猛暑日も 冷やしスイカで 極楽ぞ


Fruit representative of summer is watermelon. If we eat this on a hot summer day like today, we will completely forget the heat.
夏を代表する果物と言えばスイカ。暑い時に食べるスイカは堪らない。
大きくて、割れば真っ赤で、甘くてのど越し良く、それも冷えていればいうことなし。
冷やすといえば、今はもっぱら冷蔵庫だが、一昔前は、井戸があれば井戸に、疎水があれば疎水に、海水浴に行けば海にと、ともかく少し冷やして食べるのが習慣だ。
冷蔵庫と言っても、スイカ丸ごと一個だとよほど大きな冷蔵庫でないと入らない。だから、いくつかに切ってラップに巻いて冷やすわけだが、できたら割りたてを食べたい。
ということになれば、昔の井戸が最高だ。
深い井戸になると、水温が真夏でも18度くらいだから、一晩も漬けておけば十分冷たい。
翌日さっそく井戸から引っ張り上げて、ぽんぽんと八つ切り。切ったとたんにスイカの香りがあたりに漂う。
冷蔵庫で冷やしたスイカはもっと冷たいが、なんかとげとげしい冷たさだ。井戸で冷やしたスイカはまろやかな冷たさである。
こんなことを言ったら、また若い人に上げ足を散られるそうだが、正味そうなんだから仕方ない。
海水浴にも必ずと言っていいほどスイカを持参して、まず海に放り込む。泳ぎ疲れて食べるスイカもまた格別だ。
たいして冷えているわけでもないが、燦燦と降り注ぐ太陽の下で食べるんだから、この冷たさでも五臓六腑に染み渡る。
そして、スイカ割。タオルで目隠しをして、砂に足を取られながらエイっと棒で叩けば手ごたえ十分。タオルを取れば全くの的外れ。それでも割れたスイカにむしゃぶりつく。
こうして、スイカ一つをとっても話は尽きない。夏の代表的な風物詩になる。
よしっ、このスイカを食べるぞ!