残照に 転生託す 枯れ薄

Susiki, Japanese pampas grass, is very popular in Japan. The moon which you can see on the 15th is called “Chushu-no-meigetsu” which means “Mid-Autumn moon” and Susuki is decorated. In late autumn, many people visit to see Susuki. This is a traditional Japanese custom. However, in other countries, Susuki is seen as a mere weed.

ススキは、外国では単なる雑草、それどころか「世界の侵略的外来種ワースト100」に数えられている植物ですが、日本では昔から関心の深い植物です。

古今和歌集にはよみ人知らずの名歌、

 小倉山 麓の野への はな薄 ほのかにみゆる 秋のふゆくれ

など多くの歌の詠まれていますし、枕草子にも、

 これに薄を入れぬ、いとあやしと人いふめり。秋の野のおしなべたるをかしさは、薄にこそあれ。穗さきの蘇枋にいと濃きが、朝霧にぬれてうち靡きたるは、 さばかりの物やはある。 

と語られています。

歌だけではなく、実際生活の中でも、茅葺の屋根に使われたり、作物の露除けや霜除けにも使われてきました。日本人とは密接な関係があるんですね。

「中秋の名月」の日には月見団子とススキは欠かせませんし、日本人の死生観にも深くかかわっていて、現代でもその影響か、「船頭小唄」や「昭和枯れすすき」といった歌が流行ったり、各地のススキの名所には大勢の人が押しかけます。