This time, the theme is a delicate problem in Japanese, so I will refrain from translating it into English.
主人を「しゅじん」と読むのか「あるじ」と読むのか悩ましいところです。僕はわざわざ「主人」と書いて「あるじ」と読んで欲しいのですが、ここに日本語独特の複雑さがあります。一般的には主人は「しゅじん」と読むことがほとんどで、「あるじ」は「主」一字で「あるじ」と読めるわけで、わざわざ「主人」と書く必要はありません。こんな読み方を「熟語訓読み」というのですが、日本語には結構この「熟語訓読み」があります。昔の友人で、「栗花落」と書いて「つゆ」という人がいましたが、これなんかは「熟語訓読み」の典型でしょうね。元に戻って、そしたら、「主無き」と書いたら、果たして「あるじなき」と読んでくれるのかどうか危惧するわけです。「ぬしなき」と読む人の方が多いような気がします。また、そもそも「あるじ」という言葉は旧世代の言葉になっていて、新世代には「しゅじん」の方が分かりやすいでしょうね。ちょっとくどくどしくなりましたね。深入りすれば面白い日本語問題になるのですが、この辺りで置いておきます。