節分 ― 恵方巻 ―

 

もう二月に入った。
この間正月を迎えたばかりなのに明日は節分。通りがかりのコンビニやスーパーにしてもどこを見ても「恵方巻」の宣伝がやけに目につく。
「恵方」とはなんでもその年の幸運を招く方角だそうで、2013年の恵方は南南東になるそうだ。
節分と言えば豆まきしか知らなかったが、今ではこの恵方巻が主流になりつつある。
大豆を炒って「鬼は外、福は内」と玄関口に福豆を撒き、家族同士が歳の数に一つ足した数の豆を食べてこの先一年の無事息災を祈る。
若いご夫婦家族が子供たちと豆まきをしている光景は見ていてもほのぼのとする。
これはこれで古き良き伝統で続いて行ってほしいと思うが、どうも恵方巻には勝てない気もする。
年々豪華になるようで、今年の極めつけは、名鉄百貨店本店の「金銀福寿巻」なる恵方巻だそうで、老舗のすし店が金ぱく・銀ぱくを付けたノリで巻いた2本組み、お値段末広がりの8800円、限定50組を予約受付をしたところ、早々と完売というから恐ろしい。
こんなのは話題の一つとしても、スーパーで買う恵方巻も結構豪華で食べ応えがある。
これを丸かじりするというのだから面白い。
どういういわれがあって、誰が考え出したのか、どうも大阪が発祥の地だと聞いて納得だ。
豚や牛の贓物を放ってはもったいないと「ホルモン」として売り出した大阪だ。
食べるものもいっぱいあって、それほど見向きもされなくなった巻きずしを売り出そうと、どこかのすし店がそれこそ巻き返しを図ったに違いない。
恵方巻もいまや全国区。
ミツカンの調査によれば恵方巻の認知度は、全国平均は2002年(平成14年)時点の53%が2006年(平成18年)には92.5%となったという。
もうすぐ、バレンタインデー、母の日に父の日、こんなのは昔なかったと思うんだけど。

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