逝く夏を 目にしっかりと 八重ムクゲ

A double-flowered Mukuge is in full bloom as if missing the end of the summer. Although it was a summer with many disasters, I feel nostalgia.

台風21号が去ってからも愚図ついたお天気が続いています。朝晩はすっかり涼しくなり、もうすっかり秋の気配です。

岸和田のだんじりも今日が宵宮、明日、明後日が本宮です。と言っても、実は岸和田のだんじりは、「9月祭礼」と「10月祭礼」に分かれています。「9月祭礼」は海側、「10月祭礼」は山手で、マスコミなどで取り上げられるのは「9月祭礼」の方。

日本の三大喧嘩祭りの筆頭に掲げられるほど荒々しいお祭りです。「です。」と言いましたが、正確には「でした。」で、昔は必ず死人が何人も出たほどで、喧嘩祭りのNo1に祭り上げられたのですが、今は怪我人を出してもいけないと細心の注意が払われています。それでも街角の要所要所や電柱には防御用の紅白幔幕が貼られ、いっそうお祭り気分を盛り上げています。

街中いたるところに櫓提灯が立ち、夜には灯も灯りました。だんじりを収納しておくだんじり倉庫の扉は開けられ、朝早くから練習の笛や太鼓の音が聞こえてきます。

今のご時世、普段は、街の商店街も大型スーパーもすっかり人影が絶え、勢いが感じられません。老人だけがやたら目に付きます。しかし、この「だんじり」の日だけは違います。街中が弾けそうなほど人で溢れ、駆けずり回り、歓声が鳴り響きます。起死回生といいますか、起死再生といいますか、一気に街が蘇ります。

遠くから祭り囃子の音が聞こえる中、近くの里山で今年最後のムクゲが目に止まりました。