白無垢の 山茶花秘する 花芯かな

A pure white Sazanka flower is blooming in the dim forest. It is like a bride with a pure white dress. It is impressive that the flower core is shining bewitchingly.

花も見方を変えればさ、様々な姿に見えます。

冬の寒くて薄暗い小道を歩いていると白い山茶花が咲いていました。それほど多くはない花の中にひときわ目立つ一輪が目に留まりました。真っ白な花びらにほんのりと薄紅が指しています。その真中には発光しているかのような花芯がおちょぼのように丸まっています。無垢であって妖艶な不思議な感覚に囚われます。

ところで、花芯とは花蕊(かずい)のことで、雄蕊(おしべ)と雌蕊(めしべ)を総称して言う言葉です。

この「しべ」にも使われる順に、蕊、蘂、蕋の三つの漢字があって、どれも「おしべ」「めしべ」を言うときにしか使わない漢字だそうですから、これまた不思議な漢字(感じ)です。草冠に「心」が三つ、その下に「木」とか「止」。漢字の成り立ちを考えれば考えるほど興味が湧いてきます。

そして「花芯」。瀬戸内寂聴さんの小説で有名になった言葉ですが、「花蕊」は純粋に植物の器官を指す言葉ですが、「花芯]になれば違います。寂聴さんの小説や映画をご覧になった方はおわかりでしょうが、まさに秘する言葉です。

また「おちょぼ」という言葉も、「おちょぼぐち」という言い方でよく使われますが、もとは「ちょぼ」で、昔、遊郭の5歳前後の女の子をいう言葉であったそうで、「小さい」という意味でいまだに使われています。

「たこ焼き」のことを「ちょぼ焼き」というところもあるそうですが、「たこ焼き」はこの「ちょぼ焼き」が、おそらく関西で変化し使われるようになったのでしょう。

無垢で心をそそる白い山茶花。女性にはどう受け止められるのでしょうか。

 

 

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