峠茶屋 蝉時雨に トコロテン


I ate the tokorotene while listening to the cry of the cicadas at the tea house where I dropped in while sweating. It was a moment of pleasure.
汗をかきながらやっとたどり着いた峠の茶屋で冷えたトコロテンを食べました。蝉しぐれの中で食べるトコロテンは最高です。酢醤油仕立てで辛子がきき、生き返った心地です。
トコロテンも日本の伝統的な食物で、正倉院の書物にも書いてあるそうですから、かなり昔から食べられていたようです。
関東以北および中国地方以西では二杯酢あるいは三杯酢かけたものに和辛子添えて食べ、関西では黒蜜をかけて食べる習慣があります。
海藻のテングサやオゴノリが原料で、全体の98%は水分で残りは繊維質、カロリーはほとんどなしという完璧なダイエット食品です。
しかし、こんなことは最近に分かったことで、海藻からこんな食品をつくり、夏にはいかにも涼し気、しかもダイエット食品、お値段も、江戸時代には庶民の嗜好品であったくらいに安く、昔の人の知恵に感心します。
最近では、来日する外国人にも人気があるようで、その透明感、酢の香り、なんとも不思議なJapaneseヌードルであるようです。