彼岸には この鶏頭を 手向けたし

The flowers of early autumn have begun to appear. They will be available at the time of the Higan. Cockscomb flowers are also blossoming in red. I’m worried whether they’ll keep blooming to the Higan festival.

残暑は厳しいと昔から言います。暑い夏を潜り抜け、いったん秋の気配を感じたと思えば、またこの暑さです。だからいっそう暑さが堪えます。

しかし近くの里道を歩いていると、カンナや百日紅のように夏を引っ張る花もあれば、この鶏頭や萩や菊といった初秋の花々も咲き始めています。まさに晩夏と初秋が入れ混じった景色です。

岸和田ではだんじり祭りに備え、いたるところに提灯櫓が立ち、朝の早くからお囃子の練習の音が聞こえてきます。

このだんじり祭りが終われば秋のお彼岸。そのころには確実にヒガンバナが咲き、いっぺんに秋風景に代わります。気ぜわしいようなそうでないような。

この立派に咲いた鶏頭はお彼岸まで持つのか気がかりです。

 

宵の口 何に酔うたか 酔芙蓉

The “Sui” of Suifuyo means to get drunk and the “Fuyo” of Suifuyo means the flower. The flower of Suifuyo is white in the morning, but turns pink in the evening. The Suifuyo is white in the morning, but gradually turns pink in the afternoon and turns red in the evening. Therefore, the Suifuyo symbolizes “change of mind” in the language of a flower.

酔芙蓉は芙蓉の一種で、朝のうちは花が白く、午後にはだんだんピンク色に染まりだし、夕方には鮮やかな紅色に染まります。

だんだんと紅色に変化すものですから、ちょうどお酒に酔っていくような様子に見え、このような名前が付いたのでしょう。

こうして花には一日で色が変化するものや、季節で変化するものなど結構あるものです。

残暑がぶり返ったようで、連日熱いお天気が続いていますが、秋は待ち遠しいけれど夏の余韻も楽しめるようで、あまり苦にもなりません。

それよりも、10月には消費税がいよいよ10%になります。いつになったらこの国は豊かさを実感できる国になるんでしょうね。

 

門前に 秋を生けたる お方かな

As I walk along the road, I found an old house with a vase with autumn flowers in front of the gate.  I can image what a nice person living in this house he is. The sunshine of summer remains strong, but when looking at these flowers, autumn is definitely approaching.

今日もあるお家を訪ねました。門前にはいつも季節季節の生け花が飾ってあるお家です。

案の定、ススキに咲きかけの萩の花、夏の名残をとどめるホウズキ、黄色い野菊、完璧です。大きめの花瓶か土瓶か、土瓶のほうがよろしい。横に鋳鉄でこしらえた鯉が泳いでいて、土台は大きな木の輪切りです。家の主の風流が偲ばれます。

外の日差しはまだまだ強く、空気が澄んでいるだけに、なおきつい。秋の風情と夏の名残を感じながら、さらに涼を求めて林に歩を進めました。

ツクツクが 鳴いて勢出す 水車かな

When I was walking in the mountain village, I came across a big watermill.  Receiving the abundant water that flows down, it makes sounds.  Probably it seems to be threshed the rice which has finished harvesting.  A tsukutsuboushi is crying in the distance. 

山道を歩いていると大きな水車に出くわしました。山から流れ落ちる豊かな水を受けて勢い良く回っています。収穫を終えたお米を脱穀しているのかもしれません。それとも最近はやりの自家発電かもしれません。

最近こうした水車が時々見受けられるようになりました。脱原発の代替エネルギーの一つとして見直されているからでしょうか。原理は水力発電と同じですからもっともなことです。大がかりな水力発電所で発電しても遠くへ送電する際にはかなりのロスが出るそうですから、これからもっともっと見直されてもよいような気がします。

山の中でもときどき太陽パネルの畑に出くわし、せっかく良い景色も台無しといった光景を見かけますが、水車なら景観を損なうことなく馴染めます。

遠くでツクツクボウシがまだ鳴いています。

訪ねると 人懐こくも 山の百合

When I visited the place for the first time in a year where the mountain lilies used to bloom, just as I expected, the Yamayuri was in full bloom.  Every flower   looks like speaking to me friendly.

近くの山に、いつもこの頃に咲く山百合があります。雨予報にもかかわらず晴れ間も見えるので雨傘は持って訪ねてみました。案の定、山百合が満開です。去年よりは数も増えているようです。

山百合とは言いましたが、本来のヤマユリは大振りで、花弁に黄色い筋が走り、斑点があって実にたくましい。だから、これはヤマユリではなく詳しくはササユリです。山に咲くユリということで何の気なく山百合と言ってしまいました。

かようにユリの仲間は実に多彩で、近年の品種改良やら遺伝子組み換えといった手法で次から次と新種が生まれています。ユリの王様のように言われているカサブランカなども元は日本のヤマユリを品種改良されたものです。

ササユリも日本原産のユリで、葉が笹に似ていることから付けられた名前です。ヤマユリが男性的で、ササユリは女性的です。

訪れる人もほとんどない場所に咲いていて、わかるのでしょうか、どのユリも嬉しそうに首を振っています。蕾もまだたくさんありますから、ここ一月余りは咲き続けるのでしょう。

遠くで雷が鳴っています。蝉の声も全く聞こえません。

逝く夏は 日干しボートと 波の音

Today is the last day of August.  No one is on the beach that was so crowded.  Boats line up on the coast and are in the sun.  Only the sound of the waves that strike is heard rhythmically.

今日は31日。8月最後の日です。あれだけ賑わっていた海岸にはカラフルなボートがまだ残る夏の日差しを受けて輝いています。聞こえるのは規則正しく打ち寄せる波の音だけ。いつもの晩夏の風景です。

ただこの風景を見る人には、年々寂しさが募ります。打ち寄せる波は、時には荒く、時には穏やかですが、未来永劫に続きます。人は限られた命。打ち寄せる波は単調に時を刻みますが、その単調さに聞き入るうち、黄泉の国に行くやに思えます。

遠くで鳴る貨物船の警笛ではっと目が開くと、引き波が残していった白砂がズックに被さっていました。

滝しぶき 浴びて震える 山桔梗

Autumn comes a little earlier in the mountains. Mountain Kikyo are blooming on the side of the waterfall. The flowers are shaking their heads whether they are shaking in the waterfall splash or shaking in the autumn wind.

相変わらず鬱陶しいお天気が続いています。九州北部では記録的な豪雨のため死者2名、行方不明者1名の被害が出ています。テレビや報道写真を見るとこれだけ時代が進み、昔以上には治水対策が施されているだろうに、まだこんな災害が起こるんだと、自然の脅威と無防備に愕然とします。

大阪に住んでいる我々には、知る限り、こんな水災害にあったことがありません。原因が地域格差によることなのか、九州の特殊事情によることなのか分かりませんが、こんな災害が起こらないように早く対策を立ててほしいものです。

これからは台風シーズン。まだまだどんな災害が待ち受けているかもしれません。今回の九州豪雨にしても、遥か南方を通過した台風12号の影響によるものだそうです。

今年は昨年の29個よりは少ない27個が予想されるそうですが、第1号が正月元旦、2月にはこの月にしては稀に見る大型台風が発生したそうだし、進路も従来では考えられなかったコースを辿るのもあり、予断を許しません。

これだけはお天道様にお祈りするしかありませんね。

夕風に 匂いを付けて バンマツリ

Nioi-Ban-matsuri is a Japanese name and its English name is Yesterday-Today-and-Tomorrow. Nioi means a fragrance, Ban does a foreign country and Matsuri does a Jasmine. The origin of the name is very unique. The flowers themselves change from purple to white and give off a strong scent in the evening.

ニオイバンマツリ(匂蕃茉莉)は夏から秋にかけて咲く花で、ひところは生け垣などによく見られたものです。ただ園芸種のように豪華なものではなくどちらかと言えば地味な花でした。

咲き始めは濃い紫色をしていますが、徐々に白色に変わり、写真のように白色と紫色が混ざった状態を経て、全体が白色になると後は花を落とします。夕方になると強い芳香を放つのも特徴です。

名前のニオイ(匂)はそれを意味し、バン(蕃)は異国の、マツリ(茉莉)はジャスミンの意味です。英名もおもしろく、Yesterday-Today-and-Tomorrowといい、花の色の変化に目を付けた呼名です。

「美しい花には毒がある」の諺に違わず、強い毒性があるから要注意です。

初夏の頃に最盛期を迎える花と、初秋に最盛期を迎える花があって、夏の到来を知らせ、秋の到来を知らせる花でもあります。

上品で匂いもジャスミンに劣らない花で、夕風にその匂いを感じるともう秋だという感を深めます。

コスモスも よくお似合いね 今日の富士

Seasonal flowers bloom around Mt. Fuji.  Every flower looks modest and beautiful in front of Mt. Fuji.  Today is a cosmos blooming in late summer.  Mt. Fuji has received cosmos throughout the body.

富士山の周りには様々な花園があります。四季折々の花が咲き、毎年毎年のことだのに飽きません。

日本人はもちろんですが、外国人に日本のイメージを聞くと圧倒的に多いのが富士山です。

ヨーロッパアルプス、アンデスの山々、ロッキー山脈、コーカサス山脈、そしてエベレスト一帯、皆どれをとっても美しく魅力的な山々です。

しかし富士山はやはり一番です。

これほど均整がとれ、季節ごとに衣装を変え、花々に囲まれた山はありません。端正で無駄がなく、日本人の気質にも、生活にも、文化にも大きな影響を与え続けてきました。

縄文人も同じ富士山を見ただろうと思うだけでも悠久の時の流れを感じます。

ニチニチソウ そっと差し出す おちょぼ口

The white petal, a red flower core , periwinkle blooms in the garden. It looks as if a girl with a faint makeup is holding out a red little lip.

「徴用工訴訟問題」に端を発する日韓の争いが強まるばかりで収まる気配がありません。徴用工とは、第二次世界大戦下で日本の企業で強制労働を強いられた人を指します。

徴用工にしろ、慰安婦にしろ、本当に日本政府が関与したかどうかはいろいろな解釈がありますが、その事実関係はともかくとして、1965年に日韓で「日韓基本条約」を結び、これで過去を清算し、未来志向の日韓関係を築こうとしたわけです。

日本は当時の韓国の国家予算3.5億ドルの2倍以上にもなる8億ドルもの有償・無償の賠償金を支払い、韓国を支援し、その賠償金の中から、いわゆる「元徴用工」にも「元慰安婦」そして「元軍人」にも補償金を払ってくれるものと期待したわけです。ところが、その賠償金のほとんどを韓国政府は「漢江(ハンガン)の奇蹟」に回し、「元徴用工」などにはほとんど回されませんでした。

「漢江(ハンガン)の奇蹟」により、当時北朝鮮にも劣ったGDPを数年でその何倍にもにも上る朝鮮戦争の戦後復興を韓国は成し遂げたわけです。

十分に補償金を得られなかった「元慰安婦」は慰安婦の像を韓国内はもちろん海外にも多く設置し補償金を要求し、日本の非人道ぶりを世界にアピールします。「元徴用工」は日本企業に賠償金を求めて訴訟を起こし、それを韓国の最高裁判所が認定します。

彼らの多くが、本来なら韓国政府から補償金を支払われるべきものだいうことを知らなし、知らされなかったし、今では知ろうともしないから、こんなにもこじれにこじれ、日韓関係を泥沼の状態にしているわけです。

今日の俳句が清涼剤になれば幸いです。