陽は燦々 梅雨の来ぬ間に 花咲かせ

僕の友達に「栗花落」という人がいました。漢字は3文字なのに、呼び名は「つゆ」。実はこの名字は古く、戦国時代の摂津国八部郡原野村(神戸市北区)の領主に栗花落氏がいたことが知られています。現在も神戸市や、瀬戸内海の小豆島などにその姓を名乗る人達がいるそうです。この「栗花落」がひょんなきっかけで若い人達の間に広がりました。アニメ『不滅の刃』に登場する女性キャラクターの名前が「栗花落カナヲ」なのです。呼び名は「つゆり」。とても人気のあるキャラクターです。「栗花落」には2通りの呼び方があって、「つゆ」は本家筋、「つゆり」はそれ以外の家筋の呼び名だそうです。栗の花が咲くのは5月下旬から6月にかけてで、「栗の花」はこの頃を表す季語にもなっています。この花が落ちるのは6月の中旬から下旬にかけてで、ちょうどこの頃に梅雨の季節に入るため、「栗花落」は本来「つゆいり」と読んだとみられます。「つゆいり」という読み方はやがて短くなり、現在では「つゆり」と読むようになりました。

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