今年のさくら ―2014―


仕事の関係もあり最近は車であちらこちら出かけることが多くなった。

この時期、やはり気になるのは桜だ。

今日は4月3日だが、大阪市内にある大阪城公園や桜ノ宮の大川(旧淀川)沿いはもう満開になっている。それでも東京に比べたら1週間ほど遅い。

昨日は大阪の南、泉南方面に出かけたが、ここでもいたるところに桜、桜でそれ以外のものには目がいかない。

山手を走る高速自動車道、阪和高速道辺りではまだ五分咲きくらいのところが多かったが、距離にしてほんの数キロしか離れていなくて、少し山手ではあるが、こんなにも咲き方が違うんだと、桜の敏感さに感心させられた。

それにしても本当に桜が多くなった。昔はこんなに多かっただろうか。

関心の持ち方が歳とともに変わるからそのせいもあるだろうが、それ以上に桜が多くなったのは確かだろう。

海外でもアメリカや中国をはじめ、多くの国で植樹された桜が大きく成長し、桜に魅せられる人が増えていると聞く。

桜ノ宮の大川沿いには、昔から「造幣局の通り抜け」といって、大阪人なら誰知らぬ者はない桜の名所がある。

日本の貨幣はすべてここで造られているんだが、大川沿いの造幣局構内の全長560mの通路が一般花見客のために1週間開放され、関山、普賢象、松月、紅手毬、芝山、楊貴妃など 131品種、350本の桜が植わっている。

明治16年(1893年)に開始された「通り抜け」は浪速の春を飾る風物詩として、大阪人だけでなく関西一円の人々に愛されていいて、今やここの桜を見るためには覚悟して行かねばならない。押し合いへし合い、関山がどうの、普賢象がどうのとゆっくり立ち止まることもできない盛況ぶりだ。

子供のころにもよく連れられて行ったことはあるがこんなではなかった。上半身裸のおっさんがおなかに大きくお多福の顔を書いて体をくねらせ踊っている。綿菓子を食べながら何時まででも見入っていたことを今更のように思いだす。

この大川沿いも「通り抜け」だけでなく、今では、与謝野蕪村の生誕地で知られる淀川の毛馬まで延長4.2kmに4800本の桜並木がトンネルのように続いていて圧巻だ。さらに、建築家で有名な安藤忠雄氏の呼びかけで、天満から西に数キロ延長して、大川を桜で埋め尽くそうと植樹が進められている。

こと左様に多くの人が関心を寄せ、それにつれて桜が多くなったのは事実で、webサイトにも全国の花見情報が載せられ、この時期誰もが一度は桜名所を訪れる。戦後70年、物心ともに豊かになった証で喜ばしいことだと思う。

消費税が5%から8%に引き上げられ、さらに1年後には10%に。福島原発問題、国際情勢と目を返せば、桜、桜と浮かれていられない現実が待ち受けているが、だからこそこの一っ時の浮かれ気分が日本人に新たな活力を与えているのも現実だ。

大阪の桜は、4月上旬の大川河川敷、大阪城から始まって4月中旬の「造幣局通り抜け」までのおよそ半月以上、大阪人の心を奪う。

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