ゴーヤ

 
この夏はよく食べた。開けても暮れてもといった感じだ。なぜって?
この夏が始まるころだったと思うが、テレビで京セラが社屋の壁面をゴーヤを這わして夏の節電対策にするという報道があったのが動機と言えば動機で、だからと言って壁面に這わしたわけはでなく、小さな畑で三つか四つ苗を買ってきて植えてみた。
かわいいもので、ずぼらして水やりを忘れても日に日に育っていき、夏の初めには初収穫。光沢のあるいぼいぼは逞しく、いかにも精の付きそうな野菜である。
調べてみると、「ゴーヤ」ではWikipediaにも載っていない。たどりたどって、「ツルレイシ-Wikipedia」で初めてゴーヤにたどり着いたわけだが、「ゴーヤ」は沖縄地方での呼び名で、正式には「ツルレイシ」または「ニガウリ」ということだそうだ。水溶性のビタミンCが豊富で、苦味成分は健胃効果があって夏バテにはもってこいとのこと。
このゴーヤ、初めて食べたのが昨年の夏。名前も知らなくて生徒に聞いて初めて名も知ったわけだが、そのお母さんがさっそくゴーヤ料理を作って持ってきてくれた。豚肉と味噌で煮込んだもので、最初は「なんじゃ、この苦さは」と正直思ったが、食べるごとに調理もうまいのか病み付きになりそうな苦さがある。それからというもの、時々ゴーヤを買ってきては見よう見まねで何度か食したわけだ。
今年はそのゴーヤができるはできるは、ほかの野菜と一緒に炒めたり、リンゴとバナナとネーブルのジュースに加えたり、余ったやつは陰干しして「ゴーヤ茶」にしてみたり、まさにゴーヤ三昧。おかげで今年は熱中症にかかることもなく、何とか夏も越せそうだ。
ゴーヤさまさまである。

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