野分にも 耐えて嫋(たお)やか 萩の花

The typhoon that knocks down big trees has gone, and the flowers of Hagi are blooming more energetically than before.

関西空港に向かう道路沿いの街路樹が沢山切られ、その真新しい切り口を道路に向けていて、とても痛々しく、また台風21号の凄さを思い知らされました。

その近くの公園に植えられている萩の花が、何食わぬ顔で涼しげに浜風に揺れています。

今年の萩は例年になく早く花開き、色合いも深いし、たわわです。酷暑と早い秋の訪れが作用したのかもしれません。それと今切られた街路樹がこの萩を強い浜風から守り、台風から守ったこともあったからかもしれません。

自然はこうして絶妙の調和を取りながら、明日もまた新しい展開を見せて行きます。

花陰から虫の鳴き声が元気に聞こえてきます。

よく咲いた 最後に実も付け 百日紅

 

As the name suggests, the crape myrtle continuing to bloom all over the summer only gets fruit at the end and then gets scattered. At the same time our summer is over, too.

今年の夏は災害で開け災害で終わる夏になった。

西日本に「数十年に一度しかない重大な災害が迫っている」とする「特別警報」が発令されたのが7月6日。全国各地で梅雨明け宣言が出る中での発令だ。そして大水害。今月9月4日の台風21号と6日未明の北海道大地震。

各地で40度を超える猛烈な暑さに異常気象。火山は爆発するは、まさに自然災害のオンパレードになった。

お陰と言っては誤解を招きかねないが、例年になく秋の訪れが早いようで、昨年や一昨年のように今の時期でも暑くて暑くてと言う日がないのが有り難い。

今こうしてこの日記を書いている最中に、スマホから「緊急速報」が流れてきた。またか!と覗いてみると、市からのブルー・シート配布のお知らせだ。屋根瓦が飛んだ家屋が結構あり、その応急手当用だ。

大阪でもまだ24万戸の家庭が停電しているという。信号機も停電したままだし、あっちに向いたりこっちに向いたりも直っていない。

北海道はこれ以上だろうと思うと書きながら涙がこぼれてくる。

 

あの台風 どうして凌いだ このカンナ

How did this Kanna withstand the violent typhoon yesterday? As if nothing happened it was dignified and blooming.

やっと停電が回復した。

丸一日、電気の無い生活がいかに不自由であるか知る思いだ。折れたり倒れたりした電柱が400本近く、それが原因だそうだ。阪神淡路大震災の時でも停電は起こらなかったように思う。

今日も幹線道路の国道26号線(大阪~和歌山)を走ったが大渋滞。信号機の灯が点いていない箇所がいくつもあり、点いていても向きが変わっていたりで機能していない。そんな交差点では、目算で横切ったり、右折、左折。これでは大渋滞が起こるのは当たり前。普段何の気無しに見ていた信号機の有難さが、ここでも知る思い。

家に電気が来ない。信号機が点らない。パソコンが使えない。スマホの電源確保に四苦八苦。電気がないからスーパーが開いていない、コンビニが開いていない。店という店が閉じている。

電気ひとつをとっても、その有る無しで生活が逆転するのが現代社会だ。便利で快適な裏側にはこのような脆弱さを抱えている。

それにしても、電柱が何百本も倒れ、何十万戸、いや、一時は百何万戸が停電するという台風の恐ろしさ、その停電を僅か一日で回復してくれる電力会社の人達の努力、教えられる事の多い一日になった。

台風の 最中(さなか)に届く メエル音

The center of the typhoon passed nearby. Bamboo forest is raging like a wave of the ocean. Raindrops and leaves of trees are beaten violently on the windows.

スマホからの投稿です。今朝もまだ停電のままです。動画を投稿したかったのですが無理でした。

台風21号が直撃です。もうかなり近くに来ているはずなのに青空も垣間見え、風もやや強めかなと思っていたら、雲行きが急に変わり始め、締め切った窓がガタガタなりはじめました。それからは動画の通りです。空には何か物体が飛び、窓にあたります。幸い窓ガラスが割れるほどの物ではなかったようです。その間1時間くらいでしょうか、割合早く強風は去りました。途中停電し、テレビもパソコンも見られなくなりました。

風が収まって外に出ると、街路樹が倒れ、屋根瓦が落ちて砕け、信号機の灯は消え、最近では珍しい被害状況でした。

スマホから関空が水浸かりになり、関空に掛かる橋にタンカーがぶつかり、えらい事になっているとか。

食堂、物販店、コンビニもほとんどが閉まり、ランタン用の乾電池はどこも売り切れ、スマホ用の乾電池型充電器だけを手に入れる事ができました。

早く停電が収まらないと、冷蔵庫の中の物がダメになってしまうし、何もかもが不自由です。

明日の無事 夕日に祈る 稲穂かな

A typhoon is coming tomorrow. There is no such sign and the beautiful setting sun is shining the rice paddy which has become full of rice. Hope to be safe tomorrow.

明日は25年振りという猛烈な台風が来るそうです。

それにしても今日の夕日は一段と美しく、とても信じられません。田んぼの稲はすっかり実り、明日にでも刈り入れをしてもいい状態です。せっかくここまで実っても台風が来れば一夜にしてダメになることをしばしば経験してきました。農耕民族の宿命です。

稲だけではありません。野菜も果物も無事収穫できればこれほど嬉しいことはなく、逆にそうでないときの落胆の度合いは言葉では言い表せないくらいです。日本人の辛抱強さと寛容さはここから生まれたのでしょう。

どうか明日の台風も大した被害もなく通過してくれることを願って、思わず夕日に手を合わせました。



門前に 秋を飾るや 主(ぬし)の機微

Ikebana is always decorated with seasonal seasonal flowers in front of this house gate. Today, flowers reminiscent of autumn are decorated. I can understand the rich sensibility of the owner of this house.

台風21号が近付いています。非常に強い台風だそうですから注意してください。

そんな折、いつもの散策コースにあるいつものおうちの前に秋の生け花が飾られていました。これが楽しみで散策する折には必ずこのおうちの前を通ります。

家の主人は仏画を描いている方だそうです。季節季節の花が門前に飾られ、道行く人の心を癒し、またある人には心にさざ波を起こします。とくに秋はなおさらです。

「秋を愛する人は心深き人、愛を語るハイネのような、ぼくの恋人」の歌声がどこかから聞こえてきそうです。

顔を合わさずとも、言葉を交わさずとも心通わす風習は大切にしたいものです。

いよいよ夏も終わり、この台風が過ぎれば秋も急速に近づきそうです。

さて、今年の秋はどんなあきになるのか、今から想像たくましくさせる一日になりまました。






ツクツクが 鳴く日も廻る 水車かな

The waterwheel keeps going around even at the height of summer and even now when the tsukutsukuboshi cicadas is chirping. I can hear as if it tell of eternal life. 

昨日9月1日は二百十日で、雑節といって5月5日の端午の節句のような5節句以外の区切り日を言います。このあたりが台風がよく来るということで農業に携わる人たちには気になる日でもあります。我々も小さいころはよく聞いた言葉で、実際台風がよく来た印象があります。

実際非常に強い台風21号が日本に接近しつつあります。二百十日ではありませんが、4日後には日本のどこかに上陸する恐れがあります。

台風の強さは中心気圧の低さで決まりますが、台風21号は現在925ヘクトパスカルで、台風20号が9ヘクトパスカルでしたからかなり強い台風です。それが太平洋から直接上陸するわけですから、またまた大きな災害が予想されます。

稲も実り始めるころで、こんな時に台風でも来れば、手塩にかけた稲はひとたまりもなくダメになってしまいます。今でこそいろいろな援助を受けられますが、昔はもう次の年まで食わず飲まずの生活を送らねばなりませんでした。

どうか大きな災害が起こらないことを願います

訪ね来る 人待ち顔や 山の百合

When walking near the country mountain, Yamayuri were crowding and blooming. Because there are few visitors, they seem to long for the person.

大阪岸和田市の東に神於山(こうのやま)という標高290mくらいの山があります。名前通り、神が座る山という信仰を集める山で、春木川、天の川の水源で、水源の乏しい南大阪では稲作に利用できる数少ない流水の源ということで信仰の対象になったのでしょう。

この一体は歴史も古く、渡来人も多かったのか、その名残を留める地名も多く残っています。

反権力意識が強く、戦国時代には、時の権力者織田信長にも楯突くような根来衆とか雑賀衆といった武装集団がいたのもこの地域です。

この神於山の麓にも神於寺という、盛んなときには100坊を超える宿坊を構える寺があって一大勢力を築いていたそうです。

今はお寺も小さく、この神於山も土・日くらいにしか訪れる人もなく、ウィークデイには出会う人は一人もいないということもあります。その山道に咲く山百合が人懐かしいそうに出迎えてくれました。

もう百合も時期を過ぎていますが、何故かここの百合は元気です。

夏最後 日干しボートと 波の音


At the end of the summer vacation there is no one in the beach where there is so much crowd. On the beach there are several colorful boats and you can hear only the sound of the waves.

いよいよ今日で8月も最後。学校の夏休みもおしまいだ。といっても、最近は今日まで夏休みというところは少なく、今週の月曜日から始まっている学校はたくさんある。高校の3年制なんかは先々週から授業というところも結構ある。

この夏休みの短縮は大いに問題ありと言いたい。

習うことが多くなり、公立学校の場合は土・日が休みということもあって、夏休みを削らなければ授業が消化できない。夫婦共稼ぎの家庭が増え、子供の管理が行き届かない。だから、夏休み短縮賛成ということだが、果たしてそうだろうか。

学校の授業なんかも昔からかなり無駄があり、毎日6時間、週5日もあれば十分だ。何でも一律にするのが問題で、それでは授業が消化できない子にはその対策を取ればいい。これもできる。学校から帰っても親がいないこの対策もなんぼでも対策は考えられる。

子どもたちにとって、夏休みがどんな意味があるのか、もっと深く考えるべきだ。年寄りの冷や水で済ませてほしくない。

困難なことが起こると深く考えることなく場当たり的対応が、学校だけではない、近年多すぎる。

21世紀社会は大きく変化している。情報化社会と言われ、技術革新の時代と言われ、生活スピードが時間の二乗くらいに比例している時代に人が対応しきれていない。振り回されている。物事を立ち止まって考える隙がない。

哲学不在。またまた、これが結論。

滝しぶき 浴びる桔梗と カナカナと


Sounds of waterfalls and cicadas are only noise for foreigners, but not for Japanese. They remind Japanese of the season or the various feeling.

日本人は独特な感覚を持っているようだ。小泉八雲が日本にやってきて松江に住み着いたとき、鈴虫を大切に飼っている隣人を不思議に思った。最初はこんなうるさい虫をなぜ大切に飼っているんだろうと。

しばらく住むうち、やっと気づいたそうだ。美しい。この音色は美しい。隣人はこの音を鑑賞したいから飼っているんだと。

鈴虫を通して隣人と親しくなり、秋の夜長、ともに鈴虫の音を鑑賞しながら談笑し合ったという。

鈴虫も蝉も滝の音も外国人にはただうるさいだけの騒音にしか過ぎないそうだ。そんな中にもやはり日本人と同じ感覚の人もたまにいるそうで、しかし、変わり者ということになる。

暑い暑い夏も風鈴の音で涼を感じ、川のせせらぎにも耳を澄まし、浴衣にうちわ、すだれの内でゼリーの京菓子を食べて満足げ。

日本人は本当に不思議な民族だ。