真田 泰昌 について

長年予備校の教師をやってきました。パソコンとの付き合いは古く,1号機からの付き合いで、プログラムもすべて自前でした。日本語もカタカナがやっとという時代でしたから,今はもう浦島太郎もびっくりです。

デパートも てんやわんやの 恵方巻き

I went to a department store for buying an Ehomaki. But I couldn’t buy it with blocked by many customers. Reluctantly I went to the nearby sushi restaurant, but I couldn’t buy it because of many reserved guest here too. I finally could buy it at the cheap supermarket. It’s price was 198 yen.

折角だから恵方巻きをとデパートに行きましたが、売り場が買い物客でごった返し、諦めて近くの行きつけの寿司屋に行ったんですが、ここは開店休業。というのも、早くからの予約客でいっぱいで、その予約客のために店を開いているとのこと。

仕方なく、今年の恵方巻きも諦め、通りがかりの「業務スーパー」に入ったのですが、店内の片隅に1パック198円の恵方巻きが山積み状態。

これ、今日中に売れるんだろうかというほどの量です。

複雑な気持ちになりました。1本何千円もするような恵方巻きは飛ぶように売れているのに、この198円は山積み状態。売れ残ったらどうするんだろう。おそらく廃棄処分になるんだろうかと。

もったいなく思い、2本買って帰りました。

コンビニも あの手この手の 恵方巻き

Today is the day of Setsubun. At the food section of the department store Ehomaki has been displayed early, and at nearby convenience stores it is promoting with banners. If I do not eat it is an atmosphere of the leaving out me.

節分といえば豆まきが定番であったが、最近はこの「恵方巻き」が全国を席巻している。

2011年だから随分前になるが、博報堂が、首都圏、中京圏、近畿圏の三大都市圏でアンケート調査したら、「恵方巻きを食べた人」が48%、「豆撒きをした人」が44%だったという。今ではその差はもっと大きくなっているに違いない。

「恵方巻き」というネーミングは広島発だそうで、広島の寿司店が、大阪では具のたっぷり入った太巻きの巻きずしが流行っていると聞いて名付けたそうで、「恵方巻き」の発祥は大阪、ネーミングは広島ということになっている。

大阪の大丸梅田店には一本1万8千円というのがあるが、おそらく日本一高い「恵方巻き」に違いない。近くのスーパーでも一本1500円というのが売られていたが、これとて高いと感じる者には、1万8千円の「恵方巻き」を食べたら、大満足大往生しかねない。

いずれにしても「恵方巻き]一つでこれだけ楽しめる平和な日本は幸せだ。

如月の 明けて夕日の ユーエフジェイ

I went to USJ near Osaka bay for the first time with my grandchildren. The landscape where children and adults wearing headbands and character hats and putting on fashion sunglasses are exactly the fantasy world.

 

大阪湾近くにあるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に孫たちと一緒に初めて行きました。

ウィーク・デイだというのに、朝の早くから大勢の人達が押し寄せているのにはびっくりしました。

中でも、旧正月も間近に控えているせいか、中国語が多く飛び交っていました。

頭にはカチューシャやキャラクター帽子を被り、目にはファッション・グラスを掛けて園内を巡っている人達も沢山います。

人気のあるパビリオンはどこも数時間待ち。

「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン ・ザ・ランド4K3D」という長ったらしい名のパビリオンにはやっと入ることができました。

揺すられ、落っこち、火を浴び、水しぶきを浴び、孫そっちのけ、このまま昇天しそうな境地でした。

玉杯に 梅一輪の 香りかな

I floated a plum blossom on a sake cup. There is an exquisite scent of sake and plum. This is exactly a excellent sake.

今日は2月1日。あさっては節分。もういたる所に春の気配が漂っています。

愛用の盃に日本酒を酌み、梅一輪を浮かべました。日本酒と梅の微妙に違う甘い香りが漂います。

香りが鼻から頭に染み込むにつれて、春の様々な景色がフラッシュバックし始めます。

ウェブサイトに埋め込んだアルバムのスライドショーのように、フェイント、トス、様々な技法を駆使した写真が流れます。

幽玄の世界です。

春の夜の 夢の浮橋 とだえして 峰に分るる 横雲の空

菜の花を 摘んで巻きたや 恵方巻き

February 3rd is Setsubun. Setsubun refers to the day before the beginning of each season and is a holiday in Japan. We will drive away evil spirits with beans on this day and eat wrapped sushi.

伊豆伊東の下田街道沿いの菜の花畑です。

伊豆は場所によっては亜々熱帯的な気候なので、水仙はもう盛りを過ぎ、梅や桜も満開というところが多いそうです。

2月3日は節分ですが、季節が逆転しているのが伊豆ですね。恵方巻きは関西で生まれた巻きずしですが、これに菜の花を添えれば、鬼もびっくりして逃げ出すかもしれませんね。

薄氷 解けて羽ばたく コブ白鳥

A young Mute Swan is flapping on the water’s edge of the pond where the thin ice has melted. It might be a pleasant warmth for them although it is so cold.

この寒いのに、近くの池では、白鳥や鴨が我が物顔に遊弋しています。見るだけでいっそう寒くなってきます。

不思議ですね。もっと住心地の良い場所があるだろうに、どうしてこんなに冷たい水の中を好むんでしょうね。

そうか、そんな解釈はこちらの勝手な解釈で、鳥たちにとっては、ここが住みよい環境なんでしょうね。

白鳥や鴨は渡り鳥で、こうして冬は“温かい”日本にやってきて、春にはまた北に移動するから渡り鳥なんですが、今は結構このまま居座り「留鳥」化するのも多いんですって。北海道のタンチョウヅルもそうだし、ここに写ったコブハクチョウもそう。年がら年中見かけますもんね。

そう言えば、人間様だって、日本にやってくる外国人がそのまま日本に居座る人も多いんですって。

日本は、人間にとっても、鳥たちにとっても居心地がいいんだ!って、勝手に今日も喜んでいます。

若き日を 想えば潤む シクラメン

When looking at the red cyclamen, various memories of a young day come to the eyelids, and my eyes are getting wet somehow. 

うす紅色のシクラメンほど まぶしいものはない

シクラメンを見るたびに布施明の「シクラメンのかほり」が頭の中で歌い始めます。

1975年のレコード大賞というから、今からおよそ45年前。1970年の大阪万博を契機にいっきに経済が急成長を遂げようとしている頃でした。この時、山陽新幹線が博多まで延び、東京博多間がおよそ7時間。今は5時間ですから、これだけを見てもこの45年間の歴史を感じます。

その間、自分史的にも様々な歴史をたどったわけで、この透き通るような薄紅色のシクラメンを見ていると、なぜか目が潤んでくるのです。

けがれを知らないその色が涙を誘うのか、老い先のことを思いそうなるのか、複雑な思いが横切ります。

カラオケに行っても必ず歌う歌なんですが、いまだにうまく歌えません。歌えないどころか、高音部と低音部は無きがごときです。

悔しいですね。実に悔しい。

奥長谷に 荒神参りと 新蕎麦と

There is the oldest Kojin shrine in Japan behind Hase Temple in Nara Prefecture. Before that there was a soba restaurant, and the new buckwheat that I ate here was very delicious.

奈良県桜井市にある長谷寺のその奥、奥長谷は古事記にも語られる日本最古の地でもあります。ここにある笠山荒神社は日本神道の発祥の地とも言われています。境内にある案内板には6,000年前に最初の社が建てれたと書いてあります。

その参道入口にある「笠そば処」は地元産の蕎麦を100%使い、石臼で挽いたそば粉で打ったそばが食べられます。11月には新そばが出るということで、長谷寺の奥にある不便な地を訪れる人は多く、行列ができるほどです。

いわゆる町興し、村興しで地元の人達が取り組んだ蕎麦栽培が成功し、関西でも指折りのそば処になったということで、標高500~600m、気温差が大きく、霧の発生し安い地形が適したということだそうです。

途中雪道ではありましたが何とか辿り着け、寒いのにわざわざ盛りそばを注文しました。新そばはやはり盛りそばです。

とか何とか理屈を捏ねて注文し、美味しかったのは美味しかったですが、やせ我慢はそこまで、すぐに暖かいそばも頂きました。

水仙郷 座る人無き 緋毛氈

Narcissus in the Suisen-kyo is in full bloom. But, as it is too cold, there are no people sitting on a flat chair with red carpets there.

近くの公園で「水仙祭り」が開催されているというので出かけました。

車を降りると寒い寒い。襟巻きを忘れたので、首筋が冷え冷えします。

約60,000株の日本水仙(ニホンズイセン)が、斜面一面に可憐な花を咲かせ甘い香りを漂わせる「水仙郷」は今が見頃。

いつもなら汗が出る上り道も冷たい風が体をいっそう冷やします。途中出会う人もなく、「祭り」にしてはあまりにも寂しい。やっとたどり着いた「水仙郷」にはカメラを首から下げたおじさんが一人。なんで? あまりにも寒いので見合わせているのかな。

少し離れた所にワゴンの屋台が出ていて、若い男女の二人連れが甘酒を飲んでいる。体を温めるためにさっそく善哉を注文。200円也。あったか~い!200円が申し訳ないような、美味しくて体が温まり、助かる思いです。

それでもこの人での少なさは合点がいきません。この頃は寒いのが当たり前。それでもこの水仙を見るために例年ならもっと人が来ているのに。何かの間違いなのか、合点の行かぬまま公園を後にしました。

梅ヶ枝を グラスに挿して 花見酒

I put the plum branch that I got during the morning walk in the glass. The fragrance drifts in the room and I think that the influenza virus can be gotten rid of by it.

花見酒とは詠みましたが、本当は下戸です。粋に詠んでみたかっただけです。

雪空の朝、散歩中に梅が見事に咲いていました。じっと見ていると、畑仕事をしているご主人が梅の枝を切って新聞紙に包んでくれました。

喜び勇んで家に持って帰り、花瓶もないのでグラスに挿しました。パーッと梅の香りが部屋中に広がり、昨日も定期検診で出かけた掛かりつけ医が、インフルエンザが大流行しているから気をつけなさいよと言ってくれたことを思い出し、インフルエンザウィルスも退治するくらいの精気を感じました。

萌え出づるとはよく言ったもので、萌える、燃える、まさしく命が炎のように湧き出る季節が春です。

今日も大雪警報が各地で発令されていて、まだまだ春とはいい切れませんが、我が家は、おかげでもう春です。