2011年の夏

 
早いものでもう8月も3日になってしまった。
夏と言えば、お盆がピークのような気がするが、いつもの夏のようになんとなく高揚感がわかない。
昨年は酷暑酷暑の夏で、個人的にも健康面で落ち込んだし、いい夏ではなかったが、今年の夏は世の中全体が晴れない雰囲気でいやだ。
一番の原因はなんといっても東北大震災であろう。震度9なんて地震はそう滅多にあるものではない。いまだに時折流れる当時のビデオを見ても、あれはCGとしか思えない。この世の出来事とはとても思えないのだ。その後も日本のあちこちで震度5を越える地震が頻発し、このままではひょっとしたらもっと大きな地震が起こって、日本列島全体が地球規模の地崩れで日本海溝に落ち込んでしまうのではなかろうかと心配になってくる。
大地震そして津波と、これだけでもへこんでしまうことなのに、福島原発事故がいっそうそれに拍車をかけ、今や日本列島全体が放射能汚染で恐怖に慄いている。
腹が立ってしょうがない。地震、津波は人間の力ではどう防ぎようもない。しかし、福島原発事故はそうではないからだ。想定外想定外とよく言われるが、東北地方大地震のマグニチュードは9.0で20世紀以後に起こった地震では世界第6位なのである。マグニチュードは10までを想定されていて、地球規模の地殻変動とか恐竜が絶滅したとされる小惑星衝突による地震はもちろん想定していない。マグニチュード9.0は明らかに想定内だし、9.5の地震が現に起こっているのである。
それが、大地震が起こり、津波が起こり、冷却用の主電源が切れたら稼働するはずの補助電源が津波をもろに受け稼働しなかった。そしてメルトダウンにメルトスルー。チェルノブイリを越える有史上最大規模の原子力事故に。
うん?うん? こんな稚拙な原子力発電所をよくも作ったものだ。こんな事態は想定内と誰も判断できなかったの?人災以外の何物でもない。
金にはならないからと言って日本全土から広葉樹林を駆逐して今や売り物にならず放たらかしのスギ、ヒノキに替え、水防と水資源確保しか目になく作った数多くのダムが海岸線を細め、溜まった土砂で半分もダム機能が果たせなくなったり、全国いたるところに作られた高速道は二酸化炭素と窒素酸化物をまき散らし、スギ花粉と合わさって全国民に花粉症、喘息、ひいては肺がんの増加をもたらし、ゆとり教育で学力差を助長し、また今度は落ち込んだ学力回復のためと教科書の先祖返りをしたり、学級崩壊、先生、生徒の精神障害増加、
いったいこの国の指導者はどこまでのことを考えて国策というものを考えているのだろう。稚拙だ。実に稚拙だ。よって来るものは自己の栄達と保身、その場しのぎの場当たり主義。国の借金900兆円はその象徴だね。
それでも日本は世界でも冠たる地位を築いたじゃないか?
バカ言ってんじゃないよ!
どうしようもない政治家たち、国民の血税に群がる吸血鬼的高級公務員、年収1億円てそれに見合った仕事をしてるの?そんなに価値ある人間なの?と思いたくなる各電力会社やこれに類する会社の役員たち。
こんな穀つぶしどももしょって日本は生きていかなきゃならないんだからたいへんだ。
国民は超一流、政治行政は三流以下って世界が見ているのもむべなるかな。その通りだよ。
東北地方の人たちのがんばり、なでしこジャパンの快挙、それでも今年の夏は気分が重い。

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