瀑声に 若葉震わす 滝しぶき

The sound of the waterfall is in the deep silence.  Young leaves are struck by the waterfall and are shaking their heads. Sometimes a loud cry of pheasant from a distance can be heard. Sitting on a rock, I am meditated.

山深く分け入っていくと滝の音がする。近付くにしたがってその音は大きくなり、その瀑声があたり一面に木霊して山全体を覆っているかのよう。滝しぶきを浴びた若葉が首を上下に振っている。時折、遠くから甲高い雉の鳴き声が聞こえてくる。もう瞑想の境地だ。

北海道はどこも30度を超し、沖縄は26度だという。頭が混がらがってくる。最近は気象まで常識外れ。昨日は千葉を震源とする震度5弱の地震があったし、阿蘇山や箱根では火山活動が盛んになっているという。今年もこの先どうなるやら、不安もよぎる。

瞑想の世界と現実の世界。来し方行く末を考えてみても、今が現実で、過去も未来も瞑想、観念の世界でしかない。過去の世界は事実があり、その積み重ねがあっただけで選択の余地はないが、未来の世界は常に右に行くか左に行くかの選択を迫られる。

静かさや 岩にしみいる 蝉の声

芭蕉がどういう境地でこの句を詠ったのか、瀑声の背後の静寂を感じつつ、なおも瞑想を続けた。

 

 

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