あおり運転

以前にも車の運転マナーについて投稿したことがあるが、(「理不尽なこと」)今回は「あおり運転」についてである。
「あおり運転」という言葉は知らなかったが、検索サイトに「運転 接近」と入力したら出てきて知ったのがこの「あおり運転」という言葉で、Wikipediaに詳しく載っていて、『安全な車間距離を取らずに前車に接近する行為は、道路交通法26条が禁止する車間距離不保持に該当する。』ともあり、高速道路では刑事罰、一般道路では反則金規定まであることを初めて知った。
というのも、最近立て続けにこの「あおり運転」に遭遇し、実に不愉快で迷惑な思いをしたので調べてみたら、やはり道交法にも規定があったのである。
遭遇した3回のうち1回は、対向車線が離れたところにある片側1車線で渋滞ではないが長い車列ができていて、制限速度50㎞の一般道路でのこと。こちらは前の車とは適度な距離を空け運転していたつもりなんだが、何度か信号で停止、発進を繰り返すうち、後続の車が一台そのあとはずっと目測だが数メートル、バックミラーにはまるでくっついているかに見える距離で追随してくる。最初はうっとうしい気分で我慢をしていたんだが、あまりにも執こく、長時間続くのでハザードランプを点滅させたところ、びっくりしたように一時離れはしたが、しばらくするとまた同じようにあおってくる。前には車列はあるし、譲れるほどの道幅もないし、よっぽど車を止めて注意しようかとも思ったが、それも怖い。2,30分は続いただろうか、やっと片側2車線の区間に出たんだが、相変わらず離れない。再びハザードランプを点滅させると、猛スピードで警笛を鳴らしながらすれすれに追い抜いて行った。窓越しに顔を見ると、どうせ若い奴なんだろうと思っていたんだが、40絡みのいい歳をした男。
もう1回は高速道路でのこと。
片側3車線もある立派な高速道路。その一番左寄りを時速80㎞で走っていたんだが、いつの間にか一台の車が後ろにぴったりついている。右2車線もそれほど車の量は多くないのにどうして追い抜かないんだろうと我慢していたんだが、これもまた執こい。例によってハザードランプを点滅させるとびっくりしたように車間を空けたが、前と同じ、しばらくするとまた急接近し「あおり運転」。ひょっとしたらこの男この車線をを空けよといっているんだなと思って、右の車線に移るとアクセル全開で飛び抜けて行った。
わからん。こちらに何か落ち度があるんかと考えてみたんだが、車間距離、速度、運転マナー、どれをとってもそれほど迷惑をかけるほど運転しているとは思えないんだが、何が気に食わないのかなあ。
車を運転していたら人が変わるとよく言うが、変わるというよりは本質が出てしまうのが車の運転なんだと思う。
今日も町の狭い道で、手押し車を曳く白髪の腰にまがったお婆さんが道を渡ろうとしている。向こうからも車が一台。こちらも車を止め、向こうも止まってお婆さんが横切るのを見守っている。お婆さんが渡り終わって、こちらと向こうがお互いに譲り合ってすれ違おうとすると、向こうの若い男性が、ニコッと笑って先通れのしぐさをするので先通り抜けた。いい気分だ。
車社会となって久しいが、日本のいたるところで、こうして車を通しての悲喜こもごもの人間模様が繰り返されているんだろう。

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