と呼ばれるようになる一方で麻薬に溺れ始める。それでも52年にはレコード契約を結び、やがてゴスペル・シンガーのデラ・ビーと運命の出会いを果たすレイだったが…。
2004 REDEMPTION: THE STAN TOOKIE WILLIAMS STORY
クリップス
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
インディペンデント・スピリット賞
2004年 □ 主演男優賞 ジェイミー・フォックス
□ 撮影賞 デヴィッド・グリーン[撮影]
監督: ヴォンディ・カーティス=ホール Vondie Curtis-Hall
脚本: J・T・アレン J.T. Allen
撮影: デヴィッド・グリーン[撮影] David Greene
ジェイミー・フォックス Jamie Foxx
リン・ウィットフィールド Lynn Whitfield
リー・トンプソン・ヤング Lee Thompson Young
ブレンダ・バジネット Brenda Bazinet
CCH・パウンダー CCH Pounder
2004 DE-LOVELY
五線譜のラブレター
2004年アメリカ
123
監督: アーウィン・ウィンクラー Irwin Winkler
製作: ロブ・コーワン Rob Cowan
チャールズ・ウィンクラー Charles Winkler
アーウィン・ウィンクラー Irwin Winkler
製作総指揮: サイモン・チャニング=ウィリアムズ Simon Channing-Williams
ゲイル・イーガン Gail Egan
脚本: ジェイ・コックス Jay Cocks
撮影: トニー・ピアース=ロバーツ Tony Pierce-Roberts
作詞作曲:
ケヴィン・クライン Kevin Kline コール・ポーター
アシュレイ・ジャッド Ashley Judd リンダ・ポーター
ジョナサン・プライス Jonathan Pryce ゲイブ
ケヴィン・マクナリー Kevin McNally
サンドラ・ネルソン Sandra Nelson
アラン・コーデュナー Allan Corduner
ピーター・ポリカープー Peter Polycarpou
キース・アレン Keith Allen
ジェームズ・ウィルビー James Wilby
ケヴィン・マクキッド Kevin McKidd
コール・ポーター Cole Porter  (記録映像)
ロビー・ウィリアムス Robbie Williams
エルヴィス・コステロ Elvis Costello
シェリル・クロウ Sheryl Crow
ナタリー・コール Natalie Cole
キャロライン・オコナー Caroline O'Connor
ダイアナ・クラール Diana Krall
アラニス・モリセット Alanis Morissette
数々の名作ミュージカルや映画音楽を手掛けた偉大な作曲家コール・ポーターと彼の妻リンダとの不滅の愛を描いたミュージカル・ラブ・ストーリー。主演は「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のケヴィン・クライン。共演に「ツイステッド」のアシュレイ・ジャッド。監督は「真実の瞬間(とき)」「海辺の家」のアーウィン・ウィンクラー。また、ナタリー・コール、エルヴィス・コステロ、シェリル・クロウら大物ミュージシャンもスクリーンに登場、劇中でポーターのナンバーを披露する。
 1920年代のパリ。ある日、コール・ポーターは美しい年上の女性リンダと運命の出会いを果たす。お互いに惹かれ合う2人は交際をスタートさせるが、ほどなくポーターは自分がゲイであることを告白する。彼の音楽の才能と優しさを確信していたリンダは、そのことを承知した上で結婚を決意する。その後2人はヴェネチアへ移り新婚生活をスタートさせる。作曲家としてなかなか芽のでないポーターだったが、リンダの献身的なサポートの甲斐あってついにブロードウェイでのチャンスを得る。彼のミュージカルは大成功を収め、ポーターは一躍売れっ子作曲家の仲間入りを果たすのだったが…。
2004 THE PHANTOM OF THE OPERA
オペラ座の怪人
2004年アメリカ・イギリス

(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 □ 撮影賞 ジョン・マシソン
□ 歌曲賞 アンドリュー・ロイド・ウェバー (曲)“Learn To Be Lonely”
Charles Hart (詞)“Learn To Be Lonely”
□ 美術賞 アンソニー・プラット (Art Direction)
Celia Bobak (Set Decoration)
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 女優賞(コメディ/ミュージカル) エミー・ロッサム
□ 歌曲賞 アンドリュー・ロイド=ウェバー “Learn To Be Lonely”(曲)
Charles Hart “Learn To Be Lonely”(詞)
 
放送映画批評家協会賞
2004年 ■ 若手女優賞 エミー・ロッサム
監督: ジョエル・シューマカー Joel Schumacher
製作: アンドリュー・ロイド=ウェバー Andrew Lloyd-Webber
製作総指揮: ポール・ヒッチコック Paul Hitchcock
オースティン・ショウ Austin Shaw
原作: ガストン・ルルー Gaston Leroux
脚本: ジョエル・シューマカー Joel Schumacher
アンドリュー・ロイド=ウェバー Andrew Lloyd-Webber
撮影: ジョン・マシソン John Mathieson
美術: アンソニー・プラット Anthony Pratt
衣装: アレクサンドラ・バーン Alexandra Byrne
編集: テリー・ローリングス Terry Rawlings
音楽: アンドリュー・ロイド=ウェバー Andrew Lloyd-Webber
ジェラルド・バトラー Gerard Butler ファントム
エミー・ロッサム Emmy Rossum クリスティーヌ
パトリック・ウィルソン Patrick Wilson ラウル
ミランダ・リチャードソン Miranda Richardson マダム・ジリー
ミニー・ドライヴァー Minnie Driver カルロッタ
シアラン・ハインズ Ciaran Hinds フィルマン
サイモン・キャロウ Simon Callow アンドレ
ジェニファー・エリソン Jennifer Ellison メグ・ジリー
世界中を魅了した不朽の名作ミュージカルを絢爛豪華に映画化したラブ・ストーリー。舞台版を手掛けた天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバー自身による製作で、男女3人の哀しき愛の物語を壮大なスケールで描く。監督は「依頼人」「フォーン・ブース」のジョエル・シューマカー。
 1919年のパリ。今や廃墟と化したオペラ座で、かつて栄華を極めた品々がオークションにかけられていた。そして、謎の惨劇に関わったといういわく付きのシャンデリアが紹介された瞬間、時代はその悲劇をもたらした1870年代へと舞い戻る――。当時、華やかな舞台でにぎわうオペラ座は、一方で、仮面をかぶった謎の怪人“ファントム”の仕業とみられる奇怪な事件の頻発に揺れていた。そのファントムを、亡き父が授けてくれた“音楽の天使”と信じ、彼の指導で歌の才能を伸ばしてきた若きコーラスガール、クリスティーヌ。彼女はある時、代役として新作オペラの主演に大抜擢され、喝采を浴びる。幼馴染みの青年貴族ラウルも祝福に訪れ、2人は再会を喜び合う。だがその直後、ファントムが現われ、クリスティーヌをオペラ座の地下深くへと誘い出すのだった…。
2004 NON TI MUOVERE
DON'T MOVE
赤いアモーレ
2004年イタリア
(■=受賞、□=ノミネート)
 
ヨーロッパ映画賞
2004年 □ 女優賞 ペネロペ・クルス
監督: セルジオ・カステリット Sergio Castellitto
製作: マルコ・キメンツ Marco Chimenz
ジョヴァンニ・スタビリーニ Giovanni Stabilini
リカルド・トッツィ Riccardo Tozzi
原作: マルガレート・マッツァンティーニ Margaret Mazzantini  『動かないで』(草思社)
脚本: セルジオ・カステリット Sergio Castellitto
マルガレート・マッツァンティーニ Margaret Mazzantini
撮影: ジャンフィリッポ・コルティチェッリ Gianfilippo Corticelli
音楽:
ペネロペ・クルス Penelope Cruz イタリア
セルジオ・カステリット Sergio Castellitto ティモーテオ
クラウディア・ジェリーニ Claudia Gerini エルサ
アンジェラ・フィノチアーノ Angela Finocchiaro
マルコ・ジャリーニ Marco Giallini
ピエトロ・デ・シルヴァ Pietro De Silva
エレナ・ペリーノ Elena Perino
妻を持つ孤独な男と貧しいひとりの女の激しくも切ない愛の軌跡を綴ったラブ・ストーリー。イタリアのベストセラー小説『動かないで』を著者マルガレート・マッツァンティーニの夫であるセルジオ・カステリット監督が主演も兼ねて映画化。共演はペネロペ・クルス。2004年イタリア・アカデミー賞(ドナテッロ賞)で最優秀主演女優賞と男優賞をW受賞した。
 外科医ティモーテオはある日、愛する娘が交通事故に見舞われて危篤状態に陥り、茫然と立ち尽くしていた。その時、彼はかつて心から愛した女性で今は亡きイタリアの幻影を目にする――。15年前、ティモーテオは才色兼備の妻エルサと裕福な家庭を築き上げていた。だが、彼はそこに自分の居場所を見出せず、孤独を感じていた。そんなある日、ふと立ち寄った貧しい町でイタリアという女性と出会う。そして衝動的に関係を結ぶ2人。ところが、それ以来イタリアを忘れられないティモーテオは彼女と逢瀬を重ね、互いに深い愛に溺れていく…。
2004 MAR ADENTRO
THE SEA INSIDE
海を飛ぶ夢
2004年スペイン
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 ■ 外国語映画賞 (スペイン)
□ メイクアップ賞 Jo Allen
Manolo Garcia
 
ヴェネチア国際映画祭
2004年 ■ 男優賞 ハビエル・バルデム
■ 審査員特別賞 アレハンドロ・アメナーバル
 
ゴールデン・グローブ
2004年 ■ 外国映画賞 スペイン
□ 男優賞(ドラマ) ハビエル・バルデム
 
ヨーロッパ映画賞
2004年 □ 作品賞 監督:アレハンドロ・アメナバール(スペイン=フランス=イタリア)
■ 監督賞 アレハンドロ・アメナーバル
■ 男優賞 ハビエル・バルデム
□ 脚本賞 マテオ・ヒル
アレハンドロ・アメナーバル
□ 撮影賞 ハビエル・アギーレサロベ
 
インディペンデント・スピリット賞
2004年 ■ 外国映画賞 監督:アレハンドロ・アメナバール(スペイン)
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 主演男優賞 ハビエル・バルデム
■ 外国語映画賞
監督: アレハンドロ・アメナーバル Alejandro Amenabar
製作総指揮: アレハンドロ・アメナーバル Alejandro Amenabar
フェルナンド・ボバイラ Fernando Bovaira
脚本: アレハンドロ・アメナーバル Alejandro Amenabar
マテオ・ヒル Mateo Gil
撮影: ハビエル・アギーレサロベ Javier Aguirresarobe
プロダクションデザイン: ベンハミン・フェルナンデス Benjamin Fernandez
編集: アレハンドロ・アメナーバル Alejandro Amenabar
音楽: アレハンドロ・アメナーバル Alejandro Amenabar
ハビエル・バルデム Javier Bardem ラモン・サンペドロ
ベレン・ルエダ Belen Rueda フリア
ロラ・ドゥエニャス Lola Duenas ロサ
クララ・セグラ Clara Segura ジェネ
マベル・リベラ Mabel Rivera マヌエラ
セルソ・ブガーリョ Celso Bugallo ホセ
タマル・ノバス Tamar Novas ハビ
ホアン・ダルマウ Joan Dalmau ホアキン
フランセスク・ガリード Francesc Garrido マルク
事故で四肢麻痺となった主人公が、法律では認められていない尊厳死を求めて闘いを繰り広げる姿を通して、生とは何かを問いかけていくヒューマン・ドラマ。尊厳死を望んだ実在の人物ラモン・サンペドロの手記を基に「アザーズ」のアレハンドロ・アメナーバル監督が映画化。主演は「夜になるまえに」のハビエル・バルデム。アカデミー賞外国語映画賞をはじめ数々の映画賞を受賞。
 スペイン、ラ・コルーニャの海で育ったラモン・サンペドロは19歳でノルウェー船のクルーとなり、世界中を旅して回る。だが1968年8月23日、25歳の彼は岩場から引き潮の海へダイブした際に海底で頭部を強打、首から下が完全に麻痺してしまう。以来、家族に支えられながらも、ベッドの上で余生を過ごさなければならなくなったラモン。彼にできるのは、部屋の窓から外を眺め、想像の世界で自由に空を飛ぶことと、詩をしたためることだけ。やがて事故から20数年が経ち、彼はついに重大な決断を下す。それは、自ら人生に終止符を打つことで、本当の生と自由を獲得するというものだった。そしてラモンは、彼の尊厳死を支援する団体のジェネを通じて女性弁護士フリアと対面し、その援助を仰ぐことに。また一方、貧しい子持ちの未婚女性ロサがドキュメンタリー番組でのラモンを見て心動かされ、尊厳死を思いとどまらせようと訪ねてくる…。
2004 SIDEWAYS
サイドウェイ
2004年アメリカ・ハンガリー
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 トーマス・ヘイデン・チャーチ
□ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
□ 監督賞 アレクサンダー・ペイン
■ 脚色賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
 
全米批評家協会賞
2004年 ■ 助演男優賞 トーマス・ヘイデン・チャーチ
■ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
■ 脚本賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
 
NY批評家協会賞
2004年 ■ 作品賞
■ 男優賞 ポール・ジアマッティ
■ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
■ 脚本賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
 
LA批評家協会賞
2004年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 トーマス・ヘイデン・チャーチ
■ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
■ 監督賞 アレクサンダー・ペイン
■ 脚本賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
 
ゴールデン・グローブ
2004年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
□ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ポール・ジアマッティ
□ 助演男優賞 トーマス・ヘイデン・チャーチ
□ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
□ 監督賞 アレクサンダー・ペイン
■ 脚本賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
□ 音楽賞 ロルフ・ケント
 
英国アカデミー賞
2004年 ■ 脚色賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
 
インディペンデント・スピリット賞
2004年 ■ 作品賞
■ 監督賞 アレクサンダー・ペイン
■ 主演男優賞 ポール・ジアマッティ
■ 助演男優賞 トーマス・ヘイデン・チャーチ
■ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
■ 脚本賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
 
放送映画批評家協会賞
2004年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 ポール・ジアマッティ
■ 助演男優賞 トーマス・ヘイデン・チャーチ
■ 助演女優賞 ヴァージニア・マドセン
■ アンサンブル演技賞
□ 監督賞 アレクサンダー・ペイン
■ 脚本賞 アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
□ 音楽賞 ロルフ・ケント
監督: アレクサンダー・ペイン Alexander Payne
製作: マイケル・ロンドン Michael London
原作: レックス・ピケット Rex Pickett
脚本: アレクサンダー・ペイン Alexander Payne
ジム・テイラー Jim Taylor
撮影: フェドン・パパマイケル Phedon Papamichael
編集: ケヴィン・テント Kevin Tent
音楽: ロルフ・ケント Rolfe Kent
ポール・ジアマッティ Paul Giamatti マイルス
トーマス・ヘイデン・チャーチ Thomas Haden Church ジャック
ヴァージニア・マドセン Virginia Madsen マヤ
サンドラ・オー Sandra Oh ステファニー
メアリールイーズ・バーク Marylouise Burke マイルズの母
ジェシカ・ヘクト Jessica Hecht ヴィクトリア
「アバウト・シュミット」のアレクサンダー・ペイン監督がワインを題材に人生の奥深さと素晴らしさを語るロード・ムービー。ワイン好きの冴えないバツイチ中年男が、結婚を目前に控えた親友のため、カリフォルニアのワイン・カントリーへの旅を計画、対照的な性格の中年独身男2人によるワインと女性を巡る珍道中がユーモラスかつしみじみとしたタッチで綴られてゆく。全米で2004年の映画賞を席巻した話題作。主演は「アメリカン・スプレンダー」のポール・ジアマッティ。共演に「ジャングル・ジョージ」のトーマス・ヘイデン・チャーチと「キャンディマン」のヴァージニア・マドセン。
 小説家になる夢を捨てきれない中学校の国語教師マイルス。いつまでも離婚の痛手を引きずり神経質なところのある彼は、ワインのことになると一家言もつこだわり派。そんな彼の学生時代からの親友で、いまは落ち目のTVスター、ジャックがついに結婚することに。そこでマイルスは、結婚前最後の独身旅行を男2人で楽しもうと、安ワインの味しか知らないジャックをカリフォルニアのワイナリー巡りの旅へと連れ出す。バチェラー・パーティよろしく、ハメをはずすことしか考えてないジャックに対し、必死にワインの素晴らしさを語って聞かせるマイルスだったが…。
2004 9 Songs
ナイン・ソングス
2004年イギリス
123 監督: マイケル・ウィンターボトム Michael Winterbottom
製作: マイケル・ウィンターボトム Michael Winterbottom
製作総指揮: アンドリュー・イートン Andrew Eaton
脚本: マイケル・ウィンターボトム Michael Winterbottom
撮影: マルセル・ザイスキンド Marcel Zyskind
キーラン・オブライエン Kieran O'Brien マット
マルゴ・スティリー Margot Stilley リサ
プライマル・スクリーム Primal Scream
フランツ・フェルディナンド Franz Ferdinand
マイケル・ナイマン Michael Nyman
エルボー Elbow
ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ Black Rebel Motorcycle Club
ザ・ダンディ・ウォーホルズ The Dandy Warhols
スーパー・ファーリー・アニマルズ Super Furry Animals
ザ・ヴォン・ボンディーズ The Von Bondies
 「ひかりのまち」「イン・ディス・ワールド」のマイケル・ウィンターボトム監督が、若い男女の出会いから別れまでを、赤裸々な愛の営みと、思い出の9つの曲とともに綴った官能ラブ・ストーリー。激しいセックスを楽しんでは、ロックのライヴ会場へと繰り出していた一組のカップルの姿を、失われた愛を振り返る男の視点から、パーソナルに描いていく。
 南極大陸の荒野に一人たたずむ男マット。彼は一人の女性リサのことを思い出していた。リサは21歳のアメリカ人学生。彼女とはロンドンのライヴハウスで、ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブのライヴの時に出会った。出会ってすぐ、2人はマットの部屋で愛を確かめ合う。それからというもの、2人は濃密な愛欲の世界に浸っていく。その一方で、2人は夜になると、プライマル・スクリーム、フランツ・フェルディナンド、スーパー・ファーリー・アニマルズといった人気バンドのライヴへと繰り出していくのだった。
2004 AROUND THE BEND
ラスト・マップ/真実を探して
2004年アメリカ
123 監督: ジョーダン・ロバーツ
製作総指揮: マーク・ギル Mark Gill
脚本: ジョーダン・ロバーツ
撮影: マイケル・グラッディ Michael Grady
マイケル・ケイン Michael Caine
ジョナ・ボボ Jonah Bobo
ジョシュ・ルーカス Josh Lucas
グレン・ヘドリー Glenne Headly
クリストファー・ウォーケン Christopher Walken
デヴィッド・エイゲンバーグ David Eigenberg
ロバート・ダグラス Robert Douglas
123
2004 MILLION DOLLAR BABY
ミリオンダラー・ベイビー
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 クリント・イーストウッド
■ 主演女優賞 ヒラリー・スワンク
■ 助演男優賞 モーガン・フリーマン
■ 監督賞 クリント・イーストウッド
□ 脚色賞 ポール・ハギス
□ 編集賞 ジョエル・コックス
 
全米批評家協会賞
2004年 ■ 作品賞
■ 主演女優賞 ヒラリー・スワンク
 
NY批評家協会賞
2004年 ■ 監督賞 クリント・イーストウッド
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 作品賞(ドラマ)
■ 女優賞(ドラマ) ヒラリー・スワンク
□ 助演男優賞 モーガン・フリーマン
■ 監督賞 クリント・イーストウッド
□ 音楽賞 クリント・イーストウッド
 
放送映画批評家協会賞
2004年 ■ 主演女優賞 ヒラリー・スワンク
□ 助演男優賞 モーガン・フリーマン
□ 監督賞 クリント・イーストウッド
 
MTVムービー・アワード
2005年 □ 女優賞 ヒラリー・スワンク
 
ブルーリボン賞
2005年 ■ 外国作品賞
 
セザール賞
2005年 ■ 外国映画賞 クリント・イーストウッド (アメリカ)
監督: クリント・イーストウッド Clint Eastwood
製作: クリント・イーストウッド Clint Eastwood
ポール・ハギス Paul Haggis
トム・ローゼンバーグ Tom Rosenberg
アルバート・S・ラディ Albert S. Ruddy
製作総指揮: ロバート・ロレンツ Robert Lorenz
ゲイリー・ルチェッシ Gary Lucchesi
原作: F・X・トゥール F.X. Toole  『テン・カウント』(早川書房)
脚本: ポール・ハギス Paul Haggis
撮影: トム・スターン[撮影] Tom Stern
美術: ヘンリー・バムステッド Henry Bumstead
編集: ジョエル・コックス Joel Cox
音楽: クリント・イーストウッド Clint Eastwood
クリント・イーストウッド Clint Eastwood フランキー・ダン
ヒラリー・スワンク Hilary Swank マギー・フィッツジェラルド
モーガン・フリーマン Morgan Freeman エディ・“スクラップ・アイアン”・デュプリス
アンソニー・マッキー Anthony Mackie ショーレル・ベリー
ジェイ・バルチェル Jay Baruchel デンジャー
マイク・コルター Mike Colter ビッグ・ウィリー
ブライアン・オバーン Brian O'Byrne ホーヴァク神父
マーゴ・マーティンデイル Margo Martindale アーリーン・フィッツジェラルド
マイケル・ペーニャ Michael Pena オマー
ベニート・マルティネス Benito Martinez ビリーのマネージャー
ブルース・マックヴィッティ Bruce MacVittie ミッキー・マック
ネッド・アイゼンバーグ Ned Eisenberg サリー・メンドーサ
モーガン・イーストウッド Morgan Eastwood トラックの少女
ルシア・ライカー Lucia Rijker ビリー
リキ・リンドホーム Riki Lindhome マーデル・フィッツジェラルド
マーカス・チェイト Marcus Chait J・D・フィッツジェラルド
「許されざる者」「ミスティック・リバー」のクリント・イーストウッドが監督・主演を務めた衝撃のヒューマン・ドラマ。厳しいボクシングの世界を題材に、そこに生きる名もなき男女の悲愴な人生模様を綴る。アカデミー賞で作品賞をはじめ主演女優、助演男優、監督賞の計4部門を受賞。共演は、ともに本作でオスカーを獲得した「ボーイズ・ドント・クライ」のヒラリー・スワンクと「ショーシャンクの空に」のモーガン・フリーマン。
 ロサンジェルスのダウンタウンにある小さなボクシング・ジムを営む老トレーナー、フランキー。その指導力に疑いのない彼だったが、選手を大切に育てるあまり、成功を急ぐ優秀なボクサーは彼のもとを去ってしまう。そんなある日、31歳になる女性マギーがジムの門を叩き、フランキーに弟子入りを志願する。13歳の時からウェイトレスで生計を立てるなど不遇の人生を送ってきた彼女は、唯一誇れるボクシングの才能に最後の望みを託したのだった。ところが、そんなマギーの必死な思いにも、頑固なフランキーは、“女性ボクサーは取らない”のひと言ですげなく追い返してしまう。それでも諦めずジムに通い、ひとり黙々と練習を続けるマギー。フランキーの唯一の親友スクラップはそんなマギーの素質と根性を見抜き、目をかける。やがてマギーの執念が勝ち、フランキーはついにトレーナーを引き受けるのだが…。
2004 THE NOTEBOOK
きみに読む物語
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
MTVムービー・アワード
2005年 □ 女優賞 レイチェル・マクアダムス
■ キス・シーン賞 レイチェル・マクアダムス
ライアン・ゴズリング
監督: ニック・カサヴェテス Nick Cassavetes
製作: リン・ハリス Lynn Harris
マーク・ジョンソン Mark Johnson
製作総指揮: トビー・エメリッヒ Toby Emmerich
アヴラム・ブッチ・カプラン Avram Butch Kaplan
原作: ニコラス・スパークス Nicholas Sparks  『きみに読む物語』(新潮社刊)
脚本: ジャン・サルディ Jan Sardi
ジェレミー・レヴェン Jeremy Leven
撮影: ロバート・フラッセ Robert Fraisse
音楽: アーロン・ジグマン Aaron Zigman
ライアン・ゴズリング Ryan Gosling ノア
レイチェル・マクアダムス Rachel McAdams アリー・ハミルトン
ジーナ・ローランズ Gena Rowlands アリー・カルフーン
ジェームズ・ガーナー James Garner デューク
ジョーン・アレン Joan Allen アン・ハミルトン
ジェームズ・マースデン James Marsden ロン
サム・シェパード Sam Shepard フランク
ヘザー・ウォールクィスト Heather Wahlquist
ケヴィン・コナリー Kevin Connolly
デヴィッド・ソーントン David Thornton
ジェイミー・ブラウン[女優] Jamie Brown
スターレッタ・デュポワ Starletta Dupois
「メッセージ・イン・ア・ボトル」の著者ニコラス・スパークスの長編デビュー小説を映画化したラブ・ストーリー。運命的な恋に落ちながらその関係を引き裂かれてしまった一組の男女の、時を経た永遠の愛をロマンティックに描く。監督は「ジョンQ−最後の決断−」「シーズ・ソー・ラヴリー」のニック・カサヴェテス。
 とある療養施設に独り暮らす初老の女性。彼女は若かりし情熱の日々の想い出を全て失っていた。そんな彼女のもとへデュークと名乗る初老の男が定期的に通い、ある物語を読み聞かせている。それは古き良き時代、アメリカ南部の夏の恋物語だった――。1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。裕福な家族とひと夏を過ごしにやって来た少女アリーは、そこで地元の青年ノアと出会う。その時、青年のほうは彼女こそ運命の人と直感、一方のアリーもまたノアに強く惹かれていくのだった。こうして、2人の恋は次第に熱く燃え上がっていくのだが…。
2004 THE AVIATOR
アビエイター
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ
□ 助演男優賞 アラン・アルダ
■ 助演女優賞 ケイト・ブランシェット
□ 監督賞 マーティン・スコセッシ
□ 脚本賞 ジョン・ローガン
■ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
■ 美術賞 ダンテ・フェレッティ (Art Direction)
Francesca LoSchiavo (Set Decoration)
■ 衣裳デザイン賞 サンディ・パウエル
□ 音響賞 Tom Fleischman
Petur Hliddal
■ 編集賞 セルマ・スクーンメイカー
 
LA批評家協会賞
2004年 ■ 美術賞 ダンテ・フェレッティ
 
ゴールデン・グローブ
2004年 ■ 作品賞(ドラマ)
■ 男優賞(ドラマ) レオナルド・ディカプリオ
□ 助演女優賞 ケイト・ブランシェット
□ 監督賞 マーティン・スコセッシ
□ 脚本賞 ジョン・ローガン
■ 音楽賞 ハワード・ショア
 
英国アカデミー賞
2004年 ■ 作品賞
□ 主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ
□ 助演男優賞 アラン・アルダ
■ 助演女優賞 ケイト・ブランシェット
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) マーティン・スコセッシ
□ オリジナル脚本賞 ジョン・ローガン
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ハワード・ショア
□ 撮影賞 ロバート・リチャードソン
■ プロダクションデザイン賞 ダンテ・フェレッティ
□ 衣装デザイン賞 サンディ・パウエル
■ メイクアップ&ヘアー賞
□ 編集賞 セルマ・スクーンメイカー
□ 音響賞
□ 特殊視覚効果賞
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ
□ 助演女優賞 ケイト・ブランシェット
■ 監督賞 マーティン・スコセッシ
□ 脚本賞 ジョン・ローガン
■ 音楽賞 ハワード・ショア
 
MTVムービー・アワード
2005年 ■ 男優賞 レオナルド・ディカプリオ
□ アクション・シーン賞
監督: マーティン・スコセッシ Martin Scorsese
製作: サンディ・クライマン Sandy Climan
チャールズ・エヴァンス・Jr Charles Evans Jr.
グレアム・キング Graham King
マイケル・マン Michael Mann
製作総指揮: レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio
クリス・ブリガム Chris Brigham
リック・ヨーン Rick Yorn
リック・シュウォーツ Rick Schwartz
コリン・コッター Colin Cotter
ハーヴェイ・ワインスタイン Harvey Weinstein
ボブ・ワインスタイン Bob Weinstein
脚本: ジョン・ローガン John Logan
撮影: ロバート・リチャードソン Robert Richardson
美術: ダンテ・フェレッティ Dante Ferretti
衣装デザイン: サンディ・パウエル Sandy Powell
編集: セルマ・スクーンメイカー Thelma Schoonmaker
音楽: ハワード・ショア Howard Shore
レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio ハワード・ヒューズ
ケイト・ブランシェット Cate Blanchett キャサリン・ヘプバーン
ケイト・ベッキンセイル Kate Beckinsale エヴァ・ガードナー
ジュード・ロウ Jude Law エロール・フリン
アレック・ボールドウィン Alec Baldwin ホアン・トリップ
ジョン・C・ライリー John C. Reilly ノア・ディートリッヒ
アラン・アルダ Alan Alda オーウェン・ブリュースター上院議員
イアン・ホルム Ian Holm フィッツ教授
ダニー・ヒューストン Danny Huston ジャック・フライ
グウェン・ステファニー Gwen Stefani ジーン・ハーロウ
アダム・スコット Adam Scott ジョニー・メイヤー
マット・ロス Matt Ross グレン・オデカーク
ケリ・ガーナー Kelli Garner フェイス・ドマーグ
ウィレム・デフォー Willem Dafoe ローランド・スイート
実在したアメリカの大富豪ハワード・ヒューズの波瀾の半生を描いた伝記ドラマ。映画監督として、また飛行家としても歴史にその名を残す偉人にして、ハリウッド女優たちとも華麗な恋愛遍歴を重ねた男が辿る夢とロマンの物語を巨匠マーティン・スコセッシ監督が絢爛豪華に映像化。主演は「タイタニック」のレオナルド・ディカプリオ。
 18歳で亡き父の石油掘削機の事業を引き継ぎ大富豪となったハワード・ヒューズ。1927年、21歳の彼は、その莫大な財産を全て注ぎ込み、航空アクション映画「地獄の天使」の製作に着手。30年に同作を完成させると大ヒットを記録し、ハワードは一躍ハリウッド・セレブの仲間入りを果たす。やがて、人気女優キャサリン・ヘプバーンと出会い、2人は恋に落ちる。彼はその後も次々とヒット作を生み出す一方、航空会社TWAを買収し、自らの操縦で世界最速記録を次々と更新するなど、大空への夢も実現させていく。こうして順風満帆な人生を謳歌するハワードだったが…。
2004 THE HEART IS DECEITFUL ABOVE ALL THINGS
LE LIVRE DE JEREMIE [仏]
サラ、いつわりの祈り
2004年アメリカ
123 監督: アーシア・アルジェント Asia Argento
製作: ラリー・デイヴィス Larry Davis
クリス・ハンレイ Chris Hanley
デヴィッド・ヒラリー David Hillary
アラン・デ・ラ・マタ Alain de la Mata
製作総指揮: ジェフリー・コックス Geoffrey Cox
ライアン・R・ジョンソン Ryan R. Johnson
デイモン・マーティン Damon Martin
ケヴィン・ラグズデール Kevin Ragsdale
チャド・トラウトワイン Chad Troutwine
ブライアン・ヤング Brian Young
トリシア・ヴァン・クラヴァレン Tricia van Klaveren
原作: J・T・リロイ J.T. LeRoy  『サラ、いつわりの祈り』(アーティストハウス)
脚本: アーシア・アルジェント Asia Argento
アレッサンドロ・マガニア Alessandro Magania
撮影: エリック・アラン・エドワーズ Eric Alan Edwards
音楽: マルコ・カストルディ Marco Castoldi
ソニック・ユース Sonic Youth
ティム・アームストロング Tim Armstrong
アーシア・アルジェント Asia Argento サラ
ジミー・ベネット Jimmy Bennett ジェレマイア(幼少時代)
ピーター・フォンダ Peter Fonda 祖父
オルネラ・ムーティ Ornella Muti 祖母
ジョン・ロビンソン[俳優] John Robinson アーロン
ディラン・スプラウス Dylan Sprouse ジェレマイア(少年時代)
コール・スプラウス Cole Sprouse ジェレマイア(少年時代)
マリリン・マンソン Marilyn Manson ジャクソン
ウィノナ・ライダー Winona Ryder 精神科医
マイケル・ピット Michael Pitt バディ
ジェレミー・レナー Jeremy Renner エマーソン
キップ・パルデュー Kip Pardue ルーサー
ジェレミー・シスト Jeremy Sisto
ベン・フォスター Ben Foster
自らの過去の深い傷を赤裸々に綴り、セレブにも多くの支持者を持つという早熟の作家JTリロイの自伝的小説を映画化。突然里親のもとから実母のもとへ連れ戻され、暴力とドラッグに満ちた荒れた日常に身を置くことになった少年が体験する壮絶な日々と、それでも常識では計り知れない愛で結ばれていく母子の姿を痛切に描く。マルチに活躍する「トリプルX」のアーシア・アルジェントが主演と監督を兼任。
 裕福な里親に育てられ、平穏な毎日を送っていた7歳の少年ジェレマイア。ある日、そんな彼の前に突然実の母親であるサラが姿を現わす。そして彼を強引に連れ帰るのだった。サラは相変わらずドラッグや売春に手を染め、荒れた暮しから抜け出せずにいた。各地を転々とし、男を次々と変えていくサラの自由奔放な生き方に馴染めず、そのうえ激しい虐待も受けるジェレマイア。それでも、サラは彼女なりの形で息子に愛情を示し、ジェレマイアも少しずつ新しい生活になれていく。しかし、そんなジェレマイアをさらなる試練が襲い掛かる…。
2004 VERA DRAKE
ヴェラ・ドレイク
2004年イギリス・フランス・ニュージーランド
(■=受賞、□=ノミネート)
 
アカデミー賞
2004年 □ 主演女優賞 イメルダ・スタウントン
□ 監督賞 マイク・リー
□ 脚本賞 マイク・リー
 
ヴェネチア国際映画祭
2004年 ■ 金獅子賞 マイク・リー
■ 女優賞 イメルダ・スタウントン
 
全米批評家協会賞
2004年 ■ 主演女優賞 イメルダ・スタウントン
 
NY批評家協会賞
2004年 ■ 女優賞 イメルダ・スタウントン
 
LA批評家協会賞
2004年 ■ 女優賞 イメルダ・スタウントン
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 女優賞(ドラマ) イメルダ・スタウントン
 
英国アカデミー賞
2004年 □ 作品賞
■ 主演女優賞 イメルダ・スタウントン
□ 助演男優賞 フィル・デイヴィス
□ 助演女優賞 ヘザー・クラニー
■ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) マイク・リー
□ オリジナル脚本賞 マイク・リー
□ プロダクションデザイン賞 イヴ・スチュワート
■ 衣装デザイン賞 ジャクリーヌ・デュラン
□ メイクアップ&ヘアー賞
□ 編集賞 ジム・クラーク
□ イギリス作品賞(アレキサンダー・コルダ賞)
 
ヨーロッパ映画賞
2004年 □ 作品賞 監督:マイク・リー(イギリス=フランス)
■ 女優賞 イメルダ・スタウントン
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 主演女優賞 イメルダ・スタウントン
監督: マイク・リー Mike Leigh
製作: サイモン・チャニング=ウィリアムズ Simon Channing-Williams
製作総指揮: ゲイル・イーガン Gail Egan
ロバート・ジョーンズ Robert Jones
ダンカン・リード Duncan Reid
アラン・サルド Alain Sarde
脚本: マイク・リー Mike Leigh
撮影: ディック・ポープ Dick Pope
美術: イヴ・スチュワート Eve Stewart
衣装: ジャクリーヌ・デュラン Jacqueline Durran
編集: ジム・クラーク Jim Clark
音楽: アンドリュー・ディクソン Andrew Dickson
イメルダ・スタウントン Imelda Staunton ヴェラ・ドレイク
フィル・デイヴィス Phil Davis スタン
ピーター・ワイト Peter Wight ウェブスター警部
エイドリアン・スカーボロー Adrian Scarborough フランク
ヘザー・クラニー Heather Craney ジョイス
ダニエル・メイズ Daniel Mays シド
アレックス・ケリー Alex Kelly エセル
サリー・ホーキンス Sally Hawkins スーザン
エディ・マーサン Eddie Marsan レジー
ルース・シーン Ruth Sheen リリー
ヘレン・コーカー Helen Coker ベスト婦警
マーティン・サヴェッジ Martin Savage ビッカーズ刑事
アラン・コーデュナー Allan Corduner 精神科医
レスリー・シャープ Lesley Sharp ジェシー・バーンズ
ジム・ブロードベント Jim Broadbent 裁判長
フェネラ・ウールガー Fenella Woolgar
リチャード・グレアム Richard Graham
シネイド・マシューズ Sinead Matthews
サンドラ・ヴォー Sandra Voe
1950年のイギリスを舞台に、望まない妊娠をしてしまった女性のために、秘かに中絶を手助けしてきた一人の平凡な主婦が辿る過酷な運命と、試練の中で浮かび上がる家族の深い絆を丁寧な筆致で描いた感動の人生ドラマ。主演は「恋におちたシェイクスピア」のイメルダ・スタウントン。監督は「秘密と嘘」「人生は、時々晴れ」のマイク・リー。事前に詳細な台本を用意せず、即興的なリハーサルの積み重ねから演技を固めていくマイク・リー監督独特の演出方法がその効果を遺憾なく発揮し、主演のスタウントンはじめ俳優たちは迫真の演技を披露、各方面から絶賛された。ヴェネチア国際映画祭では金獅子賞と主演女優賞の2冠に輝いた。
 1950年、冬のロンドン。自動車修理工場で働く夫とかけがえのない2人の子どもたちと貧しいながらも充実した毎日を送る主婦ヴェラ・ドレイク。家政婦として働くかたわら、近所で困っている人がいると、自ら進んで身の回りの世話をする毎日。ほがらかで心優しい彼女の存在はいつも周囲を明るく和ませていた。しかし、そんな彼女には家族にも打ち明けたことのないある秘密があった。彼女は望まない妊娠で困っている女性たちに、堕胎の手助けをしていたのだった。それが、当時の法律では決して許されない行為と知りながら…。

2004 LIFE IS A MIRACLE
HUNGRY HEART
LA VIE EST UN MIRACLE!
ライフ・イズ・ミラクル
2004年セルビア=モンテネグロ・フランス
(■=受賞、□=ノミネート)
 
カンヌ国際映画祭
2004年 □ パルム・ドール エミール・クストリッツァ
 
セザール賞
2004年 ■ EU(欧州連合)作品賞 エミール・クストリッツァ
監督: エミール・クストリッツァ Emir Kusturica
製作: エミール・クストリッツァ Emir Kusturica
マヤ・クストリッツァ Maja Kusturica
アラン・サルド Alain Sarde
製作総指揮: ピエール・エデルマン Pierre Edelman
クリスティーヌ・ゴズラン Christine Gozlan
脚本: エミール・クストリッツァ Emir Kusturica
ランコ・ボジッチ Ranko Bozic
撮影: ミシェル・アマテュー Michel Amathieu
音楽: エミール・クストリッツァ Emir Kusturica
デヤン・スパラヴァロ Dejan Sparavalo
スラヴコ・スティマチ Slavko Stimac ルカ
ナターシャ・ソラック Natasa Solak サバーハ
ヴク・コスティッチ Vuk Kostic ミロシュ
ヴェスナ・トリヴァリッチ Vesna Trivalic ヤドランカ
ニコラ・コジョ Nikola Kojo フィリポヴィッチ
アレクサンダル・ベルチェク Aleksandar Bercek ヴェーリョ
ストリボール・クストリッツァ Stribor Kusturica アレクシチ
寓意を多用し、自由奔放にしてオリジナリティ溢れる語り口で多くの支持を集めるヨーロッパを代表する巨匠、「アンダーグラウンド」「黒猫・白猫」のエミール・クストリッツァ監督が、実際に捕虜の女性と恋に落ちた男性の物語をヒントに描く切なくも心温まるヒューマン・ラブ・ストーリー。紛争下のボスニアを舞台に、敵方捕虜と恋に落ちた主人公が、反対に敵の捕虜となってしまった自分の家族との交換を迫られ苦悩する姿を、ユーモアを交え、不条理に満ちた人生の中に喜びと希望を見出していく作劇で力強くエネルギッシュに描き出していく。
 1992年、セルビアとの国境にほど近いボスニアの片田舎。セルビア人のルカはこの村に鉄道を敷くためやって来た技師。家族や仲間たちとともにのんびりした日々を送っていた。ところが、サッカー選手を目指していた息子ミロシュは突然軍に招集され、おまけに妻まで別の男と駆け落ちしてしまう。一人きりとなってしまったルカ。それからすぐに内戦が勃発、やがてミロシュが捕虜になったとの報せが届く。数日後、ムスリム人の看護師サバーハが村人によって捕まり、ミロシュとの交換要員としてルカが身柄を預かることに。こうして奇妙な共同生活が始まると、いつしか2人は互いに好意を抱き始めるのだったが…。
2004 LAND OF PLENTY
ランド・オブ・プレンティ
2004年アメリカ/ドイツ
123 監督: ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders
原案: ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders
スコット・デリクソン Scott Derrickson
脚本: ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders
マイケル・メレディス Michael Meredith
撮影: フランツ・ラスティグ Franz Lustig
音楽: トム&ナクト Thom & Nackt
ミシェル・ウィリアムズ Michelle Williams ラナ
ジョン・ディール John Diehl ポール
ウェンデル・ピアース Wendell Pierce ヘンリー
リチャード・エドソン Richard Edson ジミー
バート・ヤング Burt Young シャーマン
ショーン・トーブ Shaun Toub ハッサン
「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」のヴィム・ヴェンダース監督が、9.11の後遺症に苦しむアメリカの現状を静かに見つめたヒューマン・ドラマ。アフリカ育ちの少女が、亡くなった母の手紙を届けるために10年ぶりに故郷アメリカの地を踏み、伯父と再会、思いがけず2人でアメリカ横断の旅に出る姿を描く。主演は「ドーソンズ・クリーク」のミシェル・ウィリアムズと「ジュラシック・パーク III」のジョン・ディール。
 アメリカに生まれ、アフリカで育った少女ラナ。彼女はイスラエルのテルアビブ空港からロサンジェルスへと向かい10年ぶりの帰国を果たす。目的は亡き母の手紙を伯父に届けるため。ボランティアをしながら伯父を捜すラナ。一方その頃伯父ポールは、たった一人で自由の国アメリカを守ろうと滑稽なほど真剣に活動を続けていた。ベトナム戦争のトラウマが9.11テロによって呼び覚されてしまったのだ。ある時2人は、ホームレスのイスラム系青年が殺された現場で偶然再会する。青年がテロリストではないかと疑うポールは事件の真相を探るため、そしてラナは遺体を残された兄に届けるため、2人は一緒にアメリカを横断する旅に出る。
2004 ENDURING LOVE
Jの悲劇
2004年イギリス
123 監督: ロジャー・ミッシェル
製作: ケヴィン・ローダー
製作総指揮: フランソワ・イヴェルネル
キャメロン・マクラッケン
ダンカン・リード
テッサ・ロス
原作: イアン・マキューアン 『愛の続き』(新潮社刊)
脚本: ジョー・ペンホール
撮影: ハリス・ザンバーラウコス
プロダクションデザイン: ジョン・ポール・ケリー
衣装: ナタリー・ウォード
編集: ニコラス・ガスター
音楽: ジェレミー・サムズ
ダニエル・クレイグ ジョー
サマンサ・モートン クレア
リス・エヴァンス ジェッド
ビル・ナイ ロビン
スーザン・リンチ レイチェル
ジャスティン・サリンジャー フランク
ヘレン・マックロリー
アンドリュー・リンカーン
ブッカー賞作家イアン・マキューアンの世界的ベストセラー『愛の続き』を「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル監督が映画化した心理サスペンス。ふとしたきっかけから、平穏な日常が一変し混乱していく男の姿を緊迫感溢れるタッチで綴ってゆく。主演は「ロード・トゥ・パーディション」のダニエル・クレイグ。共演にリス・エヴァンスとサマンサ・モートン。
 彫刻家の恋人クレアと郊外の草原でピクニックを楽しむ大学教授のジョー。そこへ風にあおられコントロールを失った気球が落下してくる。ジョーをはじめ近くに居合わせた4人の男たちが気球を抑えようとロープにしがみつくが、ちょうどその時突風が吹き、気球が空中に浮上し始める。ジョーと2人の男はすぐさま手を放し難を逃れるが、ただひとりロープにつかまったまま空高く運ばれた男が、みなが見守る中、墜落死する。激しくショックを受けるジョー。しかし彼をそれ以上に悩ませることになったのは事故の現場で出会ったジェッドという男だった。彼はなぜか、それ以降ジョーに偏執的につきまとうようになり、ジョーは次第に言い知れぬ恐怖で精神的に追い詰められていく。
2004 LES CHORISTES
CHORISTS
コーラス
2004年フランス
履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2004年 □ 外国語映画賞 (フランス)
□ 歌曲賞 クリストフ・バラティエ (詞)“Look To Your Path (Vois Sur Ton Chemin)”
ブリュノ・クーレ (曲)“Look To Your Path (Vois Sur Ton Chemin)”
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 外国映画賞 フランス
 
英国アカデミー賞
2004年 □ 脚色賞 フィリップ・ロペス=キュルヴァル
クリストフ・バラティエ
□ 外国語映画賞
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) ブリュノ・クーレ
 
ヨーロッパ映画賞
2004年 □ 作品賞 監督:クリストフ・バラティエ(フランス=スイス)
□ 男優賞 ジェラール・ジュニョ
■ 音楽賞 ブリュノ・クーレ
 
セザール賞
2004年 □ 作品賞
□ 監督賞 クリストフ・バラティエ
□ 主演男優賞 ジェラール・ジュニョ
□ 助演男優賞 フランソワ・ベルレアン
□ 新人監督作品賞 クリストフ・バラティエ
■ 音楽賞 ブリュノ・クーレ
■ 音響賞 Nicolas Naegelen
Nicolas Cantin
Daniel Sobrino
□ 美術賞 Francois Chauvaud
監督: クリストフ・バラティエ
製作: ジャック・ペラン
アーサー・コーン
ニコラ・モヴェルネ
脚本: クリストフ・バラティエ
フィリップ・ロペス=キュルヴァル
撮影: カルロ・ヴァリーニ
ドミニク・ジャンティ
編集: イヴ・デシャン
音楽: ブリュノ・クーレ
クリストフ・バラティエ
合唱: サン・マルク少年少女合唱団
ジェラール・ジュニョ クレマン・マチュー(音楽教師)
ジャン=バティスト・モニエ ピエール・モランジュ(少年時代)
ジャック・ペラン ピエール・モランジュ
フランソワ・ベルレアン ラシャン(校長先生)
マリー・ブネル ヴィオレット・モランジュ
カド・メラッド シャベール(体育教師)
マクサンス・ペラン ペピノ
ジャン=ポール・ボネール マクサンス
グレゴリー・ガティニョル モンダン
キャロル・ヴェイス 伯爵夫人
フィリップ・ドゥ・ジャネラン
「リュミエールの子供たち」のクリストフ・バラティエ監督が1944年のフランス映画「春の凱歌」にインスピレーションを得て撮り上げた感動の音楽ドラマ。戦後間もないフランスを舞台に、問題児たちが集まる寄宿舎に赴任してきた音楽教師と子どもたちとの合唱を通じた心温まる交流を描く。本国フランスでは記録的な大ヒットとなった。主演は「バティニョールおじさん」のジェラール・ジュニョ。また、“天使の歌声”と絶賛された少年ピエールを演じるのは3000人の候補者の中から選ばれた新人ジャン=バティスト・モニエ。本作の合唱を担当したサン・マルク少年少女合唱団でも実際にソリストを務めているという。
 世界的指揮者のピエール・モランジュは母の葬儀のため帰郷した際、子ども時代の友人ペピノから一冊の日記を手渡される。それは彼の当時の音楽教師クレマン・マチューが遺した形見だった。1949年、フランスの片田舎。“池の底”という寄宿舎に新たに赴任してきたマチュー。そこでは、親をなくした子どもや、素行に問題ある子どもたちが集団生活をしていた。子どもたちは心に問題を抱え、校長はそんな彼らに容赦ない体罰を繰り返していた。マチューは子どもたちに本来の純粋さ、素直さを取り戻してもらおうと、“合唱団”の結成を決意する。やがてマチューは、学校一の問題児ピエール・モランジュが素晴らしい歌声の持ち主であることを知るのだった…。
2004 MARIA FULL OF GRACE
そして、ひと粒のひかり
2004年アメリカ/コロンビア
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2004年 □ 主演女優賞 カタリーナ・サンディノ・モレノ
 
ベルリン国際映画祭
2004年 ■ 銀熊賞(女優賞) カタリーナ・サンディノ・モレノ
■ アルフレード・バウアー賞 ジョシュア・マーストン
 
NY批評家協会賞
2004年 ■ 新人監督賞 ジョシュア・マーストン
 
LA批評家協会賞
2004年 ■ ニュー・ジェネレーション賞 ジョシュア・マーストン (監督/脚本)
カタリーナ・サンディノ・モレノ (女優)
 
ヨーロッパ映画賞
2004年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 監督:ジョシュア・マーストン(アメリカ=コロンビア)
 
インディペンデント・スピリット賞
2004年 □ 作品賞
□ 監督賞 ジョシュア・マーストン
■ 主演女優賞 カタリーナ・サンディノ・モレノ
□ 助演女優賞 イェニー・パオラ・ベガ
■ 新人脚本賞 ジョシュア・マーストン
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 主演女優賞 カタリーナ・サンディノ・モレノ
□ 外国語映画賞
監督: ジョシュア・マーストン
製作: ポール・S・メゼイ
脚本: ジョシュア・マーストン
撮影: ジム・デノールト
音楽: ジェイコブ・リーバーマン
レオナルド・ヘイブルム
カタリーナ・サンディノ・モレノ マリア
イェニー・パオラ・ベガ ブランカ
ギリエド・ロペス ルーシー
ホン・アレックス・トロ フランクリン
パトリシア・ラエ
17歳の少女を主人公に、南米コロンビアの非情な現実を描き出した衝撃のドラマ。お金を稼ぐため、危険な麻薬の運び屋となった少女が辿る過酷な道行きと心の成長をリアルかつスリリングに綴る。ヒロインを演じたカタリーナ・サンディノ・モレノはコロンビア人として初めてアカデミー主演女優賞にノミネートされ大きな話題となった。また、新人監督のジョシュア・マーストンも数々の賞を獲得、一躍期待の若手監督として大いに注目を集める存在となった。
 コロンビアの小さな田舎町。バラ農園で単調な仕事に従事する17歳の少女マリア。母や幼児を抱えた姉をはじめ一家の家計はマリアの収入に頼っていた。ところがささいなトラブルで仕事を失い、おまけに愛してもいないボーイフレンドの子を妊娠してしまったマリア。追い詰められた彼女は、最大5000ドルという巨額の報酬に心動かされ、“ミュール”という仕事を引き受けてしまう。しかしそれは、麻薬を詰めた小さなゴム袋を大量に飲み込み密輸する運び屋のことで、もし胃の中で袋が破れたら死んでしまうというあまりにも危険な仕事だった。
2004 LADIES IN LAVENDER
ラヴェンダーの咲く庭で
2004年イギリス
123 監督: チャールズ・ダンス
製作: ニコラス・ブラウン
ニック・パウエル
エリザベス・カールセン
製作総指揮: ビル・アラン
チャールズ・ダンス
エマ・ヘイター
ロバート・ジョーンズ
マイケル・ワイク
テレンス・イエソン
原作: ウィリアム・J・ロック
脚本: チャールズ・ダンス
撮影: ピーター・ビジウ
プロダクションデザイン: キャロライン・エイミーズ
編集: マイケル・パーカー
音楽: ナイジェル・ヘス
ジュディ・デンチ アーシュラ
マギー・スミス ジャネット
ダニエル・ブリュール アンドレア
ナターシャ・マケルホーン オルガ
ミリアム・マーゴリーズ ドルカス
デヴィッド・ワーナー ミード医師
トビー・ジョーンズ
クライヴ・ラッセル
リチャード・ピアーズ
ジョアンナ・ディケンズ
ジェフリー・ベイルドン
ティモシー・ベイトソン
初老を迎え平穏に暮らしていた2人の姉妹が、突然現われた異国の若者を前にして、思いがけない感情の揺れに戸惑いながらも心をときめかせていく、恋と老いをめぐる切なくも美しい大人の物語。主演は共にデイムの称号を持ちオスカー女優でもある「恋におちたシェイクスピア」のジュディ・デンチと「ハリー・ポッター」シリーズのマギー・スミス。ベテラン俳優のチャールズ・ダンスが本作で監督業に進出。
 1936年、イギリスのコーンウォール地方。初老の姉妹ジャネットとアーシュラは、美しい自然に囲まれながら穏やかな日々を送っていた。そんなある日、嵐の去った浜辺に一人の青年が打ち上げられているのを発見した姉妹は、彼を自宅へ連れ帰り看病する。彼の名前はアンドレア。ポーランド人でヴァイオリニストの彼は渡米途中に船が難破し、ここへ流れ着いたらしい。やがて回復したアンドレアは、得意のヴァイオリンで姉妹の心を和ませていく。とりわけアーシュラは忘れていた淡い感情が芽生えてくるのを抑えきれなくなっていく。
2004 SA SOM I HIMMELEN
AS IT IS IN HEAVEN
AS IN HEAVEN
歓びを歌にのせて
2004年スウェーデン
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2004年 □ 外国語映画賞 (スウェーデン)
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 □ 音楽賞 ステファン・ニルソン
監督: ケイ・ポラック
脚本: ケイ・ポラック
撮影: ハラール・グンナル・ポールゴール
音楽: ステファン・ニルソン
ミカエル・ニュクビスト ダニエル・ダレウス
フリーダ・ハルグレン レナ
ヘレン・ヒョホルム ガブリエラ
レナート・ヤーケル アーネ
ニコラス・ファルク
インゲラ・オールソン
本国スウェーデンで大ヒットし、2005年のアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた感動ドラマ。世界的な指揮者の主人公が、心身共に疲弊した末に引退して戻った故郷の小さな村で、純朴な人々と音楽を通じて交流を深めるうちに、再び音楽の歓びを呼び覚していく姿を描く。
 天才指揮者として世界的に大きな名声を得ているダニエル・ダレウス。しかし想像を絶するプレッシャーと過酷なスケジュールのために彼の肉体と精神はもはや限界に達していた。そしてついに彼は第一線から退くことを決断する。すべてを捨てた彼がたった一人で向かった先は、幼年期を過ごした小さな村ユースオーケル。ここで静かに余生を送ろうとしていたダニエルだったが、やがて地元の聖歌隊を指導してほしいと頼まれる。最初は抵抗を感じたものの、素人ばかりの彼らが心から音楽を楽しむ姿に触れ、次第に彼自身も音楽の素晴らしさを改めて実感していくのだった。

2004 VOCES INOCENTES
INNOCENT VOICES
イノセント・ボイス
2004年メキシコ
123 監督: ルイス・マンドーキ
製作: ルイス・マンドーキ
ローレンス・ベンダー
アレハンドロ・ソベロン・クリ
原案: オスカー・トレス
脚本: ルイス・マンドーキ
オスカー・トレス
撮影: ファン・ルイス・アンチア
編集: アレシュカ・フェレロ
音楽: アンドレ・アブハムラ
プロダクションデザイナー: アントニオ・ムーニョ=イエロ
カルロス・パディジャ チャバ
レオノア・ヴァレラ ケラ
ホセ・マリア・ヤスピク ベト叔父さん
ダニエル・ヒメネス・カチョ 司祭
グスタボ・ムニョス アンチャ
オフェリア・メディナ ママトーヤ
ヘスス・オチョア バスの運転手
わずか12歳の少年が徴兵される激しい内戦下の中米エルサルバドルを舞台に、徴兵に怯えながらも、懸命に日々を生きるひとりの少年の姿を力強く描いた衝撃のドラマ。実際に内戦下のエルサルバドルで少年時代を過ごし、14歳でアメリカに亡命したオスカー・トレスの自伝的脚本を、「メッセージ・イン・ア・ボトル」などで知られるメキシコ出身のルイス・マンドーキ監督が映画化。
 1980年代、エルサルバドルでは政府軍と、貧しい農民を中心に組織された反政府勢力FMLNとの激しい内戦が繰り広げられていた。父親がアメリカに去って以来一家の大黒柱となった11歳の少年チャバの日常も、友だちや好きな女の子との楽しい時間の一方で、家の中にまで銃弾の嵐が降り注ぐという常軌を逸した日々が続いていた。そしてそんなチャバに、さらなる過酷な運命が迫っていた。政府軍は少年たちが12歳になると、有無を言わさず彼らを“兵士”として徴集してしまうのだった。やがて12歳の誕生を迎えたチャバは、ついにある決断を下すのだった。
2004 TAKING LIVES
テイキング・ライブス
2004年アメリカ
123 監督: D・J・カルーソー
製作: マーク・キャントン
バーニー・ゴールドマン
製作総指揮: ブルース・バーマン
デヴィッド・ハイマン
デイナ・ゴールドバーグ
原作: マイケル・パイ 『人生を盗む男』(徳間書店刊)
脚本: ジョン・ボーケンキャンプ
撮影: アミール・M・モクリ
音楽: フィリップ・グラス
アンジェリーナ・ジョリー イリアナ・スコット捜査官
イーサン・ホーク コスタ
キーファー・サザーランド ハート
ジーナ・ローランズ アッシャー夫人
オリヴィエ・マルティネス パーケット
チェッキー・カリョ レクレア
ジャン=ユーグ・アングラード デュバル
ポール・ダノ
被害者の“人生を乗っ取り本人に成りすますこと=テイキング・ライブス”を繰り返し続ける謎のシリアルキラーと、天才女性プロファイラーのスリリングな攻防を描いたクライム・サスペンス。監督はこれまでTV作品を多く手掛けてきたD・J・カルーソー。主演は「17歳のカルテ」のアンジェリーナ・ジョリー。
 ある日、工事現場で白骨化の進んだ一体の死体が発見される。解決が容易でないと判断したモントリオール警察はFBIに捜査協力を要請、それを受けて女性特別捜査官イリアナ・スコットが単身でやって来る。彼女は現場や死体の状況からあらゆる情報を読み取り、犯人像を鮮やかに割り出して事件を解決してしまうプロファイルの天才。今回も彼女の分析で捜査は進展を見せ始めた。そんな矢先、新たな殺人事件が発生する。しかし今回は目撃者がいた。イリアナたちはその男コスタの情報から犯人がマーティン・アッシャーという男であることを突き止めるのだったが…。
2004 HOTEL RWANDA
ホテル・ルワンダ
2004年イギリス/イタリア/南アフリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2004年 □ 主演男優賞 ドン・チードル
□ 助演女優賞 ソフィー・オコネドー
□ 脚本賞 テリー・ジョージ
ケア・ピアソン
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) ドン・チードル
□ 歌曲賞 アンドレア・グエラ “Million Voices”(曲)
Jerry Duplessis
ワイクリフ・ジョン “Million Voices”(曲/詞)
 
英国アカデミー賞
2005年 □ オリジナル脚本賞 ケア・ピアソン
テリー・ジョージ
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 ■ 音楽賞 ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
アンドレア・グエラ
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ドン・チードル
監督: テリー・ジョージ
製作: テリー・ジョージ
A・キットマン・ホー
製作総指揮: ハル・サドフ
マーティン・カッツ
脚本: テリー・ジョージ
ケア・ピアソン
撮影: ロベール・フレース
美術: トニー・バロウ
ジョニー・ブリート
衣装: ルイ・フィリップ
音楽: ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
アンドレア・グエラ
ドン・チードル ポール・ルセサバギナ
ソフィー・オコネドー タチアナ・ルセサバギナ
ホアキン・フェニックス ジャック・ダグリッシュ
ニック・ノルティ オリバー大佐
デズモンド・デュベ デュベ
デヴィッド・オハラ デイヴィッド
カーラ・セイモア パット・アーチャー
ファナ・モコエナ ビジムング将軍
ハキーム・ケイ=カジーム ジョルジュ・ルタガンダ
トニー・キゴロギ グレゴワール
ジャン・レノ (クレジットなし)
1994年、アフリカのルワンダで民族対立が原因の大量虐殺事件が発生、欧米諸国や国連の無策が被害を拡大させる中、1200人もの人々をホテルに匿い、話術と知略を武器にその命を守り抜いた一人のホテルマンの奇跡の逸話を映画化。主演は「青いドレスの女」「オーシャンズ11」のドン・チードル。監督は「父の祈りを」の脚本で知られるテリー・ジョージ。日本では長らく公開のメドが立たずにいた本作は、有志による熱心な署名活動が実を結び晴れて公開実現の運びとなったことでも話題に。
 1994年、ルワンダの首都キガリ。多数派のフツ族と少数派のツチ族の内戦はようやく終息したものの街は依然不穏な空気に包まれていた。ベルギー系の高級ホテル“ミル・コリン”で働く有能な支配人ポールは、ある晩帰宅すると暗闇に妻と子どもが身を潜めていた。フツ族大統領が何者かに殺され、これを契機にフツ族の人々がツチ族の市民を襲撃し始めたのだ。ポール自身はフツ族だったが、妻がツチ族だったことから、ひとまずミル・コリンに避難することに。外国資本のミル・コリンはフツ族の民兵たちもうかつには手を出せなかった。そのため、命からがら逃げ延びてきた人々が続々と集まってくるのだが…。
2004 YES
愛をつづる詩
2004年アメリカ/イギリス
123 監督: サリー・ポッター
製作: アンドリュー・ファイアーバーグ
クリストファー・シェパード
製作総指揮: セドリック・ジャンソン
ジョン・ペノッティ
フィッシャー・スティーヴンス
ポール・トリビッツ
脚本: サリー・ポッター
撮影: アレクセイ・ロジオーノフ
美術: カルロス・コンティ
編集: ダニエル・ゴダード
音楽: サリー・ポッター
ジョーン・アレン
サイモン・アブカリアン
サム・ニール
シャーリー・ヘンダーソン
シーラ・ハンコック
サマンサ・ボンド
ステファニー・レオニダス
ゲイリー・ルイス
ウィル・ジョンソン
レイモンド・ウォリング
「オルランド」「耳に残るは君の歌声」のサリー・ポッター監督が描く大人の男女の愛の軌跡。夫との夫婦生活が破綻した北アイルランド出身のアメリカ人女性とレバノン人男性との文化の違いを乗り越えた情熱的な情事の行方を静謐な映像美で綴る。すべての台詞が韻を踏んでいるという、詩人でもあるポッター監督ならではの意欲的な手法が用いられ、作品に独特のリズムを生み出している。
 “彼女”は北アイルランド出身のアメリカ人。分子生物学者として忙しい日々を送っていたが、一方でイギリス人の政治家である夫との結婚生活は修復不能なまでに冷め切っていた。そんなある日、夫の体裁を取り繕うために出席したパーティで、彼女は一人のレバノン人男性“彼”と出会う。祖国に幻滅し、今はロンドンでコックとして働いていた彼。ほどなく2人は愛し合うようになり、情熱的で甘美な時間に浸ってゆくのだったが…。
2004 COLLATERAL
コラテラル
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2004年 □ 助演男優賞 ジェイミー・フォックス
□ 編集賞 ジム・ミラー
ポール・ルベル
 
LA批評家協会賞
2004年 ■ 撮影賞 ディオン・ビーブ
ポール・キャメロン
 
ゴールデン・グローブ
2004年 □ 助演男優賞 ジェイミー・フォックス
 
英国アカデミー賞
2004年 □ 助演男優賞 ジェイミー・フォックス
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) マイケル・マン
□ オリジナル脚本賞 スチュアート・ビーティー
■ 撮影賞 ディオン・ビーブ
ポール・キャメロン
□ 編集賞 ジム・ミラー
ポール・ルベル
□ 音響賞
 
放送映画批評家協会賞
2004年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 ジェイミー・フォックス
 
MTVムービー・アワード
2005年 □ 悪役賞 トム・クルーズ
監督: マイケル・マン
製作: マイケル・マン
ジュリー・リチャードソン
製作総指揮: フランク・ダラボン
ロブ・フリード
ピーター・ジュリアーノ
チャック・ラッセル
脚本: スチュアート・ビーティー
撮影: ディオン・ビーブ
ポール・キャメロン
編集: ジム・ミラー
ポール・ルベル
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード
トム・クルーズ ヴィンセント
ジェイミー・フォックス マックス
ジェイダ・ピンケット=スミス アニー
マーク・ラファロ ファニング
ピーター・バーグ リチャード
ブルース・マッギル ペドロサ
イルマ・P・ホール
バリー・シャバカ・ヘンリー
ハビエル・バルデム
ジェイソン・ステイサム
 ハリウッドのスーパースター、トム・クルーズが本格的な悪役に挑んだクライム・サスペンス。不幸にもプロの殺し屋を乗せてしまったタクシー運転手が巻き込まれる壮絶な悪夢の一夜を緊張感溢れるタッチでスタイリッシュに描く。共演は「アリ」のジェイミー・フォックス。監督は「アリ」「ヒート」のマイケル・マン。
 ロサンゼルスでタクシーの運転手を12年間勤めながら平凡な毎日を送っているマックス。ある晩、アニーという名の女性検事を乗せいい雰囲気なり、名刺までもらって上機嫌のマックス。次に乗せたのはビジネスマンと思しき紳士。ヴィンセントと名乗ったその男は、多額のチップと引き換えに一晩の専属ドライバーとなり、今夜中に5箇所を回るようマックスに依頼する。しかしヴィンセントの正体はプロの殺し屋。麻薬組織から5名の殺害を請け負っていたのだった。そうとは知らず最初の目的地に着いた後もそのまま彼の帰りを待つマックスだったが…。
2004 SAW
SAW.ZERO
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
ジュラルメール・ファンタスティック映画祭
2005年 ■ 審査員特別賞
 
MTVムービー・アワード
2005年 □ 恐怖演技賞 ケイリー・エルウィズ

監督: ジェームズ・ワン
製作: マーク・バーグ
グレッグ・ホフマン
オーレン・クールズ
製作総指揮: ピーター・ブロック
ジェイソン・コンスタンティン
ステイシー・テストロ
原案: ジェームズ・ワン
リー・ワネル
脚本: リー・ワネル
撮影: デヴィッド・A・アームストロング
音楽: チャーリー・クロウザー
ダニー・ローナー
ケイリー・エルウィズ Dr.ゴードン
ダニー・グローヴァー タップ
モニカ・ポッター アリソン・ゴードン
リー・ワネル アダム
トビン・ベル
ケン・レオン
ディナ・メイヤー
ショウニー・スミス
マイケル・エマーソン
マッケンジー・ヴェガ
ベニート・マルティネス
オーストラリアの新鋭ジェームズ・ワンとリー・ワネルのコンビが撮り上げ、2004年のサンダンス映画祭で大きな話題を集めたサスペンス・ホラー。理由も分からぬまま限界を超えた状況設定の中に放り込まれた2人の男が追い詰められていく様と、それを背後で操る犯人の動機をめぐる謎をゲーム的要素を織り込みショッキングに描く。
 薄汚れた広いバスルームで目を覚ました2人の男、ゴードンとアダム。彼らはそれぞれ対角線上の壁に足首を鎖で繋がれた状態でそこに閉じ込められていた。2人の間には拳銃で頭を撃ち抜かれた自殺死体が。ほかにはレコーダー、マイクロテープ、一発の銃弾、タバコ2本、着信専用携帯電話、そして2本のノコギリ。状況がまるで呑み込めず錯乱する2人に、「6時間以内に目の前の男を殺すか、2人とも死ぬかだ」というメッセージが告げられる…。その頃タップ刑事は“ジグソウ”を追っていた。ジグソウが仕掛ける残忍な“ゲーム”で次々と被害者が出ていたのだった…。
2004 CRASH
クラッシュ
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 ■ 作品賞
□ 助演男優賞 マット・ディロン
□ 監督賞 ポール・ハギス
■ 脚本賞 ボビー・モレスコ
ポール・ハギス
□ 歌曲賞 キャスリーン・ヨーク (曲/詞)“In The Deep”
マイケル・ベッカー (曲)“In The Deep”
■ 編集賞 ヒューズ・ウィンボーン
 
ゴールデン・グローブ
2005年 □ 助演男優賞 マット・ディロン
□ 脚本賞 ポール・ハギス
ボビー・モレスコ
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 マット・ディロン
ドン・チードル
■ 助演女優賞 タンディ・ニュートン
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ポール・ハギス
■ オリジナル脚本賞 ポール・ハギス
ボビー・モレスコ
□ 撮影賞 J・マイケル・ミューロー
□ 編集賞 ヒューズ・ウィンボーン
□ 音響賞
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 監督:ポール・ハギス(アメリカ)
 
インディペンデント・スピリット賞
2005年 ■ 助演男優賞 マット・ディロン
■ 新人作品賞
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 マット・ディロン
テレンス・ハワード
■ アンサンブル演技賞
□ 監督賞 ポール・ハギス
■ 脚本賞 ポール・ハギス
ボビー・モレスコ
監督: ポール・ハギス
製作: ポール・ハギス
ボビー・モレスコ
キャシー・シュルマン
ドン・チードル
ボブ・ヤーリ
製作総指揮: アンドリュー・ライマー
トム・ヌナン
ジャン・コルベリン
マリーナ・グラシック
原案: ポール・ハギス
脚本: ポール・ハギス
ボビー・モレスコ
撮影: J・マイケル・ミューロー
プロダクションデザイン: ローレンス・ベネット
衣装デザイン: リンダ・M・バス
編集: ヒューズ・ウィンボーン
音楽: マーク・アイシャム
主題歌: キャスリーン・ヨーク
サンドラ・ブロック ジーン
ドン・チードル グラハム
マット・ディロン ライアン巡査
ジェニファー・エスポジート リア
ウィリアム・フィクトナー フラナガン
ブレンダン・フレイザー リック
テレンス・ハワード キャメロン
クリス・“リュダクリス”・ブリッジス アンソニー
タンディ・ニュートン クリスティン
ライアン・フィリップ ハンセン巡査
ラレンズ・テイト ピーター
ノーナ・ゲイ カレン
マイケル・ペーニャ ダニエル
ロレッタ・ディヴァイン シャニクア
ショーン・トーブ ファハド
ビヴァリー・トッド グラハムの母
キース・デヴィッド ディクソン警部補
バハー・スーメク ドリ
トニー・ダンザ フレッド
カリーナ・アロヤヴ
ダニエル・デイ・キム
「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本で注目を集めたポール・ハギスが脚本に加えて自ら製作と監督も務めた衝撃のヒューマン群像サスペンス。様々な人種が入り混じり、人種間の摩擦と緊張が極限にまで高まるアメリカのロサンジェルスを舞台に、次々と引き起こされる“衝突”の連鎖によって運命を狂わされていく人々の姿を多彩な俳優陣の豪華競演で描き出す。
 クリスマスを間近に控えたロサンジェルス。黒人刑事グラハムとその同僚でヒスパニックの恋人リア。銃砲店で不当な差別に憤慨するペルシャ人の雑貨店経営者ファハド。白人に敵意を抱く黒人青年アンソニーとピーター。地方検事のリックとその妻ジーン。差別主義者の白人警官ライアンと同僚のハンセン。裕福な黒人夫婦キャメロンとクリスティン。やがて彼らの人生は思いがけない形で交錯、大きく狂い始める…。
2004 MEAN CREEK
さよなら、僕らの夏
2004年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
インディペンデント・スピリット賞
2004年 ■ ジョン・カサヴェテス賞
監督: ヤコブ・アーロン・エステス
製作: スーザン・ジョンソン
リック・ローゼンタール
ハガイ・シャハム
製作総指揮: デボラ・デル・プレト
ジジ・プリッツカー
脚本: ヤコブ・アーロン・エステス
撮影: シャロン・メール
プロダクションデザイン: グレッグ・マクミックル
衣装: シンシア・モリル
編集: マドレーヌ・ギャヴィン
音楽: トムアンドアンディ
ロリー・カルキン サム
スコット・ミシュロウィック マーティ
トレヴァー・モーガン ロッキー
ジョシュ・ペック ジョージ
カーリー・シュローダー ミリー
ライアン・ケリー クライド
ノスタルジックな風景の中、思春期の少年たちが内に秘める残酷な一面が露わとなる衝撃の問題作。いじめっ子を懲らしめるために企画された偽りの小さな冒険の旅を通して、激しく揺れ動く少年たちの繊細な感情の軌跡がリアルかつ冷徹に描かれてゆく。主演は「サイン」のロリー・カルキン。監督は本作がデビューとなるヤコブ・アーロン・エステス。
 豊かな自然に恵まれたオレゴン州の小さな町。内気で心優しい少年サムは、体が大きな同級生ジョージの理不尽ないじめに悩んでいた。そんな弟を心配した兄ロッキーは、仲間たちと共にジョージを懲らしめるためのある計画を用意する。それは、サムの誕生祝いと偽り、ジョージをボートでの川下りに誘い出し、彼を川に突き落として笑い者にするというもの。そうとも知らず、サムへのプレゼントを手に喜び勇んでやって来たジョージ。やがて一同は、意外に人懐っこいジョージに戸惑い、計画の実行をためらい始めるのだったが…。
2004 CONFIDENCES TROP INTIMES
INTIMATE STRANGERS
親密すぎるうちあけ話
2004年フランス
123 監督: パトリス・ルコント
製作: アラン・サルド
製作総指揮: クリスティーヌ・ゴズラン
脚本: ジェローム・トネール
撮影: エドゥアルド・セラ
美術: イヴァン・モシオン
衣装: サンドリーヌ・ケルネール
編集: ジョエル・アッシュ
音楽: パスカル・エステーヴ
サンドリーヌ・ボネール アンナ
ファブリス・ルキーニ ウィリアム
ミシェル・デュショーソワ モニエ医師
アンヌ・ブロシェ ジャンヌ
ジルベール・メルキ マルク
ひょんなことから税理士を精神分析医と思い込み、赤裸々な夫婦生活を告白する女性と、成り行きのまま精神分析医を演じる男のゆらめく感情の軌跡がミステリアスな語り口で綴られる大人の愛の物語。監督は「仕立て屋の恋」「歓楽通り」のパトリス・ルコント。主演は「イースト/ウェスト 遙かなる祖国」のサンドリーヌ・ボネールと「バルニーのちょっとした心配事」のファブリス・ルキーニ。
 パリのとあるビルの一室にオフィスを構える孤独な税理士ウィリアム。ある日、そのドアを美しい女性アンヌがノックする。戸惑いながらも部屋へ招き入れるウィリアム。するとアンヌはおもむろに夫との性生活の悩みを打ち明け始めるのだった。彼女は同じフロアにあるモニエ医師の診療室と間違えて入ってきてしまったのだ。しかし、ウィリアムはそのことを言い出せぬまま、彼女のカウンセリングを重ねてしまうのだったが…。
2004 LE CONVOYEUR
CASH TRUCK
ブルー・レクイエム
2004年フランス
123 監督: ニコラ・ブークリエフ
製作: リシャール・グランピエール
脚本: ニコラ・ブークリエフ
エリック・ベナール
撮影: ドミニク・コラン
美術: ローラン・アレール
音楽: ニコラ・バビー
アルベール・デュポンテル アレックス・ドゥマール
ジャン・デュジャルダン ジャック
フランソワ・ベルレアン ベルナール
クロード・ペロン ニコル
ジュリアン・ボワッスリエ
フィリップ・ローデンバック
 ある日突然、最愛の息子を失った一人の男の悲愴な復讐の物語を、ストイックなスタイルでスリリングに描いたフレンチ・フィルムノワール。主演は「アレックス」のアルベール・デュポンテル。監督は本作が長編映画3作目となる新鋭ニコラ・ブークリエフ。本国フランスで大ヒットし、ハリウッドでのリメイクも決定。
 ある日、アレックス・ドゥマールという独り身の男が現金輸送会社ヴィジラントに警備員として入社した。ヴィジラント社は、大手企業が敬遠する危険な地区の小口現金輸送をメインに取り扱っていた。それだけに、200以上ある現金輸送会社の中でも武装グループの襲撃に遭う頻度が飛び抜けて高かった。経営も悪化し、すでにアメリカの大手企業の買収も決定していた。そんな危険で先行きの見えない会社にアレックスが就職したのにはある理由があった。そして、彼は自らの目的を遂げるため、誰もが嫌がる危険なルートを率先して引き受けるのだった。
2004 THE RIVERMAN
インタビュー・ウィズ・シリアルキラー
2004年アメリカ
123 監督: ビル・イーグルス
製作: グレッグ・コープランド
製作総指揮: ホーク・コッチ
ピーター・ランス
原作: ロバート・D・ケッペル 『死体を愛した男』(翔泳社刊)
ウィリアム・J・バーンズ
脚本: トム・タウラー
撮影: スティーヴ・コーセンス
音楽: ジェフ・ローナ
ブルース・グリーンウッド ロバート・ケッペル
ケイリー・エルウィズ テッド・バンディ
サム・ジェーガー デイヴ・レイチャート
サラ・マンニネン ジョージア・ホーキンス
キャスリーン・クインラン サンド・ケッペル
デヴィッド・ブラウン ゲイリー・リッジウェイ
ジェレミー・エイクマン ダウニング警部補
シンディ・サンプソン マリソル
リチャード・ブラックバーン ウォーデン・オーウェンズ
マーク・グレアム ロジャー
123
2004 LE CHIAVI DI CASA
THE KEYS TO THE HOUSE
家の鍵
2004年イタリア/フランス/ドイツ
123 監督: ジャンニ・アメリオ
製作: エルダ・フェッリ
エンツォ・ポルチェッリ
原作: ジュゼッペ・ポンティッジャ 『家の鍵-明日、生まれ変わる』(集英社文庫刊)
脚本: ジャンニ・アメリオ
サンドロ・ペトラリア
ステファノ・ルッリ
撮影: ルカ・ビガッツィ
プロダクションデザイン: ジャンカルロ・バージリ
衣装デザイン: クリスティナ・フランチョーニ
編集: シモーナ・パッジ
音楽: フランコ・ピエルサンティ
キム・ロッシ・スチュアート ジャンニ
アンドレア・ロッシ パオロ
シャーロット・ランプリング ニコール
アッラ・ファエロヴィック ナディン
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ アルベルト
難産の末に恋人を失ったショックから、障害を持って生まれてきた我が子を手放し去って行った父親が、15年の空白を経て初めて息子と向き合う姿を通して、父と子の絆、障害を抱えた子どもと家族の深い苦悩を描いた感動ドラマ。監督は「小さな旅人」「いつか来た道」のイタリアの名匠ジャンニ・アメリオ。主演は「アパッショナート」のキム・ロッシ・スチュアートと新人アンドレア・ロッシ。共演にシャーロット・ランプリング。
 若きジャンニは、出産で恋人を失い、そのショックから生まれてきた我が子を手放してしまう。15年後、障害を抱えたその息子パオロは亡くなった母親の家族によって育てられていた。ジャンニは、15年間一度も会ったことがないパオロをミュンヘンからベルリンのリハビリ施設へ連れて行くことになっていた。道中、パオロにどう接したらいいか戸惑うジャンニ。やがて到着したリハビリ施設でジャンニはより重い障害を持つ少女の母親ニコールと出会う。そして彼女との交流が、ジャンニの心に少しずつ変化をもたらしていく。
2005 THE INTERPRETER
ザ・インタープリター
2005年アメリカ
123 監督: シドニー・ポラック Sydney Pollack
製作: ティム・ビーヴァン Tim Bevan
エリック・フェルナー Eric Fellner
ケヴィン・ミッシャー Kevin Misher
製作総指揮: G・マック・ブラウン G. Mac Brown
アンソニー・ミンゲラ Anthony Minghella
シドニー・ポラック Sydney Pollack
原案: マーティン・スティルマン Martin Stellman
ブライアン・ウォード Brian Ward
脚本: チャールズ・ランドルフ Charles Randolph
スコット・フランク Scott Frank
スティーヴン・ザイリアン Steven Zaillian
撮影: ダリウス・コンジ Darius Khondji
編集: ウィリアム・スタインカンプ William Steinkamp
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード James Newton Howard
ニコール・キッドマン Nicole Kidman シルヴィア・ブルーム
ショーン・ペン Sean Penn トビン・ケラー
キャサリン・キーナー Catherine Keener トッド・ウッズ捜査官
イェスパー・クリステンセン Jesper Christensen ニルス・ラッド
イヴァン・アタル Yvan Attal フィリップ
アール・キャメロン Earl Cameron マトボ共和国大統領エドモンド・ズワーニ
ジョージ・ハリス George Harris
マイケル・ライト Michael Wright
クライド草津 Clyde Kusatsu
国連を舞台に、一国の大統領暗殺計画をめぐって何者かに命を狙われることになった国連通訳の女性と、秘密を持つ彼女に疑いを抱きながらもその身を守るために行動する捜査官の姿をスリリングに描くポリティカル・スリラー。主演は「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマンと「ミスティック・リバー」のショーン・ペン。監督は「愛と哀しみの果て」のシドニー・ポラック。
 アフリカのマトボ共和国。独裁的な大統領ズワーニが治めるこの国では、民主化を目指す多くの活動家の命が無惨に奪われていた。マトボに生まれた女性シルヴィア・ブルームは、現地のクー語の通訳として5年前からニューヨークの国連本部で働いていた。ある日、彼女はズワーニ暗殺計画にまつわる会話を偶然耳にする。すぐさま当局に通報したシルヴィアだったが、以来彼女の身辺では不穏な動きがつきまとう。彼女を守るためトビン・ケラーや女性捜査官ウッズらシークレット・サービスのメンバーが送り込まれる。しかしケラーはすぐに、シルヴィアが何か嘘をついているとの直感を抱くようになり、彼女への疑念を強めていくのだが…。
2005 CINDERELLA MAN
シンデラマン
2005年アメリカ
123 監督: ロン・ハワード Ron Howard
製作: ブライアン・グレイザー Brian Grazer
ロン・ハワード Ron Howard
ペニー・マーシャル Penny Marshall
製作総指揮: トッド・ハロウェル Todd Hallowell
原案: クリフ・ホリングワース Cliff Hollingsworth
脚本: アキヴァ・ゴールズマン Akiva Goldsman
クリフ・ホリングワース Cliff Hollingsworth
撮影: サルヴァトーレ・トチノ Salvatore Totino
衣装デザイン: ダニエル・オーランディ Daniel Orlandi
編集: マイク・ヒル Mike Hill
ダニエル・P・ハンリー Daniel P. Hanley
音楽: トーマス・ニューマン Thomas Newman
プロダクションデザイナー: ウィン・トーマス Wynn Thomas
ラッセル・クロウ Russell Crowe ジム・ブラドック
レネー・ゼルウィガー Renee Zellweger メイ・ブラドック
ポール・ジアマッティ Paul Giamatti ジョー・グールド
クレイグ・ビアーコ Craig Bierko マックス・ビア
ブルース・マッギル Bruce McGill ジミー・ジョンストン
パディ・コンシダイン Paddy Considine マイク・ウィルソン
コナー・プライス Connor Price ジェイ・ブラドック
アリエル・ウォーラー Ariel Waller ローズマリー・ブラドック
パトリック・ルイス Patrick Louis ハワード・ブラドック
ロン・カナダ Ron Canada ジョー・ジャネット
デヴィッド・ヒューバンド David Huband フォード・ボンド
ローズマリー・デウィット Rosemarie DeWitt サラ・ウィルソン
リンダ・カッシュ Linda Kash ルシール・グールド
ニコラス・キャンベル Nicholas Campbell スポーティ・ルイス
「ビューティフル・マインド」のロン・ハワード監督とラッセル・クロウが再びタッグを組み、実在のボクサー、ジム・ブラドックの奇跡の半生を映画化した感動のヒューマン・ストーリー。大恐慌時代、どん底の貧困から愛する家族を守るため命を懸けて再起のリングに上がる一人の男の姿を描く。共演は「シカゴ」のレネー・ゼルウィガーと「サイドウェイ」のポール・ジアマッティ。
 愛する妻メイと3人の子供に囲まれ幸せに暮らすジムは、ボクサーとしても将来を嘱望されていた。だが1929年、彼は右手を故障してしまったことをきっかけに勝利から見放されていく。さらに時代は恐慌を迎え、やがてジムもライセンス剥奪で引退を余儀なくされ、失業者の一人として肉体労働をして家計を支えていた。そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話が舞い込んでくる。相手は勝ち目のない新進ボクサー。それでもジムは、その報酬で家族を救えるという一心で試合を引き受けるのだった…。
2005 THE MERCHANT OF VENICE
Il MERCANTE DI VENEZIA
ヴェニスの商人
2005年アメリカ・イタリア・イギリス・ルクセンブルグ
(■=受賞、□=ノミネート)
 
英国アカデミー賞
2004年 □ 衣装デザイン賞 サミー・シェルドン
監督: マイケル・ラドフォード Michael Radford
製作: ケイリー・ブロコウ Cary Brokaw
マイケル・コーワン Michael Cowan
バリー・ナヴィディ Barry Navidi
ジェイソン・ピエット Jason Piette
製作総指揮: エドウィジュ・フェネシュ Edwige Fenech
ゲイリー・ハミルトン Gary Hamilton
マイケル・ハマー Michael Hammer
ピーター・ジェームズ[製作] Peter James
ロバート・ジョーンズ Robert Jones
ピート・マッギー Pete Maggi
アレックス・マーシャル Alex Marshall
ジェームズ・シンプソン James Simpson
マフレッド・ワイルド Manfred Wilde
原作: ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare
脚本: マイケル・ラドフォード Michael Radford
撮影: ブノワ・ドゥローム Benoit Delhomme
プロダクションデザイン: ブルーノ・ルベオ Bruno Rubeo
衣装デザイン: サミー・シェルドン Sammy Sheldon
編集: ルチア・ズケッティ Lucia Zucchetti
音楽: ジョスリン・プーク Jocelyn Pook
アル・パチーノ Al Pacino シャイロック
ジェレミー・アイアンズ Jeremy Irons アントーニオ
ジョセフ・ファインズ Joseph Fiennes バッサーニオ
リン・コリンズ Lynn Collins ポーシャ
ズレイカ・ロビンソン Zuleikha Robinson ジェシカ
クリス・マーシャル Kris Marshall グラシアーノ
チャーリー・コックス Charlie Cox ロレンゾー
マッケンジー・クルック Mackenzie Crook ランスロット
ヘザー・ゴールデンハーシュ Heather Goldenhersh ネリッサ
ジョン・セッションズ John Sessions サレリオ
グレゴール・フィッシャー Gregor Fisher ソラーニオ
ロン・クック Ron Cook 老人ゴボー
アラン・コーデュナー Allan Corduner テューバル
アントン・ロジャース Anton Rodgers
デヴィッド・ヘアウッド David Harewood
シェイクスピアの人気戯曲『ヴェニスの商人』を、「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォード監督がアル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズという実力派キャストを揃え映画化。名優アル・パチーノが現代的解釈を加え、新たなシャイロック像を披露。16世紀のヴェニス。貿易商のアントーニオは、親友のバッサーニオが美しい女相続人ポーシャと結婚するのに必要な資金を借りるための保証人を買って出る。ところが、ユダヤ人の高利貸シャイロックは、期限以内に返済できない場合は、代わりにアントーニオの肉1ポンドをもらう、という条件を突きつけるのだった…。
2005 WHERE THE TRUTH LIES
秘密のかけら
2005年カナダ/イギリス/アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
2005年 □ パルム・ドール アトム・エゴヤン
監督: アトム・エゴヤン
製作: ロバート・ラントス
製作総指揮: アトム・エゴヤン
コリン・リーヴェンタール
ドナルド・A・スター
ダニエル・J・B・テイラー
原作: ルパート・ホームズ
脚本: アトム・エゴヤン
撮影: ポール・サロッシー
プロダクションデザイン: フィリプ・バーカー
衣装デザイン: ベス・パスターナク
編集: スーザン・シプトン
音楽: マイケル・ダナ
ケヴィン・ベーコン ラニー・モリス
コリン・ファース ヴィンス・コリンズ
アリソン・ローマン カレン・オコナー
ソニヤ・ベネット ボニー・トラウト
レイチェル・ブランチャード モーリーン
デヴィッド・ヘイマン ルーベン
モーリー・チェイキン サリー・サンマルコ
キャスリン・ウィンスロー パブリシスト
クリスティン・アダムス アリス
デボラ・グローヴァー
ボー・スター
「スウィート ヒアアフター」「アララトの聖母」の奇才アトム・エゴヤン監督が、華やかなショウビジネスの裏側を舞台に描く官能ミステリー。出演は「ミスティック・リバー」のケヴィン・ベーコン、「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース、「ビッグ・フィッシュ」のアリソン・ローマン。かつて一世を風靡した人気コンビを解散に追い込んだあるスキャンダルの秘密を暴こうと野心に燃える若き女性記者が、やがて虚飾と頽廃に満ちたショウビズ界の深い闇に迷い込んでいく…。原作は作曲家・演劇プロデューサーとしてショウビズ界を知り尽くした男、ルパート・ホームズのベストセラー。大胆な性描写が全米で物議を醸した問題作。
 1972年、ロサンゼルス。野心溢れる若手ジャーナリスト、カレン・オコナーは、有名人の暴露本で名を売ろうと、彼女の少女時代のアイドルで15年前に人気絶頂の中解散したエンターテイナー・デュオ、ラニー・モリスとヴィンス・コリンズに狙いを定める。解散のきかっけとなった女性の変死事件の真相を解き明かすため、ラニーとヴィンスに近づくカレン。しかしそこには、あまりにも退廃的で死の匂いに満ち溢れた暗黒の迷宮が待ち構えていた…。
2005 BERIA
イベリア 魂のフラメンコ
2005年スペイン
123 監督: カルロス・サウラ
脚本: カルロス・サウラ
撮影: ホセ・ルイス・ロペス=リナレス
美術: カルロス・サウラ
音楽: ロケ・バニョス
サラ・バラス
アイーダ・ゴメス
アントニオ・カナーレス
ミゲル・アンヘル・ベルナ
パトリック・デ・バナ
マノロ・サンルーカル
エンリケ・モレンテ
エストレージャ・モレンテ
ロサ・トーレス=パルド
「カルメン」「恋は魔術師」などで知られるフラメンコ映画の巨匠カルロス・サウラ監督が、スペインの偉大な作曲家イサーク・アルベニスの組曲『イベリア』にイメージを得て撮り上げたダンス・パフォーマンス・ドキュメンタリー。現在のスペインを代表する一流アーティストたちが豪華に集結、フラメンコに加えて、現代舞踊、バレエ、ジャズなど多様なダンス、音楽を織り交ぜ、独創性溢れる官能と情熱のパフォーマンスを繰り広げる。
2005 Beauty Shop
ビューティー・ショップ
2005年アメリカ
123 監督: ビリー・ウッドラフ
製作: デヴィッド・ホバーマン
クイーン・ラティファ
ロバート・テイテル
ジョージ・ティルマン・Jr
製作総指揮: マット・アルヴァレス
アイス・キューブ
トッド・リーバーマン
原案: エリザベス・ハンター
脚本: ケイト・ラニアー
ノーマン・ヴァンス・Jr
撮影: テオ・ヴァン・デ・サンデ
音楽: クリストファー・ヤング
クイーン・ラティファ
ケヴィン・ベーコン
アリシア・シルヴァーストーン
アンディ・マクダウェル
アルフレ・ウッダード
ミーナ・スヴァーリ
デラ・リーズ
ジャイモン・フンスー
『バーバーショップ2グッド!』のスピンオフで、店長との対立からその店を辞め自分の店をオープンした女性美容師が様々な試練に立ち向かっていく姿を描いたコメディ。
 優秀なカリスマ美容師のジーナ。彼女はある日、勤務先の店長ホルヘといざこざを起こした末、その店を辞めてしまう。とっさの判断だったため途方に暮れるジーナ。だがやがて、彼女は持ち前の明るさで、何とか自分の店をオープンさせることに成功する。しかし、今度は経営者としてライバルとなったホルヘが、ジーナの店へ執拗な嫌がらせを始めるのだった。せっかく手にした自分の店がメチャメチャにされていくジーナに、果たして逆転のチャンスはあるのだろうか。
2005 THE EXORCISM OF EMILY ROSE
エミリー・ローズ
2005年アメリカ
123 監督: スコット・デリクソン
製作: ポール・ハリス・ボードマン
ボー・フリン
ゲイリー・ルチェッシ
トム・ローゼンバーグ
トリップ・ヴィンソン
脚本: ポール・ハリス・ボードマン
スコット・デリクソン
撮影: トム・スターン
音楽: クリストファー・ヤング
ローラ・リニー エリン・ブルナー
トム・ウィルキンソン ムーア神父
キャンベル・スコット イーサン・トマス
ジェニファー・カーペンター エミリー・ローズ
コルム・フィオール カール・ガンダーソン
ジョシュア・クローズ ジェイソン
ケン・ウェルシュ ミュラー博士
ダンカン・フレイザー カートライト博士
JR・ボーン レイ
メアリー・ベス・ハート ブリュースター判事
ヘンリー・ツェーニー ブリッグズ博士
ショーレ・アグダシュルー アダニ博士
実話を基に、悪魔に取り憑かれてこの世を去った少女の数奇な運命を辿っていくオカルト・ホラー。悪魔祓いによって少女を死なせたとして法廷に立たされた神父と女性弁護士の真実を巡る緊迫の裁判劇を描く。監督は「ヘルレイザー/ゲート・オブ・インフェルノ」のスコット・デリクソン。出演は「愛についてのキンゼイ・レポート」のローラ・リニーと「エターナル・サンシャイン」のトム・ウィルキンソン。また、新進女優のジェニファー・カーペンターがタイトルロールを熱演。
 ある日、神父ムーアが悪魔に呪われたという19歳の女子大生エミリー・ローズに悪魔祓いを施した末、死に至らしめたとして過失致死罪で起訴された。彼の弁護には、野心的な女性弁護士エリンがあたることに。エミリーは精神病で、薬の服用をやめさせたことが原因だと主張する検事側に対し、エリンはムーアの真摯な主張をもとに悪魔の存在を証明していく――。ある深夜3時、大学寮で寝ていたエミリーは焦げ臭いにおいで目を覚ました途端、原因不明の痙攣や幻覚に見舞われる。以来、症状が悪化し、病院でも改善が見られない彼女は自宅で療養する。やがて、自分の中に何かが取り憑いていると確信したエミリーは、ムーアに全てを託す。だが、彼の懸命な悪魔祓いも空しく、エミリーは無惨な姿で命を落としてしまう…。
2005 SYRIANA
シリアナ
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 ■ 助演男優賞 ジョージ・クルーニー
□ 脚本賞 スティーヴン・ギャガン
 
ゴールデン・グローブ
2005年 ■ 助演男優賞 ジョージ・クルーニー
□ 音楽賞 アレクサンドル・デプラ
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 助演男優賞 ジョージ・クルーニー
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 助演男優賞 ジョージ・クルーニー
□ アンサンブル演技賞
監督: スティーヴン・ギャガン
製作: ジェニファー・フォックス
ジョージア・カカンデス
マイケル・ノジック
製作総指揮: ジョージ・クルーニー
ベン・コスグローヴ
ジェフ・スコール
スティーヴン・ソダーバーグ
原作: ロバート・ベア 『CIAは何をしていた?』(新潮社刊)
脚本: スティーヴン・ギャガン
撮影: ロバート・エルスウィット
プロダクションデザイン: ダン・ヴェイル
衣装デザイン: ルイーズ・フログリー
編集: ティム・スクワイアズ
音楽: アレクサンドル・デプラ

ジョージ・クルーニー ボブ・バーンズ
マット・デイモン ブライアン・ウッドマン
アマンダ・ピート ジュリー・ウッドマン
クリス・クーパー ジミー・ポープ
ジェフリー・ライト ベネット・ホリデイ
クリストファー・プラマー ディーン・ホワイティング
ウィリアム・ハート スターン・ゴフ
マザール・ムニール ワシーム
ティム・ブレイク・ネルソン ワニー・ドルトン
アレクサンダー・シディグ ナシール王子
マックス・ミンゲラ ボビー・バーンズ
ジェイミー・シェリダン テリー
ウィリアム・C・ミッチェル ベネット・ホリデイ・Sr.
アクバール・クルサ メシャール王子
 石油利権が渦巻く中東を舞台に、ベテランCIA工作員の暗躍をドキュメンタリー・タッチで描いた政治サスペンス。元CIA工作員ロバート・ベアが著わした告発本『CIAは何をしていた?』を、「トラフィック」でアカデミー脚本賞を獲得したスティーヴン・ギャガンが監督・脚本を手掛け映画化。並行して描かれる複数の物語が複雑に絡み合い、石油利権に群がる人々の欲望とそれが生み出す巨大な陰謀を白日の下にさらす。出演はジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジェフリー・ライト。
 改革に意欲的な王子ナシールが王位継承権を持つ中東のとある小国。長年危険な諜報活動に従事してきたCIA工作員のボブ・バーンズは息子の大学進学を機に引退を決意する。そんなボブに最後の極秘指令が下される…。ワシントンの大手事務所で働く野心溢れる弁護士ベネットは、アメリカの巨大石油企業コネックス社が絡んだ大型合併を巡る調査を任される…。ジュネーブに暮らすエネルギーアナリストのブライアンは、ある不幸な出来事をきっかけに、ナシール王子の相談役に抜擢される…。ナシールの国に出稼ぎに来てコネックス社の油田で働いていたパキスタン人青年ワシームは、突然の解雇に遭い、路頭に迷う…。まるで繋がりを持たないはずの彼らの運命は、容易に見通すことのできない一つの巨大なシステムの中に深く組み込まれていく。
2005 LOS TRES ENTIERROS DE MELQUIADES ESTRADA
THE THREE BURIALS OF MELQUIADES ESTRADA
LES TROIS ENTERREMENTS DE MELCHIADES ESTRADA
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
2005年アメリカ/フランス
2005年 □ パルム・ドール トミー・リー・ジョーンズ
■ 男優賞 トミー・リー・ジョーンズ
■ 脚本賞 ギジェルモ・アリアガ
 
インディペンデント・スピリット賞
2005年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 バリー・ペッパー
□ 脚本賞 ギジェルモ・アリアガ
□ 撮影賞 クリス・メンゲス
監督: トミー・リー・ジョーンズ
製作: マイケル・フィッツジェラルド
トミー・リー・ジョーンズ
製作総指揮: リュック・ベッソン
ピエール=アンジェ・ル・ポーガム
脚本: ギジェルモ・アリアガ
撮影: クリス・メンゲス
プロダクションデザイン: メリディス・ボズウェル
衣装デザイン: キャスリーン・キアッタ
編集: ロベルト・シルヴィ
音楽: マルコ・ベルトラミ
トミー・リー・ジョーンズ ピート・パーキンズ
バリー・ペッパー マイク・ノートン
ドワイト・ヨアカム ベルモント
ジャニュアリー・ジョーンズ ルーアン
メリッサ・レオ レイチェル
フリオ・セサール・セディージョ メルキアデス・エストラーダ
バネッサ・バウチェ マリアナ
レヴォン・ヘルム 盲目の老人
メル・ロドリゲス
セシリア・スアレス
「アモーレス・ペロス」「21グラム」を手掛けたギジェルモ・アリアガの脚本を、名優トミー・リー・ジョーンズが主演のみならず自ら初監督も務めて映画化した感動ドラマ。カンヌ映画祭ではトミー・リー・ジョーンズが男優賞を、そしてギジェルモ・アリアガが脚本賞をそれぞれ受賞した。アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に、亡くなった親友のメキシコ人を彼の故郷に埋葬するためアメリカ側からメキシコへと旅に出る男の姿を描く。
 アメリカ・テキサス州、メキシコとの国境沿い。ある日、メキシコ人カウボーイ、メルキアデス・エストラーダの死体が発見される。初老のカウボーイ、ピートは彼を不法入国者と知りながらも親しく付き合い、年齢を越えて深い友情を築いていた。悲しみに暮れるピートは、彼と交わした約束、「俺が死んだら故郷ヒメネスに埋めてくれ」という言葉を思い出す。そして偶然、犯人が新任の国境警備隊員マイクだと知ったピートは、彼を拉致誘拐すると、共同墓地に埋葬されていたメルキアデスの遺体を掘り返させるのだった。そして、そのままマイクを引き連れ、遺体と一緒に故郷ヒメネスへと旅立つのだった…。
2005 NORTH COUNTRY
スタンドアップ
2005年アメリカ
2005年 □ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
□ 助演女優賞 フランシス・マクドーマンド
 
ゴールデン・グローブ
2005年 □ 女優賞(ドラマ) シャーリーズ・セロン
□ 助演女優賞 フランシス・マクドーマンド
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
□ 助演女優賞 フランシス・マクドーマンド
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 主演女優賞 シャーリーズ・セロン
□ 助演女優賞 フランシス・マクドーマンド
監督: ニキ・カーロ
製作: ニック・ウェクスラー
製作総指揮: ヘレン・バック・バートレット
ナナ・グリーンウォルド
ダグ・クレイボーン
ジェフ・スコール
原作: クララ・ビンガム
ローラ・リーディー・ガンスラー
脚本: マイケル・サイツマン
撮影: クリス・メンゲス
プロダクションデザイン: リチャード・フーヴァー
衣装デザイン: シンディ・エヴァンス
編集: デヴィッド・コウルソン
音楽: グスターボ・サンタオラヤ
シャーリーズ・セロン ジョージー・エイムズ
フランシス・マクドーマンド グローリー
ショーン・ビーン カイル
リチャード・ジェンキンス ハンク・エイムズ
ジェレミー・レナー ボビー・シャープ
ミシェル・モナハン シェリー
エル・ピーターソン カレン・エイムズ
トーマス・カーティス サミー・エイムズ
ウディ・ハレルソン ビル・ホワイト
シシー・スペイセク アリス・エイムズ
ラスティ・シュウィマー
ジョン・アイルウォード
ザンダー・バークレイ
クリス・マルケイ
全米で最初にセクシャルハラスメント訴訟に勝った実在の女性をモデルに映画化した感動ドラマ。2人の子どもを持つシングルマザーが、鉱山労働者として“男の職場”で悪質な嫌がらせに苦しみながらも、ついには勇気を持って立ち上がる姿を描く。主演は「モンスター」でアカデミー主演女優賞に輝いたシャーリーズ・セロン。監督は「クジラの島の少女」のニキ・カーロ。
 暴力夫と別れ、2人の子どもを連れて故郷の北ミネソタの町に戻ってきたジョージー・エイムズ。シングルマザーでなおかつ2人の子どもの父親が違うということで周囲は彼女に冷たい視線を投げかける。そんなジョージーが自分一人の手で子どもたちを養うために選んだ仕事は鉱山労働者。決して楽な仕事ではないと覚悟していたジョージーではあったが、何より彼女を困惑させたのは、同僚のほとんどを占める男性たちからの露骨で悪質な嫌がらせの数々だった…。
2005 WALK THE LINE
君につづく道
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 □ 主演男優賞 ホアキン・フェニックス
■ 主演女優賞 リース・ウィザースプーン
□ 衣裳デザイン賞 アリアンヌ・フィリップス
□ 音響賞 Paul Massey
Doug Hemphill
Peter F. Kurland
□ 編集賞 Michael McCusker
 
全米批評家協会賞
2005年 ■ 主演女優賞 リース・ウィザースプーン
 
NY批評家協会賞
2005年 ■ 女優賞 リース・ウィザースプーン
 
ゴールデン・グローブ
2005年 ■ 作品賞(コメディ/ミュージカル)
■ 男優賞(コメディ/ミュージカル) ホアキン・フェニックス
■ 女優賞(コメディ/ミュージカル) リース・ウィザースプーン
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 主演男優賞 ホアキン・フェニックス
■ 主演女優賞 リース・ウィザースプーン
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) T=ボーン・バーネット
■ 音響賞
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 ホアキン・フェニックス
■ 主演女優賞 リース・ウィザースプーン
■ サウンドトラック賞
 
MTVムービー・アワード
2006年 □ 演技賞 ホアキン・フェニックス
リース・ウィザースプーン
監督: ジェームズ・マンゴールド
製作: ジェームズ・キーチ
キャシー・コンラッド
製作総指揮: ジョン・カーター・キャッシュ
アラン・C・ブロンクィスト
原作: ジョニー・キャッシュ (クレジットなし)
脚本: ギル・デニス
ジェームズ・マンゴールド
撮影: フェドン・パパマイケル
美術: デヴィッド・J・ボンバ
衣装: アリアンヌ・フィリップス
編集: マイケル・マカスカー
音楽: T=ボーン・バーネット
ホアキン・フェニックス ジョニーキャッシュ
リース・ウィザースプーン ジューン・カーター
ジニファー・グッドウィン ヴィヴィアン・ロベルト
ロバート・パトリック レイ・キャッシュ
ダラス・ロバーツ サム・フィリップス
シェルビー・リン キャリー・キャッシュ
ダン・ジョン・ミラー
ラリー・バグビー
タイラー・ヒルトン エルヴィス・プレスリー
ウェイロン・マロイ・ペイン ジェリー・リー・ルイス
シューター・ジェニングス
ヴィクトリア・ヘスター
ボブ・ディランをはじめ数多くのミュージシャンに多大な影響を与えたカントリー・ミュージックの伝説、ジョニー・キャッシュの波乱に満ちた半生を映画化した感動のヒューマン・ラブストーリー。ドラッグから奇跡の復活を果たしたキャッシュと、彼の2度目の妻となるジューン・カーターとの10数年におよぶドラマティックな愛の軌跡を情熱的に綴る。主人公の2人を演じたホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンは、劇中の歌のシーンも全て自分たちでこなす熱演を披露、各方面から絶賛された。監督は「17歳のカルテ」「“アイデンティティー”」のジェームズ・マンゴールド。
 綿花栽培の小作で生計を立てる貧しい家庭に生まれたジョニー・キャッシュ。酒に溺れ、暴力を振う父に怯える毎日だったが、そんな彼の心の支えは優しい兄ジャックとラジオから流れてくる少女ジューン・カーターの歌声。ところがある日、その最愛の兄が事故で亡くなってしまう。父はお気に入りのジャックのほうが死んだことを嘆き、そのことがさらにジョニーの心を深く傷つける。やがて成長したジョニーは2年の軍隊経験を経て初恋の女性ヴィヴィアンと結婚、訪問セールスの仕事に就く。しかし仕事はうまく行かず、趣味のバンド演奏をまるで理解しないヴィヴィアンとの間にも溝が深まるばかり。その後、プロのミュージシャンとなったジョニーは、全米中をツアーする中で、少年時代の憧れ、ジューン・カーターとの共演のチャンスを得るのだった。
2005 DON'T COME KNOCKING
アメリカ,家族のいる風景
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
2005年 □ パルム・ドール ヴィム・ヴェンダース
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 □ 作品賞 監督:ヴィム・ヴェンダース(ドイツ)
□ 監督賞 ヴィム・ヴェンダース
■ 撮影賞 フランツ・ラスティグ
□ 編集賞 Oli Weiss
Peter Przygodda
監督: ヴィム・ヴェンダース
製作: カルステン・ブリュニヒ
イン=アー・リー
ペーター・シュヴァルツコフ
製作総指揮: ジェレミー・トーマス
原案: サム・シェパード
ヴィム・ヴェンダース
脚本: サム・シェパード
撮影: フランツ・ラスティグ
音楽: T=ボーン・バーネット
サム・シェパード ハワード・スペンス
ジェシカ・ラング ドリーン
ティム・ロス サター
ガブリエル・マン アール
サラ・ポーリー スカイ
フェアルーザ・バーク アンバー
エヴァ・マリー・セイント ハワードの母
「ベルリン・天使の詩」「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の巨匠ヴィム・ヴェンダース監督が、「パリ、テキサス」で仕事を共にしたサム・シェパードを再び脚本に迎え撮り上げた感動ストーリー。主演も同じくサム・シェパード。人生もなかばを過ぎた一人の男が、初めて“家族”と向き合おうとする姿を美しいアメリカの原風景の中に綴る。
 かつては西部劇のスターとして鳴らしたものの、いまやすっかり落ちぶれてしまった俳優ハワード・スペンス。突然すべてに嫌気がさした彼は、撮影現場から逃亡、カウボーイの衣装のまま荒野の中に馬を走らせていた。やがて彼は、家を飛び出して以来30年近く帰っていなかった母親のもとへと向かった。突然の帰郷にも息子を温かく迎える母。そして彼女はハワードに思いがけない事実を告げる。20数年前、若い女性からハワードの子供を身ごもったとの連絡があったというのだ。まだ見ぬ子供の存在を知ったハワードは、かつて関係を持ったウェイトレス、ドリーンのもとを訪ねるのだったが…。
2005 The Gospel
ゴスペル
2005年アメリカ
123 監督: ロブ・ハーディ
脚本: ロブ・ハーディ
ボリス・コドジョー
アイドリス・エルバ
ノーナ・ゲイ
クリフトン・パウエル
アロマ・ライト
ドニー・マクラーキン
オマー・グッディング
タミラ・グレイ
マイケル・J・ペイガン
ショーン・ネルソン
ヨランダ・アダムス
ヘゼキア・ウォーカー
カーク・フランクリン
フレッド・ハモンド
123
2005 BROKEBACK MOUNTAIN
ブロークバック・マウンテン
2005年アメリカ
123 監督: アン・リー
製作: ダイアナ・オサナ
ジェームズ・シェイマス
製作総指揮: ラリー・マクマートリー
ウィリアム・ポーラッド
マイケル・コスティガン
マイケル・ハウスマン
原作: アニー・プルー
脚本: ラリー・マクマートリー
ダイアナ・オサナ
撮影: ロドリゴ・プリエト
プロダクションデザイン: ジュディ・ベッカー
衣装デザイン: マリット・アレン
編集: ジェラルディン・ペローニ
ディラン・ティチェナー
音楽: グスターボ・サンタオラヤ
ヒース・レジャー イニス・デル・マー
ジェイク・ギレンホール ジャク・ツイスト
ミシェル・ウィリアムズ アルマ
アン・ハサウェイ ラリーン・ニューサム
ランディ・クエイド ジョー・アギーレ
リンダ・カーデリーニ キャシー
アンナ・ファリス ラショーン・マローン
スコット・マイケル・キャンベル モンロー
ケイト・マーラ アルマ・Jr.
「グリーン・デスティニー」「ハルク」のアン・リー監督がワイオミング州ブロークバック・マウンテンの雄大な風景をバックに綴る、2人のカウボーイの20年にわたる秘められた禁断の愛の物語。原作はアニー・プルーの同名短編。主演は「ブラザーズ・グリム」のヒース・レジャーと「デイ・アフター・トゥモロー」のジェイク・ギレンホール。男同士の純愛というセンシティブなテーマにもかかわらず2005年度の映画賞レースを席巻した感動作。
 1963年、ワイオミング。ブロークバック・マウンテンの農牧場に季節労働者として雇われ、運命の出逢いを果たした2人の青年、イニスとジャック。彼らは山でキャンプをしながら羊の放牧の管理を任される。寡黙なイニスと天衣無縫なジャック。対照的な2人は大自然の中で一緒の時間を過ごすうちに深い友情を築いていく。そしていつしか2人の感情は、彼ら自身気づかぬうちに、友情を超えたものへと変わっていくのだったが…。
2005 Jekyll + Hyde
ハイド
2005年アメリカ
123 監督: ニック・スティルウェル
原作: ロバート・ルイス・スティーヴンソン
脚本: デヴィッド・T・ライリー
ニック・スティルウェル
音楽: パトリック・ドイル
ブライアン・フィッシャー
ブリー・ターナー
マリア・デル・マー
ザカリー・ベネット
123
2005 JOYEUX NOEL
MERRY CHRISTMAS
戦場のアリア
2005年フランス/ドイツ/イギリス/ベルギー/ルーマニア

(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 □ 外国語映画賞 (フランス)
 
ゴールデン・グローブ
2005年 □ 外国映画賞 (フランス)
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 外国語映画賞
 
セザール賞
2005年 □ 作品賞
□ 助演男優賞 ダニー・ブーン
□ オリジナル脚本賞 クリスチャン・カリオン
□ 音楽賞 フィリップ・ロンビ
□ 美術賞 ジャン=ミシェル・シモネ
□ 衣装デザイン賞 アリソン・フォーブス=マイラー
監督: クリスチャン・カリオン
製作: クリストフ・ロシニョン
脚本: クリスチャン・カリオン
撮影: ウォルター・ヴァン・デン・エンデ
プロダクションデザイン: ジャン=ミシェル・シモネ
衣装デザイン: アリソン・フォーブス=マイラー
編集: アンドレア・セドラツコヴァ
音楽: フィリップ・ロンビ
ダイアン・クルーガー アナ・ソレンセン
ベンノ・フユルマン ニコラウス・シュプリンク
ギョーム・カネ オードベール中尉
ゲイリー・ルイス パーマー司祭
ダニー・ブーン ポンシェル
ダニエル・ブリュール ホルストマイヤー中尉
リュカ・ベルヴォー
ベルナール・ル・コク
アレックス・ファーンズ
クリストファー・フルフォード
ミシェル・セロー
シュザンヌ・フロン
ロビン・レイン
イアン・リチャードソン
第一次大戦下のクリスマスの日に実際に起こった出来事を基にした感動の戦争ドラマ。フランス・スコットランド連合軍とドイツ軍が対峙する最前線で、一つの歌声がきっかけで期せずして一夜限りの休戦が実現、敵対する兵士どうしが束の間の温かな交流をもつさまを描く。
 1914年、第一次大戦下のフランス北部デルソー。わずか数十メートルを隔てて築かれた2つの塹壕。一方には優勢に進めるドイツ軍。もう一方にはスコットランド軍の援軍を得てねばり強く戦うフランス軍。激しい戦闘が続き、両軍とも譲らぬままやがてクリスマスを迎えようとしていた。そしてクリスマスの日、ドイツ軍の塹壕にはたくさんのクリスマス・ツリーが飾られた。その日、花形テノール歌手のニコラウスは、皇太子の前で歌を披露することになり、本国からやって来たソプラノ歌手の妻と久々の再会を果たす。御前コンサートを終え塹壕に戻ってきたニコラウスは、ツリーを手にノーマンズ・ランドへ歩み出ると、素晴らしいテノールを響かせた。すると、スコットランド軍はバグパイプの伴奏で応じた。いつしか最前線には、3ヵ国の兵士たちによる“聖しこの夜”の合唱がこだました…。
2005 PROOF
プルーフ・オブ・マイ・ライフ
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
ゴールデン・グローブ
2005年 □ 女優賞(ドラマ) グウィネス・パルトロー
監督: ジョン・マッデン
製作: ジョン・ハート
ロバート・ケッセル
アリソン・オーウェン
ジェフ・シャープ
製作総指揮: ジュリー・ゴールドスタイン
ジェームズ・D・スターン
ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
原作戯曲: デヴィッド・オーバーン
脚本: デヴィッド・オーバーン
レベッカ・ミラー
撮影: アルウィン・H・カックラー
プロダクションデザイン: アリス・ノーミントン
衣装デザイン: ジル・テイラー
編集: ミック・オーズリー
音楽: スティーヴン・ウォーベック
グウィネス・パルトロー キャサリン
アンソニー・ホプキンス ロバート
ジェイク・ギレンホール ハル
ホープ・デイヴィス クレア
ダニー・マッカーシー
ロシャン・セス
ゲイリー・ヒューストン
コリン・スティントン
デヴィッド・オーバーンのピュリッツァー賞受賞の舞台劇を、「恋におちたシェイクスピア」のジョン・マッデン監督、グウィネス・パルトロー主演で映画化したヒューマン・ミステリー・ドラマ。天才数学者だった亡き父が残した一冊のノートに書かれた世紀の証明(プルーフ)をめぐって深く傷ついた一人の女性の再生への道のりを緊張感溢れるタッチで綴る。共演はアンソニー・ホプキンスとジェイク・ギレンホール。
 父親譲りの天才的な数学の才能を持つ女性、キャサリン。その父ロバートは5年前から精神のバランスを崩してしまい、キャサリンはたった一人で看病を続けてきた。しかしキャサリンの願いも空しくロバートは一週間前に亡くなる。悲嘆に暮れるキャサリンのもとにロバートのかつての教え子、ハルが現われる。いつしか2人は恋に落ちる。そんな矢先、ハルはロバートのデスクから一冊のノートを見つけ出す。そこにはなんと、これまで誰も成し得なかったある定理の証明が記されていた。しかし、興奮するハルに対しキャサリンは、それは自分が書いたものだ、と思いがけない言葉を発するのだった…。
2005 GET RICH OR DIE TRYIN'
ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン
2005年アメリカ
123 監督: ジム・シェリダン
製作: ドクター・ドレー
ジミー・アイオヴィン
クリス・ライティ
ジム・シェリダン
共同製作: ヘザー・ペリー
製作総指揮: デヴィッド・ゲイル
ウェンディ・ジャフェット
ジーン・カークウッド
アーサー・ラッピン
ダニエル・ルピ
スチュアート・パー
ポール・ローゼンバーグ
ヴァン・トフラー
脚本: テレンス・ウィンター
撮影: デクラン・クイン
プロダクションデザイン: マーク・ゲラティ
衣装デザイン: フランシン・ジェイミソン=タンチャック
編集: ロジャー・バートン
コンラッド・バフ四世
音楽: ギャヴィン・フライデー
クインシー・ジョーンズ
モーリス・シーザー
カーティス・“50 Cent”・ジャクソン マーカス
アドウェール・アキノエ=アグバエ マジェスティック
ジョイ・ブライアント シャーリーン
オマー・ベンソン・ミラー カール
トリー・キトルズ ジャスティス
テレンス・ハワード バマ
アシュリー・ウォルターズ アントワン
マーク・ジョン・ジェフリーズ マーカス(少年時代)
ヴィオラ・デイヴィス 祖母
サリヴァン・ウォーカー 祖父
ビル・デューク リーバー
人気ヒップホップ歌手50セントが自らの壮絶な半生をベースに映画初主演を果たした音楽ドラマ。一人の少年が過酷な生活の中でラップに自らの人生を託し、ヒップホップ界のヒーローへと登りつめていく姿を描く。監督は「父の祈りを」「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」の社会派ジム・シェリダン。
 ニューヨークのクィーンズ。父親を知らない少年マーカスだったが、愛する母親のもと、大好きなラップに夢中になる満ち足りた日々を送っていた。しかし、その母親がドラッグ絡みのトラブルで殺害されてしまうと、祖父母の家に引き取られたマーカスにはどん底の生活が待っていた。いつしかドラッグの売人となった彼は、やがて逮捕投獄されてしまう。刑務所で同室となったバマに力強く勧められ、ラップでの再起を誓うマーカスだったが…。
2005 8MM 2
28mm
2005年アメリカ
123 監督: J・S・カーダン
製作: スコット・アインビンダー
キャロル・コッテンブルック
製作総指揮: J・S・カーダン
ガボール・ヴァラディ
原案: ディラン・タラソン
脚本: ロバート・サリヴァン
撮影: ダーコ・スヴァク
音楽: ティム・ジョーンズ
ジョナサン・シェック デヴィッド・ハクスレー
ロリ・ヒューリング トリッシュ・ハリントン
ブルース・デイヴィソン ハリントン大使
ジュリー・ベンツ リン・クラフト
ヴァレンタイン・ペルカ ゴーマン・ベレック
ジータ・ゴロッグ リサ
ロバート・カヴァナー リチャード・クラフト
ジェーン・ハウ ハリントン夫人
アレクサンダー・スカーリス ペリー・ハリントン
バーナ・イリエス コヴァック刑事
濡れ場を盗撮され脅迫を受けるアメリカ人カップルが、事件の鍵を握る謎の女を追って東欧のアンダーグラウンドに入り込んでいくというエロティック・サスペンス。N・ケイジ主演でスナッフ・フィルムをめぐる恐怖を描いた「8mm」と直接の関係は無い。
 ハンガリーの保養地アルハンブラに婚前旅行としてやって来た外交官デヴィッドとアメリカ大使の娘ティッシュ。二人はホテルで見かけたミステリアスな美女とクラブで再会、彼女に誘われるまま三人で快楽に耽っていく。一夜明け、それぞれ日常の世界へ戻ったはずだが、三人の痴態を撮影した写真が送られてきた。ベッドルームに盗撮用ビデオが仕掛けられていたのだ。二人はビデオを取り返すため謎の女を追って、エロスに溢れた裏社会とでも言うべき、ブダペストの夜へ足を踏み入れていくのだが…。
2005 ME AND YOU AND EVERYONE WE KNOW
MOI, TOI ET TOUS LES AUTRES
君とボクの虹色の世界
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
2005年 ■ カメラ・ドール ミランダ・ジュライ
 
インディペンデント・スピリット賞
2005年 □ 新人作品賞
□ 新人脚本賞 ミランダ・ジュライ
監督: ミランダ・ジュライ
製作: ジーナ・ウォン
製作総指揮: ホリー・ベッカー
ピーター・カールトン
キャロライン・カプラン
ジョナサン・セリング
脚本: ミランダ・ジュライ
撮影: チューイ・チャベス
編集: チャールズ・アイアランド
アンドリュー・ディックラー
音楽: マイク・アンドリュース
ミランダ・ジュライ クリスティーン
ジョン・ホークス リチャード
マイルス・トンプソン ピーター
ブランドン・ラトクリフ ロビー
カーリー・ウェスターマン シルヴィー
ヘクター・エリアス マイケル
ブラッド・ヘンケ アンドリュー
ナターシャ・スレイトン ヘザー
ナジャラ・タウンゼント レベッカ
トレイシー・ライト ナンシー
ジョネル・ケネディ パム
エレン・ギア エレン
パフォーマンス・アーティストとしての活動を中心に音楽や小説など多彩に活躍するミランダ・ジュライの記念すべき長編監督デビュー作。世間とは少しズレていてちょっと不器用な人々の恋愛模様を、ミランダ監督ならではのオリジナルな視点から優しく温かに描き出したオフビートなコメディ・ドラマ。2005年のカンヌ映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)受賞作。
 アーティストになることを夢みる高齢者タクシーの運転手、クリスティーン。ある日彼女は、ショッピングモールの靴売り場で働くリチャードに恋をする。最近離婚したばかりのリチャードも、クリスティーンに惹かれるが、2人とも一歩を踏み出せずにいた。そんなリチャードには2人の息子、14歳の兄ピーターと6歳の弟ロビーがいる。ロビーはいまチャットに夢中。隣家には嫁入り道具をコレクションする小学生シルヴィー。一方、リチャードの同僚アンドリューはロリコン気味で、ピーターの同級生にちょっかいを出していた…。
2005 LE TEMPS QUI RESTE
TIME TO LEAVE
ぼくを葬る
2005年フランス
123 監督: フランソワ・オゾン
製作: オリヴィエ・デルボスク
マルク・ミソニエ
脚本: フランソワ・オゾン
撮影: ジャンヌ・ラポワリー
プロダクションデザイン: カーチャ・ヴィシュコフ
衣装デザイン: パスカリーヌ・シャヴァンヌ
編集: モニカ・コールマン
メルヴィル・プポー ロマン
ジャンヌ・モロー ローラ
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ ジャニィ
ダニエル・デュヴァル 父
マリー・リヴィエール 母
クリスチャン・センゲワルト サシャ
ルイーズ=アン・ヒッポー ソフィー
アンリ・ドゥ・ロルム 医師
ウォルター・パガノ ブルーノ
ウゴ・スーザン・トラベルシ ロマン(少年時代)
「8人の女たち」「ふたりの5つの分かれ路」の鬼才フランソワ・オゾン監督が、「まぼろし」に続いて描く“死”をめぐる3部作の第2作目。ある日突然余命3ヶ月と知った主人公が、自らの死と向き合い過ごす最期の時間を静かに見つめる。主演はフランス期待の若手実力派メルヴィル・プポー。主人公の祖母役で大女優ジャンヌ・モローが出演。
 パリで活躍する気鋭の人気ファッション・フォトグラファー、ロマンは、ある日撮影中に突然倒れてしまう。診断の結果は末期のガン。医師の勧める化学療法を拒んだ彼の余命は3ヶ月と告げられる。様々な感情がロマンの心に押し寄せる。愛しているものの、なかなかうまく折り合うことができずにいた家族には、このことを秘密にすると決めたロマン。一方、恋人の青年サシャには、冷たく別れを告げてしまう。そんな中、唯一心を許す祖母にだけは自分の苦しみを素直に打ち明けるのだった。そして、死が迫る中、ロマンの心にある想いが芽生え始める。
2005 L' ENFER
HELL
美しき運命の傷痕
2005年フランス/ベルギー/イタリア/日本
123 監督: ダニス・タノヴィッチ
製作: マルク・バシェ
マリオン・ヘンセル
セドミール・コラール
定井勇二
ロザンナ・セレーニ
原案: クシシュトフ・キエシロフスキー
クシシュトフ・ピエシェヴィッチ
脚本: クシシュトフ・ピエシェヴィッチ
脚色: ダニス・タノヴィッチ
撮影: ローラン・ダイヤン
プロダクションデザイン: アリーヌ・ボネット
編集: フランチェスカ・カルヴェリ
音楽: ダスコ・セグヴィッチ
エマニュエル・ベアール ソフィ
カリン・ヴィアール セリーヌ
マリー・ジラン アンヌ
キャロル・ブーケ 母
ジャック・ペラン フレデリック
ジャック・ガンブラン ピエール
ジャン・ロシュフォール ルイ
ミキ・マノイロヴィッチ 父
ギョーム・カネ セバスチャン
マリアム・ダボ ジュリー
ガエル・ボナ ジョセフィーヌ
ドミニク・レイモン ミシェル
ポーランドの巨匠クシシュトフ・キエシロフスキの遺稿を「ノー・マンズ・ランド」で鮮烈なデビューを飾った新鋭ダニス・タノヴィッチ監督が映画化。キエシロフスキがダンテの『神曲』に想を得て構想した三部作「天国」「地獄」「煉獄」のうちの「地獄」編に当たる。なお、「天国」編はトム・ティクヴァ監督により「ヘヴン」として2002年に映画化された。ある出来事によって父親を失った三姉妹とその母親がそれぞれに陥る愛を巡る地獄のさまを、緊張感溢れるタッチで繊細かつ情熱的に描く。
 22年前に起きた悲劇によって父親を失った三姉妹。それは彼女たちの心に深い傷として残り、いまでは美しく成長した彼女たちがそれぞれに抱える苦悩の遠因ともなっていた。長女のソフィは夫の浮気を疑い、激しい嫉妬が彼女を見境もない行動に駆り立てる。次女のセリーヌは恋人もいない孤独な日々。体の不自由な母の世話を一身に引き受けていた。そして大学生の三女アンヌは、不倫の関係にあった大学教授から突然の別れを告げられてしまう。そんな彼女たちは、思いもよらぬ形で再び22年前の出来事と向き合うことになるのだった。
2005 GOOD NIGHT, AND GOOD LUCK
グッドナイト&グッドラック
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 デヴィッド・ストラザーン
□ 監督賞 ジョージ・クルーニー
□ 脚本賞 グラント・ヘスロヴ
ジョージ・クルーニー
□ 撮影賞 ロバート・エルスウィット
□ 美術賞 James D. Bissell
Jan Pascale
 
ヴェネチア国際映画祭
2005年 ■ 男優賞 デヴィッド・ストラザーン
■ 脚本賞 グラント・ヘスロヴ
ジョージ・クルーニー
 
LA批評家協会賞
2005年 ■ 撮影賞 ロバート・エルスウィット
 
ゴールデン・グローブ
2005年 □ 作品賞(ドラマ)
□ 男優賞(ドラマ) デヴィッド・ストラザーン
□ 監督賞 ジョージ・クルーニー
□ 脚本賞 ジョージ・クルーニー
グラント・ヘスロヴ
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 デヴィッド・ストラザーン
□ 助演男優賞 ジョージ・クルーニー
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ジョージ・クルーニー
□ オリジナル脚本賞 グラント・ヘスロヴ
ジョージ・クルーニー
□ 編集賞 スティーヴン・ミリオン
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 ■ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 監督:ジョージ・クルーニー(アメリカ)
 
インディペンデント・スピリット賞
2005年 □ 作品賞
□ 監督賞 ジョージ・クルーニー
□ 主演男優賞 デヴィッド・ストラザーン
■ 撮影賞 ロバート・エルスウィット
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 デヴィッド・ストラザーン
□ アンサンブル演技賞
□ 監督賞 ジョージ・クルーニー
□ 脚本賞 グラント・ヘスロヴ
ジョージ・クルーニー
監督: ジョージ・クルーニー
製作: グラント・ヘスロヴ
製作総指揮: マーク・バタン
ベン・コスグローヴ
マーク・キューバン
ジェニファー・フォックス
ジェフ・スコール
スティーヴン・ソダーバーグ
トッド・ワグナー
クリス・サルヴァテッラ
脚本: ジョージ・クルーニー
グラント・ヘスロヴ
撮影: ロバート・エルスウィット
プロダクションデザイン: ジム・ビゼル
衣装デザイン: ルイーズ・フログリー
編集: スティーヴン・ミリオン
デヴィッド・ストラザーン エド・マロー
ジョージ・クルーニー フレッド・フレンドリー
ロバート・ダウニー・Jr ジョー・ワーシュバ
パトリシア・クラークソン シャーリー・ワーシュバ
レイ・ワイズ ドン・ホレンベック
フランク・ランジェラ ウィリアム・ペイリー
ジェフ・ダニエルズ シグ・ミッケルソン
テイト・ドノヴァン
トム・マッカーシー
マット・ロス
リード・ダイアモンド
ロバート・ジョン・バーク
グラント・ヘスロヴ
アレックス・ボースタイン
グレン・モーシャワー
ダイアン・リーヴス
ハリウッドを代表する映画スター、ジョージ・クルーニーによる「コンフェッション」に続く監督第2作目。“赤狩り”の猛威が吹き荒れた1950年代を舞台に、危機に瀕した自由を守るため、時の権力に敢然と立ち向かった国民的ニュースキャスター、エド・マローと番組スタッフたちの姿を、全編モノクロ映像による緊張感あふれるタッチで描き出す。主演は「最果ての地」のデヴィッド・ストラザーン。
 1953年、米ソの冷戦が激しさを増す中、アメリカ国内ではマッカーシー上院議員を旗頭に、国内の共産主義者の徹底した排除活動が行なわれていた。しかしその標的は、いまや政府に少しでも楯突く者すべてに及んでいた。一般の市民はおろか、マスコミさえもが恐怖の前に沈黙してしまう。そんな中、CBSの人気キャスター、エド・マローとプロデューサーのフレッド・フレンドリーは、番組内でマッカーシーの欺瞞を暴き、彼こそが自由の敵であると訴える内容の放送に踏み切るのだった。そして、その反響は概ね好意的に受け取られる。これに対し、マッカーシー側もCBSへ反論と圧力を掛けてくるのだが…。
2005 THE CONCTANT GARDENER
ナイロビの蜂
2005年
イギリス
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 ■ 助演女優賞 レイチェル・ワイズ
□ 脚色賞 ジェフリー・ケイン
□ 作曲賞 アルベルト・イグレシアス
□ 編集賞 クレア・シンプソン
 
ゴールデン・グローブ
2005年 □ 作品賞(ドラマ)
■ 助演女優賞 レイチェル・ワイズ
□ 監督賞 フェルナンド・メイレレス
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 作品賞
□ 主演男優賞 レイフ・ファインズ
□ 主演女優賞 レイチェル・ワイズ
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) フェルナンド・メイレレス
□ 脚色賞 ジェフリー・ケイン
□ 作曲賞(アンソニー・アスクィス映画音楽賞) アルベルト・イグレシアス
□ 撮影賞 セザール・シャローン
■ 編集賞 クレア・シンプソン
□ 音響賞
□ イギリス作品賞(アレキサンダー・コルダ賞)
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 □ インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞 監督:フェルナンド・メイレレス(イギリス/ドイツ/ケニア)
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 作品賞
□ 助演女優賞 レイチェル・ワイズ
監督: フェルナンド・メイレレス
製作: サイモン・チャニング・ウィリアムズ
製作総指揮: ジェフ・アッバリー
ジュリア・ブラックマン
ゲイル・イーガン
ロバート・ジョーンズ
ドナルド・ランヴォ
原作: ジョン・ル・カレ 『ナイロビの蜂』(集英社文庫刊)
脚本: ジェフリー・ケイン
撮影: セザール・シャローン
プロダクションデザイン: マーク・ティルデスリー
衣装デザイン: オディール・ディックス=ミロー
編集: クレア・シンプソン
音楽: アルベルト・イグレシアス
レイフ・ファインズ ジャスティン・クエイル
レイチェル・ワイズ テッサ・クエイル
ユベール・クンデ アーノルド・ブルーム
ダニー・ヒューストン サンディ・ウッドロウ
ビル・ナイ サー・バーバード・ペレグリン
ピート・ポスルスウェイト ロービア
ジェラルド・マクソーリー
ジュリエット・オーブリー
リチャード・マッケーブ
アーチー・パンジャビ
冒険小説の巨匠ジョン・ル・カレの同名ベストセラーを、「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス監督で映画化した感動のミステリー・サスペンス。アフリカの地を舞台に、政治に無関心なガーデニング好きの英国外交官が、慈善活動に熱心だった妻の死をきっかけに、初めて彼女の活動に目を向け、やがては危険を顧みず陰謀渦巻く事件の真相に迫っていくさまをスリリングに描く。主演は「イングリッシュ・ペイシェント」のレイフ・ファインズ。また、共演のレイチェル・ワイズは本作の演技でアカデミー助演女優賞を獲得した。
 ケニアのナイロビ。ガーデニングが趣味の英国外務省一等書記官ジャスティン。事なかれ主義の彼は、アフリカで精力的に救援活動を続ける妻テッサの行動には深く立ち入らず、見ない振りを通していた。ところがそんなある日、テッサは救援活動中に何者かに殺されてしまう。警察はよくある殺人事件の一つとして処理しようとしていた。しかし、事件に不審なものを感じたジャスティンは、意を決して自ら調査に乗り出す。やがて、事件には国際的陰謀が絡んでいたことを知るジャスティンだが、そんな彼にも身の危険が迫っていた…。
2005 SOPHIE SCHOLL - DIE LETZTEN TAGE
白バラの祈り
2005年ドイツ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 □ 外国語映画賞 (ドイツ)
 
ベルリン国際映画祭
2005年 ■ 銀熊賞(監督賞) マルク・ローテムンド
■ 銀熊賞(女優賞) ユリア・イェンチ
 
ヨーロッパ映画賞
2005年 □ 作品賞 監督:マルク・ローテムント(ドイツ)
■ 女優賞 ユリア・イェンチ
□ プロダクションデザイン賞 Jana Karen
監督: マルク・ローテムント
製作: クリストフ・ムーラー
スヴェン・ブーゲマイスター
フレート・ブライナースドーファー
マルク・ローテムント
脚本: フレート・ブライナースドーファー
撮影: マルティン・ランガー
美術: ヤーナ・カレン
衣装: ナターシャ・クルティオス=ノス
編集: ハンス・フンク
音楽: ラインホルト・ハイル
ジョニー・クリメック
ユリア・イェンチ ゾフィー・ショル
アレクサンダー・ヘルト ロベルト・モーア尋問官
ファビアン・ヒンリヒス ハンス・ショル
ヨハンナ・ガストドロフ エルゼ・ゲーベル
アンドレ・ヘンニック ローラント・フライスラー裁判官
フロリアン・シュテッター クリストフ・プローブスト
ヨハネス・シューム アレクサンダー・シュモレル
マキシミリアン・ブリュックナー ヴィリ・グラーフ
リリー・ユング ギゼラ・シャーテリング
ユーグ・フーベ ロベルト・ショル
ペトラ・ケリング マグダレーナ・ショル
フランツ・シュターバー ヴェルナー・ショル
ヒトラー政権下で反ナチスを掲げ抵抗運動を行なった学生グループ“白バラ”の紅一点、ゾフィー・ショルの壮絶な最期を描いた真実の物語。ゾフィーが大学構内で逮捕され、わずか4日後に“大逆罪”によって処刑されるまでの詳細を、90年代に東ドイツで発見された尋問記録を軸に忠実に再現、新たなゾフィー像を浮かび上がらせるとともに、巨悪に敢然と立ち向かった一人の若き女性の勇気と悲愴な運命をスリリングに描き出す。ベルリン国際映画祭で監督賞(マルク・ローテムント)と女優賞(ユリア・イェンチ)を獲得。
 1943年のドイツ・ミュンヘン。“打倒・ヒトラー”を訴え、ビラ配りなどのレジスタンス活動を繰り返す“白バラ”と呼ばれる地下組織が存在した。2月18日、メンバーの一人、ミュンヘン大学の女学生ゾフィー・ショルは、兄ハンスとともに危険な大学構内でのビラまきを敢行し、運悪くゲシュタポに逮捕されてしまう。すぐさま、ベテラン尋問官のモーアにより厳しい取り調べが開始される。ゾフィーは恐怖を押し殺しつつ、毅然とした態度で理路整然と自らの無実を訴え続けるのだったが…。
2005 NeXT
2005年アルゼンチン
123 監督: セルジオ・エスケナジ
製作: クリスチャン・コルク
脚本: セルジオ・エスケナジ
アンドレアス・バグ
ヴァージニア・ラスティグ
オリヴァー・コルカー
クリス・ロンゴ
123
2005 CAPOTE
カポーティ
2005年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
アカデミー賞
2005年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 フィリップ・シーモア・ホフマン
□ 助演女優賞 キャサリン・キーナー
□ 監督賞 ベネット・ミラー
□ 脚色賞 ダン・ファターマン
 
全米批評家協会賞
2005年 ■ 作品賞
■ 主演男優賞 フィリップ・シーモア・ホフマン
 
NY批評家協会賞
2005年 ■ 新人監督賞 ベネット・ミラー
 
LA批評家協会賞
2005年 ■ 男優賞 フィリップ・シーモア・ホフマン
■ 助演女優賞 キャサリン・キーナー 「ザ・インタープリター」「40歳の童貞男」「The Ballad of Jack and Rose」に対しても
■ 脚本賞 ダン・ファターマン
 
ゴールデン・グローブ
2005年 ■ 男優賞(ドラマ) フィリップ・シーモア・ホフマン
 
英国アカデミー賞
2005年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 フィリップ・シーモア・ホフマン
□ 助演女優賞 キャサリン・キーナー
□ 監督賞(デヴィッド・リーン賞) ベネット・ミラー
□ 脚色賞 ダン・ファターマン
 
インディペンデント・スピリット賞
2005年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 フィリップ・シーモア・ホフマン
■ 脚本賞 ダン・ファターマン
□ 撮影賞 アダム・キンメル
 
放送映画批評家協会賞
2005年 □ 作品賞
■ 主演男優賞 フィリップ・シーモア・ホフマン
□ 助演女優賞 キャサリン・キーナー
□ 脚本賞 ダン・ファターマン
□ 外国語映画賞
監督: ベネット・ミラー
製作: キャロライン・バロン
マイケル・オホーヴェン
ウィリアム・ヴィンス
製作総指揮: ダン・ファターマン
フィリップ・シーモア・ホフマン
ケリー・ロック
ダニー・ロセット
原作: ジェラルド・クラーク
脚本: ダン・ファターマン
撮影: アダム・キンメル
プロダクションデザイン: ジェス・ゴンコール
衣装デザイン: カシア・ワリッカ=メイモン
編集: クリストファー・テレフセン
音楽: マイケル・ダナ
フィリップ・シーモア・ホフマン トルーマン・カポーティ
キャサリン・キーナー ネル・ハーパー・リー
クリフトン・コリンズ・Jr ペリー・スミス
クリス・クーパー アルヴィン・デューイ
ブルース・グリーンウッド ジャック・ダンフィー
ボブ・バラバン ウィリアム・ショーン
エイミー・ライアン マリー・デューイ
マーク・ペルグリノ ディック・ヒコック
アリー・ミケルソン ローラ・キニー
マーシャル・ベル
R・D・レイド
アダム・キンメル
ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたと言われるトルーマン・カポーティの傑作『冷血』、その完成までの道のりを描き出した伝記ドラマ。一家4人惨殺事件の詳細を本にすることで新たな成功を目論むカポーティと彼の取材に協力する犯人との屈折した関係が生々しく綴られる。カポーティの複雑な人物像を巧みに演じきったフィリップ・シーモア・ホフマンはその演技が絶賛され、アカデミー主演男優賞をはじめ数々の映画賞を獲得した。監督はデビュー2作目の新鋭ベネット・ミラー。
 1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。翌日、ニューヨークでこの事件を知った作家カポーティは、これを作品にしようと思い立ち、すぐさま現地へと取材に向かう。同行した幼なじみのネルと共に事件現場や関係者を訪ねて回るカポーティ。やがて2人の容疑者が逮捕されると、カポーティは彼らへの接近を試み、その一人ペリー・スミスの不思議な魅力に創作意欲を刺激される。そして、ペリーとの面会を重ねる中で次第に彼の信頼を得ていくカポーティだったが…。
2006 THE DA VINCI CODE
ダ・ヴィンチ・コード
2006年アメリカ
(■=受賞、□=ノミネート)
ゴールデン・グローブ
2006年 □ 音楽賞 ハンス・ジマー
 
放送映画批評家協会賞
2006年 □ 音楽賞 ハンス・ジマー
監督: ロン・ハワード
製作: ブライアン・グレイザー
ジョン・コーリー
製作総指揮: トッド・ハロウェル
ダン・ブラウン
原作: ダン・ブラウン 『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店)
脚本: アキヴァ・ゴールズマン
撮影: サルヴァトーレ・トチノ
プロダクションデザイン: アラン・キャメロン
衣装デザイン: ダニエル・オーランディ
編集: ダニエル・P・ハンリー
マイク・ヒル
音楽: ハンス・ジマー
トム・ハンクス ロバート・ラングドン
オドレイ・トトゥ ソフィー・ヌヴー
イアン・マッケラン リー・ティービング
アルフレッド・モリナ アリンガローサ司教
ジャン・レノ ベズ・ファーシュ
ポール・ベタニー シラス
ユルゲン・プロフノウ ヴェルネ
エチエンヌ・シコ コレ警部補
ジャン=ピエール・マリエール ジャック・ソニエール
ルーヴル美術館での殺人事件を発端に、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に隠された暗号を解き明かし、事件の裏に秘められたキリスト教をめぐる人類史上最大の秘密に迫るダン・ブラウンの同名世界的ベストセラーを映画化した話題のミステリー大作。主演はトム・ハンクス、共演に「アメリ」のオドレイ・トトゥ。監督は「ビューティフル・マインド」「シンデレラマン」のロン・ハワード。
 ある日、ルーヴル美術館で館長のジャック・ソニエールが殺害される事件が起こる。遺体は奇妙な体勢で横たわり、周囲には不可解な暗号らしきものが記されていた。フランス司法警察のファーシュ警部は、講演のためパリに滞在していたハーバード大学教授ロバート・ラングドンに協力を依頼、事件現場に呼び出す。宗教象徴学の権威であるラングドンはさっそく暗号の解読を始めるが、この時警部はラングドン自身をこそ疑っていた。そこへ、暗号解読官ソフィー・ヌヴーが現われる。ラングドンが無実で、事件解決には彼の力が不可欠だと確信する彼女は、直後、ある驚きの行動に出るのだった…。
2006 THE BRIDGE
ブリッジ
2006年アメリカ
123 監督: エリック・スティール
製作: エリック・スティール
製作総指揮: アリソン・パーマー・バーク
撮影: パーマー・マッキャンドレス
編集: ザビーヌ・クラエンビュール
音楽: アレックス・ヘッフェンス
123 美しく荘厳なフォルムで見るものを魅了するサンフランシスコの巨大吊り橋“ゴールデンゲートブリッジ”。アメリカを代表する観光名所として知られるこの橋は、自殺の名所という暗いもう一つの顔を持っていた。本作は1年間に渡って橋の両岸にカメラを据え、自殺を図る人々の姿を捉えるとともに、かつてそこで自殺した人の遺族や友人へのインタビューを通して命を巡る様々な問題を問いかける衝撃の社会派ドキュメンタリー。センセーショナルな題材が各地で賛否両論の論争を巻き起こした問題作。
2006
THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY
麦の穂をゆらす風
2006年イギリス/アイスランド/ドイツ/イタリア/スペイン
(■=受賞、□=ノミネート)
カンヌ国際映画祭
■ パルム・ドール ケン・ローチ
ヨーロッパ映画賞
□ 作品賞
□ 監督賞 ケン・ローチ
□ 脚本賞 ポール・ラヴァーティ
■ 撮影賞 バリー・アクロイド
監督: ケン・ローチ
製作: レベッカ・オブライエン
製作総指揮: アンドリュー・ロウ
ナイジェル・トーマス
ウルリッヒ・フェルスベルク
ポール・トライビッツ
脚本: ポール・ラヴァーティ
撮影: バリー・アクロイド
美術: ファーガス・クレッグ
編集: ジョナサン・モリス
音楽: ジョージ・フェントン
キリアン・マーフィ デミアン
ポードリック・ディレーニー テディ
リーアム・カニンガム ダン
オーラ・フィッツジェラルド シネード
メアリー・オリオーダン ペギー
メアリー・マーフィ
ローレンス・バリー
ダミアン・カーニー
マイルス・ホーガン
マーティン・ルーシー
ジェラルド・カーニー
ロジャー・アラム
ウィリアム・ルアン
社会派ケン・ローチ監督が、激動の歴史に翻弄される2人の兄弟を軸に、独立戦争から内戦へといたる1920年代のアイルランド近代史を描いた悲劇の物語。2006年のカンヌ国際映画祭では最高賞のパルムドールに輝いた。主演は「バットマン ビギンズ」「プルートで朝食を」のキリアン・マーフィ。
 1920年。長きにわたりイギリスの支配を受けてきたアイルランドでは、疲弊した人々の間に独立の気運が高まっていた。そんな中、南部の町コークでは、医師を志していた青年デミアンが、ついにその道を捨て、兄テディと共に武器を取り、アイルランド独立を目指す戦いに身を投じる決心をする。そして、イギリス軍との激しい戦いの末に、イギリスとアイルランド両国の間で講和条約が締結された。しかし、完全な独立からは程遠い内容に、条約への評価を巡ってアイルランド人同士の間に賛成派と反対派の対立が生まれ、ついには内戦へと発展してしまう。そして、デミアンも兄テディと敵味方に分かれて戦うことになるのだった…。
 2007 THE BUCKET LIST
最高の人生の見つけ方
2007年アメリカ
 
 123123  監督: ロブ・ライナー
製作: ロブ・ライナー
クレイグ・ゼイダン
ニール・メロン
アラン・グライスマン
製作総指揮: ジャスティン・ザッカム
トラヴィス・ノックス
ジェフリー・ストット
脚本: ジャスティン・ザッカム
撮影: ジョン・シュワルツマン
プロダクションデ
ザイン: ビル・ブルゼスキー
衣装デザイン: モリー・マギニス
編集: ロバート・レイトン
音楽: マーク・シェイマン
 ジャック・ニコルソン エドワード・コール
モーガン・フリーマン カーター・チェンバーズ
ショーン・ヘイズ トマス
ビヴァリー・トッド バージニア
ロブ・モロー ホリンズ医師
アルフォンソ・フリーマン
ロイナ・キング
 ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンという名優2人の共演で贈るハートフル・ストーリー。自分本位な富豪の男と実直な自動車整備士が、ともに末期のガンで余命6ヵ月と宣告されたのをきっかけに、死ぬ前にやり残したことを実現しようと2人で病院を抜け出し冒険の旅に出る姿を描く。監督は「スタンド・バイ・ミー」「恋人たちの予感」のロブ・ライナー。
 家族を愛するまじめで心優しい自動車整備士のカーターと、一代で莫大な富を築いた傲慢で孤独な実業家のエドワード。そんな対照的な初老の男2人は、ひょんなことから同じ病室に入院、揃って余命6ヵ月の宣告を受けてしまう。そんな時、カーターはかつて恩師から教わった死ぬまでに叶えたいリスト“バケット(棺桶)リスト”を書き出してみるのだった。それを見たエドワードはこのアイデアを気に入り、バケットリストを実行しようと、2人で病院を抜け出し人生最後の旅に出るのだが…。
2007 NO COUNTRY FOR OLD MEN
ノーカントリー
2007年アメリカ
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)アカデミー賞
2007年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 ハビエル・バルデム
■ 監督賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
■ 脚色賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
□ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
□ 音響賞(編集) Skip Lievsay
□ 音響賞(調整) Skip Lievsay
Craig Berkey
Greg Orloff
Peter F. Kurland
□ 編集賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
カンヌ国際映画祭
2007年 □ パルム・ドール ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
NY批評家協会賞
2007年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 ハビエル・バルデム
■ 監督賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
■ 脚本賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
ゴールデン・グローブ
2007年 □ 作品賞(ドラマ)
■ 助演男優賞 ハビエル・バルデム
□ 監督賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
■ 脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
英国アカデミー賞
2007年 □ 作品賞
■ 助演男優賞 ハビエル・バルデム
トミー・リー・ジョーンズ
□ 助演女優賞 ケリー・マクドナルド
■ 監督賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
□ 脚色賞 イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
■ 撮影賞 ロジャー・ディーキンス
□ 編集賞 イーサン・コーエン (ロデリック・ジェインズ名義)
ジョエル・コーエン
□ 音響賞 Greg Orloff
Craig Berkey
Skip Lievsay
Peter Kurland
放送映画批評家協会賞
2007年 ■ 作品賞
■ 助演男優賞 ハビエル・バルデム
□ アンサンブル演技賞
■ 監督賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
□ 脚本賞 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
MTVムービー・アワード
2008年 □ 悪役賞 ハビエル・バルデム
監督: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
製作: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
スコット・ルーディン
製作総指揮: ロバート・グラフ
マーク・ロイバル
原作: コーマック・マッカーシー
『血と暴力の国』(扶桑社刊)
脚本: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
撮影: ロジャー・ディーキンス
プロダクションデ
ザイン: ジェス・ゴンコール
衣装デザイン: メアリー・ゾフレス
編集: ジョエル・コーエン
(ロデリック・ジェインズ名義)
イーサン・コーエン
(ロデリック・ジェインズ名義)
音楽: カーター・バーウェル
トミー・リー・ジョーンズ エド・トム・ベル保安官
ハビエル・バルデム アントン・シガー
ジョシュ・ブローリン ルウェリン・モス
ウディ・ハレルソン カーソン・ウェルズ
ケリー・マクドナルド カーラ・ジーン
ギャレット・ディラハント ウェンデル
テス・ハーパー ロレッタ・ベル
バリー・コービン エリス
スティーヴン・ルート ウェルズを雇う男
ロジャー・ボイス エル・パソの保安官
ベス・グラント カーラ・ジーンの母
アナ・リーダー プールサイドの女
 「すべての美しい馬」の原作者、コーマック・マッカーシーの戦慄の犯罪小説『血と暴力の国』を「ファーゴ」のコーエン兄弟が映画化した衝撃のバイオレンス・ドラマ。80年代、メキシコ国境沿いのテキサスを舞台に、麻薬取引がらみの大金を持ち逃げしたばかりに、理不尽なまでに容赦のない宿命を背負わされてしまう男の運命を、原作の持つ神話的スケールそのままに描き出す。主演にジョシュ・ブローリン、共演にトミー・リー・ジョーンズとハビエル・バルデム。
 人里離れたテキサスの荒野でハンティング中に、銃撃戦が行われたと思しき麻薬取引現場に出くわしたベトナム帰還兵モス。複数の死体が横たわる現場の近くで、200万ドルの大金を発見した彼は、危険と知りつつ持ち帰ってしまう。その後、魔が差したのか不用意な行動を取ってしまったばかりに、冷血非情な殺人者シガーに追われる身となるが、愛する若い妻カーラ・ジーンを守るため、死力を尽くしてシガーの追跡を躱していく。一方、老保安官エド・トム・ベルもまた、モスが最悪の事件に巻き込まれたことを知り彼の行方を追い始めるが、モスを保護できないまま、死体ばかりが増えていく事態に直面し、苦悩と悲嘆を深めていく…。
 2008 PUCCINI E LA FANCIULLA
プッチーニの愛人
 
 (受賞履歴)

■アカデミー賞:ACADEMY AWARDS

■カンヌ国際映画祭:FESTIVAL INTERNATIONAL DU FILM DE CANNES

■ヴェネチア国際映画祭:INTERNAZIONALE D'ARTE SINEMATOGRAFICA DI VENEZIA

■ベルリン国際映画祭:INTERNATIONALEN FILMFESTPIELE BERLIN

■ゴールデン・グローブ:GOLDEN GLOBES

■MTVムービー・アワード:MTV MOVIE AWARDS

■英国アカデミー賞:BRITISH ACADEMY AWARDS

■セザール賞:CESAR DU CINEMA FRANCAIS

■インディペンデント・スピリット賞:INDEPENDENT SPIRIT AWARDS

■全米批評家協会賞:NATIONAL SOCIETY OF FILM CRITICS AWARDS

■NY批評家協会賞:NEW YORK FILM CRITICS CIRCLE

■LA批評家協会賞:LOS ANGELES FILM CRITICS ASSOCIATION

■日本アカデミー賞

■東京国際映画祭

■ヨーロッパ映画賞:EUROPEAN FILM AWARDS

■ラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞):RAZZI AWARDS

■アボリアッツ・ファンタスティック映画祭:FESTIVAL INTERNATIONAL DU FILM FANTASTIQUE D'AVORIAZ

■ジュラルメール・ファンタスティック映画祭:FESTIVAL DE GERARDMER FANTASTIC ARTS

■日本映画プロフェッショナル大賞

■ブルーリボン賞

■アメリカ国立フィルム登録簿:
NATIONAL FILM REGISTRY

放送映画批評家協会賞
BROADCAST FILM CRITICS ASSOCIATION AWARDS
■監督: パオロ・ベンヴェヌーティ
■共同監督: パオラ・バローニ
■原案: パオロ・ベンヴェヌーティ
■パオラ・バローニ
■脚本: パオロ・ベンヴェヌーティ
■パオラ・バローニ
■撮影: ジョヴァンニ・バッティスタ・マッラス
■美術: パオロ・ベンヴェヌーティ
■音楽コーディネーター: パオラ・バローニ
タニア・スクイッラーリオ ドーリア・マンフレーディ(メイド)
リッカルド・ジョシュア・モレッティ ジャコモ・プッチーニ
ジョヴァンナ・ドッディ エルヴィーラ(プッチーニの妻)
デボラ・マッティエロ フォスカ(エルヴィーラの娘)
フェデリカ・ケッツィ ジュリア・マンフレーディ(ドーリアの従姉妹)
 『ラ・ボエーム』『蝶々夫人』などで知られる世界的作曲家プッチーニをめぐる実在のスキャンダル事件を基に、その謎をユニークなスタイルで解き明かしていく異色ドラマ。監督はこれが日本初紹介となるパオロ・ベンヴェヌーティ。1909年、イタリア・トスカーナ地方の湖畔の景勝地トーレ・デル・ラーゴ。ここで新作オペラ『西部の娘』の作曲に取り組んでいたプッチーニ。ところがある日、メイドのドーリアが自殺する。それは、彼女と夫の密通を疑ったプッチーニ夫人エルヴィーラによって追い詰められた末の悲劇だった。しかしドーリアは、はたして本当にプッチーニと不倫関係にあったのか。自身が手がけたオペラと実際の女性遍歴には深い関係があったといわれるプッチーニだが…。https://www.youtube.com/watch?v=qNl1ae8g_zk