さん太の学校
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fld_nor.gif 定常波
投稿日 : 2025/07/05(Sat) 11:15
投稿者 サブロー
参照先 http://ces-inter.com/e-school/
友達からこのホームページの事を聞きました。今日から期末考査が始まったのですが、物理の次の問題がわかりません。さん太先生に教えていただきたいのですが。

【問題】

自由端からsの距離にある波源Oから自由端に向かって正弦波が出発し、Oからxなる距離の点Pの変位yが
  y=Asin{2π(t/T-x/λ)}
で与えられるものとする。ただし、Aは振幅、Tは周期、λは波長を示すものとする。この波が自由端で反射してできるP点での合成波を求めよ。また、節の位置と隣り合う節と節との距離⊿xを求めよ。
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件名 Re: 定常波
投稿日 : 2025/07/05(Sat) 11:16
投稿者 サブロー
参照先 http://ces-inter.com/e-school/
ご指名ありがとうございます。このコーナーはできたら、皆さんで教えあって勉強していただくために提供しているんですが、なにぶんまだ皆さんに知られていませんので、さん太が大忙しで対応させていただいております。サブロー君もぜひお友達にこのコーナーをご紹介ください。
さて、ご質問の件ですが、
自由端の反射波の位相は反射に際して変化なく入射波の連続と考えられることはお分かりいただけますか。
反射波が点Pに与える変位y'は入射波が境界面をこえて同じ媒質中を2s-xだけ進んだ点P'に与える変位と等しいから
  y'=Asin2π{(t/T-x/λ)-2(s-x)/λ}=Asin{2π(t/T-(2s-x)/λ)}
と書けますね。すると進行波と反射波を合成して、
  y+y'=Asin{2π(t/T-x/λ)}+Asin{2π(t/T-(2s-x)/λ)}
=A[sin{2π(t/T-x/λ)}+sin{2π(t/T-(2s-x)/λ)}] ……Aでくくったわけです。 
これに数学の「和積公式」 和積の公式 sinA+sinB=2sin (A+B)/2・cos(A−B)/2 を用います。
A=2π(t/T-x/λ) B=2π(t/T-(2s-x)/λ
(A+B)/2=2π(t/T-s/λ) (A−B)/2=2π(s-x)/λ
したがって、合成波yは、
    y=2Asin{2π(t/T-s/λ)}cos{2π(s-x)/λ)}  ……⇒こたえ
となり、これは定常波を表す式になりますね。
次に節の位置ですが、節とは、常に変位が0となる点です。合成波の式において、y=0 となる条件を求めます。
2Asin{2π(t/T-s/λ)}cos{2π(s-x)/λ)}=0
この式が常に0となるためには、時間項を含む sin の部分が常に0である必要はありません(それは波全体が動いていないことを意味します)。 したがって、位置に依存する cos の部分が0となる必要があります。
cos{2π(s-x)/λ}=0
cosθ=0 となるのは θ=π/2, 3π/2, 5π/2,⋯=(k+1/2)π (kは整数) のときですから、
    2π((s-x)/λ)=(2k+1)π/2 (k=0,1,2,3,…)
    ∴x=s-(2k+1)λ/4
のとき、y+y'=0. したがって、節のできる位置は
    x0=s-λ/4, x1=s-3λ/4, x2=s-5λ/4, x3=s-7λ/4, ……⇒こたえ
よって  ⊿x=x0-x1=x1-x2=x2-x3=……=λ/2 ⇒こたえ
どうですか、ご理解いただけたでしょうか。
要点は、固定端と自由端の反射、数学的処理能力、ここでは三角関数で習った「和積公式」を適用すること、定常波とは、そしてその節・腹とは、といったことをしっかり理解しておくことです。
期末試験に間に合ったでしょうか。
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