真田 泰昌 について

長年予備校の教師をやってきました。パソコンとの付き合いは古く,1号機からの付き合いで、プログラムもすべて自前でした。日本語もカタカナがやっとという時代でしたから,今はもう浦島太郎もびっくりです。

まんぷくの チキンラーメンで 偲ぶ冬

NHK ‘s morning drama has finally come into its climax. Impressed by it, today’s breakfast is “Reprint edition instant ramen”. I ate delicious, remembering a lot of things at that times.

NHKの朝ドラ「まんぷく」は毎回見ています。いよいよドラマも佳境に入って、即席ラーメンは完成し、「まんぷくラーメン」と命名されました。

昨日はそれに惹かれてか、さっそく近くのスーパーに出かけたら、入り口に「1958年復刻版パッケージ」と刻印された即席ラーメンが並んでいます。商魂たくましいというか、お客の要望あってのことか、ともかく買い求めました。

今朝はこれで朝食です。栄養と健康のことを考えて、お肉や野菜をたっぷり入れ、お鍋で煮たわけですから、インスタントラーメンの食べ方とはちょっと違ったかもしれませんが、美味しかったです。

麺が実にいい。昔はこんなだったか、思い出せもしませんが、復刻版といっても当時のそのままではなく、麺も今の技術でできた麺なんでしょう。

食べながら、昔のことを思い出しました。

京阪沿線の千林駅を降りると千林商店街という、当時はかなり繁盛した商店街があり、その入口に「主婦の店ダイエー」というスーパー・マーケットのはしりの店があって、中内のおっちゃんが枚掛けをして「いらっしゃい、いらっしゃい」とお客を呼び込んでいました。後の「スーパー・ダイエー」ですね。中内のおっちゃんこそ、その創業者で、日本で初めてのスーパー・ストア、「ダイエー」を築き上げた人です。

そこにこのインスタントラーメンがうず高く積み上げられていました。

それと当時これも珍しいコカ・コーラとを買って、時々、これもまだ創業間のない「餃子の王将」で餃子を食べて、家に帰ったものです。

あれやこれや、もう昔昔のことが思い出される朝食になりました。

赤ポスト 雪降る中で ぽつねんと

Miyama in Kyoto is a snowy place. There are a lot of farm house with straw roof and a lot of tourists come in the spring and autumn. Now the red postbox standing at the entrance of the settlement seems to be lonely in the snow.

京都美山は京都府北部山陰側の山に囲まれた集落です。藁葺き屋根の農家が点在し、春や秋には多くの観光客が押し寄せます。https://bit.ly/2WZb579

その集落の入口には昔ながらの赤い郵便ポストが立っていて、ここを訪れる人には必ず目に留まり、印象に残ります。

雪深いところなので、昔はしばしば雪で孤立することもありましたが、今は幹線道路も除雪されているので集落近くには行けます。

大阪からは車で3時間半ほどのところですが、まるで別天地です。

大阪はこの冬、埃ほどの雪はちらつきましたが、雪らしい雪は降っていません。年々こういう気候が常態化してきています。近い将来には、大阪では雪を見ることができなくなるかもしれません。

日本のスキー場には雪の降らない国から外人客が沢山訪れているそうですが、大阪の人もその一人になりそうです。

その時にはまたこの美山を訪れることでしょう。

艶やかに 心誘うや うば桜

Even though it is an old tree, cherry blossoms are in full bloom this year too. Cherry blossoms that make such flowers bloom every year are envious.

「艶やかに」は二通りに読めますね。一つは「あでやかに」でもう一つは「つややかに」です。さあてどう読んでもらおうか、ずるいですがお任せします。

「あでやかに」と読めば、派手にとか外観に重きをおいたように感じますし、「つややかに」と読めば、色っぽいと言うように心情が入ってくるように思うのですがいかがでしょうか。

俳句には掛詞という技法はないかと思いますが、あえて掛詞風に読んでいただきたいなあとも思ったわけです。

また、「うば桜」ですが、漢字で書けば「姥桜」。「姥」は単に「年老いた女性」、老婆ですね、を表す言葉ですが、「姥桜」と熟語になれば、山桜のように先に葉が出てそれから花をつける桜ではなくて、花が先に咲き、それから葉を出す桜のことをいうのが本来の意味で、それが転じて、「葉(歯)が無くても、つまり、歳を重ねても色香があり若々しく美しい女性」という意味にもなりました。口さがない人は、「歳に似合わず色っぽくて端ない女性」というふうな意味にも使います。

さてこの「姥桜」、オオシマザクラと寒緋桜を交配してできた桜で、樹齢60年くらいだそうですが、この寒さにもかかわらず見事に花を咲かせています。樹体はいかにも古ぼけて苔まで付いているようでも、毎年毎年、新芽を出し、可愛い花を咲かせる桜や梅は羨ましい限りです。

人間はこうはいきますまい。老いらくの恋に花を咲かせても、まあ一度限り。線香花火のように、最後はパチパチ弾けても、後はポタッと落ちるだけ。

菜の花と 桜花咲く 紀元節

Today is Japan’s National Foundation Day. There are various controversies about this day, but I think that we had better consider it more generously.

“A long time ago, people gathered in this land, eventually a country called Japan was made. May you be a peaceful and prosperous country from now on as well.”

今日は「建国記念日」です。この「」は大切です。

明治憲法下で「紀元節」と定められたものを、敗戦で削除され、再び復活したのですが、「紀元節」ではだめ、「建国記念日」にしようと当時の自由民主党が提案したのですが、これでは日が特定され、建国神話が押し付けられるという反対があって、「建国記念日」を「建国記念の日]にすることによって、「建国されたという事象そのものを記念する日」とも解釈できるようにして、当時の社会党とも折り合いが付き制定されたとう経緯があります。

まあ私見ではどっちでもいいと考えるんですが、国事となるとそういうわけにもいかんのでしょう。

上の俳句にも「紀元節」と詠いましたが、「紀元節」でもいいと思うんです。ややこしいことを言うと、国が休日とする法定休日を「祝祭日」といいますが、「祝日」と「祭日」をあわせた言葉で、「建国記念の日」は歴史的出来事に由来するから「祝日」、例えば「こどもの日」は国民の慣習に由来するから祭日なんですね。

「紀元節]は天皇家のまつりごとの日の「四大節」の一つであるので、天皇と強く結びつくというので当時のGHQによって排除されたわけです。

言葉の定義も大切ですから、「紀元節]を「建国記念の日」にしてもいいのですが、我々にとってはどうでもいいことで、結局、「紀元節」も「建国記念日」も「建国記念の日」も一緒です。

実際にもまぜこじゃで使われていますよね。

 


凍てつく夜 凛と花咲く 冬花火

Fireworks are not just traditional events of summer. Many fireworks festivals are held in various parts of Japan during the winter as well. Fireworks going up to the freezing night sky are also exceptionally delicious.

花火は夏と思っていましたが、調べてみたら意外や意外、もちろん夏ほどまでにはないにしろ、北海道から沖縄まで様々な花火大会がめじろ押し。規模も夏には見劣りしますが、冬場の足も途絶えがちな観光客目当てなんでしょう、けっこう盛んなんですね。

北海道みたいな気温が零下何度という所での花火見物は想像しただけでも身震いしますが、この北海道もけっこう多い。

この時期、晴れておれば夜空も澄んでいるでしょうし、やはり寒いから見る人もそれほど多くないでしょうから、夏場みたいに押し合いへし合いすることもない。寒い冬だからこそ花火の温もりも感じるでしょうから、これからももっともっと盛んになってくるような気がします。

白無垢の 山茶花秘する 花芯かな

A pure white Sazanka flower is blooming in the dim forest. It is like a bride with a pure white dress. It is impressive that the flower core is shining bewitchingly.

花も見方を変えればさ、様々な姿に見えます。

冬の寒くて薄暗い小道を歩いていると白い山茶花が咲いていました。それほど多くはない花の中にひときわ目立つ一輪が目に留まりました。真っ白な花びらにほんのりと薄紅が指しています。その真中には発光しているかのような花芯がおちょぼのように丸まっています。無垢であって妖艶な不思議な感覚に囚われます。

ところで、花芯とは花蕊(かずい)のことで、雄蕊(おしべ)と雌蕊(めしべ)を総称して言う言葉です。

この「しべ」にも使われる順に、蕊、蘂、蕋の三つの漢字があって、どれも「おしべ」「めしべ」を言うときにしか使わない漢字だそうですから、これまた不思議な漢字(感じ)です。草冠に「心」が三つ、その下に「木」とか「止」。漢字の成り立ちを考えれば考えるほど興味が湧いてきます。

そして「花芯」。瀬戸内寂聴さんの小説で有名になった言葉ですが、「花蕊」は純粋に植物の器官を指す言葉ですが、「花芯]になれば違います。寂聴さんの小説や映画をご覧になった方はおわかりでしょうが、まさに秘する言葉です。

また「おちょぼ」という言葉も、「おちょぼぐち」という言い方でよく使われますが、もとは「ちょぼ」で、昔、遊郭の5歳前後の女の子をいう言葉であったそうで、「小さい」という意味でいまだに使われています。

「たこ焼き」のことを「ちょぼ焼き」というところもあるそうですが、「たこ焼き」はこの「ちょぼ焼き」が、おそらく関西で変化し使われるようになったのでしょう。

無垢で心をそそる白い山茶花。女性にはどう受け止められるのでしょうか。

 

 

雪かきと 菜の花写メの 便りあり

A picture of the snow removal of Akita and a picture of the rape field of Izu arrived at the same time. As you can see, Japan is wider than expected.

明日からの三連休、過去最強クラスの寒波が襲来するそうです。北海道札幌で最高気温、氷点下11度。最低気温かと思ったら最高気温です。関西南部に住む者にとっては想像も付きません。

この冬だって、埃のような雪が微かに舞っただけ。それも人から聞いただけで、山手はともかく、まだ実際に見たことはありません。

写真は秋田県湯沢市の雪下ろし風景ですが、この雪下ろしが大変。人に頼んだら、一日2万円から3万円、それに車で運んでもらったらさらにさらにということだそうです。

北海道札幌市の除雪費用は一冬でなんと200億円。札幌ドームの建設費用が400億円ちょっとのはずですから、二冬で札幌ドーム1つが建つわけです。

そうかとお思えば、一方静岡県の伊豆。もう桜が満開のところもあるそうです。写真のような菜の花風景はいたるところということですから、完全に春ですね。

日本は狭い狭いと思っていますが、実はやっぱり小さいですが、とても広い国なんだと錯覚します。

肥満した 栗鼠が枯れ木で 何を食い

An obese squirrel stays in a dead tree and is eating something eagerly. What on earth are you eating? What are you going to do if you get fatter.

枯れ木にまるまる太ったリスがやって来て盛んに何かを食べています。寒いので毛を逆立てているいるのかもしれません。

寒さに備えて秋にはたっぷり食物をとり、脂肪として蓄え、それを燃焼させて冬を乗り切るはずですから、もうこの頃には体もやせ細っているはずですが、どうなんでしょう。

動物たちも、ひょっとしたら、この気候変動に感を狂わせているのかもしれません。

人間の世界も気温の上がり下がりが激しく、昼は20度近くに上って、街中では半袖のシャツヲ着てアイスクリームを食べている若者を見かけましたが、特に違和感のなかったことも不思議です。

そう言えばつい3日前の2月4日が立春でしたから、暦の上では春といえば春なんですが、あくまでも暦の上で、普通ならまだまだ冬真っ盛りのはずです。

気候も含め、自然も、人間の風俗習慣も21世紀型になってきたんでしょうね。

 

生け花に 思い起こすは 早春賦

Ikebana is displayed at the entrance of the hotel cafeteria. There are colorful early spring flowers including Keio-Sakura. I instantly noticed myself lazing on the song of “Soshunhu:Early Spring Episode”.

春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
時にあらずと 声もたてず

氷融け去り 葦(あし)はつのぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空

春と聞かねば 知らでありしを
聞けばせかるる 胸の思いを
いかにせよと この頃か
いかにせよと この頃か

https://youtu.be/n_vWpnYv2FA

雪解けの 土をもたげて 蕗の薹

Huki-no-to is emerging from the ground where the snow melted and exposed. It must be because it has sensed the warmth of the ground earlier than anything else.

近くに山の北斜面には雪が溶けずに残っています。その僅かな日溜まりに大地を突き破るかのように蕗の薹が目を出しています。各地から春を告げる便りが届く中、まだまだ寒いここにも大地の温もりをいち早く感じ取ったのでしょう。採って帰って天ぷらにでもすれば、ちょうど美味しい食べ頃ですが、そっとおいておくことにしました。

昨日も案の定、恵方巻きの売れ残りが多量に放棄されている報道写真がありましたが、罰当たりに思えてなりません。ただ一部デパートなんかは、予約客向けと注文に応じた分だけを作り、売れ残りのない工夫をしているところもあると書かれていましたので、溜飲を下げる思いもありました。

何事も程を知ることは大切です。

飛躍はしますが、一人で従業員何万人分もの報酬をふんだくって平然としている野蛮人を「有能」経営者だと崇めるような風潮が世界を、いや日本にも支配している現実があります。

マルクス、エンゲルスが警告した搾取経済社会から一歩も前進していません。

それどころか、世界のたった67人の守銭奴が世界人口の半数35億人分の富を独占しているという現実は、19世紀よりも後退しているとしか言いようがありません。

こうしたジャングルのような世界の中で日本は僅かですがオアシスのような社会を形成しています。

21世紀はとりあえずは日本が世界標準にならなければなりません。日本人の中にもまだまだ世界が標準のように錯覚している人たちが多くいます。

文明開化の鐘に耳を澄ませて下さい。