夏は去り 人影は無く 秋を待つ

Summer has already gone out

there is no people all around here

just wait for autumn now

俳句は最近では外国でも広く知られるようになり、3行詩の「Haiku」は静かなブームになっています。

ブソン青眼、ドウーグル、アーサー・ビナードといった青い目の俳人も排出しているほどです。

日本語の俳句は、季語を入れる、5-7-5音といった決まりが原則ですが、英語俳句は現在形で自由に創る三行詩です。

(1) 簡潔であること、(2) 季節感を出すこと、(3) 2-3-2 音節くらいに纏めること、(4) 固有名詞以外は小文字を使用すること、(5) 切字はダッシュやコロンで表すこと、等など一定の決まりはありますが、原則自由です。

ともかく、世界で一番短い詩で、どれだけ人の心に響くかの詩ですから、いろいろな制約はあっても、外国人にも興味を引き起こさせるのでしょう。

上の英語俳句は、あえて5,7,5の単語で挑戦してみましたが、これも面白いのではないでしょうか。外国の方がどう受け止めるかですね。

秋バラに 引き継ぐ夏の 名残りバラ

The autumn roses will begin to bloom soon. The last roses of the summer are blooming in order to take over to it now.

バラは春バラ、夏バラ、秋バラと3回見頃があります。春だけ咲くバラ、四季咲きのバラ、返り咲きのバラがあり、春バラはすべてのバラが咲くので豪華絢爛です。

夏は四季咲きと返り咲きのバラが咲きますが、花の数も少なく小ぶりなので、特に人目を引くほどではないから、夏はバラが咲くのと思う人もいて、バラは春と秋と思っている人がほとんどです。

その秋バラも春バラに比べると、花の数もボリュームもかなり見劣りしますが、かえって一つひとつの花が目立ち、美しく感じます。香りも秋バラの方が良く、全体的に落ち着いた雰囲気があります。

秋バラのもう一つの特徴は、蔓性のバラはほとんど無く、ブッシュ性のバラがほとんどであるということです。今日訪ねた蜻蛉池公園のバラも、秋に備えて剪定されたものばかりでまだどれも花をつけていませんでした。

写真のコクテール(カクテル)は蔓性のバラで四季咲きですが、夏の返り咲きで、バラ園の入り口だけに咲き残っていました。

秋バラが咲き出すのは10月に入ってからで、ちょっと肩透かしを食らった感じです。

ちなみに、このコクテールは普通にはカクテルと呼ぶのですが、コクテールと格好をつけて呼ぶ人が多く、一重の花びらはバラらしくないのですが、なぜか人気のバラで、世界バラ会議リヨン大会で殿堂入りを果たしたという名花です。

そのツル性を活かし、バラ園入り口の門扉に這わしたり、アーチにしたり、どのバラ園でもひときわ目立つ存在です。

レインリリー 花言葉とは 裏腹に

Rain Lily is beautiful in appearance, and flower language is also romantic such as “pure love”, but it is poisonous grass. Be aware that not only Rain Lily, but also beautiful flowers are occasionally poisonous grass contrary to their appearances.

綺麗な花ですね。レインリリーとは言いましたが、同じ仲間のタマスダレなんかも合わせてレインリリーということがあるので、こちらは特にゼフィランサスとも言います。

花言葉が、「清純な愛」とか「汚れなき愛」とか可憐で清い表現の言葉が多いですが、花も葉も全体にリコリンという有毒成分を持っています。もっと広い括りでは彼岸花の仲間で、彼岸花もそうですが、この仲間は有毒な花が多いですね。

「綺麗な薔薇には棘がある」とは花だけでなく、比喩的に美人には気をつけなさいよという警句としても使われますが、棘どころではありません。ごく身近なチュリップやスウィートピー、アネモネからアジサイ、ほとんどの花には毒があると言っても過言ではありません。

昔「トリカブト事件」というトリカブトを使った保険金詐欺に絡む殺人事件がありましたが、このトリカブトのように人を死に至らしめる毒を持つ花もあります。シュロソウなんかはアレクサンダー大王暗殺に使われたということで、歴史的にも有名な毒草です。

高山植物の中には触れただけで発疹が起こるような植物もあるから、綺麗からと言って安易に触れないことですね。

こんな事を思うと、私達が今食材にしている植物はもう何千年もかけて選り分けてきた植物で、その過程には多くの犠牲者があったことは容易に考えられることですね。ワサビやショウガ、ゴーヤーなんかは最初恐る恐る食べたんでしょう。有り難いことです。

また、これらの毒が逆に薬剤にも多く使われていることも付け加えとかねばなりません。

ヤブランが 木漏れ日返す イルミネーション

Yaburan, Liriope muscari, on the mountain path are blinking like a illumination by the sunlight falling through the trees.

寒い寒い。昨日は、今までの半袖姿から長袖に着替えました。出かけるときにはその上にフード・ジャケットを着たほどです。記憶では、10月の掛かりまで暑い日が続いたように思いますが。

お彼岸まで咲いていた彼岸花も一気にしぼみかけています。お店には、梨は早くから、蜜柑と柿が一斉に並び始めました。

山手を散歩していても、薄着では寒くてじっとしていられません。足早に歩いてやっと暖気を取り戻します。

そんな中、綺麗なヤブランを見つけました。木漏れ日で日が差したり、かくれたり、まるでイルミネーションのようです。しかし地味な花です。彼岸花とは全く対照的です。どちらが良いかは人の好みですが、ぼくは欲張りだからどちらも好きです。

ヤブランは目立たないけどよく見ると味わいがあり、芯が強そうです。一方、彼岸花は派手で艶やかですが、どこか野暮ったいところがあり、危うい美しさがあります。

どちらも近品種ですが、彼岸花の球根は毒があり、ヤブランの根球は食用になり、山で遭難したときには重宝します。彼岸花の球根も毒抜きをすれば百合根のような触感があり、美味しいものです。

ヤブランは漢方でも「大葉麦門冬」として知られていて、滋養強壮になるそうです。

植物も調べれば調べるほど奥深く面白い。人との関わりの深さもわかります。

曼珠沙華 此岸(しがん)彼岸に 赤絨毯

Higanbana, cluster amaryllis, is lined and flowering like a row of red carpets spreading on both sides of the river. This river may be the styx.

今日でお彼岸もおしまい。全国でこの日に合わせいろんな行事が催されたんでしょうね。

今年の彼岸花は例年になく色鮮やかで数も多いように感じましたが、いかがでしょうか。

1月の麦踏みのように、霜の濃い冬、麦の新芽が出た頃、其の新芽を踏ん付けてやるとしっかりした麦に育ち、収穫も多いそうですが、植物もそうだし、動物でも、ライオンの赤ちゃんのように、崖から何度も落とすと立派なライオンに育つなど、生き物は逆境を体験させることで、より強く育つという例はいっぱいあります。

人間も一緒ですね。「可愛い子には旅をさせろ」と言う諺があるように、可愛い可愛いではだめ、逆境に置く事によって様々な体験を身をもって知り、そこから多くのことを学ぶ、それが後々生きてくるんですね。

今年の彼岸花は、観測史上はじめての猛暑とか、9月に入ってのこれまた最低気温とか、山をも流す水害、風速60mもの台風、こうした試練をくぐったからこそ、こんなに美しい花を咲かせているのでしょうね。

いつも思うんです。日本が、いや、日本人が世界からこんなにも注目されている「おもてなし」の民族に育ったのも、数知れない試練をくぐってきた賜物なんでしょうね。

眼の前のこの美しい彼岸花はいろんな事を教えてくます。

有難や 今年も初柿 貰い物

I ate the first kaki, persimmon, of this year. Like a year ago it is a gift. Because it was sweet and a warm gift, it was more delicious.

昔から「柿を食べると体が冷える」とよく言われたものです。これは全くある現象を真逆に解釈したことによって生まれた俗言です。

ある現象とは、酒を飲んだあと柿を食べるとアルコールの分解度が高まり、早く酔醒する。せっかく酒で体が温まったのにアルコールが体から抜けるものだから体が冷える。こういうことから生まれた俗言です。つまり、呑兵衛が言い始めたんでしょうね。

それどころか、このことは呑兵衛にとっても良い作用で、二日酔いの原因である、アルコールからアセトアルデヒド、これが肝臓に溜まって起こるのが二日酔いの原因なのですが、これを分解、利尿してくれるから二日酔いが早く覚めるんですね。柿は利尿剤としても有効ということですね。

また、この俗言が敷衍して「柿は体を冷やすだけで栄養はない」という人もいます。全く逆で、柿は、ビタミンCやβカロテンなどを多く含む果物に中でもトップクラスの栄養価の高い果物です。

アルコールの分解を促進する物質は、渋み成分のタンニンですが、このタンニン、アセトアルデヒドを分解することによって肝臓を保護するだけでなく、動脈硬化を防ぐことでも知られています。タンニンに含まれているカリウムが、動脈硬化の原因であるナトリュウムに取って代わるからですね。だから、高血圧の人、心筋梗塞や脳梗塞、高脂血症の人には有り難い成分であるわけです。

このタンニンはまた、甘柿、渋柿を決める役割を果たしているんですね。水に溶けなければ甘いが、水に溶けたら渋い。甘さと渋さの原因になっているんですから面白いですね。

子供の時、山に成っている柿を食べたら渋柿で、うえって吐き出したことを思い出します。その渋柿を藁に通して軒先に吊るしていたら、いつの間にか甘くなっている。不思議だなあと感心したものです。

滝音に ヒグラシ遠く 唯一つ

I can hear the charping of higurashi from afar being mixed with the sound of the waterfall. It sounds weakly and is only one.

山は完全に秋です。

尾根から吹き降りてくる風は寒いくらいで、滝しぶきを通り抜けるとさらに冷たくなります。

晴れ渡った青空には絹層雲が薄く広がり、木漏れ日の温かさが心地よく感じられます。

脇の草むらに咲く彼岸花も盛りを過ぎたようで、それを労わるかのように雷蝶がやさしくとまっています。

出会う人もなくどこまでも静かです。

立ち止まると掻いた汗で体が冷えるのでまた歩き続けます。尾根を越えた山向こうにある温泉に早くたどり着きたい一心です。

お彼岸の中日、温っかい温泉が一番の記念になりました。

 

 

いつ見ても 今年は今年の 彼岸花

Today is Autumnal Equinox Day. The length of time of the day and the night is almost the same. In Japan it is an important day of Buddhism and Japanese people all celebrate this day.

今日はお彼岸の中日。秋分の日です。

関西地方は秋晴れとはいきませんが、青空にまだら雲が一面に散らばっています。野山には彼岸花もすっかり咲き揃い、秋の幕開けを告げています。

いつも思うのですが、この彼岸花は実に正確にこのお彼岸に合わせて花開きます。多分、気温とかお天気によって開花時期が決まるのではなく、日照時間によって決まるからだと思います。

秋分の日を挟んで前後3日、合わせて7日間がお彼岸ですが、世界を見渡してもこういう習慣のある所は日本と韓国、それとせいぜい中国くらいで、やはり仏教の影響が強いようです。

天文学的な関心ではマヤやインカ、エジプト、現代のヨーロッパにもあって、マヤやインカの観測データは現代にも負けないくらい正確なものが残っているそうです。

農耕と結びつける学説が多いようですが、もしそうなら、日本程度の認識でいいわけで、おそらくそうではなく、地球規模の大異変が過去にあって、そのトラウマが代々引き継がれ、天体観測の精緻さに駆り立てたのが理由だと思います。

今日は世界のどこもが昼、夜の時間がほぼ同じで、これからは、北半球ではだんだん夜の時間が長くなり、南半球では昼の時間が長くなります。

これからは紅葉もますます深まり、モミジを求めての民族大移動が始まります。

線香の 香りも旨し お萩かな

In Japan there is a custom to eat ohagi on the equinoctial week. Ohagi is a rice food covered with sweet adzuki beans. Nowadays it is very popular to foreigners.

春のお彼岸には牡丹餅、秋のお彼岸には御萩。いつの頃からか定番の組み合わせになりました。

お彼岸はもちろんご先祖を偲び、現世の安寧と豊穣を祈る1週間の日々のことを指します。そのときにお供えするのが、縁起のいい赤い小豆と五穀の代表であるお米で作る牡丹餅や御萩です。

牡丹餅は字が示す通り、牡丹を模したもの、御萩は萩を模したものです。

牡丹餅は漉し餡、御萩は粒餡ですが、春の小豆は前の年に収穫したもので皮が固く、そこで潰したもの、御萩が粒餡なのは、収穫間もない小豆は皮も柔らかく、適度な口触りが心地よいことから生まれたものと言われています。

今では年がら年中、牡丹餅も御萩も口にできますが、昔はお米、小豆さえ、庶民には満足に手に入るものではなく、味付けの砂糖に至っては貴重品で高価、滅多に口にできるものではありませんでした。

お彼岸、お正月、お盆、吉祥吉祥で、口は悪いですが、ご先祖様を出しに、そんなついぞ口にできない物を、親戚やご近所が寄り合って食し、必ずお酒も出て、現世の移りゆく季節を感じながらひと時を楽しんだんですね。

彼岸花 咲いて案山子の 晴れ舞台

Scarecrow in rags is a guard man of rice fields. But,when Higanbana, cluster-amaryllis’, bloom at his feet, he rises to a stardom in the fields.

案山子(かかし) 、スケアクロウと言えば思い出すのは映画「スケアクロウ」。

刑務所上がりのマックス(ジーン・ハックマン)と船乗り上がりのライアン(アル・パチーノ)の道行き映画である。

生きた人生も性格も全く異なる男二人が偶然出会い、一人は洗車屋を始めるためにピッツバーグへ、他の一人は長年会わない家族に会うためにデトロイトに。

同じ旅路で深まる友情、待ち受ける悲運。二人の名優が演じるこの映画は忘れられない映画である。

途中、案山子を見て、マックスが「カラスをスケア(脅かす)から案山子」と言うのにたいして、ライオンは「おかしな格好のかかしを見て笑い転げて、この畑の持ち主はいい人だ、だから荒らさずにおこうと思う」という。この場面が映画の題名になっている。

デトロイトに着いたライアンは妻のアニー(ペネロープ・アレン)に会うため理髪店と教会に寄り、彼女の家の前で電話をする。しかしアニーは2年前に再婚しており、「子どもは死んだ」と嘘をつく。それを聞いたライオンは公園で錯乱状態に陥り病院に担ぎ込まれる。「お前がいないと洗車屋ができない、お前の面倒は俺が見る」と眠り続けるライオンに語りかけるマックス。一人で駅へ向かったマックスは、ピッツバーグ行きの往復切符を買う。

ぜひ見ていただきたい。