七草を 摘んで歩いた 里の道

In Japan there are customs to eat rice porridge containing seven kinds of herbs on the 7th of January. Contrary to the New Year ‘s luxurious meal, it is a plain diet. We hope that we can do great this year.

道を歩いていると、小さな食堂の前に『七草粥』と書いたスタンド看板が立っている。そう言えば今日は1月7日の七草の日だと思い起こし、ふっとお店に入った。

5つほどのテーブルが並んでいて、子供二人の家族連れと若い女性が二人が先客だ。午後3時前だから、昼食の時間でもない。

最近は朝晩の二食にしているので、こんな時間に食事をとったことはないが、お店に入った途端、セリの香りが匂ってきて、お腹がグッと鳴った。気付かれてはいないだろうが、ちょっと恥ずかしい思いだ。

七草粥といえば思い出すのは、お正月が過ぎた頃、よく母や叔母と近くの河川敷に出かけたことだ。

セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、はたして全部採ったのか、ともかく籠をいっぱいにしたことを覚えている。スズナは小カブラ、スズシロは幼大根だから、これは多分近所のお百姓から頂いたんだろう。セリは水際にあり、匂いも強いから子供の僕にもよく見分けが付くので取りやすく、上手、上手の言葉におだてられ、得意げに採ったものだ。この香りが、今この店に誘い込んだに違いない。

それにしてもスズナ、スズシロ以外はほんとに野草なのに、よくもこんな組み合わせを考えたものだ。調べてみたら、体に大切な栄養分がたくさん含まれている。

お正月のお節とは正反対の実に質素な七草粥だが、味わい深い昼食になった。

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