木の葉散り 百舌鳴くだけの 當麻寺

I visited Taima Temple in Katsuragi city, Nara Prefecture. The autumn leaves of the trees are slightly left behind but there is no human shadow. Only a shrill cry of the shrike can be heard from afar.

當麻寺は当麻寺とも書きますが、このお寺も創建からしてはっきりしない、いわゆる北緯134度32分の「太陽の道」からわずか2分、距離にして3. 6km北にあるお寺です。

推古天皇期に聖徳太子の異母弟が建てたとされていますが、この頃の歴史はすべて藤原不比等の指図がありますから信用できません。

二上山というフタコブラクダのような形の山が大阪と奈良の県境にあり、当麻寺はその麓にあり、夏至の日には、東の三輪山の頂上から日が昇り、この二上山のコブの間に日が沈んでいく位置にあります。先日の長谷寺、卑弥呼のお墓と称される箸墓古墳などもすべてこの「太陽の道」に並んでいるわけです。

中将姫といって、藤原鎌足の孫娘ですが、この方が一晩で織ったとされる『當麻曼荼羅』が寺宝で、才色兼備の中将姫伝説は能や歌舞伎、浄瑠璃にもなって庶民の憧れのお姫様です。毎年5月14日には中将姫のお祭りがあり、お堂から運び出された仏像がダンスをします。

面白いですね。こうした言われのあるお祭りは日本各地にありますが、奈良のお寺には古い伝統祭りがたくさん残っています。