金環日食の日

☆★☆ 金環日食 ☆★☆

金環日食が近々あることは知っていた。という程度の関心しかなかった。
連日テレビで取り上げられ、大騒ぎになっているので、知らずとも知ることになるわけだが、だからと言って、いついっか、何時に起こることやら、まったくと言っていいほど予備知識もなかった。
金環日食がどういう現象で、どうして起こり、なぜ「金環」なのかも、いろんな写真を見ていたので知っていたから、ことあらためて見たいという願望もなかったのだろう。
5月21日月曜日のあさ7時少し前、犬の散歩に出かけようとしていたら、点けているテレビからまた金環日食のことが出ていて、今日あさ7時から8時にかけて見られるという。金環食は関西地方だと7時半少し前だそうだ。
せっかくだから、濃いめのサングラスをかけて外に出た。
快晴だ。先々週に植えられた稲の苗がみるみる育っている。向こうの山は、新緑に輝く広葉樹林の中に幾何学模様を描くくすんだ杉林が嫌なコントラストをなしている。
さっそくサングラス越しにちらっと太陽を見たんだが、ただ眩しいだけで普段の太陽と全く変わらない。時計を見ると7時15分だから、太陽も相当欠けているはずなんだが、眩しいのなんの。こりゃダメだ。テレビでも、直接見ないよう注意していたので、ほんの瞬間にしか見ないんだが、強烈な光線だ。
やがて時刻は7時29分、金環食になっていて、太陽は最大食分(欠ける大きさの割合)は約0.97、面積でいうと90%近く隠れているそうだが、あたりは少し暗くなったかなという程度で、普段の快晴の日とほとんど変わらない。太陽って、こんなに明るいんだ!感動。

結局、金環日食の「き」も観測できなかったわけで、当然といえば当然。人に話しても笑われるだけだ。
ただ一つ、
砂浜の砂に映った自分の影に縁取りがされていて、はじめ乱視が進んだのかなと思ったことが、これも金環食で起きる現象だとか。
間接的にではあるが、世紀の金環日食に触れられたわけで、いつの間にかみなの仲間入りに相成ったという次第。

写真俳句(写俳)

 

★☆★ まほろば俳句会 ★☆★

世界最短の歌曲ってご存知だろうか。
Alone Alone Alone
という、たった3小節の歌曲である。
作詞作曲者がなんとあのベートーベンとお聞きになったら、なおさら驚かれるに違いない。
とは言ったはものの、昔むかーし、何かの本にそう紹介されていて強く印象に残り、いまだにぼくは信じているんだが、本当でしょうかね。
俳句もそうで、これも最短の詩である。
一時、前衛的な同人誌に、ページをめくってみたら何も書いていなくて真っ白けとか、「。」だけというような人を食ったというか、そんな詩(?)があったが、こんなのは論外として、世界広しといえども俳句ほど短い詩はない。
逆に世界最長の詩はと調べてみたら、チベットに「ケサル王伝」という叙事詩があって、なんとその単語数2000万語というから、五七五、17音という数え方をしたら、1億音は軽く超すことになる。
「詩」というジャンルでくくってしまえばなるほど同じ詩かもしれないが、叙事詩と抒情詩、俳句は抒情詩に分けられると思うが、似て非なるものであって、共通項は散文と違って韻律があるということだろう。
小説なども「言い尽くそう」とするから、いろんなお膳立てがいるし、一見本筋とは何の関係もない事細かい情景描写も必要で、こうしたお膳立てや情景描写が上手いか下手かで、小説の良し悪しをを左右するから無駄ではない。
しかし短歌や俳句は、できる限り無駄な言葉はそぎ落とし、たった31音や17音で情景や抒情を描き出そうとするのであるが、これは作り手の側からすればやはり無理があるのであって、究極「言いおほせて何かある」の境地に立ち、聞き手の側の直観力と想像力に頼らざるを得なくなる。
最近、知らなかったんだが、写真俳句、つづめて「写俳」というのがあるそうだ。
ぼくも、外に出るときは必ずiphoneを持ち歩くものだから、ちょっと気になった光景や花を写真に撮り、その時浮かんだ俳句を添えてTwitterにそれこそTwitterすることがよくあり、知らず知らずのうちに写真俳句の愛好者になっていたわけだ。
これだと、五七五、17音で伝えたい光景なり感動を言葉と画像で表現でき、言葉だけでは伝えきれないもどかしさを多少は軽減できる。
そういえば昔から「俳画」なるものがあった。南画の画家でもある与謝蕪村がその始祖らしいが、画が俳句を生かし、俳句が画を生かす。まさに言葉の芸術と絵画の芸術がコラボレートしたわけだ。
写真俳句は「俳画」の現代版ということになるのか。
ともかく、20世紀後半から始まったIT革命は、生活の隅々にまでいきわたり、芸術分野にも様々な革命をもたらしている。
俳句の世界にも「写真俳句」といった新しいジャンルが生まれてもおかしくはないし、今後ますます盛んになっていく気がする。