今日も涙涙です。一馬が出征し、海軍の仕事を請け負うマッサンの工場も空襲を受けるかもしれないと、避難場所と十年物の酒樽の安全確保で大忙しの中、エリーが故郷に手紙を書いています。
「この国の人たちはつらい時に互いに励ましあい、わずかなものを分けあい、助けあい、奥ゆかしく、慈愛に満ちています」
明後日3月11日がまたやってきますね。辛いけれども忘れてはならない一日です。
その時思い起こすのが、いち早く現場入りした外国特派員が母国に向け発信したエリーと同じこの言葉です。
時宜を得たとはこのこと。まさに朝ドラの真骨頂というところですね。朝ドラが受けるわけですね。
脚本がいいのか、演出がうまいのか、俳優陣の演技が素晴らしいのか、多分そのすべてが相まって多くの人に感動を呼び起こし、国民的人気を得ているんだと思います。
ぼくなんか、ドラマなんてついぞ腰を落ち着けて見たことがない。別に嫌いじゃないんですが、今まではそんな時間もなかったし、どうも辛気臭いのが嫌で、もともとテレビもそんなに見ないんですが、見るといえばどうしてもニュースものに偏りがちだったんですね。
ところがこのところ、NHKのオンデマンドを利用するようになって、好きな時に好きな番組を見られることに味を知り、好きなドキュメンタリーとか教養番組はもちろん、その合間にドラマもよく見るようになった。
どのドラマもいい。脚本もそうだし、演出、俳優の演技、昔と比べたらそりゃあ良くなっていますね。その時代のその時代の特徴があって一概には比べられませんが、昔のを見るとやはり合わない。時代の流れというものがあって多分向上もしているんでしょうが、変化していることは事実ですね。
大河ドラマも「風林火山」あたりから見るようになって、次の「篤姫」は初めから最終章まで初めて全編見ましたね。それではと、ずっと昔のを見てみようと見ましたが、腰折れた。やっぱり辛気臭いんです。
朝ドラで目覚めたのが「あまちゃん」、これも初めて全部見ました。主演の能年くんの素人ぽさと脇役陣の絶妙な取り合わせと、それにオープニングテーマが強く印象に残りました。
そして今見ている「マッサン」、これも途切れることなく見ています。最近は傍らに必ずタオルを置いてのウオッチです。誰か突然訪れて、涙目では恥ずかしいですからね。
言っちゃあ悪いが、主役のマッサンはあまり上手くない。エリーがいいですね。ぞっこんです。よくこんな俳優を見つけたもんだ。外国人とは思えないほど日本人の心をとらえていますね。それにやはり脇役陣。小池君なんてボインで有名だとは知っていましたが、ここでは何とも言いようのないいい雰囲気を出している。見直しましたよ。
あれやこれや好き勝手な感想を書きましたが、もうすぐこのドラマもおしまいだとか。
3月11日とエリーの手紙が重ねあって、ついお便りしたくなりました。
悲しく辛い思い出ですが、幸せな気分にもなっています。
お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りすると同時に、この幸せ感をいただいている感謝の気持ちを率直に申し述べます。