この日ぞと 雌伏八年 蝉の声

The cries of Semi have being got noisy. The Semi’s shell can be seen in the trees and grass. The Semi spend 3 to 17 years in the soil, become adults, molt, males continue to cry for a week in search of females, and die together.

セミが本格的に鳴き始めました。木や草にもセミの抜け殻が沢山見受けられます。ほぼ1週間、オスはメスを求めて鳴き続けます。恋が成就したのかしなかったのか、路上で大往生を遂げたセミの亡骸をよく見かけるようになります。

子を宿したメスは針状の卵管から土に卵を産み落とし、卵から孵った幼虫は3年から長いもので17年もの間土の中で命を育み、成虫になり、梅雨明けを見計らって木や草に登り、脱皮して、その輪廻を繰り返します。

源氏物語の『空蝉(うつせみ)』の「空蝉」は、光源氏から求愛される女性の名前ですが、空蝉とはもともとセミの抜け殻のことで、脱皮してたかだか1週間、その日のうちに鳥に食われてしまうかもしれない、そんな儚いセミの一生を女性の運命に移し替えたり、人の一生を移し替えて、儚いこの世の意味にも使われます。

これから迎える夏はまさしく太陽も生命も「盛者必衰」。蝉の声が騒音にしか聞こえない西洋人と日本人の違いはどこから来ているんでしょうね。

大峰の コイワカガミが そぼ濡れて

Mt.Omine is located in Yoshino Kumano National Park, and the whole area was registered as a UNESCO World Heritage Site in 2004. This area is the area with the highest rainfall in Japan, and the daily rainfall of 844 mm is a Japanese record.  Under such circumstances, it was impressive that Koiwakagami was soaking wet and still beautifully blooming.

今日は快晴ではありませんが、夏を思わせる陽気です。もう梅雨晴れもまじか。もう覚悟もできていますから、早くあの暑い夏が来てほしい気持ちです。

今日はコイワカガミです。大峰山に咲いていました。

大峰山は、修験道の山として有名で、全国から多くの修験者や観光客がやって来ます。白装束に身を固め、先導役の修験者が法螺貝を吹いて、「六根清浄」を唱えながら大峰山に登っていきます。

途中、「女人結界」といって、ここから先は女性は入れないという境界があります。女性を差別するという意味ではなくて、男性にとって女性は母であり、甘える存在であるため、男として自立したいという願いを込めて女性を断ち切る覚悟の境界なのです。

険しい山道を登り、断崖絶壁にあわや真っ逆さまの恐怖を味わい、これからの人生を乗り切る気概を持つわけです。吉野や大台ケ原そして熊野はそうした大自然の中で人がどう生きていくかを探る人生の道場でもあるわけです。

1年365日の内300日は雨と言われるほど降水量が多く、一日844㎜の降水量は日本記録です。

コイワカガミはそんな修験者にとって女性の優しさを感じさせる花です。

日本海 ハマナス咲いて 波静か

Hamanas grow wild in the Hakuto coast of Tottori Prefecture.  The raging Japan Sea in winter is quiet in these days and the hamanas are swaying gently in the sea breeze.

今日は「海の日」。祝日なんですね。忘れていました。我々の世代にはピンときません。

1995年(平成7年)に制定され、1996年(平成8年)から施行され、当初は7月20日だったのを、2003年(平成15年)の祝日法改正(ハッピーマンデイ制度)により、7月の第3月曜日となったそうです。学生にはありがたい改正ですね。7月20日だと、たぶんこの日は終業式の日だからあまり有り難くありませんが、例えば今日15日だと、儲かったという感じがします。

カレンダーを見ると、8月12日も祝日です。何の祝日かとよく見てみたら、「海の日」。へー、知りませんでした。これも学生にとっては、というよりもサラリーマンや大人にとっても祝日の有り難さが薄い日です。お盆の日だから大概の会社は休みでしょうからね。

なんでこんな祝日の日の決め方をしたんでしょう。「海に日」も「山に日」もあってもいいんですが、それならいっそのこと、例えば、7月1日を「海の日」2日を「山の日」と決めれば、今年なら、6月29日(土)、6月30日(日)から4日連続休みになって、多くの人が海や山に出かけることになる。あのお盆を挟んでの民族大移動も少しはましになるんではないでしょうかね。

7月1日前後だと、まだ梅雨の真っ最中で、この提案もベストではありませんが、せっかく祝日を決めるんだったら、皆んなが喜ぶ日で、交通渋滞や、人込みラッシュが起こらない工夫をして決めてほしいものです。

ハマナスは故森繁久彌さんが自作自演したり、加藤登紀子さんが歌って知られるようになりましたが、どちらかと言えば北の海辺に咲く花です。鳥取県の白兎海岸にも自生していますが、これが南限だそうです。

あの荒い日本海も、ハマナスが咲くとおとなしく、優しい浜風を送っています。

初蝉で 思い出すのは 夏休み

I heard the cry of the first Semi. It is summer vacation toremember when I hear the cry. I remember various things. Radio exercises, picture diary, sea bathing, mountain climbing etc are all fun memories. A rich vacation promises a rich life.

近所を散歩しているとニイニイゼミの鳴き声がしました。この夏初めて聞いた蝉の声です。梅雨明け前にニイニイゼミの声を聞くことはないのですが、何を勘違いしたのか羽化して鳴いてみたのでしょう。来週末くらいには梅雨も明けるでしょうから、ニイニイゼミも一斉に鳴きだすでしょう。先鞭をつけたのかもしれません。昨年はこの日にクマゼミの声を聞いたから、今年の梅雨明けは遅れています。

また梅雨明け時分にはヒグラシが一斉に鳴き始めます。ヒグラシだから日暮れに鳴くと思われていますが、日が明けるか開けないくらいに一匹が鳴くとそれを合図に波が伝わるように一斉に鳴きだし、まさにヒグラシの蝉時雨です。その清澄な鳴き声に、いつもこの時期は睡眠不足になります。

そしていつまでたっても忘れないのが子供のころの夏休みです。いつもいつも鮮明に記憶がよみがえってきます。子供たちには、勉強も大切ですが、どうか楽しい夏休みを送ってほしいと思います。

ランタナが 咲いて今年の 夏シーズン

Lantana has begun to bloom. Soon the rainy season will close and the summer season will begin. Lantana will continue to bloom with seven changes until the end of autumn.

ランタナがあちらこちらで咲き始めました。梅雨の主役アジサイに代わってランタナが咲き始めると梅雨も終わり、本格的夏の到来です。

ランタナはとても生命力の強い花で、これから秋の終わりくらいまで咲き続け、花の色も変わります。和名の「七変化」の由来です。

紫陽花によく似ていて淵の花は大きく内側は小さい花を咲かせ、色も異なります。花には蝶が群がり、秋には黒い小さな実を求めて鳥たちがやってきます。人間には有毒な実ですが、鳥たちには無毒です。

可愛い花に似合わず世界の侵略的外来種ワースト100に選定されていて、日本でもここ10年の間に急速に植えています。特にオーストラリアや東南アジアでは繁殖が激しく好まれていません。

21世紀という世界は、人だけでなく、植物っ動物までもグローバル化が進む世紀ですね。

鷺草が 何の化身か 墓地公園

Sagiso is blooming in the woods of the cemetery park. The pure white grass swaying in a gloomy amid looks like an incarnation of God or Buddha.

お墓参りに行きました。そばの林の中にサギソウが咲いています。空梅雨とはいえ空は曇り空。薄暗い中に真っ白なサギソウがそよ風に揺れている姿はまさしくシラサギが飛び交っているよう。

というよりも、場所が場所だけに、その姿はなにか神か仏の化身のように見えます。魂が飛んでいるようにも見えます。不思議な光景です。パワースポットという言葉がありますが、ここがまさしくそのようなスポットです。命あるものと、土の眠る命の交流の場かもしれません。

昨日は「はやぶさ2号」が小惑星「リュウグウ」への2度目の着地に成功し、46億年前に、生命の材料となった水や有機物が「リュウグウ」のような小惑星によって地球に運ばれたのではないかという仮説を証明すべく、地中から岩石その他を採集することに成功したというニュースが飛び込んできました。

生命。宇宙の最大の産物であると同時に、永遠の謎。

我々、生きとし生けるものが担うものが命です。

 

岩苔に 咲いたベゴニア 美しき

Begonia is blooming on the stone wall covered with moss. It is usually planted in a row and can not be bothered too much. But when looking at Begonia this way, it looks beautiful beyond recognition.

ベゴニアが苔で覆われた石垣に一株咲いています。

ベゴニアは、家庭でも公園でもまとめて植えられている場合が多いので、ともすればその美しさが見逃されがちですが、こうして見ると実に美しく愛らしい花です。周りの苔や下草によくとけ合って一服の絵になります。

安くて丈夫で長持ちしますので、どこにでも見られ、ほんの慰めにはなっているのですが、バラやユリなどのようにもてはやされません。親しみがあるが故に、なお美しく見えます。

つい、人のことも考えますが、人も同じですね。普段見慣れていて何のこともないですが、環境が変わったり、ふとしたことで、見直すってこともよくあることですね。

磨崖から 梅雨が滴る 宝山寺

Hozan-ji Temple is located in Ikoma City, Nara Prefecture.  As a prosperous business god, the temple have collected many faiths since the Edo period. Its history is even older, and has been known as a monk’s hard study ground since 1300 years, and it is said that the famous monk Kukai has also studied hard at this stage.

宝山寺は奈良県生駒市の生駒山中腹にあります。江戸時代頃から商売繁盛の神社として、主に大阪商人から絶大な信仰があります。山道に並ぶ寄付した顕彰石柱には100万円位は並み、1千万、2千万、1億円なんてものも立っています。商売で儲けたら一部を神さんにお返しする。そうすればさらに儲かるという信仰があるからです。神社もそれを様々な社会施設を作って社会に還元する。そういうしきたりが昔からあったそうです。

ここは元々、1300年前くらいから修験道の場所で、空海もいっときここで研鑽に励んだという言い伝えがあります。

梅雨の中、平日にもかかわらず、熱心な信者たちが次々に訪れていました。もちろん観光客もそれに混じり、外人客も見受けます。

日本各地にこういったお寺や神社が沢山あり、今のこういう時代にも信仰の絶えないことは驚きでもあり、未来永劫にも絶えないのだと思います。

出食わせば ほっと安堵の 岩桔梗

My mind when climbing is complicated.  When I traverse, I tremble for fear and I am impressed by the panorama below.  Above all, the feeling of relief is the best when I find an Iwagikyo blooming between rocks.

最近はシーズンになるとどの山小屋も満杯状態。あふれ返った山小屋では臨時に青いシートで囲った寝場所を作って収容するところもあります。3000m近い山では真夏でも気温10°以下になることもしばしば。大丈夫なのかなと心配になります。

山で遭難する人も増えて、特に中高年者に多いそうです。リュックを岩側にして岩場を降りる人をよく見かけますが、これは最も危険。岩にリュックが当たった反動で滑落し亡くなった事件に出会ったこともあります。

山頂に立った時の征服感と眼下に繰り広げられる大パノラマ、岩場をトレースする時の恐怖感、様々な心の動きが手に取るように分かります。

そんな時、岩場の間に写真のような花々を見つけた時は、本当にほっとします。そんな感動がまた山に誘います。

織姫も じっと見つめる 蛍かな

July 7 is the day of Tanabata.  Orihime and Hikoboshi will date across the Milky Way on a sunny day. At night on the ground, fireflies are flying and staying on the grass and blinking.

7月7日の夜は快晴といかないまでも星空は見渡せることはできました。銀河ははっきり見えませんが彦星(アルタイル)と織姫星(ベガ)は何とか見えました。

仲違いした彦星と織姫星が天の神様の計らいでこの日だけは会うことを許される日です。と言っても二つの星の距離は15光年ですから、我々地球人の感覚ではとてつもない距離ですが、宇宙尺度では天の川をひょいと渡れる距離です。我々が寝静まったころにそっとデートするのでしょう。

近くの川ではホタルが飛び交っています。これもホタルのラブコール。

天上も地上もほほえましい光景が繰り広げられるめでたい日になりました。