ロシアのプーチン大統領が12月15日に日本を訪問した。
北方四島と日ロ平和条約問題に何らかの進展があることを日本人の多くは期待したが、またまた肩透かしを食っただけで、要は経済問題に終始しただけの日ロ首脳会談だったわけだ。
ここでも、だから、そういう主要問題はさておいて、プチン大統領と遅刻ということに焦点を当てて、きわめて個人的、学術的(?)問題として取り上げてみた。
Newsweek日本版の16日付にこんな見出しが載っていた。
『遅刻魔プーチンの本当の「思惑」とは』という題名で、見出しが<外国の首脳らとの会談に、プーチンはどうやらわざと遅刻しているようだ。ロシアでは、そのことで交渉を優位に進められると考えられている>(写真:予定よりも約3時間遅れて山口に到着したプーチンは、出迎えの岸田外相と余裕の笑みで握手を交わした)というものだ。
プーチンは最初の訪問地である山口県に予定より遅れて到着し、会談場所となった長門市の温泉旅館には約3時間も遅れて入ったそうだ。
ロシア側の釈明によると、ちょうどシリアで政府軍が反体制派の拠点アレッポを制圧した「シリア情勢」に対応するためということだが、いかにも言い訳がましいことは歴然としている。
実はプーチンの遅刻はよく知られていることで、上の写真にもある通り、今回の大統領の訪日の打ち合わせのために、12月に岸田外相がロシアの首都モスクワを訪問した際にも、プーチンは岸田外相を2時間も待たせている。
それだけではない。
2015年にはバチカンで、ローマ法王との会談に1時間遅れて登場したし、実はその前の2013年にローマ法王と会った際にも、50分遅刻している。
2003年にはイギリスのエリザベス女王は14分待たされ、ウクライナのヤヌコビッチ元大統領は4時間も待たされたそうだ。
2012年にはドイツのメルケル首相との会談に約4時間遅れ、2014年にはまたまた同じメルケル首相主催夕食会に大遅刻し、とうとうメルケル女史を怒らせたこと言いうことだ。
そして今回の訪日における遅刻も含めて、すべてのマスコミがその都度この問題を大々的に取り上げるわけだが、すべてが判を押したようにNewsweekと同じ視点からプーチンの『思惑』―恰好付け―として取り上げている。
そうではないと思う。
これは極めてプーチンの個人的理由によるもので、端的に言えば発達障害に属する広汎性発達障害(PDD)もしくは注意欠陥・多動性障害(ADHD)の病理学的理由に基づくものである。
おそらくプーチンの側近は知っているであろうし、日本側にも内密には知らされているかもしれない。
極めてデリケートな問題であり、誤解を招きやすい問題だけに公にはしていないだけで、マスコミの的外れな見解はプーチンにとっては勿怪の幸いというわけだ。
調べてみたら、このことはもうすでにアメリカ国防省が公表していて(http://www.excite.co.jp/News/odd/Karapaia_52203819.html?_p=2)アスペルガー症候群に属するとしていて、プーチンの上に挙げた遅刻の事例も、これにより各国が許容しているし、ロシア側も何とか繕っていると見做すのが妥当なところではないだろうか。
こんな事例を体験した。
高校3年生の女生徒だったが、不登校になり、個人指導を頼まれた。
朝10時から我が家にきて授業を始める約束だったんだが、10時までに来れたのはほんの1,2週間。それ以降は11時にしか来れない。こちらの都合もあるので何とか10時に来るように説得して本人もその場は納得するんだが、やはり来ない。理由を聞いても答えないし、だからと言って何ら悪びれる気配もない。とうとう11時始業と諦めた。
これも教え子の高校3年生だったが、男生徒で、朝8時半の始業の学校なのに9時半にしか登校できない。中高一貫教育の私学の生徒だったが、学校も諦めて6年間9時半登校を許したという事例。
もう一人は50代の女性で、或る教育研究会に所属し、3カ月に一回例会があったんだが、毎回1時間は遅れて来る。その為に例会の始まりもいつも1時間遅れ。来た時には謝罪の言葉は全くなく、ニコニコ顔でご登場。会のメンバーも、最初は憮然とし、何回目にかは呆れ顔、最後には無視ということになったという事例。
こういう人たちが居るんだ。プーチンもきっとそうだと思うが、よく聞いてみると、本人はやはり悪いとは思っていて、何とか時刻に合わせようと努力するんだが、できないと言う。
プーチン大統領も、アメリカの国防省が公表した通りで、政治的駆け引きによるものではないとみるのが正しい。
と、すると、今回のこの件に関するマスコミの取り上げ方は異様だ。
Newsweekを始め、ほとんどのマスコミが、プーチンの遅刻を政治的駆け引きとみなしている。
今回に限らず、最近のマスコミは、いや昔からそうだが、どうも偏向性症候群のきらいがあるようだ。