白檀の 梅雨の晴れ間の 大舞台

This is a cactus “Byakudan”. The original Byakudan, sandalwood, is an aromatic tree. It is used for Buddhist statues and tools, but it is also used in the framework of folding fans. The name of the cactus was taken from this precious sandalwood.

サボテンにはその容貌には似合わず、美しい花を咲かせるものが沢山あります。この『白檀』はその中でも最も美しい花のひとつです。日向を好まず、普通は屋内で風通しの良いところに置かれていましが、写真のように日当たりの良い石垣に自然に生えている白檀も、特に田舎では時々見受けます。屋内のものよりこちらの方が何倍も美しく元気です。

一つ一つの花は咲くのはたったの二日。一夜の命です。いったん咲き始めると次から次と咲き続けるので、見た目にはその儚さが分かりません。

本来の『白檀』はインド原産の香木で、その香の良さから仏像や仏具によく使われる貴重な木です。南米その他熱帯地方にもありますが、インド産のものが最も香りがよく、乱伐がたたって今では絶滅品種です。日本でも扇子の骨組みでおなじみですが、とても高価です。

サボテンの『白檀』はその高貴な木に因んで日本人が付けたのでしょう。中国では『白檀』は『栴檀(せんだん)』と言いますからね。

「栴檀は双葉より芳し」という諺が有りますが、この『栴檀』も実は『白檀』のことで、何が何だかまた頭がこんがらがっちゃいますね。ごめんなさい。