・三条実美(31歳) ・岩倉具視(43歳)・木戸孝充(35歳) ・西郷隆盛(40歳) ・大久保利通(38歳) ・伊藤博文(27歳) ・井上馨(32歳) ・山形有朋(30歳) ・西園寺公望(19歳)
ここにあげた9名はいわゆる「明治の元勲」といわれる人たちと、明治元年つまり西暦1868年当時の年齢である。
江戸幕府を倒し、明治維新を切り開き、明治の政治に重要な位置を占めた勤王志士出身の政治家たちをのちに「明治の元勲」と呼ぶようになったわけだが、広義には、板垣退助(31歳)、福沢諭吉(33歳)、大隈重信(30歳)といった人たちも含めていうこともある。
短期間でほぼ独力で立憲制度に基づく近代国家を作り上げ、西洋列強に肩を並べる国家に築きあげたことは、諸外国からも奇跡と受け止められ、特にアジア諸国においては、明治維新を模範とする改革や独立運動を行おうとする動きが活発になり、中国からは大量の留学生が送り込まれ、中国近代化の父と呼ばれる孫文をはじめ、周恩来、魯迅といった人たちも日本で学ぶことになるのであるが、そうした礎を築いたのが「明治の元勲」といわれる人たちだ。
地方を旅していつも驚くのは、山を抜け、谷をわたる鉄道だが、この鉄道網も明治の初めには全国通津裏裏に張り巡らし、どんな人里離れた所にも学校を建てて学制を敷き、近代教育を国民全員に施したことが、その後の国の発展にどれだけ寄与したことか、今や思いを致す人は少ない。
そして今、民主党が50余年来の自民党支配を打倒し、「維新」にも匹敵するかのようにいう人たちもいるが、果たしてどれだけ世の中が変わるやら。
何をやるにもやはり「若さ」は大切だ。物事をたくさん知り、経験を多く積んだことよりも、怖さ知らずで突き進む馬力が必要な時もある。
鳩山さんやら小沢さんも、またそのほかの政治家たちも、「明治の元勲」に勝る馬力があるとはとても思えない。
政治の話は別として、”どんな人里離れた所にも学校を建てて学制を敷き、近代教育を国民全員に施したことが、その後の国の発展にどれだけ・・・”ということには遠い地域の暮らしにふれる度に思います。 仕事柄、山村地域に足を運ぶことが多いのですがその地域にとって大切なものをそこで感じることができます。ほしいものを手に入れやすい環境にいると”大切さ”を失いがちになる、それからすると山村地域での爺さん、婆さん方の生活は”紙袋”や”紐”など小さなものまで繰り返し使い、容易に捨てない”節約”。物を”大切にする心”は、それを見る子、孫に伝わる。そんな感じを受けています。生活のなかから学ぶ”大切”、あたりまえのように伝わってほしいなどと思います。 私の山歩きは”仕事”の一部なのですが、そこでふれることのできる自然に想いがあるので続いているようなものです。