爪紅が 手押し車の 指を染め

The old woman is pushing the wheelchair along the road where the Housenka flowers are blooming.  Looking at the handle, her nails are manicured red.  What did she dye her nail with? I guess perhaps it was dyed with Housemka flower.

爪紅は鳳仙花の別名。鳳仙花は中国名。英名はTouch-me-not(私に触れないで)。中国名、鳳仙花は鳳が羽をいっぱいに広げた姿に似ていることから来た名前。和名、爪紅は赤い花の汁を絞って爪を赤く染めたことから来た名前。英名、Touch-me-notは実が熟すとちょっと触れるだけでぱっと弾けて種が飛びますことから来た名前。三者三様でとても面白いですね。

夏から秋にかけてどこにでも見かける花で、昔から人と触れ合う機会も多かったのでしょう。いろんな歌手が自作の「鳳仙花」をうたっています。僕は加藤登紀子さんの「鳳仙花」が大好きです。朝鮮歌謡から採った歌ですが、とても優しくていい歌です。今どうしてあんなにギスギスしたことになっているんでしょうね。人は力を持つといけません。意識も何もかもが尖鋭化して視野が狭くなり、針小棒大、闘争的になります。人は本当は力のないことを知ると寛容になり、大同小異を知ります。

今朝、鳳仙花の咲く道を年老いた女性が車椅子を押しながら、あたりの景色を見ながら歩いていました。なにも目立つところはありませんが、車椅子を押す手元の爪が赤く塗られていて、ハッとしました。ずいぶんなお年だと思いますが、それに気づいた時には当たりの様子までガラッと変わります。不思議な感覚ですね。まさか今の時代、鳳仙花でマニキュアーされたわけではないでしょうが、ひょっとしたらという夢想が広がりました。