劔見て 血は沸きたてど 夏の夢


Mt. Tsurugi was a mountain that I wanted to climb once. I am only gnashing my teeth by looking at the breathtaking figure  reflected on TV.
昨夜はNHKテレビで『北アルプスドローン大縦走~剱・立山~』という番組があった。
そこで、立山弥陀ヶ原台地から流れ落ちる称名滝、そこから立山を経て剣岳とドローンを使った映像が放映された。懐かしい映像ばかりだ。
剣岳は一度は登りたいと思いながらとうとう登ることができなかった山である。
薬師岳から一度、立山から一度と2回チャレンジしたが、二度とも悪天候に見舞われ断念した経緯がある。
剣岳は標高2,999mと3,000mにたった1m足りないという山で、日本には3,000m以上の山が21峰あるが、たった1mでその列には入れなった。
とはいえ、危険度においては日本一で、1959年から2016年の約60年間に345人が亡くなっているという魔の山だ。
昔から修験者の山としても有名で、記録では、初登頂者は、明治時代になっての国土地理院職員ということになっているが、その後頂上には奈良時代の物と思われる錫杖の一部が見つかって、もうすでに1,500年も昔に登頂されていることが分かり、関係者に衝撃を与えたという。
テレビで見ていても、足のすくむ思いで、今はとてもとても登れる山ではない。
槍ヶ岳から穂高岳の間にある大キレットは経験があるが、それでも、よくこんな危険なところに挑んだものだとつくづく思う。
ドローンで見る山の風景も、今の時代だ、とても踏み込むことができない場所を鮮やかに見せてくれる。
しかし、やっぱり、この足で、この目で、訪れたい気持ちには変わりない。