天ぷらで 春の苦味は 蕗の薹

The feature of spring Japanese food is “bitterness”. Japanese food often uses wild vegetables as materials but the spring wild vegetables have bitter taste in general. It is because that bitterness has been thought to discharge the waste matter accumulated in the winter from the body.

「春は苦味を盛れ」― 和食でよくこう語られます。

春の食材は山菜が主役です。タラ、ウド、ノビル、ツクシ、ワラビ、ゼンマイ、野山ではこれらの山菜が一斉に芽吹きます。どれにも独特の苦味があります。

冬の間に体内に蓄積された老廃物をこれらの苦味が一掃してくれる、と信じられてきました。実際にもその通りで、これらの山菜にはベーターカロチンやカリウムその他様々なミネラル成分が含まれていて、春に向けて体をリフレッシュしてくれます。知らず知らずの内に語り伝えられてきた伝統の食材なんですね。

春の七草、秋の七草、季節季節に盛られる伝統の味にも、れっきとした栄養のあとづけがあるのは驚きです。

最近、日本の縄文文化が世界でも注目されていて、我々が知る以上に縄文文化は高度で広がりのある文化だと認識されつつあります。旧石器時代に土器が制作されている痕跡、それに盛られた食材。

蕗の薹の苦味の込められた歴史を味わうのもまた一興です。

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