菊の香が 出汁(だし)に沁み入る そば処

When I entered the soba shop to eat new soba, a lot of chrysanthemums were decorated. It seemed that the fragrance entered the buckwheat noodles.

新そばを味わえる季節になりました。

新そば前線は桜とは逆で、北海道では8月下旬に、それから日本列島を徐々に南下していき、鹿児島や沖縄では翌年の1月くらいに収穫します。

日本一のそば処、長野県では10月下旬ころから新そばが収穫でき、関西の滋賀や奈良あたりだと11月下旬になります。

奈良県の吉野でも今がちょうど新そばの美味しい時期で、「新そば」の旗が掛かったお店に入ると、菊が沢山並んでいて、その香りがお店いっぱいに広がっています。そこを通り抜けると、ぷーんとわずかに青臭いそばの香りが漂ってきます。食べるとその青臭さが舌に残り、新鮮さを感じると同時にその味は絶妙です。

時々そば打ちの講習会に参加する大阪和泉市の「農の里」では、12月と1月にはここで収穫した蕎麦の粉を使ってそば打ちをします。そば打ちに参加するのは口実だけで、講習会の後、講師の先生が打ったばかりの新そばを振る舞ってくださるですが、それをいただきたい、その一心です。誠に不埒な生徒です。

時間と暇とお金があれば、北海道から沖縄まで新そばを追っかけてみたいものです。