ある日、ベッドに横たわって右耳を伏せた状態でテレビをつけたのです。いつもはソファか床に座って見るのですが、その日に限ってそうしたんですね。すると音声が全然聞こえない。あれっと思って座りなおすと聞こえる。
念のため左右の耳を手で交互に塞いで試してみると、右耳だけが聞こえない。こんなことは初めてです。
早速、翌朝、近くの警察病院の耳鼻咽喉科を訪ねました。診断の結果、突発性難聴とのこと。発症から1か月以内なら7〜8割の確率で治るそうです。治療法は4つほどあり、1か月通院してすべて試しましたが、結局回復しませんでした。
医師によると、もっと以前に罹患していたのではないかとのことです。
そういえば思い当たる節があります。昔からテレビを見るとき、無意識に頭を少し左に向けていたせいで、家族によく注意されていました。成人してからも、電話中に声が大きいとよく言われていました。
さらに、中学生の時、体育の水泳の授業で右耳に水が入ったのか、ひどい外耳炎になったことがあります。あまりの痛みに1週間ほど、食事ものどを通らないほどでした。多分これが原因です。
こうして何十年も経ってからの「突発性難聴」でした。思い返せば、いくつもの兆候があったのですね。でも、不思議と生活に大きな支障はなく、実は左耳だけを頼りにずっと過ごしてきたわけですね。