祇王寺の 誰の化身か 秋海棠

Shuukaidou flowers are blooming at Giouji Temple in Sagano, Kyoto.  Whoever the three poor women appearing in the Heike Monogatari or the women of the same fate visiting this temple is , this flower seems to be the incarnation of someone in them.

平家物語の『妓王の事』の段に、平清盛に弄ばれた妓王、妓女そして仏御前の悲しい運命が語られています。その三人の女性たちが出家して庵を結んだ祇王寺には沢山の人たちが訪れます。中でも女性たちの訪問者が圧倒的です。

この祇王寺も明治の廃仏毀釈の流れの中で廃寺同然になりますが、それを立て直し、今日の祇王寺に再興したのは芸妓上がりの智照尼です。数々の浮名を流し、痴情のもつれから小指の先を切り落としたという気性の激しい女性で、平家物語に出てくる三人の女性たちと同じ運命を辿った智照尼の半生は、瀬戸内寂聴尼の『女徳』の詳しく語られています。

秋の訪れとともに咲く秋海棠はベゴニアと同じ種類の植物ですが、秋海棠は今のベゴニアが入ってくるずっと前に中国からはいってきた植物で、秋に咲く海棠(山梨)という意味で名が付けられました。

中国の玄宗皇帝が楊貴妃になぞらえたと言い伝えられていますから、歴史的にも古い植物です。

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