The spider stretches the net and has been still waited for food even after the morning dew has disappeared. Its appearance seems to leave her fate to Heaven.
朝露が残る早朝、散歩道の脇に女郎蜘蛛が大きな網の巣を張っていました。体長2cmくらいの大きいやつです。もちろん雌で、オスは直ぐ側にいて、体長7mmくらい。たぶん交尾のチャンスを待っているのです。というのも、雌は網に掛かる生き物はことごとく食べ、たとえ同種の雄でも食べてしまうからです。
雄は雌に感知されないようにひたすらそのチャンスを待ちます。雌が網にかかった餌を食べるのに気を取られている瞬間に交尾するのです。交尾したあとはどうせ雌に食べられてしまう運命なのですが、交尾は果たさなければなりません。
カマキリも同じです。餌を容易に得られないこうした生き物は雄を食べることによって栄養にし卵を生みます。
10年ほど昔。セアカゴケグモが日本に上陸して話題になったことがあります。水際で拡散を防ごうとしたのですが、結局は日本国中に広まってしまいました。
ちょうどその頃、就寝中に手の甲を何か虫に刺され、朝起きたら腕中が真っ赤に腫れていて病院に駆け込んだことがあります。セアカゴケグモに刺されたのです。幸い雄だったようで、雌なら血清注射をしなければならないところだと医者に聞かされびっくりしたことがあります。
このセアカゴケグモ、漢字で「背赤後家蜘蛛」と書くとわかりやすいですが、セアカゴケグモの雌は背中が赤くて大きく、交尾したあとはその雄を食べてしまい、後家さんになるので付いた名前です。雄は雌の何分の一かで、ひたすらメスを求めてさまよい歩き、巡り合った雌と思いを遂げた後は雌に食べられて死んでしまいます。
何だかせつないお話になりましたね。