狭心症と心筋梗塞


 

8月16日はお盆の最終日である。例年ならこの日までの2週間は夏休みにして、どこかに出かける。家にじっとしていることはまずない。しかし、今年は違った。

1月の13日、土曜日だったが、教えている塾に行く途中、階段を上っている時に胸に異様な動悸を感じた。痛くもないが今まで経験したこともない不快な動悸だ。もう歳も歳だから心配になった。

塾では2時間ほど教えて、帰途に就いたんだが、また先の階段のところで前ほどではないが同じ動悸だ。心配なので医者をとは思ったんだ、土曜日でもう夕方だし、空いている病院もない。

仕方なく、帰り道の途中に消防署があるので、見てもらえる病院を紹介してもらおうと寄ったところ、病院だけを紹介するわけにいかない、救急車で連れて行くということになり、市民病院に搬送された。

当直の若い女性医師がすぐに対応してくれ、血液検査、心電図、その他応急処置をしてくれ、5時間ほど経って、今のところ緊急性を帯びた状態ではないのでいったん帰宅し、明後日精密検査をするということで、深夜1時の帰宅になった。

そして月曜日、さらに精密な血液検査や心電図や、3Dレントゲンやらを取ったんだが、心臓の冠動脈には狭窄はないし、特に狭心症を疑う兆候は出ていないが、血液検査で心配なデータが出ているので、カテーテルによる精密検査をするので2泊3日入院してくれとなり、即入院となった。

カテーテル検査とは、手首か足の付け根から、先にいろいろな仕組みのある直径1㎜程の管を心臓まで送り込み、人工的に狭心症状態を作り出したりして心臓検査をするのだ。

大腸検査や胃カメラの経験もあったので、それほど恐怖心もなかったが、検査室の入った時の大掛かりの医療器具にまずびっくり。医療スタッフの多さにも驚いた。

ここまでの顛末は、以前にも書いたので以下は次をクリックして見ていただくとして、

狭心症?治療顛末

狭心症?1カ月後検診

8月16日が6か月後検診となったわけだ。

狭心症の疑いがあり、カテーテル検査まで受けた事態はさすがにショックだった。

狭心症、さらに心筋梗塞というと即、死に結び付く病だということは分かっていたからだ。

狭心症と心筋梗塞を含めて虚血性心疾患と言うが、日本人の死亡原因の第2位。ちなみに第一原因は癌である。

狭心症は、コレステロールなどが原因になって冠動脈が狭まり、十分な血液を送れなくなって心筋を損なう病。心筋梗塞は狭くなった冠動脈にさらに血栓ができ、血液が完全に止まり、心筋が壊疽する病。1時間以内が勝負で、6時間何もせず放置すれば完全に死に、心筋梗塞者の30%~40%が死亡するという恐ろしい病だ。

この半年は、こういう事態になった原因である食生活、生活習慣の見直しのための6カ月間だった。

今だから分かったことだが、

以前から血液中の中性脂肪が多く、コレステロール値も高かったが、そうだからと言って特に何をするでもなく、医者からも特に薬をもらうでもなく、特別のアドバイスを受けたこともなかった。

よく、悪玉コレステロール(LDL),善玉コレステロール(HDL)という言葉は聞くが、合わせて総コレステロールと言い、この数値が低いほど良いとされてきた。しかし、近年ではLDLは低い方がよいが、HDLは多い方がよいということで、LDLの値をHDLの値でわったLDL/HDLの値が重視さされるようになり、これが2以下なら良し、2~2.5は黄信号、2.5以上は赤信号と言われている。

この値が、以前のデータを調べてみたらここ5年間、だいたい3も超えている。検査入院する直前には3.7にもなっていた。常に赤信号がともり続けていて分けで、それに無頓着だったぼくに心臓が警告を発したのが1月13日の出来事だったのだ。

入院中の管理栄養士からのレクチャーなどを参考に、この改善のための生活に取り組んだ。

毎朝毎晩、ラジオ体操を初め各種柔軟体操をして、各2㎞のジョギングをする。卵を始めLDLを増加させる食品はできるだけさける。野菜は主食と同じくらい食べる。間食は取らない。同時に極力ストレスがかかることは避ける。

結果はどうだろう。1月16日、退院した時の体重が72㎏あったったのが3カ月には61㎏に減量できた。BMIといって、体重(㎏)を身長(m)で2回割り算して出る値が25.5から21.6まで下がったわけだ。

BMIは、25を越えると肥満度1、18.5未満は低体重。22くらいが理想とされている。

ところが、途中困った事態が起きた。

血液中の中性脂肪やコレステロール値が常時高い症状を高脂血症というが、これが高いと狭心症、心筋梗塞に成り易く、下げる必要がある。その為、退院時に処方されたのが『アルトバスタチン』という薬である。

薬にはどんな薬にも副作用というのがあって、皆さんもそうだろうが、めったなことでもない限りまず副作用なんて起きたことがない。

ところがところが起こってしまった。

「極めてまれに横紋筋融解症が起こることがある」という別紙まで添えられていたが、例によって目にも留めなかった。

退院後1カ月検診があったので、この薬を4週間分もらったんだが、2週間目あたりから脱力感が強くなり、今まで1㎞先にあるスーパーには運動を兼ねてよく歩いて行っていたんだが、途中まで行くのがせいぜい。最後には家を出た直後から歩けなくなるという事態になった。まさに横紋筋融解症だ。早速近くの掛かり付けの医者に行ってこのことを言ったら、直ちにこの薬の服用を中止して食養生に励むことを言い渡された。ひどくなると食物も喉を通らなくなるそうだ。

確かによく効く薬で、中性脂肪は178から11(基準値30~149)、総コレステロールは412から157(基準値130~219)、LDL/HDLは3.7から1.3(基準値2以下)といった具合である。

薬の怖さを知った。

ぼくまではいかなくとも、副作用でこのまま薬を飲み続け、ついには歩けなくなる人もいるんじゃないかという危惧を感じた次第だ。

服用をやめてからは徐々に回復は進み、今ではスーパーはもちろん階段の上り下りも大分できるようになった。

お陰で、8月16日の6カ月検診は無事パス。今後は掛かり付けの医師に定期的に診断を受けるようにということになったが、ここで思ったことは、

確かに現代医学は進歩し、薬もいい薬ができたんだろうが、果たしてそのどれだけを受け入れて、医者の診断や薬をどこまで信頼していいものかという疑念が強くなったことだ。

いい治療法が見つかれば医者はそれを試したくなるだろうし、薬もおなじだ。そのようにして医学も薬学も進歩していくんだろうが、個々の患者は違う。

その患者にとって良かれと思ったことが裏目に出たり、場合に寄ったら救える命も救えなくなることだって起こりえる。

結局は、自分の体は自分で守り、できる限り医者や薬にお世話にならないようにすることが一番なんだと。


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