リニアモーターカー

先日8月29日中央新幹線の「リニアモーターカー」がついにお披露目された。
2027年東京―名古屋間を40分、2045年東京―大阪間を67分で東京と大阪を行き来できるようになるというのだから驚きだ。
今の東京新幹線が開通したのが1964年。同年の東京オリンピック開催直前の開通となったわけだが、たしか東京―大阪間で4時間。
その前年に東京に用があって、特急の「つばめ」だったか「はと」だったか、大阪を朝9時に出て夕刻の4時頃に東京に着いた記憶があるから7時間くらいはかかったわけだから、この4時間がいかに驚異的だったか。
ちなみに思い出すのが高校の修学旅行。大阪から国鉄の在来線に乗って九州の長崎に向かったわけだが、朝9時に大阪駅を出て長崎に着いたのがたしか翌日の朝8時だったから、おおかた24時間。今だったら5時間もかからない。新幹線や飛行機が当たり前の今の若い人たちに言ったら嘘みたいな話になる。

たかだか60年かそこらの人生にしてこの目まぐるしい時代の変化は何を意味するのか。
「弾丸列車」という言葉がもうすでに第2次世界大戦以前から語られ、それに向かっての研究がその時から始まっており、1964年に「東海道新幹線」となって実現し、その2年前の1962年に研究が始まった「リニア」が今や現実化し、さらにもう21世紀後半に向かっては無燃料の重力を利用した「真空チューブ列車」の研究が始まっているという。
いつの時代もそうだったのか、それともこの20世紀、21世紀があまりにもその変化が激しいのか、比べるすべもない。
人類の夢には限りがない。
しかしどうかその夢が実現した暁には人類にとって幸い多きものであってほしい。

ただ、2027年のリニアには乗りたいが2045年のリニアには乗れまいという人間としてのはかない現実を突きつけられたショックは大きい。

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