線香の 香りも旨し お萩かな

In Japan there is a custom to eat ohagi on the equinoctial week. Ohagi is a rice food covered with sweet adzuki beans. Nowadays it is very popular to foreigners.

春のお彼岸には牡丹餅、秋のお彼岸には御萩。いつの頃からか定番の組み合わせになりました。

お彼岸はもちろんご先祖を偲び、現世の安寧と豊穣を祈る1週間の日々のことを指します。そのときにお供えするのが、縁起のいい赤い小豆と五穀の代表であるお米で作る牡丹餅や御萩です。

牡丹餅は字が示す通り、牡丹を模したもの、御萩は萩を模したものです。

牡丹餅は漉し餡、御萩は粒餡ですが、春の小豆は前の年に収穫したもので皮が固く、そこで潰したもの、御萩が粒餡なのは、収穫間もない小豆は皮も柔らかく、適度な口触りが心地よいことから生まれたものと言われています。

今では年がら年中、牡丹餅も御萩も口にできますが、昔はお米、小豆さえ、庶民には満足に手に入るものではなく、味付けの砂糖に至っては貴重品で高価、滅多に口にできるものではありませんでした。

お彼岸、お正月、お盆、吉祥吉祥で、口は悪いですが、ご先祖様を出しに、そんなついぞ口にできない物を、親戚やご近所が寄り合って食し、必ずお酒も出て、現世の移りゆく季節を感じながらひと時を楽しんだんですね。