株のすすめー ボケ防止 ー

2021年4月に施行された「改正高年齢者雇用安定法」により、企業に65歳から70歳までの就業機会を確保するための施策を講じることを努力義務としています。しかし一方、厚生労働省が公表している「令和4年就労条件総合調査の概況」によると、定年制を取り入れている企業のうち定年を60歳としている企業は全体の72.3%でした。
定年が60歳になったのは、1998年ですから、平均寿命が延びた割にいまだに7割強の企業が定年60歳であることに驚きを隠しえません。定年60歳が法制化されて定着したように、定年65歳もしくは70歳も法制化されることが急がれます。
いずれにしろ、2024年の日本の平均寿命が、男性が81歳、女性が87歳ですから、定年になってから20年近くは生きるわけです。その生き方を考えねばなりません。人生の半分、50年余りを働き続けてきたわけですから、たまには旅行をしたり、趣味に取り組んだりしてのんびり余生を送ることもいいでしょう。いや、働くのが性に合ってるという方は、何か仕事を見つけてあくせくすることなく働くのもいいかもしれません。
そういう方々も含めて、特にこれをということもなく過ごす方にもお勧めなのが株の取引きです。
2023年2月、87歳で69年の投資歴を持つデイトレーダーがテレビ番組で取り上げられ、さらにそれがTwitterで拡散されたことで、大きな話題となりました。昨今広まっている「NISA」や「iDeCo」を活用したインデックス投資(市場の値動きを示す指数=インデックスの値動きを目指す投資手法、長期積み立て投資での運用に向いています)などとは全く異なる「デイトレード」の手法で、87歳という高齢にもかかわらず16億円もの資産をみずから日々運用していることが、多くの人の注目を集めたようです。一般的に、毎日株の売買を行う「デイトレード」は、高齢の方には向いていないと思われるかもしれませんが、実はシニア層のトレーダーは多くが、デイトレードはともかく、「高齢だからこそトレードに取り組みたい」と言って始める方も数多くいるのです。
株式トレードに取り組む理由については、「利益を得たい」「生活費の足しにしたい」といった誰もが持っている思いのほかに、高齢者の株式トレードには他の世代にはない特徴があります。
株式トレードに取り組むことで、現役時代のように毎日に緊張感を持ち、充実感を得たいという思いのほかに、ボケ防止にはもってこいだという意見があります。
トレードと言うと、「デイトレード」をイメージする人が多いでしょう。そのため、瞬間的な判断や長時間パソコンと向き合う必要があるから高齢の方には負担が大きいと心配される向きがあるかもしれません。しかし、必ずしも日に何度も売買をする必要はなく、数日から数週間のスパンで売買をしていく「スイングトレード」という手法もあります。この「スイングトレード」であれば、一日中パソコン画面を見つめ続けたり、細かな値動きに合わせて瞬時に注文を出したりする必要もありません。何よりも毎日が楽しくなります。
今はインターネットを介してパソコンでもよし、スマホでもよし、少しの資金で簡単に始まられるのが株の取引きです。昔と違って、今はオンライントレードが中心です。どの証券会社も競ってトレードしやすい画面を用意し、至れり尽くせりのサービスを提供しています。しかも、ここでは詳しく説明できませんが、NISAという制度があって、トレードで得た利益にはかなりの限度額まで無税です。
ただし、株式トレードに限らずすべての投資にはリスクがつきものです。最初は小額から初めて、しっかりとした勉強をしてから、ご自分の資金力に見合ったトレードに取り組むべきであることは言うまでもありません。

最近の珍体験談:A社の株を100株持っていました。しばらく鳴かず飛ばずの株でしたが、ある日突然動きがありました。朝のうちに100円も値上がりしたのです。100株ですから10,000円の儲けです。動きも頭打ちのようなので、もうこれ以上は上がらないだろうと早速その株を売りました。するとどうでしょう。後場(12:30~15:00)に入ると、上がるは上がるは、その日のうちに500円以上の値上がりです。我慢をしておれば、50,000円は儲かったのに後の祭りです。くやしい!

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