| 文法書によっては「無生物主語」と呼ばれている文法用語ですが、英語では人間や動物以外の無生物を主語にして表現することがよくあります。例えば、 A few minutes' walk brought us to the park. と言った具合で、直訳口調で和訳すると、「数分間の歩行が私たちを公園に運んだ」という変な日本語になってしまいます。もちろんこれは「数分歩くと公園にたどり着いた」と訳すほうがいいわけです。英語でもこれは、 After a few minutes' walk we got to the park. と書き換えられるわけで、これのほうが日本人にはしっくりきます。 このように、日本語では、物事全体が自然にそうなったと言うような表現を好むのに対して、英語では、これを人間もしくは無生物であっても動作主の行動として物事を捉え、「動作主+他動詞+目的語」の形で表現することを好みます。上の例文も、和訳するときには、人間を主体にした表現に変えたほうがいいわけで、高校生にはちょっと訓練を要する場面です。受験問題集にはよく出ている次の例文を比較してみてください。 The storm prevented them from climbing the mountain. They could not climb the mountain because of the storm. これぐらいでよろしいでしょうか。
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